JPH0443524Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、プレハブ住宅等における床パネル
取付部構造に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、床パネルを布基礎に固定する際、布基礎
の上面に突設したアンカーボルトに取付部材を固
定し、この取付部材に床パネルを固定していた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、布基礎の床パネルの固定部に耐面する
位置にアンカーボルトが無い場合や、布基礎上の
障害物等で取付部材を床パネルの固定部に対面す
る位置に固定することができず、床パネルの固定
が不可能になることがあつた。

したがつて、この考案の目的は、床パネルの固
定部と、床パネルを固定する取付部材の設置位置
がずれていても、取付部材にて床パネルを固定す
ることができる床パネル取付部構造を提供するこ
とである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案の床梁の連結部構造は、床支持部材に
載置固定した載置固定部とこの載置固定部から立
ち上がり前記載置固定部の側方に張り出した床パ
ネル取付部とからなる床パネル取付部材を設け、
前記床パネル取付部に床パネルを取付けたもので
ある。

〔作用〕

この考案の床パネル取付部構造によると、床パ
ネルを取付ける床パネル取付部材の床パネル取付
部が、床支持部材に載置固定する載置固定部の側
方に張り出しているので、床パネルの取付部と、
床パネル取付部材の載置固定部の載置固定箇所と
の間にずれがあつても、床パネルを床パネル取付
部材の床パネル取付部に取付けることができる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図ないし第１２図に
基づいて説明する。

第２図および第３図において、１０は布基礎か
らなる床支持部材であり、１１は独立基礎であ
る。独立基礎１１の上面に突設したアンカーボル
ト１５には、束１２が固設されている。また、対
向する一対の床支持部材１０には、互いに対面す
る位置に梁受部材１３が設置されている。梁受部
材１３は、上片１６を床支持部材１０の上面に引
つ掛けてアンカーボルト１４に固定してあり、床
支持部材１０の側面から直角に張り出した一対の
梁取付片１７を有している。

また、１８は床梁であり、本体部１９と付属部
２０とから成る。本体部１９はＩ形鋼からなり、
一端にはエンドプレート２１が溶接されており、
他端の両側には上下のフランジ片１９ａ，１９ｂ
間に渡つて取付板２２が溶接してある。付属部２
０は本体部１９より高さ寸法の小さい角形鋼から
なり、本体部１９のエンドプレート２１の外面に
本体部１９と上面を揃えて溶接して突設されてお
り、かつ補強板２３にて補強されている。床梁１
８は、束１２に載置して両梁受部材１３間に架設
してある。すなわち、本体部１９を束１２上に載
置し、束１２に立設したボルト２４を本体部１９
の下フランジ１９ｂに挿通しナツト２５にて固定
する。さらに、本体部１９の端部を梁受部材１３
の梁取付け片１７間に挿入し、梁取付粉１７のボ
ルト挿通孔から取付板２２のボルト挿通孔２６
（第４図）にボルト２７を挿通し、取付板２２の
内面にあらかじめ溶接しておいたナツト（図示せ
ず）に締結する。また、付属部２０の端部も梁受
部材１３の梁取付片１７間に挿通し、梁取付片１
７のボルト挿通孔２８から付属部２０のボルト挿
通孔２９（第４図）にボルト２７を挿通し、付属
部２０の内面にあらかじめ熔接しておいたナツト
（図示せず）に締結する。

床梁１８上には、２枚の床パネル３０を載置す
る。床パネル３０は、第５図に示すように、対向
する一対の外周縁にＬ形鋼の外枠３１，３２を設
け、これら外枠３１，３２間に複数本の木製の根
太３３を架設し、根太３３の上面に表面材３４を
貼つて構成されている。なお、隣合う根太３３の
間にはグラスウールからなる断熱材３５が介装さ
れている。また、表面材３４の中央には切欠部３
６が形成されており、切欠部３６内において断熱
材３５に切断部３９が形成されている。この切欠
部３６と平行に延びて、根太３３の下面に凹部３
７が形成されており、この凹部３７内を通つて連
結板３８が各根太３３に架設されている。なお、
第６図および第７図に、第５図Ｂの部分および
部分の拡大図を示す。

次に、床パネル３０の固定について説明する。
まず、床パネル３０の連結板３８を床梁１８の上
面に沿つて載置する。そして、第８図に示すよう
に、表面材３４の切欠部３６内の断熱材３５の切
断部３９を通つて、ボルト４１を連結板３８のボ
ルト挿通孔（図示せず）から床梁１８の上フラン
ジ片１９ａのボルト挿通孔４０に挿通し、上フラ
ンジ片１９ａの下面に溶接したナツト４２（第２
図）に締結する。また、第１図に示すように、床
支持部材１０の上面のアンカーボルト４５に床パ
ネル取付部材４３を固定する。そして、床パネル
取付部材４３のボルト挿通孔４６から床パネル３
０の外枠３１のボルト挿通孔４８にボルト５０を
挿通してナツト５１に締結する。また、両床パネ
ル３０の接合部分にも、床パネル取付部材４４が
アンカーボルト４５に固定されている。床パネル
取付部材４４は、第９図に示すように、載置固定
部６５と、載置固定部６５の側縁から立ち上が
り、載置固定部６５の端縁から張り出した床パネ
ル取付部６６とからなり、載置固定部６５の両端
に補強部７０が設けられている。載置固定部６５
にはアンカーボルト挿通孔６７が形成され、床パ
ネル取付部６６の両端にはボルト挿通孔４７が形
成されている。床パネル取付部材４４は、載置固
定部６５を床支持部材１０の上面に載置し、アン
カーボルト４５をアンカーボルト挿通孔６７に挿
通しナツトにて固定する。そして、床パネル取付
部６６の両ボルト挿通孔４７にボルト５０を挿通
してそれぞれ隣合う床パネル３０のボルト挿通孔
４８に挿通しナツト５１にて固定する。なお、第
１０図にその固定状態の平面図を示す。同様にし
て、第３図に示すように、床パネル３０の外枠３
２側も床パネル取付部材４３，７１にて固定す
る。床パネル取付部材７１は、第１１図に示すよ
うに、床パネル取付部材４４とは左右対称に形成
されており、載置固定部７２および床パネル取付
部７３を有している。

さらに、第２図に示すように、隣合う床パネル
３０の表面材３４間に目板５２，５３を介装する
と共に、壁パネル５４との見切り部分を断熱材５
５を介して目板５６にて覆う。さらに、第３図に
示すように床パネル３０の表面材３４の切欠部３
６を目板５７で覆い、かつ床支持部材１０の上面
を目板５８で覆う。

なお、床パネルの大きさに応じて、第１２図に
示すように、床梁を連結することがある。例え
ば、片方の床梁１８は、第４図に示した床梁と同
様に構成され、他方の床梁６０は、両端に取付板
２２を溶接したＩ形鋼からなる。そして、床梁１
８と床梁６０とを梁連結部材６１にて連結する。
梁連結部材６１は、束１２に固定したＵ字形金物
からなり、両床梁１８，６０を水準器６３で水平
に保ち、床梁１８，６０の端部を梁連結部材６１
内に嵌合し、ボルト６２にて梁連結部材６１と床
梁１８，６０の取付板２２とを固定する。

このように構成された床パネル取付部構造によ
ると、第１図に示すように、床パネル３０のボル
ト挿通孔４８部分に対面する位置において床支持
部材１０に壁固定用等のアンカーボルト７４が突
設されており、床パネル取付部材の取付けが困難
な場合であつても、隣合う床パネル３０を固定す
る床パネル取付部材４４の載置固定部６５から張
り出した床パネル取付部６６に床パネル３０を取
付けることができる。

また、床パネル取付部６６に補強部７０が設け
られているので、床パネル３０の支持が強固に行
える。

なお、前記実施例では、床パネル３０は１階に
設置するものであつたが、２階以上に設置するも
のであつてもよい。この場合、床支持部材は胴差
し等の横架材となる。

この考案の他の実施例を第１３図に示す。この
実施例は、床パネル取付部材７５が、載置固定部
７６と床パネル取付部７７とからなり、補強部が
ないものである。床パネル取付部７７は、載置固
定部７６の端縁から張り出している。このよう
に、床パネル３０の取付部に対面する位置に床支
持部材１０がない場合であつても、床パネル３０
を固定することができる。

〔考案の効果〕

この考案の床パネル取付部構造によると、床パ
ネルを取付ける床パネル取付部材の床パネル取付
部が、床支持部材に載置固定する載置固定部の側
方に張り出しているので、床パネルの取付部と、
床パネル取付部材の載置固定部の載置固定箇所と
の間にずれがあつても、床パネルを床パネル取付
部材の床パネル取付部に取付けることができると
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の床パネルの取付
け状態を示す部分分解斜視図、第２図はその断面
図、第３図はその第２図に対して直角方向に切断
した断面図、第４図はその床梁の取付け状態を示
す分解斜視図、第５図Ａ，Ｂ，Ｃはその床パネル
の平面図、正面図、側面図、第６図は第５図の
部分の拡大図、第７図は第５図の部分の拡大
図、第８図はその床パネルと床梁の取付け状態を
示す部分分解斜視図、第９図はその床パネル取付
部材の斜視図、第１０図はその床パネルの固定状
態を示した平面図、第１１図はその床パネル取付
部材の斜視図、第１２図はその床梁の連結状態を
示す分解斜視図、第１３図はこの考案の他の実施
例の斜視図である。 １０……床支持部材、３０……床パネル、４４
……床パネル取付部材、６５……載置固定部、６
６……床パネル取付部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床支持部材と、この床支持部材に載置固定した
   載置固定部とこの載置固定部から立ち上がり前記
   載置固定部の側方に張り出した床パネル取付部と
   からなる床パネル取付部材と、前記床パネル取付
   部に取付けた床パネルとを備えた床パネル取付部
   構造。