JPS5832505Y2 - 建築用外装材支持具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、建物の外張り工事、特にモルタル仕上げに
よる外装材に使用するための支持具に関するものである
。

木造建築において、外壁をモルタル仕上面とする場合、
予め建物躯体に施こすモルタル下地材として、近時は建
物躯体に板状の断熱材を貼装したのち外面に補強条付き
ラスを張設するか、あるいは予め裏面に断熱材が一体に
固定された補強条付きラスを張設することが行われてい
る。

この補強条付きラスは横方向に棒状の剛性部分が形成さ
れているものであって、従来のラスのようにラス張付用
の下見材を設けず、建物の主柱を利用して迅速に張設で
きる利点があるが、釘打部が少いことは建物躯体との間
に断熱材層を介設したことと相俟って建物躯体のモルタ
ル層保持力を減少する不利がある。

この考案は上記のような場合、モルタル層の重量を充分
に支持できるとともに、モルタル塗戊を極めて容易に行
えるようにしたものである。

この考案の実施例を図面について説明すると、支持具は
硬質合成樹脂材または金属板で作られており、第１図の
ように後端に取付板１を直角に設けた水平板２の上面前
部に、長手方向に沿って所定位置に突出縁３を立設した
長尺の帯状板４を、水平板２より若干前方に突出載架す
るようになっている。

そして水平板２と帯状板４とを結合するためにそれぞれ
の板に透孔５および５′が記載されており、接続孔の一
方は長い透孔５′に形成してあり、この両孔に締付ネジ
６を螺挿し一体に固定して使用するものである。

なお、７は取付板１に設けた釘打孔を示す。

この考案は上記の構成を有するものであって、これを使
用するときは第２図に示すように建物躯体８の柱主体９
に取付板１を添接して釘打固定したのち、断熱材層１０
を張装し、かつ断熱材層１０の厚さに応じて帯状板４を
設置固定したのち、ラス１１の下縁を突出縁３に係止さ
せ、次いで帯状板４の前縁を基準線としてモルタル層１
２を塗或する。

この結果、重量のあるモルタル層１２はラス１１と共に
帯状板４を介して水平板２に支持され、すり下るおそれ
がなく、かつラス１１は突出縁３により前方への移動を
阻止されているからモルタル層１２が建物から脱離する
おそれもない。

またモルタル層１２は帯状板４の前縁を基準線として塗
或することにより常に均等厚さを有する一定の垂直面に
形成することができる。

なお、第１図の実施例においては水平板２は各個に分割
された小部分の形のものを示したが、帯状板４と同じく
左右方向に延びる長尺物であっても差支えない。

また使用個所は形成すべきモルタル層等の外装材を受支
するだけでなく上端に用いてもよい。

この考案に係る建築用外装材支持具によれば、端縁の揃
った強固な外張り工事を行うことができるとともに、構
築後は張装された外装材の下縁を支持する帯状板４は水
切りとして働らくため土台部分の腐蝕を防止できる等多
くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の支持具を分解して示した斜面図、第
２図は使用状態を示す側面断面図である。 図中符号、１は取付板、２は水平板、３は突出縁、４は
帯状板、５は透孔、５′は長い透孔、６は締付ネジ、７
は釘打孔、８は建物躯体、１０は断熱材層、１１はラス
、１２はモルタル層を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後端に取付板１を立設した水平板２の上面前部に、長手
   方向に沿って突出縁３を設けた長尺帯状板４を水平板２
   より前方に突出載架し、これらを透孔５，５′ならびに
   締付ネジ６を介して着脱自在に固定できるようにした建
   築用外装材支持具。