JPH069127Y2 - 建物のバルコニ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は建物のバルコニーに関するものである。

従来の技術 従来、家屋の２階などの外壁に形成された出入口部の外
側に設けらるバルコニーは、たとえば第６図に示すよう
に外壁内の鉄骨（図示せず）に外壁から前方に水平に突
出するように複数本（たとえば３本）の支持部材１ａ，
１ｂ，１ｃを互いに平行に固定して設け、この支持部材
１を基礎にしてバルコニーに必要な部材を組み立ててい
く。根太２が前記支持部材11の間に配置され、その両側
が支持部材に取付けられている。前記支持部材に両側１
ａ，１ｂ，の先端部を除いて支柱３が溶接により立設さ
れ、両側支持部材１ａ，１ｂの先端部および各支柱３の
下端近傍にはバルコニーの下端部における前端部と左右
両側部を覆う化粧カバー４，５，５を受けてビス止めす
るためのプレート６が溶接により取付けられている。前
記支柱３はバルコニーの周囲を取巻く手摺部の取付用支
柱となるもので、こり支柱３は、前記プレート６の上に
取付けられた化粧カバー４，５，５の上で支柱カバー材
（図示せず）によって覆われている。そしてこの支柱３
を覆う支柱カバー材間には上下に横桟（図示せず）が取
付けられるとともに、上下の横桟間に手摺子（図示せ
ず）が取付けられている。さらに前記支柱カバーの上端
には水平に笠木（図示せず）が取付けられている。

考案が解決しようとする問題点 上記のように、従来のバルコニーにおいて、化粧カバー
４，５，５を受けてビス止めするためのプレート６は、
両側支持部材１ａ，１ｂにおいては先端部付近に溶接に
より取付けられている。しかし、溶接のためには溶接設
備が必要であり、しかも作業が煩雑で時間を要するとい
う問題があった。

本考案は上記のような問題点を解決するもので、バルコ
ニーの下端部を覆う化粧カバーを受けてビス止めするた
めのプレートを極めて簡単な操作で取付けできるように
した建物のバルコニーを提供することを目的とするもの
である。

問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するため本考案の建物のバルコニー
は、建物の出入口部の外側に設けるバルコニーにおい
て、前記出入口部下側の外壁から前方に水平に突出する
支持部材の先端部付近の上辺部に、前後に適当間隔をお
いて２つの係止口を設け、かつ化粧カバー取付用のプレ
ートの対向する両端辺部の下面側に前記支持部材の係止
口に係脱自在の係止片を突設し、前記支持部材の係止口
に前記プレートの係止片を係合して前記支持部材へ前記
プレートを取付けたものである。

作用 上記の構成により、建物の出入口部下側の外壁から前方
に水平に突出する支持部材の先端部の上辺部に、前後に
適当間隔をおいて２つの係止口を設け、化粧カバー取付
用のプレートの対向する両端辺部の下面側に前記支持部
材の係止口に係脱自在の係止片を突設し、前記支持部材
の係止口に前記プレートの係止片を係合させることによ
り、前記支持部材に前記プレートを極めて容易にかつ強
固に取付けることができ、作業効率が格段に向上する。

実施例 以下本考案の実施例について図面に基づいて説明する。

第１図および第２図において、11は第６図に示すような
基本的構造で建物の出入口部に設けられるバルコニーに
おいて、出入口部下側の外壁から前方に水平に突出させ
る支持部材である。支持部材11は、鉄製の短冊形板状の
形態で、幅方向を上下にして、一端をＬ字状に折曲して
形成した取付部11ａで外壁に取付けられている。前記支
持部材11の先端（取付部11ａの他端）部の上辺部に、側
面形状がＬ字形の係止口12が前後に所定間隔を隔てて２
箇所に設けられており、この２つの係止口を利用してバ
ルコニーの下端部を覆う化粧カバーを受けてビス止めす
るためのプレート13が支持部材11へ装着される。

前記プレート13は、アルミニウム製で平面形状が四角形
の一角を四角形状に切欠いた形状で、対向する二つの端
辺部を下方へ、前記支持部11に設けた係止口12へ係脱自
在に嵌合しうるＬ字形に折曲げて係止片13ａが形成さ
れ、上面全面にすべり止め用の条溝13ｂが設けられてい
る。前記両側の係止辺13ａの間隔と前記支持部材11の２
箇所の係止口12の間隔は等しく設定されている。

前記支持部材11へのプレート13の取付けは、支持部材11
の係止口12へ側面から、プレート13の係止片13ａを臨ま
せて打ち込んで、係止口12へ係止片13ａを嵌め込んで係
合させればよく、それによりプレート13は支持部材11に
強固に取付けられ、通常の使用状態でプレート13は脱落
することはない。

上記の構造のバルコニーでは、下端部付近へ化粧カバー
を取付けるためのプレート13の支持部材11への装着を、
プレート13の対向する二つの端辺部を下方へ折曲してＬ
字形の係止片13ａを形成し、この係止片13ａを支持部材
11の先端部の２箇所のＬ字形の係止口に嵌め込んで係合
させるという、簡単な構造と操作で達成でき、従来の溶
接のような特殊な装置や煩雑な作業を必要とせず、作業
効率が大幅に向上し、コストも低減する。

第３図〜第５図は本考案の他の実施例を示すものであ
り、アルミニウム製の支持部材21の先端部をコ字形に折
曲げ、第１図および第２図で示す第１の実施例の場合と
同様の形状を有するアルミニウム製のプレート23を、両
端辺部の下面側に形成したＬ字形の係止片23ａで係合さ
せるため、２箇所のＬ字形の係止口22のうちの先端側
を、コ字形の折曲部の21ａと21ｂの両側に形成してい
る。前記支持部材21は、厚さが外壁への取付部21ｃに向
って漸次増して補強されている。

上記のように形成された支持部材21へプレート23を取付
ける際、プレート23の切欠き部がない広幅側の係止片23
ａが、前記支持部材21の先端の折曲部分21ａ，21ｂの２
個の係止口22へ係合するように嵌め込むことが好まし
く、上記第１の実施例の場合と同様の作用効果ととも
に、さらに安定に、かつ確実強固に取付けることができ
る。

考案の効果 以上のように本考案によれば、バルコニーの下端部を覆
う化粧カバーを取付けるために用いるプレートを支持部
材に、従来の溶接のような特殊な装置や煩雑な操作を必
要とせず、プレートの対向する両端辺部の下面側に設け
た係止片を、支持部材の先端部付近の上辺部に形成した
２つの係止口に係合させるという、簡単な構造と作業で
取付けることができ、低コストで効率的に作業を行なう
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の建物のバルコニーにおける
要部分解斜視図、第２図は同バルコニーの要部斜視図、
第３図は本考案の他の実施例の建物のバルコニーにおけ
る要部分解斜視図、第４図は同バルコニーの要部斜視
図、第５図は同バルコニーの要部側面図、第６図は従来
のバルコニーの分解斜視図である。 11,21……支持部材、12,22……係止口、13,23……プレ
ート、13ａ，23ｂ……係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】建物の出入口部の外側に設けるバルコニー
   において、前記出入口部下側の外壁から前方に水平に突
   出する支持部材の先端部付近の上辺部に、前後に適当間
   隔をおいて２つの係止口を設け、かつ化粧カバー取付用
   のプレートの対向する両端辺部の下面側に前記支持部材
   の係止口に係脱自在の係止片を突設し、前記支持部材の
   係止口に前記プレートの係止片を係合して前記支持部材
   へ前記プレートを取付けた建物のバルコニー。