JPH0637126Y2 - 廊下構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、集合住宅の２階外廊下等における廊下構造
に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、集合住宅の２階外廊下は、廊下の幅方向に渡って
複数本の床受梁を渡し、これら床受梁にて並設した複数
枚の床パネルを支持してなり、床パネルの下面にはあら
かじめ補強用のブレースを配設しておく。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の外廊下の場合、床パネルの端部では床パネルを支
持することができず、床パネルの端部よりかなり内側に
て床受梁で床パネルを支持していた。このため、廊下端
部での床パネルの支持が不安定であった。さらに、ブレ
ースの取付けは、床受梁の固定とは別に、ブレース取付
用の接合金物にて行っており、部品寸数が多くなるとい
う問題があった。

したがって、この考案の目的は、廊下床パネルの支持が
安定し、かつ部品点数の削減が図れる廊下構造を提供す
ることである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案の廊下構造は、廊下の出隅部に立設した柱と、
端部を前記柱に固定して廊下の側方に沿って設けたラチ
ス梁と、端部を前記柱に固定して前記ラチス梁に直交配
置した床パネル端縁梁と、前記ラチス梁の前記柱側端部
の廊下側側面に固定した固定片と廊下の中央方向に突出
した梁取付片とからなるＬ形部とこのＬ形部の下端に接
合されブレース取付孔を有した水平部とからなる梁取付
部材と、前記梁取付片に固定して廊下の幅方向に渡って
設けた廊下床受梁と、前記ブレース取付孔に固定して廊
下に水平配置したブレースと、端縁を前記床パネル端縁
梁設置部に位置させて前記廊下床受梁に載置した廊下床
パネルとを備えたものである。

〔作用〕

この考案の廊下構造によると、ラチス梁の柱側端部に梁
取付部材を介して廊下床受梁を設け、廊下床パネルは端
縁を床パネル端縁梁部分に配置して廊下床受梁に載置し
ており、廊下床パネルは端部近傍を廊下床受梁にて支持
される。また、廊下床受梁を固定する梁取付部材に、ブ
レース取付孔を有した水平部を一体に形成したので、部
品点数の削減が図れる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図および第２図に基づいて説
明する。

第２図は、集合住宅の２階外廊下部分の平面図を示して
いる。図において、10は外廊下、11は踊場、12は階段で
ある。13は建物本体の外壁に沿って立設した本体柱であ
り、本体柱13,13間にラチス梁14が架設してある。ま
た、屋外側には廊下柱15が立設されており、廊下柱15,1
5間には廊下梁16が架設してある。ラチス梁14と廊下梁1
6との間には廊下床受梁17が架設してある。さらに、34
は廊下梁、35はラチス梁、18は廊下床受梁、19,24は踊
場梁、20は階段取付梁、21は階段側桁、22は階段踏板受
である。

第２図のＡ部分の平面図を第１図（Ａ）、B-B断面図を
（Ｂ）、C-C断面図を（Ｃ）に示す。第１図において、
ラチス梁14はエンドプレート40を廊下出隅部の柱13にボ
ルト・ナット41にて固定し、ラチス梁からなる床パネル
端縁梁35もエンドプレート42を柱13にボルト・ナット43
にて固定してある。また、各エンドプレート40,42の内
面には縦片44,45が接合してあり、縦片44の廊下側面に
は中空箱形の補強部材46がボルト・ナット47にて固定さ
れている。さらに、48は梁取付部材であり、Ｌ形部49と
Ｌ形部49の下端に固定した水平部50とから成る。Ｌ形部
49の一片の固定片51は補強部材46にボルト・ナット52に
て固定し、また他片の梁取付片53には断面コ字形の廊下
床受梁17がボルト・ナット54にて固定してある。また、
水平部50にはブレース取付孔55が形成されており、ブレ
ース取付孔55には、廊下の対角線上に水平に延びるブレ
ース56（第２図）が接続される。そして、端縁を床パネ
ル端縁梁35に当接して、廊下床パネル57を廊下床受梁17
に載置固定する。

このように構成された廊下構造によると、梁取付部材48
によって床パネル端縁梁35の近傍に廊下床受梁17を設置
することができるので、廊下床パネル57の端部近傍が廊
下床受梁17にて支持され安定する。

また、廊下床受梁17を固定する梁取付部材48に、ブレー
ス取付孔55を有した水平部50を一体に形成したので、ブ
レース取付用の新たな金物が不要となり、部品点数の削
減が図れる。

〔考案の効果〕

この考案の廊下構造によると、ラチス梁の柱側端部に梁
取付部材を介して廊下床受梁を設け、廊下床パネルは端
縁を床パネル端縁梁部分に配置して廊下床受梁に載置し
ており、廊下床パネルは端部近傍を廊下床受梁にて支持
され安定する。また、廊下床受梁を固定する梁取付部材
に、ブレース取付孔を有した水平部を一体に形成したの
で、部品点数の削減が図れるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）はこの考案の一実施例の
平面図，断面図，断面図、第２図はその集合住宅におけ
る外廊下の平面図である。 13……柱、14……ラチス梁、17……廊下床受梁、35……
床パネル端縁梁、48……梁取付部材、49……Ｌ形部、50
……水平部、51……固定部、53……梁取付片、55……ブ
レース取付孔、56……ブレース、57……廊下床パネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】廊下の出隅部に立設した柱と、端部を前記
   柱に固定して廊下の側方に沿って設けたラチス梁と、端
   部を前記柱に固定して前記ラチス梁に直交配置した床パ
   ネル端縁梁と、前記ラチス梁の前記柱側端部の廊下側側
   面に固定した固定片と廊下の中央方向に突出した梁取付
   片とからなるＬ形部とこのＬ形部の下端に接合されブレ
   ース取付孔を有した水平部とからなる梁取付部材と、前
   記梁取付片に固定して廊下の幅方向に渡って設けた廊下
   床受梁と、前記ブレース取付孔に固定して廊下に水平配
   置したブレースと、端縁を前記床パネル端縁梁設置部に
   位置させて前記廊下床受梁に載置した廊下床パネルとを
   備えた廊下構造。