JPH0532564Y2

JPH0532564Y2 -

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Publication number: JPH0532564Y2
Application number: JP1988047847U
Authority: JP
Priority date: 1988-04-07
Filing date: 1988-04-07
Publication date: 1993-08-20
Anticipated expiration: 2003-04-07
Also published as: JPH01150809U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕この考案は、プレハブ住宅等における床構造に
関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、複数枚の床パネルを敷き詰めて床を
形成していた。しかし、複数枚の床パネルを敷く
のに手間がかかるため、施工性の向上のために床
パネルを大型化し、床パネルの補強のために床パ
ネルの中間部を床梁で支持する床構造が提案され
ている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、床下のふところ高さが制限されている
ため、床パネルの下面に床梁を設けることで、床
梁がじやまになつて作業者が床下を潜り抜けるこ
とができなくなり、保守点検ができなくなるとい
う問題があつた。

したがつて、この考案の目的は、床パネルの補
強が行えかつ床下の潜り抜けが可能は床構造を提
供することである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案の床構造は、床支持部材と、下面が床
下の独立基礎に近接する高さ寸法が大きい形鋼か
らなる本体部とこの本体部の端部に上面を揃えて
突設し前記本体部より高さ寸法の小さい付属部と
からなる両端を前記支持部材に固定し前記本体部
の部分が大半を占める床梁と、前記独立基礎に立
設され前記本体部を支持する束と、前記床支持部
材の間に配設され前記床梁の上面に固定した床パ
ネルとを備えたものである。

〔作用〕

この考案の床構造によると、床梁は、下面が床
下の独立基礎に近接するような上下寸法大の形鋼
からなる本体部の部分が大半を占めているので、
少ない本数で床パネルを支持できる。これに伴い
束も少なくてすみ高さ寸法も短くてよい。なお、
束を設けることによつて床梁の支持強度は向上し
床パネルが安定した状態で取付けられる。また、
本体部は上記のように上下寸法大にしたが床パネ
ルの下に収まる寸法にしたので、床パネルの任意
の位置に設けることができる。さらに、付属部の
下方には本体部の下方に比べて大きな空間がで
き、この空間を通つて床下を潜り抜けることが可
能になる。また、床パネルの荷重の大部分を本体
部で受けるので、付属部は比較的剛性の低い安価
な材料で形成できる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図ないし第９図に基
づいて説明する。

第１図および第２図において、１０は布基礎か
らなる床支持部材であり、１１は独立基礎であ
る。独立基礎１１の上面に突設したアンカーボル
ト１５には、束１２が固設されている。また、対
向する一対の床支持部材１０には、互いに対面す
る位置に梁受部材１３が設置されている。梁受部
材１３は、上片１６を床支持部材１０の上面に引
つ掛けてアンカーボルト１４に固定してあり、床
支持部材１０の側面から直角に張り出した一対の
梁取付片１７を有している。

また、１８は床梁であり、大半を占める本体部
１９と付属部２０を連設したものである。本体部
１９は下面が床下の独立基礎に近接するような上
下寸法大のＩ形鋼からなり、一端にはエンドプレ
ート２１が溶接されており、他端の両側には上下
のフランジ片１９ａ，１９ｂ間に渡つて取付板２
２が溶接してある。付属部２０は本体部１９より
高さ寸法の小さい角形鋼からなり、本体部１９の
エンドプレート２１の外面に本体部１９と上面を
揃えて溶接して突設されており、かつ補強板２３
にて補強されている。床梁１８は、束１２に載置
して両梁受部材１３間に架設してある。すなわ
ち、本体部１９を束１２上に載置し、束１２に立
設したボルト２４を本体部１９の下フランジ１９
ｂに挿通しナツト２５にて固定する。さらに、本
体部１９の端部を梁受部材１３の梁取付片１７間
に挿入し、梁取付片１７のボルト挿通孔から取付
板２２のボルト挿通孔２６（第３図）にボルト２
７を挿通し、取付板２２の内面にあらかじめ溶接
しておいたナツト（図示せず）に締結する。ま
た、付属部２０の端部も梁受部材１３の梁取付片
１７間に挿通し、梁取付片１７のボルト挿通孔２
８から付属部２０のボルト挿通孔２９（第３図）
にボルト２７を挿通し、付属部２０の内面にあら
かじめ溶接しておいたナツト（図示せず）に締結
する。

床梁１８上には、２枚の床パネル３０を載置す
る。床パネル３０は、第４図に示すように、対向
する一対の外周縁にＬ形鋼の外枠３１，３２を設
け、これら外枠３１，３２間に複数本の木製の根
太３３を架設し、根太３３の上面に表面材３４を
貼つて構成されている。なお、隣合う根太３３の
間にはグラスウールからなる断熱材３５が介装さ
れている。また、表面材３４の中央には切欠部３
６が形成されており、切欠部３６内において断熱
材３５に切断部３９が形成されている。この切欠
部３６と平行に延びて、根太３３の下面に凹部３
７が形成されており、この凹部３７内を通つて連
結板３８が各根太３３に架設されている。なお、
第５図および第６図に、第４図Ｂの部分および
部分の拡大図を示す。

次に、床パネル３０の固定について説明する。
まず、床パネル３０の連結板３８を床梁１８の上
面に沿つて載置する。そして、第７図に示すよう
に、表面材３４の切欠部３６内の断熱材３５の切
断部３９を通つて、ボルト４１を連結板３８のボ
ルト挿通孔（図示せず）から床梁１８の上フラン
ジ片１９ａのボルト挿通孔４０に挿通し、上フラ
ンジ片１９ａの下面に溶接したナツト４２（第１
図）に締結する。また、第８図に示すように、床
支持部材１０の上面のアンカーボルト４５に床パ
ネル取付部材４３，４４を固定する。そして、床
パネル取付部材４３，４４のボルト挿通孔４６，
４７から床パネル３０の外枠３１のボルト挿通孔
４８にボルト５０を挿通してナツト５１に締結す
る。同様にして、第２図に示すように、床パネル
３０の外枠３２側も床パネル取付部材４３，４４
に固定する。

さらに、第１図に示すように、隣合う床パネル
３０の表面材３４間に目板５２，５３を介装する
と共に、壁パネル５４との見切り部分を断熱材５
５を介して目板５６にて覆う。さらに、第２図に
示すように床パネル３０の表面材３４の切欠部３
６を目板５７で覆い、かつ床支持部材１０の上面
を目板５８で覆う。

なお、床パネルの大きさに応じて、第９図に示
すように、床梁を連結することがある。例えば、
片方の床梁１８は、第３図に示した床梁と同様に
構成され、他方の床梁６０は、両端に取付板２２
を溶接したＩ形鋼からなる。そして、床梁１８と
床梁６０とを梁連結部材６１にて連結する。梁連
結部材６１は、束１２に固定したＵ字形金物から
なり、両床梁１８，６０を水準器６３で水平に保
ち、床梁１８，６０の端部を梁連結部材６１内に
嵌合し、ボルト６２にて梁連結部材６１と床梁１
８，６０の取付板２２とを固定する。

このように、構成された床構造によると、床パ
ネル３０が床梁１８に固定されているので、床パ
ネル３０の補強が行える。しかも、床梁１８の本
体部１９で床パネル３０を確実に支持するので、
床梁１８の本数が少なくて済み束１２の高さ寸法
も短くてよい。また、床パネルの荷重の大部分を
本体部で受けるので、付属部は比較的剛性の低い
安価な材料で形成できる。

また、床梁１８の本体部１９の端部に、本体部
１９より高さ寸法の小さい付属部２０を本体部１
９と上面を揃えて突設したので、付属部２０の下
方に空間ができ、床下の潜り抜けが可能となり、
保守点検が行える。

なお、前記実施例では、床パネル３０は１階に
設置するものであつたが、２階以上に設置するも
のであつてもよい。この場合、床支持部材は胴差
し等の横架材となる。

〔考案の効果〕

この考案の床構造によると、床梁は、下面が床
下の独立基礎に近接するような上下寸法大の形鋼
からなる本体部の部分が大半を占めているので、
少ない本数で床パネルを支持できる。これに伴い
束も少なくてすみ高さ寸法も短くてよい。なお、
束を設けることによつて床梁の支持強度は向上し
床パネルが安定した状態で取付けられる。また、
本体部は上記のように上下寸法大にしたが床パネ
ルの下に収まる寸法にしたので、床パネルの任意
の位置に設けることができる。さらに、付属部の
下方には本体部の下方に比べて大きな空間がで
き、この空間を通つて床下を潜り抜けることが可
能になる。また、床パネルの荷重の大部分を本体
部で受けるので、付属部は比較的剛性の低い安価
な材料で形成できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の断面図、第２図
はその第１図に対して直角方向に切断した断面
図、第３図はその床梁の取付け状態を示す分解斜
視図、第４図Ａ，Ｂ，Ｃはその床パネルの平面
図，正面図，側面図、第５図は第４図の部分の
拡大図、第６図は第４図の部分の拡大図、第７
図はその床パネルと床梁の取付け状態を示す部分
分解斜視図、第８図はその床パネルの取付け状態
を示す部分分解斜視図、第９図はその床梁の連結
例を示す部分分解斜視図である。１０……床支持部材、１８……床梁、１９……
本体部、２０……付属部、３０……床パネル。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

床支持部材と、下面が床下の独立基礎に近接す
る高さ寸法が大きい形鋼からなる本体部とこの本
体部の端部に上面を揃えて突設し前記本体部より
高さ寸法の小さい付属部とからなり両端を前記支
持部材に固定し前記本体部の部分が大半を占める
床梁と、前記独立基礎に立設され前記本体部を支
持する束と、前記床支持部材の間に配設され前記
床梁の上面に固定した床パネルとを備えた床構
造。