JP2521431B2 - カ−ペツト用バツキング剤の製造方法 - Google Patents

カ−ペツト用バツキング剤の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規にして有用なるカーペット用バッキン
グ剤に関し、さらに詳細には、長時間、高温の空気中に
さらしても熱変色や劣化が少なく添加されるべき充填剤
の分散性にもすぐれ、すぐれた接着性をも有するバッキ
ング剤の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、タフテッドカーペット、椅子張り布、自動
車用シートまたは人工芝生などに用いられているパイル
織物あるいはその他の各種織物には、パイル自体の固
着、二次基布の貼り合わせ、ならびに寸法安定性および
弾性の付与などを目的として、通常、SBRラテックス、
天然ゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジョンなど
の、いわゆる高分子水分散液に、さらに必要に応じて、
炭酸カルシウムまたは水酸化アルミニウムなどの如き各
種無機充填剤、あるいは増粘剤などの、いわゆる各種添
加剤をも配合せしめた形での接着剤コンパウンドが用い
られ、それによって、いわゆるバッキング処理が行われ
ているが、最近になって、暖房用電気カーペットのバッ
キング剤としての需要が増大しておりSBR等のラテック
スが電気カーペットバッキング用に用いられている。
しかしSBR等ラテックスは、特に分子鎖中に不飽和結
合を有する為にこれらの皮膜は、オゾン、酸素、熱、光
などの作用を受け黄変、軟化あるいは硬化するなどの劣
化現象を生じ高分子の諸特性に著しい低下を来たし、電
気カーペット用バッキング剤としては、特に耐熱性の点
で実用上問題になる場合が多い。
このような劣化を防止する目的で従来よりフェノール
系、アミン系などの各種酸化防止剤が高分子水分散液に
添加され、比較的きびしくない温度条件下においてかな
りの効果が得られているもののコスト的な問題により量
的な制約があり、その結果高温で長時間さらされる場合
には余り効果がなく電気カーペットバッキング用として
応用した場合劣化によるパイルの抜糸強度の低下、風合
いの硬化、変色が著しいといった問題がある。
一方、生産コストの低減のためにバッキング処理用組
成物、つまりバッキング剤の成分として安価な無機充填
剤を多量に配合するという傾向が強い処から、この種の
充填剤の分散性にすぐれ、しかも多量の充填剤の配合に
よった場合でも接着強度が低下しないようなバッキング
剤の出現が強く望まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そのために、下記するような従来技術が抱える種々の
問題点を解決しようとして用意されたのが本発明であ
る。
(1) 従来のバッキング剤が、少量の酸化防止剤添加
では長時間高温にさらされた場合変色劣化が生じ、電気
カーペットに用いられるパイルの固着力(抜糸強度)、
が劣ること、ならびに (2) 従来のバッキング剤にあっては多量の無機充填
剤を安定に配合し、分散しうる能力が不足しており、加
えて、かかる充填剤の配合に伴う接着力の低下が著しい
こと。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上述した如き問題点を解決して、充填剤
の分散性にもすぐれ、高温のもとで長時間さらしても劣
化変色がなく抜糸強度の低下しないバッキング剤を開発
すべく鋭意研究した結果、酸化防止剤の存在下で特定組
成の単量体混合物を乳化重合して得られるブタジエン共
重合系高分子水分散液がこうした諸要求に最も合致した
バッキング剤となり得ることを見出して本発明を完成さ
せるに到った。すなわち本発明は、ビス型ヒンダードフ
ェノール系の酸化防止剤0.01〜2.0重量部の存在下で
(A)ブタジエン10〜89重量部、(B)少なくとも1種
のエチレン性不飽和ジカルボン酸0.5〜10重量部及び
(C)少なくとも1種以上の上記ブタジエンおよびエチ
レン性不飽和カルボン酸と共重合可能な他のエチレン性
不飽和単量体1〜89.5重量部からなる単量体混合物100
重量部を乳化重合することを特徴とするカーペット用バ
ッキング剤の製造方法を提供するものである。
〔構成〕
単量体ブタジエン(A)は10〜89重量部、好ましくは
40〜70重量部用いられる。このブタジエンは高分子分散
体を内部可塑化せしめると同時に、この高分子分散体に
弾力性をも与えて、バッキング後におけるカーペットな
どに好ましい風合を付与せしめるために用いられる原料
成分であるが、当該単量体の割合が10重量部未満である
場合には、ブタジエンに起因するポリマー中の残存不飽
和結合が少ないため熱劣化は軽微であるが皮膜の弾力性
が不足してバッキング後のカーペットなどの風合が剛直
な感じのものとなるなど、実用に耐え得なくなるので好
ましくない。
逆に、89重量部を超える場合には生成ラテックスの皮
膜の強度が低下し、その結果は、カーペットなどにおけ
るパイルの抜糸強度が低下することになるので好ましく
ない。
次に、本発明の少なくとも1種のエチレン性不飽和ジ
カルボン酸(B)は、単量体混合物総量100重量部中に
0.5〜10重量部好ましくは1〜7重量部含まれなければ
ならない。
当該ジカルボン酸としては、例えばイタコン酸、フマ
ル酸、無水マレイン酸、クロトン酸等が挙げられる。か
かるカルボン酸は高分子水分散液の機械的安定性、凍結
安定性、および充填剤の分散性、さらには基材に対する
皮膜の密着性を高めるために必要な原料成分であって、
単量体混合物総量100重量部中の含有量が0.5重量部未満
である場合には、こうした効果が得られ難くなるし耐熱
性改良の効果がない。この点が、本発明の最も特徴であ
り、ビス型ヒンダードフェノール系の酸化防止剤の存在
下でエチレン性不飽和ジカルボン酸と、ブタジエン等を
共重合することにより酸化防止剤がポリマー粒子内部に
均一に分布し、結果として耐熱性が著しく改良され、す
ぐれたカーペット用バッキング剤となり得るのである。
逆に10重量部を越える場合には、皮膜の耐水性が低下す
るようになるので好ましくない。
また、前記した共重合可能な他のエチレン性不飽和単
量体(C)としては、例えば(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸−2−エチルヘキシルもしくは(メタ)
アクリル酸オクタデシルの如き(メタ)アクリル酸アル
キルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、クロ
ルスチレン、2,4−ジブロムスチレンもしくはビニルト
ルエンの如き芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリロニ
トリルの如き不飽和ニトリル類;酢酸ビニルもしくはプ
ロピオン酸ビニルの如きビニルエステル類;塩化ビニリ
デンもしくは臭化ビニリデンの如きハロゲン化ビニリデ
ン類;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルもし
くは(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルの如
き(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル
類;(メタ)アクリル酸グリシジルの如き(メタ)アク
リル酸のグリシジルエステル類;あるいは(メタ)アク
リルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N−ブトキシメチルアクリルアミドまたはジアセトンア
クリルアミドなどが挙げられ、これらの単量体は前記ブ
タジエンと共に高分子体主鎖を形成させるために、ある
いは、たとえば分子間架橋を形成するための官能基導入
の目的で用いられる原料成分であるが、カーペットなど
の風合および耐水性などを具現し、効果あらしめるため
に、単量体混合物100重量部中に少なくとも1種の当該
単量体を1〜89.5重量部好ましくは23〜59重量部なる範
囲内で適宜選択して用いればよい。
本発明におけるビス型ヒンダードフェノール系酸化防
止剤とは、分子中にヒンダードフェノール基を対象の位
置に2つ有する化合物をいい、具体的には例えば2,2′
−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert
−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオ
ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等が
挙げられる。
本発明のビス型ヒンダードフェノール系の酸化防止剤
は、単量体混合物100重量部に対して0.01〜2.0重量部、
好ましくは0.1〜2.0重量部の範囲で用いられる。0.01重
量部未満であると耐熱性が得られず2.0重量部を越える
と重合速度が非常に遅くなり実用的ではない。
この酸化防止剤の添加方法は、重合開始前に一括仕込
みしてもよいし、又少量重合開始時存在させ、重合途中
で残りを添加をしても良い。
本発明のバッキング剤を調製するにさいしては、以上
に掲げられた各種の原料成分を用いて通常の乳化重合法
に従って行なえばよく、たとえば酸化防止剤の存在下に
前掲したブタジエンの10〜89重量部、少なくとも1種の
エチレン性不飽和ジカルボン酸の0.5〜10重量部、およ
び少なくとも1種の共重合可能な他のエチレン性不飽和
単量体の1〜89.5重量部よりなる単量体混合物の100重
量部を、通常の乳化剤で乳化分散せしめ、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウムもしくは過酸化水素の如き水性
触媒、またはtert−ブチルハイドロパーオキサイドもし
くはクメンハイドロパーオキサイドの如き油性触媒など
の公知慣用のフリーラジカル発生触媒により、好ましく
は50〜70℃なる温度範囲で5〜15時間に亘って乳化重合
せしめればよい。
そのほかにも、かかる乳化重合を行うに当たっては、
tert−ドデシルメルカプタンの如き連鎖移動剤、ヒドラ
ジン誘導体の如き紫外線吸収剤、またはエチレンジアミ
ン四酢酸塩などの、乳化重合に通常用いられているよう
な各種の添加剤を用いることは一向に差し支えない。
以上のようにして得られる高分子水分散液はpH3〜
6、粘度50〜1000cps.なる程度のものであるが、安定性
を一層向上せしめるために、より好ましくはアルカリで
以てpH8〜9に調製される。
なお、乳化重合を終了した高分子水分散液はストリッ
ピングなどの常用の方法により固形分含有率を50〜60重
量%に調整するのが好ましい。
こうして得られた高分子水分散液は、充填剤、粘度調
整剤、分散剤、必要により消泡剤、酸化防止剤、架橋
剤、架橋促進剤、難燃剤、帯電防止剤、安定剤、老化防
止剤、防黴剤、殺菌剤等を添加することにより、バッキ
ング剤として使用される。これらは通常、粉末状、エマ
ルジョン、スラリー又は水溶液の状態で前記高分子水分
散液に添加される。
充填剤としては、例えば重質炭酸カルシウム、水酸化
カルシウム、クレイ、タルク、軽質炭酸カルシウムが挙
げられる。その粒径は、0.1〜100ミクロン程度のもの
で、その量は高分子水分散液に対して100〜700重量部用
いられる。粘度調整剤としては、例えばポリアクリル酸
ソーダ、カルボキシル化メチルセルロース、ポリビニル
アルコール、カゼイン等が挙げられる。これらの添加量
は調整する粘度に応じて決められるが、その量は通常高
分子水分散液に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜
3重量部用いられる。分散剤としては、例えばトリポリ
リン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダが挙げられ、そ
の量は、高分子水分散液に対して0.1〜5重量部であ
る。
こうして得られた本発明のバッキング剤は、粘度が1
5,000〜30,000cpsで、固形分が60〜80重量%のものであ
るのが望ましい。
〔発明の効果〕
かくして、本発明のバッキング剤は、充填剤の分散性
にすぐれるほか、驚くべきことに貯蔵中における乾燥に
よる液面の皮張り現象の発生も少なく、さらに驚くべき
ことには、以上のようにして得られた高分子水分散液を
必須の成分として配合させて得られるバッキング剤を用
いてカーペットを製造した場合、接着剤の乾燥時におい
て、この接着剤の内部で沸騰を生じて接着剤が部分的に
カーペットの裏面に吹き出して著しく外観を損なう現
象、つまり“ブリスター”の発生をも防止することがで
きるので有用である。
また通常のSBRに比べ長時間高温下での劣化が少ない
為に極めて良好な接着強度を保つことが可能であり、耐
熱性に優れているので電気カーペット用のバッキング剤
をはじめとして、各種高温下で使用される基材へのバッ
キング剤として利用するのに好適である。
次に実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
尚各実施例中の「部」及び「%」は重量基準である。
実施例1. 窒素置換した撹拌機付オートクレーブにイオン交換水
120部、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ(ネオペレ
ックスF−25、花王製品)を有効成分量として1.0部、t
ert−ドデシルメルカプタン、0.5部を仕込み表−1に示
す組成の単量体100部及び表1に示す酸化防止剤4,4−ブ
チリデンビス3・メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)を仕込み過硫酸カリウム0.5部を加えて撹拌しなが
ら60℃で12時間、重合率98.9%迄乳化重合を行なった
後、水蒸気蒸留による未反応単量体の除去、濃縮及び水
酸化カリウムの添加によるpH調整を行い固形分50%の高
分子水分散液Aを得た。
重合は安定に進行し、凝集物の発生も全く認められ
ず、また得られた高分子水分散液Aも極めて安定なもの
であった。
次にこの安定な高分子水分散液Aを用い表2に示す配
合組成のカーペットバッキング剤を調製し、次いでアク
リルループパイルおよびポリプロピレン一次基布からな
るタフテッドカーペットに1m2に付き1400g(湿潤重量)
となるように上記バッキング剤を塗布し、140℃の熱風
乾燥器で10分間乾燥させてカーペット試片を作製した。
次いでこのカーペットを温度20℃、相対湿度65%の条
件でテンシロンを用いて引張速度100mm/minでパイルを
引抜き、パイルの抜糸強度を測定した。
次に、同様に作成したカーペットを160℃のギアオー
ブン中で48時間加熱した後、テンシロンを用いて、上記
と同様の方法でパイルの抜糸強度を測定すると共に耐熱
試験前後のカーペットの風合変化、バッキング面の変色
の程度を観察した。結果は、表1に示す如く、耐熱試験
によるパイル抜糸強度の低下は殆ど認められず(保持率
97%)、またカーペットの風合変化、バッキング面の変
色も全く認められなかった。以上の結果から高分子水分
散液Aを用いたバッキング剤は、非常に優れた耐熱性を
有しており、電気カーペット用バッキング用として極め
て有用であることがわかる。
実施例2. エチレン性不飽和ジカルボン酸としてイタコン酸の代
りにフマル酸を用いること以外は実施例1と全く同様な
組成、方法によって、乳化重合、未反応単量体の除去、
濃縮及びpH調整を行ない重合率99%、固形分50%の高分
子水分散液Bを得た。重合は安定に進行し、凝集物もな
く、得られた高分子水分散液も極めて安定なものであっ
た。
次いで実施例1と同様の方法でバッキング剤の調製、
カーペット試料の作成、抜糸強度の測定を行なった。
結果は表1に示す如く高分子水分散液Bを用いたバッ
キング剤は、優れた耐熱性を有しており、電気カーペッ
トバッキング用として有用であることが分る。
比較例1 酸化防止剤(4,4′−ブチリデンビス3・メチル−
6−tert−ブチルフェノール)を使用しないこと以外
は、実施例1と同様の組成、方法によって乳化重合を行
ない未反応単量体の除去、濃縮及びpH調整を行なって固
形分50.0%の(重合率98.2%)高分子水分散液Cを得
た。
次いで、実施例1と同様の方法でバッキング剤を調製
し、バッキング加工、常態及び耐熱試験後のパイル抜糸
強度の測定、カーペットの風合変化及びバッキング面の
変色の観察を行なった。
結果は表1に示す如く、高分子水分散液Cを用いたバ
ッキング剤は耐熱試験後の抜糸強度の保持率が低く、カ
ーペットの風合硬化、バッキング面の変色が顕著に認め
られ、本発明の高分子水分散液に比較して著るしく耐熱
性が劣っていた。以上の結果から、優れた耐熱性のラテ
ックスを得る為には酸化防止剤の存在下で乳化重合を行
うことが不可欠であることが分る。
比較例2 酸化防止剤4,4′−ブチリデンビス3・メチル−6
−tert−ブチルフェノール)を5.0部用いる以外は実施
例1と同様な単量体組成で実施例1と同様に乳化重合を
行なったが、重合速度が非常に遅くまた生成物中には多
量のゲル物が発生し実用に耐えるものではなかった。
比較例3,4 実施例1の単量体組成中のイタコン酸をそれぞれアク
リル酸、メタクリル酸に代替した以外は実施例1と同様
な組成、方法で乳化重合を行ない、濃縮、pH調整を行な
っていずれも固形分50.0%の高分子水分散液D,Eを得
た。(それぞれ重合率99.0,99.9%) 次いで実施例1と同様の方法でバッキング剤を調製し
バッキング加工、常態及び耐熱試験後のパイル抜糸強度
の測定、カーペットの風合変化及びバッキング面の変色
の観察を行なった。
結果は表1に示す如く、いずれも耐熱試験後の抜糸強
度の保持率が低く、バッキング剤に起因するカーペット
の風合硬化、バッキング面の変色が顕著に認められ、本
発明のものに比較して著るしく耐熱性が劣っていた。
以上の結果から、酸化防止剤の存在下で乳化重合を行
なった場合でも、優れた耐熱性の高分子水分散液を得る
為にはエチレン性不飽和ジカルボン酸を共重合すること
が不可欠であることが分る。
比較例5 実施例において使用したイタコン酸5部に代えて、ス
チレン5部を余計に使用した以外は実施例1と同様の組
成、方法によって乳化重合を行ない未反応単量体の除
去、濃縮及びpH調整を行なって固形分50.0%、重合率9
7.5%の高分子水分散液Fを得た。
次いで、表2に示す組成にて配合を行なったが重質炭
酸カルシウムの配合途中で高分子水分散液が凝集し、バ
ッキング剤の調製が不可能であった。
比較例6 酸化防止剤(4,4′−ブチリデン−ビス3・メチル
−6−tert−ブチルフェノール))20部、ノニオン活性
剤(ノイゲンEA−120第一工業製薬社製)5部、水75部
をボールミルを用いて48時間分散処理して酸化防止剤分
散液を得た。次に比較例1で得た高分子水分散液Cに対
して分散液の固形分重量/酸化防止剤の有効成分重量=
100/1となるように上記酸化防止剤分散液を添加、撹拌
して高分子水分散液Gを得た。
次いで実施例1と同様の方法でバッキング剤を調製
し、バッキング加工、常態及び耐熱試験後のパイル抜糸
強度の測定、カーペットの風合変化及びバッキング面の
変色の観察を行なった。
結果は表1に示す如く耐熱試験後の抜糸強度の保持率
が低く、カーペットの風合硬化、バッキング面の変色が
認められ、本発明のものに比較して、著るしく耐熱性が
劣るものであった。以上の結果から、酸化防止剤、添加
手段としては、単に分散液に酸化防止剤を混合する方法
に比べて酸化防止剤の存在下で乳化重合する本発明の方
がポリマー粒子内への酸化防止剤の均一分布を促進し、
耐熱性向上に効果的であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭46−7342(JP,A) 特開 昭57−57733(JP,A) 特開 昭59−53545(JP,A) 特開 昭52−137454(JP,A) 特開 昭59−179640(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビス型ヒンダードフェノール系の酸化防止
    剤0.01〜2.0重量部の存在下で(A)ブタジエン10〜89
    重量部、(B)少なくとも1種のエチレン性不飽和ジカ
    ルボン酸0.5〜10重量部及び(C)少なくとも1種の上
    記ブタジエンおよびエチレン性不飽和カルボン酸と共重
    合可能な他のエチレン性不飽和単量体1〜89.5重量部か
    らなる単量体混合物100重量部を乳化重合することを特
    徴とするカーペット用バッキング剤の製造方法。
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