JPH0689179B2 - 共重合体ラテツクス組成物 - Google Patents

共重合体ラテツクス組成物

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JPH0689179B2
JPH0689179B2 JP61256956A JP25695686A JPH0689179B2 JP H0689179 B2 JPH0689179 B2 JP H0689179B2 JP 61256956 A JP61256956 A JP 61256956A JP 25695686 A JP25695686 A JP 25695686A JP H0689179 B2 JPH0689179 B2 JP H0689179B2
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芳明 米川
裕志 塩沢
忠義 中島
博 蓼沼
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日本合成ゴム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱老化性に優れた共重合体ラテックス組成
物に関し、さらに詳細には(a)脂肪族共役ジエン系単
量体、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体および
(c)これらと共重合可能な他の単量体を乳化重合して
得られる共重合体ラテックスに、特定の老化防止剤を含
有させた耐熱老化性に優れた共重合体ラテックス組成物
に関する。
〔従来の技術〕
従来より、カーペットバッキング用バインダー、塗料用
の顔料バインダー、不織布や人工皮革などの繊維結合バ
インダー、塗被紙用バインダー、各種材料の接着剤など
のバインダーとして、天然ゴムラテックス、種々の合成
ゴムラテックスが使用されている。
最近に至り、前記バインダーを用いた製品の使用用途が
拡大し、その使用条件が厳しくなり、従来に較べ一段と
優れた接着強度と耐熱老化性が要求されている。また、
製品を製造する工程においては、生産性の向上を図るた
めに、従来に較べ一段と厳しい乾燥条件で処理されるた
め、バインダーとしては耐熱老化性の優れたものが要求
されている。
以下にその一例として、カーペットバッキング用バイン
ダーを例にとり、具体的に説明する。
すなわち、従来、カーペットバッキング用組成物は、共
重合体ラテックスに無機充填剤および必要に応じて分散
剤、老化安定剤、消泡剤、発泡剤、架橋剤などを添加
し、さらに増粘剤によって適度な粘度に調整することに
よって製造されている。
かかるカーペットバッキング用組成物は、タフテッドカ
ーペット、編みカーペットあるいはフックカーペットな
どのバッキングを施されるカーペットの全てに適用され
る。また、その際のバッキング方法としては、例えばタ
フテッドカーペットの場合、ポリプロピレン製などの一
次基布にナイロン捲縮糸、ポリエステル捲縮糸などのタ
フト糸をタフトして得られる生機の裏面に、カーペット
バッキング用組成物を塗布しそのまま熱風乾燥するか、
該組成物を塗布後、さらにジュート織布、合成繊維不織
布などの二次基布を張り合わせて熱風乾燥することによ
り、タフテッドカーペットとなされる。
従って、カーペットバッキング用組成物の要求特性とし
ては、製造工程あるいは製品における抜糸強度および一
次基布と二次基布との剥離強度が高いこと、適度の風
合、寸法安定性のよいことが要求されている。さらに、
近年に至り、カーペット加工製造工程において生産性を
高めるために、大型乾燥機を用いて、高温・高風量の条
件下でカーペットを早く乾燥させる方法が採用され、ま
た暖房用電気カーペットの需要が増大しており、いずれ
も高温下で長時間カーペットが曝されることになる。こ
のような条件下では、カーペットバッキング用組成物の
耐熱老化性が特に問題となってきている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたもの
で、耐熱老化性、接着強度に優れた共重合体ラテックス
組成物を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、(イ)(a)脂肪族共役ジエン系単量体20〜
70重量%、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.
5〜8重量%および(c)これらと共重合可能な他の単
量体22〜79.5重量%(ただし、(a)+(b)+(c)
=100重量%)を乳化重合して得られる共重合体ラテッ
クスを固形分換算で100重量部に対して、(ロ)フェノ
ール系酸化防止剤(I)およびキレート剤(II)を含
み、その重量比(I):(II)=1:0.15〜5である老化
防止剤を0.15〜8重量部配合したことを特徴とする共重
合体ラテックス組成物を提供するものである。
本発明の共重合体ラテックス(イ)に使用される(a)
脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン、
2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、置換直鎖共役ペンタジエン類、直
鎖および側鎖共役ヘキサジエンなどが挙げられるが、好
ましくは1,3−ブタジエンである。
これらの(a)脂肪族共役ジエン系単量体は、1種単独
で、あるいは2種以上を併用することができる。
かかる(a)脂肪族共役ジエン系単量体は、得られる共
重合体ラテックス(イ)に適度な柔軟性と強度を与える
ために必須の成分であり、その割合は20〜70重量%、好
ましくは25〜65重量%であり、20重量%未満では前記の
ように柔軟性、接着強度に劣り、一方70重量%を超える
と柔軟過ぎ、また強度も低いものとなり、さらに最も重
要な物性である耐熱老化性が悪化する。
また、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、例えばアクリル酸、メタアクリル酸などのモノカル
ボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などのジカ
ルボン酸が挙げられ、これらのうち、ジカルボン酸の使
用が好ましく、その中でもイタコン酸の使用が特に好ま
しい。
これらの(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体は、
1種単独で、あるいは2種以上を併用することもでき
る。
かかる(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用
量は0.5〜8重量%、好ましくは0.7〜7.5重量%であ
り、0.5重量%未満では重合時のラテックスの安定性が
悪く凝固物が生成し易く、また得られるラテックスの機
械的、化学的安定性が悪く、さらに得られる共重合体ラ
テックス組成物に経時変化が見られ好ましくなく、さら
に耐熱老化性も悪化し、一方8重量%を超えると得られ
るラテックスの粘度が高く実用性に欠けるものとなる。
さらに、(c)共重合可能な他の単量体としては、芳香
族ビニル化合物、アルキル(メタ)アクリレート、シア
ン化ビニル化合物、酢酸ビニル、アクリルアミドなどが
挙げられる。
このうち、芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニル
トルエン、クロルスチレンなどが挙げられ、特にスチレ
ンが好ましい。
また、アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げ
られ、このうち特にメチルメタアクリレートが好まし
い。
さらに、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニト
リル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、このうちア
クリロニトリルが好ましい。
これらの(c)他の単量体は、1種単独でも、あるは2
種以上を併用することができる。
特に、(c)他の単量体として、メチルメタアクリレー
トを使用して共重合させる場合には、重合安定性を著し
く向上させるので好適に適用される。
これらの(c)他の単量体の使用量は、22〜79.5重量
%、好ましくは25〜75重量%であり、22重量%未満では
(a)脂肪族共役ジエン系単量体の使用比率が大きくな
り、得られる共重合体ラテックス組成物をバインダーと
して使用したときバインダーが柔らかすぎ、例えばカー
ペットバッキング用組成物のバインダーとして使用した
ときは、カーペットの風合が柔らかすぎて好ましくな
く、一方79.5重量%を超えると、逆に硬くなりすぎて取
り扱い施工上に支障があり、接着強度が劣り、例えばカ
ーペットの主要物性である抜糸強度、二次基布との剥離
強度が劣るものとなる。
本発明に使用される共重合ラテックス(イ)は、以上の
ように(a)〜(c)の単量体を乳化重合して得られた
ものである。
ここで、乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジフェニルエー
テルジスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジアルキルエス
テルスルホン酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、あ
るいはポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテルなどのノニオン系乳
化剤の1種または2種以上を挙げることができる。
特に、本発明の効果が著しく発揮できる乳化剤として
は、ジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムであ
る。
乳化剤の使用量は、通常、0.2〜4.0重量%(単量体
(a)〜(c)の総計量に対して、以下同じ)、好まし
くは0.5〜3.0重量%であり、0.2重量%未満では凝固物
を発生するなど、重合安定性が悪くなり、共重合体ラテ
ックスの製造に支障があるので好ましくなく、一方4.0
重量%を超えると共重合体ラテックスの平均粒子径が小
さくなり、例えばカーペットバッキング用組成物の製造
に際して必要に応じて使用される後記する充填剤の分散
性が悪くなり、配合後に粘度の経時変化がみられるので
好ましくない。
連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタン、オク
チルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、オ
クチルメルカプタン、t−ヘキシルメルカプタン、n−
ヘキシルメルカプタンなどのメルカプタン類;四塩化炭
素、臭化エチレンなどのハロゲン系化合物が、通常、0
〜0.5重量%使用される。
さらに、重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始
剤;クメンハイドロパーオキサイド、イソプロピルベン
ゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過
酸化物;過酸化水素などが挙げられ、特に過硫酸塩系開
始剤を使用すると得られる共重合体ラテックスが本発明
の目的とする耐熱老化性に優れた組成物を提供すること
ができる。
かかる重合開始剤の使用量は、好ましくは0.03〜2.5重
量%、特に好ましくは0.05〜2.0重量%である。
なお、乳化重合を促進させるために、例えばピロ重亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウ
ム、硫酸第一鉄、グルコース、ホルムアルデヒド、ナト
リウムスルホキシレート、L−アスコルビン酸、亜硫酸
水素ナトリウムなどの還元剤;グリシン、アラニン、エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウムなどのキレート剤を併
用することもできる。
乳化重合に際しては、前記乳化剤、連鎖移動剤、重合開
始剤などのほかに、必要に応じて各種電解質、pH調整剤
などを併用し、前記単量体(a)〜(c)100重量部に
対して水100〜300重量部と前記乳化剤、開始剤、連鎖移
動剤などを前記範囲内の量で使用して、重合温度5〜80
℃、好ましくは30〜50℃、重合時間15〜30時間の重合条
件下で乳化重合される。
前記各単量体(a)〜(c)の添加方法は、特に制限さ
れるものではなく、一括添加法、連続添加法あるいは分
割添加法などの任意の方法が採用される。
なお、得られる共重合体ラテックス(イ)の重合転化率
は、99.5%以上であることが好ましい。
なお、このようにして乳化重合され、本発明で使用され
る(イ)共重合体ラテックスの平均粒子径は、好ましく
は700〜3,000Å、さらに好ましくは800〜2,000Åであ
る。
ここで、(イ)共重合体ラテックスの平均粒子径は、該
ラテックスをオスミウム酸で処理し、電子顕微鏡(倍率
3万倍)を撮り、粒子100個以上について粒子径を測定
し、数平均により算出した値である。ここで、(イ)共
重合体ラテックスの平均粒子径の調整は、乳化重合時に
おける乳化剤の使用量、重合温度を調整することにより
容易に実施できる。
なお、(イ)共重合体ラテックスの固形分濃度は、通
常、45〜57重量%、好ましくは50〜55重量%に調製され
使用される。すなわち、(イ)共重合体ラテックスの固
形分濃度が45重量%未満では、ラテックス濃度が低すぎ
て得られる本発明の組成物の総固形分濃度が低下する傾
向にあり、一方57重量%を超えると共重合体ラテックス
の粘度が高くなり、必要に応じて使用される充填剤の分
散が困難となる。
次に、このようにして得られる(イ)共重合体ラテック
スは、目的とする共重合体ラテックス組成物を得るため
に、(ロ)特定の老化防止剤が配合される。かかる
(ロ)老化防止剤は、フェノール系酸化防止剤(I)
と、キレート剤(II)とを含有するものであり、本発明
では、前記共重合体ラテックス(イ)にかかるフェノー
ル系酸化防止剤(I)とキレート剤(II)とを併用して
添加した点に重要な特徴を有するものである。
ここで、フェノール系酸化防止剤(I)としては、例え
ば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t
−ブチル−フェノール、2,4−ジ−メチル−6−t−ブ
チル−フェノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビ
ス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′
−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル−フェノー
ル)、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン、スチレン化フェノー
ル、n−オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−
t−ブチル−6−(3′−t−ブチル−5′−メチル−
2′−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアク
リレートなどが挙げられる。
これらのフェノール酸化防止剤(I)は、1種単独で使
用することも、また2種以上を併用することもできる。
また、このフェノール系酸化防止剤(I)中には、N−
フェニル−β−ナフチルアミン、アルキルジフェニルア
ミンなどのアミン系酸化防止剤、ペンタエリトリットテ
トラキス−β−ラウリルチオプロピオネートなどの硫黄
系酸化防止剤、ジエチルジチオカルバメート亜鉛塩、ジ
−n−ブチルジチオカルバメート亜鉛塩などのチオカル
バメート系酸化防止剤などを50重量%以下程度併用する
こともできる。
また、キレート剤(II)としては、例えばエチレンジア
ミン四酢酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸カリウ
ム、エチレンジアミン四酢酸アンモニウムなどのエチレ
ンジアミン四酢酸塩のほかに、グリシン、アラニン、ノ
ルロイシン、ジエチルアミノ酢酸、もしくはN−メチル
アミノ酢酸、またはこれらの塩などを挙げることができ
るが、特にエチレンジアミン四酢酸塩が好ましい。
これらのキレート剤(II)は、1種単独で使用すること
も、また2種以上を併用することもできる。
これらの(ロ)老化防止剤の重量比は、(I):(II)
=1:0.15〜5、好ましくは1:0.2〜4である。この場
合、キレート剤(II)の割合が、フェノール系酸化防止
剤(I)に対して0.15未満であると、本発明による耐熱
老化性は得られず、一方5を超えるとバインダーとして
の接着強度が低下し、例えばカーペット用バッキング組
成物のバインダーであると、カーペットの抜糸強度が低
下し、品質が著しく損なわれる。
さらに、フェノール系酸化防止剤(I)とキレート剤
(II)を含む老化防止剤(ロ)の割合は、(イ)共重合
体ラテックス100重量部に対して0.15〜8重量部、好ま
しくは0.2〜7重量部であり、0.15重量部未満では目的
とする充分な耐熱老化性が得られず、一方8重量部を超
える使用しても効果が比較的に上昇せず、不経済であ
る。
なお、フェノール系酸化防止剤(I)およびキレート剤
(II)の添加は、(イ)共重合体ラテックスに添加して
もよいし、最終的に得られる組成物に添加してもよく、
添加時期が限定されるものではない。
本発明では、以上のように(イ)共重合体ラテックスと
(ロ)特定の老化防止剤を含有する共重合体ラテックス
組成物であるが、さらに必要に応じて(ハ)充填剤を含
有させてもよい。
この(ハ)充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、クレイ、硫酸バリウ
ム、ケイ酸、ケイ酸塩、酸化チタン、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウムなどの無機系充填剤を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。
これらの(ハ)充填剤は、1種単独でも、あるいは2種
以上を併用することもできる。
なお、(ハ)充填剤の使用割合は、前記(イ)共重合体
ラテックス100重量部に対して(ハ)充填剤が50〜750重
量部、好ましくは100〜700重量部程度であり、(ハ)充
填剤が50重量部未満では該(イ)ラテックスの使用割合
が多く不経済であり、一方750重量部を超えると得られ
る組成物の耐熱老化性が悪化し、好ましくない。
また、本発明の組成物を例えばカーペットのバッキング
に供する場合には、通常、組成物粘度を20,000〜40,000
cps、好ましくは25,000〜35,000cps、またその固形分濃
度を、通常、73〜77重量%、好ましくは74〜76重量%に
なるように増粘剤あるい水を用いて調製される。すなわ
ち、前記組成物の粘度が20,000cps未満ではカーペット
への浸透性が大きくなり、剥離強度が弱くなり、一方4
0,000cpsを超えると塗工性が悪くなり、ムラが生じる。
また、前記組成物の固形分濃度が73重量%未満では水分
が多すぎて乾燥効率が悪く、その結果抜糸強度、剥離強
度が低下する場合があり、一方77重量%を超えると組成
物粘度が上昇して塗工効率が悪化したり、塗工ムラが生
じて、剥離強度、風合などのの品質にバラツキが生じ
る。
以上のように、本発明の共重合体ラテックス組成物は、
(イ)共重合体ラテックスと(ロ)老化防止剤、さらに
必要に応じて(ハ)充填剤を主成分とするが、さらに必
要に応じて分散剤、消泡剤、架橋剤、増粘剤、発泡剤、
着色剤、難燃剤、防腐剤、老化防止剤、安定剤、加硫促
進剤、帯電防止剤、pH調整剤などを加えることができ
る。
本発明の共重合体ラテックス組成物は、各種のバインダ
ーとして使用することができる。
例えば、その一例を示すと、カーペットバッキング用バ
インダー、塗料用の顔料バインダー、不織布や人工皮革
などの繊維結合用バインダー、塗被紙用バインダー、接
着剤などに使用することができ、好ましくはカーペット
バッキング用バインダーであり、さらに好ましくは電気
カーペットバッキング用バインダーである。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例中における部および%は特に断らない限
り、重量基準である。
また、実施例中において、耐熱老化試験は、下記の方法
により実施したものである。
すなわち、カーペットバッキング用組成物を、乾燥後の
膜厚が1mmとなるようにポリエステルシート上に塗工
し、25℃×2日間自然乾燥し、その後該ポリエステルシ
ートより剥ぎ取ることによってカーペットバッキング用
フィルムを得、このようにして作製されたカーペットバ
ッキング用組成物フィルムをギヤオーブンで150℃で10
時間暴露し、フィルムの変色、柔軟性、硬さを評価し
た。硬さは、スプリング式JIS硬度系を使用して測定
し、変色が著しいもの、硬いもの(数値が大)は、耐熱
老化性が悪いものと判定し、また柔軟性の評価は、フィ
ルムの手触りにより、軟、中軟、硬の3段階で評価し
た。
実施例1〜11および比較例1〜8 共重合体ラテックスの製造 第1表に示す単量体仕込み組成で単量体100部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部、t−ドデシル
メルカプタン0.2部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウ
ム0.01部、過硫酸ナトリウム0.8部および水200部を内容
積100のステンレス製反応器に仕込み、重合温度40〜6
0℃で20時間撹拌し重合を続け、共重合体ラテックスA
〜Gを得た。
なお、重合は、一括仕込みによる方法で、得られたラテ
ックスの重合転化率はいずれも99.5%以上で、重合安定
性はラテックスF、Gを除いて良好であり、凝固物は殆
どなかった。
重合終了後、pH調整を行い、水酸化カリウムによりpHを
8.0に調整した。
カーペットバッキング用組成物の調製 次に、このようにして得られた共重合体ラテックスA〜
Gに、本発明の老化防止剤を転化し、下記配合処方でカ
ーペットバッキング用組成物を得、これを用いて耐熱老
化性の試験を実施した結果を第2表に示す。
配合処方 (部) 共重合体ラテックス 100 ピロリン酸カリウム 0.8 炭酸カルシウム 変量 増粘剤(ポリアクリル酸ソーダ) 1.0 なお、カーペットバッキング用組成物の調製は、老化防
止剤を含む共重合体ラテックスに分散剤であるピロリン
酸カリウムなどを添加後、充填剤である重質炭酸カルシ
ウムを添加し、充分に分散後、固形分濃度が75%、粘度
が約30,000cps(ブルックフィールド粘度計、BM型No.4
を使用し、6rpmの条件下で測定)になるように増粘剤と
水で調整したものである。第1〜2表から明らかなよう
に、実施例1〜4は、本発明で使用される共重合体ラテ
ックスおよび老化防止剤を使用した場合であり、いずれ
も本発明の範囲内で変えたものであり、耐熱老化性が良
好である。また、実施例5〜10は、本発明の範囲内でフ
ェノール系酸化防止剤とエチレンジアミン四酢酸塩の使
用比率、使用量および種類を変えたものであり、いずれ
も本発明の目的とする耐熱老化性が得られた。
さらに、実施例11は、老化防止剤として、フェノール系
酸化防止剤とグリシンとを併用した実験例である。これ
に対し、比較例例1〜2は、ブタジエン含量が本発明の
範囲外である共重合体ラテックスを使用した実験例であ
り、比較例3〜4は、エチレン系不飽和ジカルボン酸量
が本発明の範囲外である共重合体ラテックスF、Gを使
用した実験例であり、共重合体ラテックスAを使用した
比較例5は、酸化防止剤(I)としてアミン系酸化防止
剤を使用した実験例であり、比較例6〜7は、キレート
剤(II)が本発明の範囲外の実験例であり、比較例8は
老化防止剤の使用量が本発明の範囲未満のものであり、
これらの実験例では、いずれも耐熱老化性が悪かった。
〔発明の効果〕 本発明の共重合体ラテックス組成物は、特定の共重合体
ラテックスを必須の成分として用い、これにフェノール
系酸化防止剤とキレート剤の特定割合からなる老化防止
剤を特定量使用することにより、従来に比し耐熱老化性
が一段と優れ、かつ接着強度に優れ、各種のバインダー
として有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 35:00) (72)発明者 蓼沼 博 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−55134(JP,A) 特公 昭45−7968(JP,B1) 特公 昭40−15968(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)(a)脂肪族共役ジエン系単量体20
    〜70重量%、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体
    0.5〜8重量%および(c)これらと共重合可能な他の
    単量体22〜79.5重量%(ただし、(a)+(b)+
    (c)=100重量%)を乳化重合して得られる共重合体
    ラテックスを固形分換算で100重量部に対して、(ロ)
    フェノール系酸化防止剤(I)およびキレート剤(II)
    を含み、その重量比(I):(II)=1:0.15〜5である
    老化防止剤を0.15〜8重量部配合したことを特徴とする
    共重合体ラテックス組成物。
  2. 【請求項2】キレート剤(II)がエチレンジアミン四酢
    酸塩である特許請求の範囲第1項記載の共重合体ラテッ
    クス組成物。
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