JP2864147B2 - 乳化重合法 - Google Patents

乳化重合法

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JP2864147B2
JP2864147B2 JP2106415A JP10641590A JP2864147B2 JP 2864147 B2 JP2864147 B2 JP 2864147B2 JP 2106415 A JP2106415 A JP 2106415A JP 10641590 A JP10641590 A JP 10641590A JP 2864147 B2 JP2864147 B2 JP 2864147B2
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直行 加藤
健夫 塚本
直孝 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特定の水溶性共重合体分散剤を分散剤とし
て用いるN−アルキロール(メタ)アクリルアミド含有
不飽和単量体混合物の乳化重合法に関する。本発明の乳
化重合法で得られる重合体水性分散物は、たとえば木
材、金属、紙、繊維製品、スレート及び各種の合成樹脂
成形物等に対して耐ブロツキング性、耐薬品性、耐溶剤
性等に優れた架橋塗膜等を与えることができる。特に、
衣料用コーテイング剤やカーペツトのバツキング剤に用
いると、優れた繊維固着性を有し、耐水性、耐洗濯性及
びドライクリーニング性も良好な架橋塗膜を与えること
のできる潜在架橋性の水性分散物である。
(従来技術) 衣料のコーテイング剤やカーペツトのバツキング剤
は、衣料やカーペツトの繊維間の固着や風合の調整等の
目的に使用されるが、耐水性や耐クリーニング性を付与
させるために、架橋性でなければならない。そのため
に、N−アルキロール(メタ)アクリルアミドを含有す
る不飽和単量体混合物を乳化重合させて得られる共重合
体水性分散物が使用されている。
そして従来のN−アルキロール(メタ)アクリルアミ
ドを含有する不飽和単量体混合物を乳化重合させて共重
合体水性分散物を製造する場合の乳化剤には、いわゆる
アニオン性やノニオン性の乳化剤が使用されていたが、
その際に得られる重合体水性分散物は、その含有する乳
化剤に起因して、耐水性に劣る皮膜等を与える欠点があ
つた。
他方、本発明者等は、さきに、アルデヒド基又はケト
ン基を有するアルカリ可溶型共重合体を分散剤として乳
化重合させて得られる共重合体水性分散物に、分子中に
2個以上のヒドラジン残基を有するヒドラジン誘導体を
配合した潜在架橋性の重合体水性分散物を提案したが
(特開昭58−104902号公報、特開昭64−48801号公報参
照)、この場合の架橋反応はカルボニル基とヒドラジン
残基との縮合反応によるものであり、耐水性に優れた塗
膜等を与えることができるが、その皮膜等が耐ドライク
リーニング性に必ずしも充分であるといえない。
(発明の課題) 本発明は、耐水性、耐洗濯性及び耐ドライクリーニン
グ性等に優れた架橋皮膜を与えることのできる重合体分
散物が得られる、N−アルキロール(メタ)アクリルア
ミド含有不飽和単量体混合物の乳化重合法を提供するこ
とを目的とするものである。
(課題の解決手段) すなわち、本発明は、N−アルキロール(メタ)アク
リルアミドを0.5〜8重量%含有する不飽和単量体混合
物を、下記の水溶性共重合体分散剤を分散剤として使用
して乳化重合させることを特徴とする乳化重合法であ
る。
水溶性共重合体分散剤: (a)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミ
ドのN−アルキル誘導体及び(メタ)アクリルアミドの
N−アルキロール誘導体から選ばれた少なくとも1種の
単量体単位を1〜40重量%、(b)3〜5個の炭素原子
を有するモノオレフィン性不飽和カルボン酸の単量体単
位を3〜40重量%、(c)(メタ)アクリル酸アルキル
エステル(アルキル基の炭素数は1〜9)、ビニル芳香
族化合物、ハロゲン化ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル及び飽和カルボン酸ビニルエステルから選ばれた少な
くとも1種の単量体単位を96〜50重量%、並びに(d)
前記(a)〜(c)の単量体単位以外の単量体単位を0
〜10重量%含有する共重合体にアルカリを添加して水溶
化させてなる水溶性共重合体分散剤。
本明細書に記載の「(メタ)アクリルアミド」とは、
アクリルアミドとメタクリルアミドとの総称であり、
「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル
酸との総称であり、さらに「(メタ)アクリロニトリ
ル」とは、アクリロニトリルとメタクリロニトリルとの
総称であり、その他これらに準じる。
本発明の乳化重合法において分散剤として用いる水溶
性共重合体分散剤について詳述すると、同共重合体の単
量体単位(a)を形成せしめる単量体としては、たとえ
ばアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミド
のN−アルキル誘導体(たとえばN−メチルアクリルア
ミド、N−エチルアクリルアミド等)、メタクリルアミ
ドのN−アルキル誘導体(たとえばN−メチルメタクリ
ルアミド、N−エチルメタクリルアミドなど)、アクリ
ルアミドのN−アルキロール誘導体(たとえばN−メチ
ロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド
など)、メタクリルアミドのN−アルキロール誘導体
(たとえばN−メチロールメタクリルアミド、N−エチ
ロールメタクリルアミドなど)等があげられる。これら
の単量体単位(a)は、その共重合体中に2種以上含ま
れていてもよい。
単量体単位(a)の共重合体中の含有量は1〜40重量
%である。その含有量が1重量%より少ないと、分散剤
の架橋性が低下するために、その分散剤を用いてN−ア
ルキロール(メタ)アクリルアミドを0.5〜8重量%含
有する不飽和単量体混合物(以下、単に「不飽和単量体
混合物」と略称することがある。)を乳化重合させて得
られる共重合体水性分散物の架橋皮膜等(以下、「塗
膜」ということがある。)は、耐水性及び耐ドライクリ
ーニング性が低下する。また、その含有量が40重量%よ
り多くなると、共重合体水性分散物の重合体粒子径が大
きくなり、そのために皮膜の耐水白化性が低下する傾向
を示す。
また、同共重合体の単量体単位(b)を形成せしめる
単量体は、3〜5個の炭素原子を有するモノオレフイン
性不飽和カルボン酸であり、そのカルボン酸はモノカル
ボン酸であつても、ジカルボン酸であつてもよい。その
好ましい単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸などがあげられる。これらの単
量体単位(b)は、共重合体中に2種以上含まれていて
もよい。
単量体単位(b)の共重合体中の含有量は3〜40重量
%である。その含有量が3重量%より少ないと、共重合
体がアルカリ添加によつても充分な水溶性を示さず、分
散剤としての効果を発揮できなくなる。また、その含有
量が40重量%より多くなると、それを分散剤として用い
て乳化重合して得られる重合体水性分散物の粒子径が大
きくなり、乳化液より形成される皮膜の耐水白化性が低
下する。
また、同共重合体の単量体単位(c)を形成せしめる
単量体としては、アクリル酸若しくはメタクリル酸の炭
素数1〜9のアルキルエステル(たとえばアクリル酸若
しくはメタクリル酸のメチル、エチル、イソプロピル、
n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチルな
どのエステル)、ビニル芳香族化合物(たとえばスチレ
ン)、ハロゲン化ビニル(たとえば塩化ビニル、臭化ビ
ニル、塩化ビニリデンなど)、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、飽和カルボン酸ビニルエステル(たと
えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、ブタジエ
ンなどがあげられる。特に好ましいその単量体はアクリ
ル酸若しくはメタクリル酸の炭素数1〜9個のアルキル
エステル、及び酢酸ビニルである。これらの単量体単位
(c)は、共重合体中に2種以上含まれていてもよい。
単量体単位(c)の共重合体中の含有量は96〜50重量
%である。その含有量が50重量%より少なくなると、
(a)及び(b)の単量体単位の含有量が相対的に増大
し、皮膜の耐水性が低下する。また、その含有量が96重
量%より多くなると、(a)及び(b)の単量体単位の
含有量が相対的に低下するので好ましくない。すなわち
(a)単量体単位の含有量の低下により皮膜は架橋密度
が低下して、耐水性や耐ドライクリーニング性を確保で
きなくなるし、(b)単量体単位の含有量の低下によ
り、共重合体がアルカリの添加によつても水溶性になら
ず、分散剤としての効果を発揮できなくなる。
さらに、同共重合体の単量体単位(d)は、前記の単
量体単位(a)〜(c)以外の単量体単位であり、この
単量体単位(d)は含有量が0〜10重量%であつて、必
須成分ではない。
この単量体単位(d)を形成せしめる単量体として
は、たとえばモノオレフイン性不飽和スルホン酸(たと
えばビニルスルホン酸、メチルアクリルアミドプロパン
スルホン酸など)、及びヒドロキシル基含有単量体(た
とえば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレートなど)等があげられる。これ
らの単量体(d)は、その共重合体中に2種以上含まれ
ていてもよい。
以上述べた単量体単位(a)〜(d)を、上記したそ
れぞれの割合で含有する共重合体に、アルカリを添加す
ると、同共重合体中のカルボキシル基が部分的に又は完
全に中和されて水溶性共重合体となり、この水溶性共重
合体は分散剤として優れた効果を発揮する。その共重合
体の水溶化のために添加されるアルカリは、無機の水溶
性アルカリ(たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなど)、水に溶解してアルカリ性を示す無機塩類(た
とえば炭酸水素ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムな
ど)は勿論のこと、それ以外のアンモニア水や有機アミ
ンなどが使用できる。なお、共重合体中へのアルカリの
添加は、必ずしも共重合体形成後である必要がなく、場
合によつては単量体単位(b)を形成せしめるための共
重合前の単量体にアルカリを添加して中和させておいて
から、共重合を行なわせてもよい。
次に、本発明の乳化重合法は、以上詳述したアルカリ
添加によつて水溶化させた水溶性共重合体分散剤を分散
剤として用いて、N−アルキロール(メタ)アクリルア
ミド、すなわちN−アルキロールアミド及び/又はN−
アルキロールメタクリルアミドを0.5〜8重量%含有す
る不飽和単量体混合物を乳化重合させる方法である。こ
のN−アルキロール(メタ)アクリルアミドは、生成重
合体が架橋性であるために必要な成分(必須成分)であ
り、特にN−メチロールアクリルアミド及びN−メチロ
ールメタクリルアミドが好ましい。
この場合の乳化重合させる不飽和単量体混合物中のN
−アルキロール(メタ)アクリルアミドの含有量は、前
記したとおり0.5〜8重量%であるが、衣料用のコーテ
イング剤やカーペツトのパツキング剤等として適する重
合体水性分散物を目的とするときには、その含有量は1
〜6重量%が好ましい。
また、その乳化重合させるN−アルキロール(メタ)
アクリルアミド含有不飽和単量体混合物中の他の単量体
としては、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、ク
ロロスチレンなどの芳香族ビニル単量体;アクリル酸、
メタクリル酸等の不飽和カルボン酸;アクリル酸アミ
ド、メタクリル酸アミドなどの不飽和カルボン酸アミ
ド;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチルなどのアクリル酸アルキルエステル;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチルなどのメタクリル酸アル
キルエステル;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルなどのビニルエステル;ブタジエン、イソプレンな
どの共役ジエン;及びエチレンなどが挙げられる。これ
らの他の単量体は、製品重合体水性分散体の用途等に応
じて適宜に選択使用され、通常は2種以上を併用して共
重合させることが多い。
本発明の乳化重合は、上記の特定の水溶性共重合体分
散剤を分散剤として用いる以外は、常法にしたがつて行
なわせればよく、勿論、その際に重合開始剤が使用され
るし、その特定の分散剤に、場合によつてはさらに他の
乳化剤や他の分散剤を併用することも可能である。
その開始剤としては、たとえば過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、ベンゾイ
ルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなど
の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどが用いら
れ、特に水溶性開始剤、及び上記の開始剤に還元成分を
組合わせたレドツクス型開始剤が好ましい。
また、その併用できる乳化剤としては、たとえば高級
アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフエート塩、ポ
リオキシエチレンアルキルフエノールエーテルサルフエ
ート塩などの陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエ
ノールエーテル、エチレンオキサイドプロピレンオキサ
イドブロツクコポリマー、ソルビタン誘導体等の非イオ
ン性界面活性剤があげられる。
また、本発明の乳化重合において用いられる上記の特
定の分散剤には、場合によつては他の分散剤、たとえば
ポリビニルアルコールやヒドロキシエチルセルロース等
を併用できるが、他の分散剤を多量に併用すると、得ら
れる重合体分散体の優れた特性が損なわれるので、最少
限の併用量にとどめるのが望ましい。
その乳化重合の温度条件は、格別の制限がないが、通
常、40〜98℃、好ましくは60〜90℃である。
なお、本発明の乳化重合法においては、その分散剤と
して用いるアルカリ添加により水溶化させた水溶性共重
合体分散剤は、酸性領域において分散性能が低下するの
で、そのような場合には特別の配慮が必要になる。たと
えば、本発明の乳化重合を、アクリル酸やメタクリル酸
などの不飽和カルボン酸単量体を用いて実施する場合、
或いは開始剤として過硫酸塩を用いて実施する場合等に
おいては、重合反応系が酸性領域に傾きやすく、乳化が
不安定になることがあるので、そのような場合には重合
反応系にアルカリを添加して安定化させるのが望まし
い。
本発明の乳化重合法で得られる重合体水性分散物は、
その乳化重合において用いた水溶性共重合体分散剤が含
まれているが、加熱することによつてその水溶性共重合
体分散剤のアミド基若しくはそのN−アルキロール基
と、重合体水性分散物中の重合体粒子のN−アルキロー
ル基とが架橋反応を起して、その分散剤が水不溶性のも
のとなる。さらに、重合体水性分散物中の重合体粒子の
N−アルキロール基の自己縮合やN−アルキロール基と
アミド基の架橋反応によつて強固な三次元架橋が形成さ
れる。そのために、この重合体水性分散物から形成され
る皮膜は、耐ブロツキング性、耐溶剤性(耐ドライクリ
ーニング性)等に優れている。また、その重合体水性分
散物は、その重合体粒子が微細であるので、成膜性が著
しく良好であり、かつ形成される皮膜は、前記の架橋と
相まつて耐水性、特に耐水白化性に著しく優れている。
そのために、この重合体水性分散物は、特に衣料用コー
テイング剤、カーペツトバツキング剤、不織布バインダ
ーなどとして好適に使用できる。また、この乳化重合体
液にメラミンや尿素系のアミン系架橋剤を加えると、さ
らに強い皮膜が得られる。
(実施例等) 以下に、分散剤調製例、実施例、比較例及び実験例を
あげてさらに詳述する。これらの例に記載の「部」及び
「%」は、特に付記しない限り重量基準による。
分散剤調製例1 この例は本発明の乳化重合で用いる水溶性共重合体分
散剤の調製例である。
温度調節器、いかり型撹拌機、還流冷却器、供給容
器、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内を窒素ガ
ス置換したのち、これにブチルセロソルブ200部を装入
した。
別に、供給物I、及び供給物IIとして、下記の組成物
を用意した。
供給物I メタクリルアミド 21部 アクリル酸 9部 アクリル酸メチル 90部 アクリル酸ブチル 30部 供給物II ブチルセロソルブ 100部 アゾビスイソブチロニトリル 6部 次いで、反応容器内を80℃に加熱して撹拌しながら、
これに供給物I及び供給物IIを均一に連続的に3時間か
けて添加し反応させ、その添加終了後にさらに1時間、
80℃に保つて重合反応を終了させた。重合生成物を室温
に冷却して共重合体のブチルセロソルブ溶液を得た。
得られた共重合体の共重合組成、すなわち各単量体単
位の含有量は表1に示すとおりであつた。
次いで、上記の共重合体溶液からロータリーエバポレ
ーターで有機溶剤のブチルセロソルブをほぼ完全に留去
させたのち、水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、
さらに水で希釈して、濃度20%の水溶性共重合体分散剤
の水溶液を得た。
分散剤調製例2〜3 これらの例は本発明の乳化重合で用いる水溶性共重合
体分散剤の調製例である。
単量体の種類及び使用量を種々に変更し、そのほかは
分散剤調製例1の方法に準じて重合反応させ、表1に示
す各共重合体組成の重合体溶液を製造し、さらに得られ
た各共重合体溶液から分散剤調製例1の方法に準じて、
各水溶性共重合体分散剤の水溶液を得た。その詳細は表
1に示す。
分散剤調製例4 この例は本発明の乳化重合で用いる水溶性共重合体分
散剤の調製例である。
分散剤調製例1で用いたのと同様の反応容器内を窒素
ガス置換したのち、これに水200部、及びラウリル硫酸
ソーダ1部を装入した。
別に、供給物I、及び供給物IIとして、それぞれ下記
の組成物を用意した。
供給物I 水 45部 ラウリル硫酸ソーダ 0.5部 メタ重亜硫酸ソーダ 0.5部 N−メチロールアクリルアミド(40%水溶液) 75部 メタクリル酸 15部 メタクリル酸メチル 45部 酢酸ビニル 60部 供給物II 水 50部 過硫酸ナトリウム 2部 次いで、反応容器内を85℃に加熱しながら、これに供
給物I、及び供給物IIを均一に連続的に3時間かけて添
加した。その添加終了後、反応容器内を90℃に昇温し、
その温度で1.5時間保つて重合反応を終了させた。重合
反応終了後、室温に冷却して共重合体の水性分散液を得
た。
この共重合体の共重合組成は表1に示すとおりであつ
た。
得られた共重合体分散液に水酸化ナトリウム水溶液を
加えて中和し、水溶性共重合体分散剤水溶液を得た。こ
の分散剤の詳細は表1に示した。
分散剤調製対照例 この例は比較例1で用いる水溶性共重合体分散剤の調
製例である。
分散剤調製例1の共重合体の製造に用いたのと同じ反
応容器内を窒素ガス置換したのち、これに水200部を装
入した。
別に、供給物I及び供給物IIとして、下記の組成物を
それぞれ用意した。
供給物I 水 100部 アクリル酸 60部 アクリル酸メチル 90部 供給物II 水 100部 過硫酸カリウム 2.5部 次いで、反応器内を90℃に加熱・撹拌しながら、これ
に供給物I及び供給物IIをそれぞれ連続的に均一に3時
間かけて添加した。その添加終了後さらに1時間90℃に
保つて重合反応を終了させた。
重合反応生成物を冷却後、水で希釈して共重合体分散
剤の水溶液とした。この分散剤水溶液の詳細は表Iに示
すとおりであつた。
実施例1 この例は乳化重合の例である。
温度調節器、いかり型撹拌機、還流冷却器、供給容
器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器内に、
水300部及び分散剤調製例1で製造された共重合体分散
剤水溶液(濃度20%)を装入した。
別に、供給物I及び供給物IIとして、下記の組成物を
それぞれ用意した。
供給物I メタクリル酸メチル 220部 アクリル酸2−エチルヘキシル 170部 N−メチロールメタクリルアミド 10部 供給物II 水 120部 過硫酸ナトリウム 2.5部 水酸化ナトリウム 0.8部 次いで、反応器内を窒素ガス置換したのち、供給物I
の1/10量を装入して90℃に加熱し、さらに供給物IIの1/
10を装入した。次いで、残りの供給物I及び供給物IIを
同時に少量ずつ3〜3.5時間かけて反応容器に供給して
重合反応させた。その供給終了後に、なお1.5時間90℃
に保つて反応させた。次いで、反応容器内を室温に冷却
し、アンモニア水を加えて反応生成物のPHを7〜8に調
整し、重合体水性分散物を得た。
この乳化重合において用いた単量体の種類及びその
量、分散剤水溶液の種類及びその量は表2に示すとおり
であり、また得られた重合体分散物の固形分濃度及び平
均粒子径は表2に示すとおりであつた。
実施例2〜4 比較例1〜2 これらの例は乳化重合の例である。
使用分散剤及び使用単量体を表2に示すように変更
し、そのほかは実施例1の方法に準じて乳化重合させ
た。
得られた重合体水性分散物の固形分濃度及び平均粒子
径は表2に示すとおりであつた。
実験例1〜6 実施例1〜4、及び比較例1〜2の各乳化重合によつ
て得られた重合体水性分散物を、ガラス板上に厚さ200
μの乾燥皮膜が得られるように塗布し、20℃で3日間乾
燥させたのち、ガラス板からひきはがして得た皮膜を12
0℃で30分間加熱硬化させた。得られた硬化皮膜を5cm×
5cmの大きさに切断したものを試験片として用いて、下
記の物性試験を行なつた結果は、表3にそれぞれ示すと
おりであつた。
耐水白化性 試験片を20℃の水に48時間浸漬した後の白化を目視に
より観察し評価した。
耐温水白化性 試験片を60℃の水に24時間浸漬した後の白化を目視に
より観察し評価した。
吸水率 試験片を60℃の水中に24時間浸漬してから取出した後
の重量増加率を、吸水率として評価した。
耐溶剤性 試験片を20℃でパークロロエチレン中に24時間浸漬し
てから取出した後の辺の膨張率を測定し、耐溶剤性の評
価とした。
(発明の効果) 本発明の水溶性共重合体分散剤を分散剤として用いて
N−アルキロール(メタ)アクリルアミドを含有する不
飽和単量体混合物を乳化重合させて得られる重合体分散
物は、耐水性及び耐溶剤性に優れた架橋皮膜を与えるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−251924(JP,A) 特公 昭46−16090(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 2/24 - 2/30 C08F 220/58,20/58,120/58,246/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−アルキロール(メタ)アクリルアミド
    を0.5〜8重量%含有する不飽和単量体混合物を、下記
    の水溶性共重合体分散剤を分散剤として使用して乳化重
    合させることを特徴とする乳化重合法。 水溶性共重合体分散剤: (a)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミ
    ドのN−アルキル誘導体及び(メタ)アクリルアミドの
    N−アルキロール誘導体から選ばれた少なくとも1種の
    単量体単位を1〜40重量%、(b)3〜5個の炭素原子
    を有するモノオレフィン性不飽和カルボン酸の単量体単
    位を3〜40重量%、(c)(メタ)アクリル酸アルキル
    エステル(アルキル基の炭素数は1〜9)、ビニル芳香
    族化合物、ハロゲン化ビニル、(メタ)アクリロニトリ
    ル及び飽和カルボン酸ビニルエステルから選ばれた少な
    くとも1種の単量体単位を96〜50重量%、並びに(d)
    前記(a)〜(c)の単量体単位以外の単量体単位を0
    〜10重量%含有する共重合体にアルカリを添加して水溶
    化させてなる水溶性共重合体分散剤。
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