JPH033693Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、玄関ポーチなどの家屋の付属構造物
の小屋根の下面を便宜に化粧しうる小屋根構造に
関する。

〔背景技術〕

第４図に示すごとく、家屋には、家屋本体Ａか
ら突出しかつ独立柱Ｂにより支持される小屋根Ｃ
を具える玄関ポーチ、ベランダ、テラス等の付属
構造物が、家屋の使い勝手を向上しかつ見映えを
高めるためにしばしば用いられる。

又、このような小屋根Ｃには、その下面に軒天
井板が軒下パネルを介して添設される。

しかし従来の軒下パネルは、第５図に示すごと
く、独立柱Ｂを挟む一対の軒下パネルＤ，Ｅを用
いるとともに、その向き合う縦枠材Ｆ，Ｆには、
木片を組合せることによつて、独立柱Ｂ上端の首
部を嵌入する凹部Ｇ，Ｇを形成している。従つ
て、軒下パネルＤ，Ｅの構成が複雑となり、その
生産に手間どるという欠点があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、縦枠材を後枠材と中枠材とを用いて
接続しかつ前枠材を取り外し可能に形成した軒下
パネルを用いることを基本として、該軒下パネル
の生産を容易とし、又小屋根の軒下施工を便宜と
しうる小屋根構造の提供を目的としている。

〔考案の開示〕

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明す
る。

第１〜４図において、小屋根構造は、独立柱Ｂ
に支持され家屋本体Ａから突出する小屋根Ｃの下
面に、前後にのびる縦枠材２…，３，３を、その
後端に配する後枠材５と、前端から控えて配する
中枠材７とを用いて接合したパネル本体１０の前
端に、取外し自在に取着する前枠材１１を具える
軒下パネル１２を取付ける一方、該軒下パネル１
２の下面に、軒天井板１３を添設しており、本実
施例では、前記小屋根Ｃは、家屋本体Ａから突出
し玄関ポーチの屋根部を形成でき、又小屋根Ｃ
は、前端近傍をかつ両側に配する一対の前記独立
柱Ｂにより支持される。

独立柱Ｂは、角筒状の金属管などからなる基体
２１下端に下板２２を取付けるとともに、その上
端には、細長角軸状の首部２６を介して、上開放
のコ字状をなす受金具２７に取付ける。

なお前記下板２２には、玄関ポーチ下方の地面
に打設する床コンクリート３０の凹部に着座する
基板３１上にネジ軸３２を設けたジヤツキ金具３
３の前記ネジ軸３２が螺入され、従つてその螺進
退によつて、独立柱Ｂは上下位置を調整できかつ
ロツクナイトを用いて固定される。

前記小屋根Ｃは後端が前記家屋本体Ａに取付く
矩形の枠体３５の前面、両側面に覆板３６を取付
けるとともに、その上部に屋根板３７を取付けて
いる。

又、前記枠体３５は、夫々溝部を内向きとした
溝形鋼からなり、軒先側に向かい前後にのびる縦
材３９，３９の前後端を前材４０、後材４１を用
いて連結するとともに、前、後材４０，４１にＩ
形鋼からなる仕切材４２を架け渡す一方、該仕切
材４２と縦材３９，３９との間に、前材４０との
間に間隙を有してかつ該前材４０と平行な支持材
４３を架設している。又枠体３５は、前記支持材
４３を、前記縦材３９から内方に隔てる位置で、
前記受金具２７に嵌入することにより、その前方
部を独立柱Ｂにより支持させる。

又枠材３５には、前記縦材３９，３９、仕切材
４２の前後端および中間位置に、木片等からなる
取付板５１…を、ビス等を用いてその下面に矛着
している。

又前記覆板３６は、前記枠体３５の上面に沿い
折曲る上片の外縁に、縦材３５側面に沿い垂下す
る垂下片４６を設け、又その下端には前記独立柱
Ｂの基体２１上端部高さに下片４７を有する内向
きコ字の折曲げ片４９を設けており、枠体３５の
前面、側面を化粧する。又上面には前記屋根板３
７を冠着する。

軒下パネル１２は、前記のごとくパネル本体１
０と前枠材１１とからなり、又本例では、該軒下
パネル１２は、小屋根Ｃ下面の前半分に取付くと
ともに、後半分には、他の軒下パネル１６が取着
される。

パネル本体１０は、前記縦材３９，３９下方に
位置する外端の縦枠材２，２の内側に、広巾の縦
枠材３，３を配するとともに、該縦枠材３，３間
に、縦枠材２…を並設しており、又その後端を、
後枠材５を用いて連結している。又縦枠材２…、
３，３には、その前端から、前記後枠材５が中間
位置の取付板５１に位置合わせされた状態におい
て、独立柱Ｂの後方となる。後方に控えて位置
に、中枠材７を架設する。従つて、パネル本体１
０は保形性を具える。又前記縦枠材３，３には、
該パネル本体１０の取付けに際して、独立柱Ｂの
前記首部２６を嵌入するコ字状の切欠部１７を、
その外側面に凹設している。従つて、前記外側の
縦枠材２と縦枠材３との間は、前記中枠材７の前
方において、独立柱Ｂを挿入しうる空所１９を形
成できる。

又前枠材１１は、パネル本体１０の前端に、第
３図に示すごとく、コ字状をなしかつ引抜き容易
に打入される釘等によつて仮止めする取付金具２
０等を用いて取り外し可能に取着される。

なお他の軒下パネル１６は、縦枠材５５…の前
後に後枠材５６、前枠材５７を設けた矩形の枠体
からなる。又前記軒天井板１３は、軒下パネル１
２下面を覆う矩形の板体であり、又首部２６を挿
入する切込み５９，５９を設けている。なお切込
み５９には、該切込み５９に挿通される前記首部
２６の前方を覆う板片６０が取付く。なお軒下パ
ネル１６には、他の軒天井板１８が添設される。

〔作用〕

然して、独立柱Ｂを立設しかつその上端の受金
具２７によつて、枠体３５の前記支持材４３を支
持させかつ枠体３５に覆板３６、屋根板３７を取
付け、小屋根Ｃを形成できる。又独立柱２１の下
端部を、盛りコンクリートによつて覆う。

又、軒下パネル１２の前枠材１１を、取付金具
２０の脱釘によりパネル本体１０から取外す。又
パネル本体１０は、独立柱Ｂの首部２６を、前記
空所１９内に挿入させて斜め上方に押上げる。そ
のとき、縦枠材３は、中枠材７との取付部で外向
きに変形し、該首部２６を切欠部１７に嵌着でき
る。又前端に前枠材１１を固定するとともに、前
記前、中間の取付板５１に、パネル本体１０、前
枠材１１を釘着し取付ける。このように、パネル
本体１０を取付けることにより、前記縦枠材２
…，３，３は軒先側に向かい前後に並設される。
又中、外の取付板５１に他の軒下パネル１６を釘
着する。さらに軒下パネル１２，１６の下面に、
軒天井板１３，１８を添着することにより小屋根
Ｃの下面仕上げを施しうる、なお軒天井板１３の
前記切込み５９には板片６０を取付ける。

なお本考案の小屋根構造において、パネル本体
１０と前枠材１１とは釘等を直接打入することに
よつて取外し可能に仮組みすることもでき、又縦
枠材３に切欠部１７を設けることなく、外の縦枠
材２…，３…がなす空所１９を通るごとく形成す
ることもできる。

又軒下パネル１２は、小屋根Ｃ下面の前面にわ
たる大型パネルとして形成できる。

〔考案の効果〕

このように本考案の小屋根構造は、独立柱によ
り支持される小屋根の下面に、軒先側に向かい前
後にのびる縦枠材の後端を後枠材により連結しか
つ前端から後方に控えて中枠材を取付けたパネル
本体と、その前端で取外し可能に取着する前枠材
とからなる軒天井板を取付けるとともに、その下
面に軒天井板を取付けるものであるため、第５図
に略示した、凹部を有する軒下パネルを用いる場
合に比べて、軒下パネルの構造が簡易化しその生
産性を高めるとともに、素材量を減じ、経済性に
も優れる。又前枠材を取外す際にも、パネル本体
は、中枠材によつて保形でき、取扱い性にも優
れ、玄関ポーチ、ベランダ、テラスなどの家屋の
付属構造物の形成のために便宜に使用しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図はその分解斜視図、第３図はパネル本体と前枠
材との取付けを例示する断面図、第４図はその一
使用例を示す斜視図、第５図は従来構造を略示す
る分解斜視図である。 ２，３……縦枠材、５……後枠材、７……中枠
材、１０……パネル本体、１１……前枠材、１２
……軒下パネル、１３……軒天井板、１７……切
欠部、１９……空所、２０……取付金具、Ａ……
家屋本体、Ｂ……独立柱、Ｃ……小屋根。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 独立柱に支持されかつ家屋本体から突出する小
   屋根の下面に、軒先側に向かい前後にのびる複数
   本の縦枠材が該縦枠材後端を継ぎ小屋根を横切る
   方向の後枠材と前端から後方に控えて前記縦枠材
   を連結する中枠材とを用いて接合されかつ縦枠材
   間に前記中枠材の前方において前記独立柱を挿入
   しうる空所を有するパネル本体と、前記縦枠材前
   端に取外し自在に取着される前枠材とからなる軒
   下パネルを、前記前枠材を取外すことにより取付
   けるとともに、該軒下パネルの下面に軒天井板を
   添設してなる小屋根構造。