JP3262901B2 - 感熱ゲル化性エマルジョン - Google Patents

感熱ゲル化性エマルジョン

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JP3262901B2
JP3262901B2 JP15408793A JP15408793A JP3262901B2 JP 3262901 B2 JP3262901 B2 JP 3262901B2 JP 15408793 A JP15408793 A JP 15408793A JP 15408793 A JP15408793 A JP 15408793A JP 3262901 B2 JP3262901 B2 JP 3262901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱ゲル化性エマルジョ
ンに関する。さらに詳細には、塗料、紙の塗被材、繊維
の含浸加工等に使用される感熱ゲル化性エマルジョンに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、室温ではエマルジョンのままであ
るが、加熱するとゲル化し室温に下がってもゲル化状態
である感熱ゲル化エマルジョンが要求されている。エマ
ルジョンとしては形成する皮膜の性能が良好である点か
らアクリル系のエマルジョンを用いる必要がある。従来
ゴム系のラテックスの技術分野では感熱ゲル化剤を使用
してゲル化させることは知られていた。例えば特開昭6
3−19391号、特開平3−64337号、特開平4
−261453号などがある。数種のゲル化剤も知られ
ていたが、これ等のゲル化剤はゴムラテックスをゲル化
させることは出来ても、合成樹脂エマルジョン特にアク
リル系エマルジョンを感熱ゲル化することが出来なかっ
た。これはゴム系ラテックスは塩析を受け易いことから
明らかなように不安定な要因を有しており、感熱ゲル化
性を付与し易いが、アクリル系エマルジョンは塩類混和
安定性、放置安定性、機械安定性が良好で感熱ゲル化性
が付与され難いためである。最近アクリル系エマルジョ
ンの感熱ゲル化性を研究した技術も多少みられるように
なった。また、特開平4−261453号公報にはエチ
レン性不飽和カルボン酸を含むラテックスと多価金属錯
体とアルキル−フェノール・ホルムアルデヒド縮合物の
アルキレンオキシド付加物からなる組成物が感熱ゲル化
すると記載されている。この他、感熱ゲル化剤としてノ
ニオン界面活性剤系のものを使用した例もある。例え
ば、特開平2−308844号公報にアクリルアミドお
よび/またはメタクリルアミド誘導体を樹脂組成中に
0.3重量%ないし10重量%含む合成樹脂エマルジョ
ンにノニオン系界面活性剤および/または無機塩を添加
した感熱ゲル化性エマルジョンが記斂されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の提案
は実際に使用してみると感熱ゲル化性がなかったり、放
置安定性が悪かったり、pHによって感熱ゲル化性が変
化する問題があった。本発明はこのような問題を全て解
決した優れた感熱ゲル化性エマルジョンを提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による感熱ゲル化
性エマルジョンは、 (A)(a)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルから選ばれる1種または種2以上の単量体 50〜9
9重量%、 (b)モノエチレン性不飽和カルボン酸であって、不飽
和結合とカルボン酸基の間に少なくとも2個のエステル
結合を有する、カルボキシル基含有モノエチレン性単量
体 0.5〜20重量%、 (c)他の共重合可能な単量体 0.5〜49.5重量
%、からなる単量体を乳化重合して得た、水性合成樹脂
エマルジョンと、 (B)ノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤とからなるも
のである。
【0005】本発明の好ましい態様によれば、前記成分
(A)の(c)の他の共重合可能な単量体は、アミド基
もしくはその誘導体、ヒドロキシル基、またはグリシジ
ル基のいずれか1つの官能基を有し水に対する溶解度が
25℃において水100gに対し100g以下である官
能基含有単量体 0.5〜20重量%と、他の共重合性
単量体49〜0重量%とからなるものである(ここでこ
れらの重量%は前記成分(A)の単量体100としたと
きの重量割合を示す)。
【0006】本発明の一つの好ましい態様によれば、前
記カルボキシル基含有単量体は、次の一般式(1)およ
び一般式(II)で示される単量体から選ばれる1種また
は2種以上である: 一般式(I)
【化3】 [式中、R1は水素またはメチル基、R2は(CH2)2また
はCH2CH(CH3)、および、R3は炭素数1〜8の脂
肪族、脂環族または芳香族である炭化水素基である]、 一般式(II)
【化4】 [式中、R1は水素またはメチル基、R4およびR5は炭
素数2〜8の脂肪族の炭化水素基である]。
【0007】本発明のより好ましい態様によれば、成分
(B)の感熱ゲル化剤は、ノニオン界面活性剤と無機塩
とからなる感熱ゲル化剤である。本発明の別の好ましい
態様によれば、成分(B)のノニオン界面活性剤系感熱
ゲル化剤は、アルキルフェノール−ホルマリン縮合物の
アルキレンオキシド付加物である。
【0008】本発明の更に好ましい態様によれば、該感
熱ゲル化性エマルジョンは、成分(B)のノニオン界面
活性剤系ゲル化剤を水性合成樹脂エマルジョンに対し固
形分で0.5〜5重量%配合したものである。
【0009】
【発明の具体的説明】感熱ゲル化性エマルジョンは次の
ような特性を有する。 塗料のライン塗装では、加熱
乾燥時に表面に早く皮膜が形成されると中の水分が蒸発
出来ず内部の乾燥が進みにくく、乾燥温度を高めると塗
膜に熱ブリスターとよばれるフクレが発生する問題があ
る。エマルジョンに感熱ゲル化性を付与すれば表面の連
続した皮膜形成を防止し、水分を蒸発しやすくするため
内部の乾燥を早め、熱ブリスターを防止することが出来
る。 紙の顔料コートでは、塗工後、加熱乾燥時に、
エマルジョンのバインダーをゲル化させれば過剰の浸透
を防止し、また熱ブリスターを防止することが出来る。
紙、繊維への含浸加工では、含浸後の加熱乾燥時に
エマルジョンを感熱ゲル化させることにより含浸した樹
脂の表面層への移行を防止して均一な樹脂の付着を行う
ことができる。
【0010】感熱ゲル化性エマルジョンに必要な性質と
して、感熱ゲル化温度が50〜95℃であること、感熱
ゲル化速度が速いこと、ゲルの強度が大きいこと、貯蔵
安定性が良好であること等があげられる。
【0011】本発明の第1の特徴は、広いpH域で感熱
ゲル化が生起することである。従来知られている感熱ゲ
ル化性エマルジョンはpHを中性近辺に保つ必要があっ
た。そのため必要とする皮膜性能を発揮させるのに自由
にエマルジョンを構成する単量体組成や、添加物を選択
することが出来ず、感熱ゲル化性エマルジョンの性能や
用途が狭い範囲に限定される不都合があった。特に、塗
料や紙の顔料コートなどでは、エマルジョン自体の安定
性と顔料、フィラーなどの分散安定性のためにpH7〜
9の中性からアルカリサイドで使用され、アルカリサイ
ドに安定化されたエマルジョンは感熱ゲル化剤を加えて
も感熱ゲル化しにくくなる問題があった。また、紙や繊
維ヘの含浸加工では、酸性の触媒が併用されるため酸性
域で使用されることが多い。本発明の感熱ゲル化性エマ
ルジョンは、pHによる影響が少いため、用途によるp
H域を問題とすることがなく、広いpH域で使用するこ
とが出来る利点がある。
【0012】本発明の第2の特徴は固形分20重量%程
度の低濃度であっても感熱ゲル化を生起させることであ
る。従来は固形分35重量%以下の低濃度では感熱ゲル
化が発生しないと考えられていたが、本発明はこの常識
を破ったのである。紙や繊維への含浸加工では、均一な
含浸を行い、含浸量を調整するために、エマルジョンは
水で希釈されて使用されているが、従来の感熱ゲル化性
エマルジョンでは、固形分濃度は35重量%以上が必要
であり、基材への浸透も悪く含浸加工の用途には使用し
難かった。本発明の感熱ゲル化性エマルジョンは低濃度
であっても感熱ゲル化を生起させることが出来るので、
これらの用途にも有効に使用することが出来る。塗料に
おいても、顔料・フィラーを多量に使用した高PVC塗
料では塗料中のエマルジョン濃度が低下し、従来の感熱
ゲル化エマルジョンでは、感熱ゲル化が発生しなくな
り、顔料・フィラーの使用量が限定される不都合があっ
た。
【0013】本発明の第3の特徴はゲル化温度に達した
時のゲル化が鋭敏であることである。徐々にゲル化する
ものではない。このような本発明の特徴ある作用は、使
用する特別の単量体組成の共重合体エマルジョンと、感
熱ゲル化剤であるノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤を
組合せたことによって奏される効果である。
【0014】ノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤として
は、曇点が30〜80℃のポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
クポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンアシルエステル、ポリオキシ
エチレンポリアリールエーテルなどが使用される。
【0015】アルキルフェノール−ホルマリン縮合物の
アルキレンオキシド付加物も使用することが出来る。ア
ルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオキ
シド付加物は、温度に対してシャープに反応するので、
特に好ましい。
【0016】該界面活性剤の使用量は合成樹脂エマルジ
ョンに対し固形分で0.5〜5重量%である。この範囲
より少いと感熱ゲル化効果が得られなくなり、多いと、
エマルジョンの安定性が悪くなったり、エマルジョンか
ら得られる皮膜の耐水性などが低下する。配合量は、感
熱ゲル化効果の得られる必要最低量を使用することが好
ましい。
【0017】エマルジョンの共重合体を構成する単量体
は皮膜性能上からもアクリル酸エステルまたはメタアク
リル酸エステルを主成分として使用する必要がある。感
熱ゲル化を起こすためには共重合体中に特定のカルボキ
シル基単量体を導入する必要がある。ヒドロキシル基、
グリシジル基を有する単量体を共重合体に導入しても感
熱ゲル化効果はない。
【0018】残部に他の単量体を使用することも出来る
がその使用量は49.5重量%以上は使用出来ない。つ
まり、主成分はアクリル酸エステル系単量体と特定のカ
ルボキシル基を有する単量体である。またアクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミドなども全く効果がな
い。この他アクリル酸、メタクリル酸も効果がない。こ
れらの官能基含有単量体は、水への溶解度が大きくエマ
ルジョン重合のごとき不均一な反応系では、主単量体と
の共重合が充分には行われず、官能基含有単量体の単独
重合体も生成してしまうので、この単独重合体がエマル
ジョン粒子表面に吸着して安定性を高めるため、感熱ゲ
ル化の効果が得られないものと考えている。
【0019】本発明で用いる特定の不飽和カルボン酸の
みが優れた感熱ゲル化効果を奏するのである。この不飽
和カルボン酸は不飽和結合とカルボン酸基の間に少なく
とも2個のエステル結合を有するカルボキシル基含有モ
ノエチレン性単量体であって具体的には次の一般式
(I)、一般式(II)で示されるカルボキシル基含有
モノエチレン性単量体である。一般式(I)
【0020】
【化5】
【0021】(式中、Rは水素またはメチル基、R
は(CHまたはCHCH(CH)、Rは炭
素数1〜8の脂肪族、脂環族または芳香族である炭化水
素基である。) 一般式(II)
【0022】
【化6】
【0023】(式中、Rは水素またはメチル基、R
およびRは炭素数2〜8の脂肪族の炭化水素基であ
る。)
【0024】このカルボキシル基含有単量体のみが何故
優れた感熱ゲル化効果を奏するのかその学問的理由の解
明はまだ必ずしも充分ではないが、良好な反復再現性か
らみて本発明者は、アクリル酸、メタクリル酸などに比
較して、カルボキシル基と不飽和基が離れた位置にあ
り、共重合されたときに重合主鎖からより離れた位置に
カルボキシル基が存在し、分子運動的自由度が大きく、
ノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤との作用が充分に働
くものと考えられている。
【0025】この特定のカルボキシル基含有単量体は不
飽和結合とカルボン酸基の間に少なくとも2個のエステ
ル結合を有するカルボキシル基含有モノエチレン性単量
体であり、具体的には前記の一般式(I)、一般式(I
I)で示される単量体である。なお一般式(I)は不飽
和カルボン酸にアルキレングリコールをハーフエステル
結合し、更に末端にジカルボン酸をハーフエステル結合
した構造を有する。一般式(II)は不飽和カルボン酸
にヒドロキシル基とカルボキシル基の両方を有する脂肪
族の炭化水秦をハーフエステル結合した構造を有する。
【0026】該単量体としては一般式(I)に属するも
のとして、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、
2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタク
リロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸 一般式(II)に属するものとして、β−カルボキシエ
チルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート等
がある。
【0027】このカルボキシル基含有単量体の使用量
は、0.5〜20重量%でなければならない。0.5重
量%以下では、感熱ゲル化効果が得られず、20重量%
を越えると、乳化重合時に安定な合成樹脂水性エマルジ
ョンが得られ難く、また、得られた場合にも、耐水性な
どの皮膜物性が著しく低下し好ましくない。
【0028】本発明で使用される、アクリル酸エステル
またはメタクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どである。主たる単量体であるアクリル酸エステルまた
はメタアクリル酸の使用量は50〜99重量%である。
50重量%以下では皮膜性能が低下する。
【0029】他の共重合性単量体としては、酢酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステルや、ス
チレン、メチルスチレン、塩化ビニル、エチレンなどが
使用される。また、感熱ゲル化の効果を損わない範囲
で、前記の官能基を有する単量体以外の官能基含有単量
体を他の目的で使用することが出来る。前記以外の官能
基含有単量体としては、耐溶剤性を向上するための、ジ
ビニルベンゼン、ジアリルフタレート、1,6ヘキサン
ジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート、テトラオキシエタンなどの不飽和基を2
以上有する単量体、機械的安定性、顔料混和安定性など
の安定性を向上するための、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸
などの不飽和カルボン酸などである。これ等の単量体は
49.5重量%まで使用することが出来る。これ以上使
用すると感熱ゲル化性が悪くなる。
【0030】本発明は、アミド基またはその誘導体、ヒ
ドロキシル基、グリシジル基のいずれか1つを有し水に
対する溶解度が25℃において水100gに対し100
g以下の官能基含有単量体も併用することが出来るが、
その使用量は主成分であるアクリル酸エステル等と特殊
カルボン酸に併用する。他の共重合可能な単量体0.5
〜49.5重量%の一部として使用するものでゲル化性
を発揮するものではなく、この官能基単量体を使用する
場合は該単量体0.5〜20重量%、他の単量体0〜4
9重量%となる。このように限られた量ではあるがアミ
ド基等の官能基を有する単量体を用いると、エマルジョ
ンの安定性が向上し、感熱ゲル化性エマルジョンとした
時の、感熱ゲル化を生起できるpH域がより広がるとい
う効果が奏される。
【0031】本発明は感熱ゲル化剤としてノニオン界面
活性剤と無機塩を併用することも包含する。無機塩を加
えると、より低温域で感熱ゲル化が生起し、感熱ゲル化
が早く、シャープになる。使用される無機塩は塩化アン
モニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸
カリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸カル
シウム、炭酸アンモニウム、硝酸ナトリウムなどであ
る。
【0032】
【実施例】
製造例A 合成樹脂エマルジョンの製造 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四ツ口フラスコ中に 脱イオン水 73 重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム) 0.6重量部 を仕込み、窒秦ガスを通気させ、内温50℃に調整す
る。下記の組成の窒素ガスを通気させた単量体乳化液と
重合触媒を滴下ロートより4時間かけて滴下し乳化重合
を行う。 単量体乳化液 アクリル酸ブチル 95 重量部 2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸 5 重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム) 1.8重量部 脱イオン水 55 重量部 重合触媒 過硫酸アンモニウム10重量%水溶液 5 重量部 亜硫酸水素ナトリウム10重量%水溶液 5 重量部 滴下終了後、内温50℃で2時間撹拌を続け乳化重合を
完了し、室温まで冷却する。次いでアンモニア水で約p
H4に調整し、濃度43重量%、粘度22センチポイズ
の合成樹脂エマルジョンを製造した。
【0033】製造例B〜H 合成樹脂エマルジョンの製
造 製造例Aにおいて、単量体乳化液の単量体を表1の通り
代えた以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョ
ンを製造した。
【0034】
【表1】
【0035】(注) の数値は25℃における水100
gへの溶解度である。
【0036】製造例イ 比較例に使用する合成樹脂エマ
ルジョンの製造 製造例Aにおいて、2−メタクリロイルオキシエチルコ
ハク酸5重量部の代わりに、アクリル酸5重量部とした
以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョンを製
造した。
【0037】製造例ロ、ハ、ニ、ホ 比較例に使用する
合成樹脂エマルジョンの製造 製造例Aにおいて使用した単量体組成を表2の通り使用
した以外は製造例Aと同様にして合成樹脂エマルジョン
を製造した。
【0038】製造例ヘ 比較例に使用する合成樹脂エマ
ルジョンの製造 製造例Aにおいて、単量体乳化液の単量体を アクリル酸ブチル 70重量部 2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸 30重量部 とした以外は製造例Aと同様にして乳化重合を行った
が、乳化重合途中で乳化状態が破壊し、合成樹脂エマル
ジョンを得ることが出来なかった。
【0039】
【表2】
【0040】(注) の数値は25℃における水100
gへの溶解度である。
【0041】実施例1〜8 製造例A〜Hで得られた合成樹脂エマルジョンに アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオ
キシド付加物(花王株式会社製 ラテムルNP−515
0)10重量%水溶液 硫酸アンモニウム10重量%水溶液 を表3の通り加えて感熱ゲル化性エマルジョンを得た。
【0042】比較例1〜5 製造例イ〜ホで得られた合成樹脂エマルジョン100重
量部に アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のアルキレンオ
キシド付加物(花王株式会社製 ラテムルNP−515
0)10重量%水溶液 硫酸アンモニウム10重量%水溶液 を表3の通り加えて感熱ゲル化性エマルジョンを得た。
【0043】比較例6 製造例Aで得られた合成樹脂エマルジョン100重量部
にオルガノポリシロキサン系感熱ゲル化剤としてコアギ
ュラントWS(バイエル社製 曇点31℃)の10重量
%水溶液12.9重量部と水34重量部を表3の通り加
えてエマルジョン組成物を得た。
【0044】試験方法 (エマルジョンの安定性)実施例1〜8で得た感熱ゲル
化性エマルジョンおよび比較例1〜6で得たエマルジョ
ン組成物を密閉容器に入れ、40℃に調整した恒温器中
に2週間放置し、エマルジョンの安定性を試験した。試
験結果は表3の通りであった。 ○……エマルジョンの増粘も離水も認められず安定であ
った。 ×……エマルジョンは離水が著しいか、増粘が著しく使
用出来なかった。 (感熱ゲル化性)実施例1〜8で得た感熱ゲル化性エマ
ルジョンおよび比較例1〜5で得たエマルジョン組成物
のpHを約8.5(アルカリ性)、約7.5(中性)お
よび約4.5(酸性)に調整し、その50重量部を内径
32mm、高さ78mmのガラスビンに採取しシールし
て、92〜94℃に調整したウオーターバス中に10分
間放置後取り出し、内温を測定したところ75℃であっ
た。また、直ちに感熱ゲル化性エマルジョンの粘度を測
定した。 ◎……エマルジョンの全体がゲル化した。 ○……エマルジョンの粘度が10,000センチポイズ
以上であった。 △……エマルジョンの粘度が100〜10,000セン
チポイズに増粘しているが、感熱ゲル化効果は不充分で
あった。 ×……エマルジョンの粘度は100センチポイズ以下で
感熱ゲル化効果は認められなかった。
【0045】
【表3】
【0046】
【発明の効果】本発明は広いpH域で感熱ゲル化を生起
すること、低濃度で感熱ゲル化を発生することが出来る
ばかりでなく、感熱ゲル化温度に達した時のゲル化が鋭
敏である効果を奏する。さらに、ゲル化強度も大きい。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D21H 19/20 D21H 19/20 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 33/06 - 33/12 C08L 61/14 C09D 133/06 - 133/12 C09D 161/14 D06M 15/263 D21H 19/20 WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)アクリル酸エステル、またはメタクリル酸
    エステルから選ばれる1種または2種以上の単量体 5
    0〜99重量%、 (b)モノエチレン性不飽和カルボン酸であって、不飽
    和結合とカルボン酸基の間に少なくとも2個のエステル
    結合を有する、カルボキシル基含有モノエチレン性単量
    体 0.5〜20重量%、 (c)他の共重合可能な単量体 0.5〜49.5重量
    %、 からなる単量体を乳化重合して得た、水性合成樹脂エマ
    ルジョンと、 (B)ノニオン界面活性剤系感熱ゲル化剤と、 からなる、感熱ゲル化性エマルジョン。
  2. 【請求項2】成分(A)(c)の他の共重合可能な単量
    体が、 アミド基もしくはその誘導体、ヒドロキシル基、または
    グリシジル基のいずれか1つの官能基を有し水に対する
    溶解度が25℃において水100gに対し100g以下
    である官能基含有単量体 0.5〜20重量%と、 他の共重合性単量体 49〜0重量%とからなる(ここ
    でこれらの重量%は前記成分(A)の単量体100とし
    たときの重量割合を示す)、請求項1に記載の感熱ゲル
    化性エマルジョン。
  3. 【請求項3】カルボキシル基含有単量体が、次の一般式
    (I)および一般式(II)で示される単量体から選ばれ
    る1種または2種以上である、請求項1または2に記載
    の感熱ゲル化性エマルジョン。 一般式(I): 【化1】 [式中、R1は水素またはメチル基、R2は(CH22
    たはCH2CH(CH3)、および、R3は炭素数1−8
    の脂肪族、脂環族または芳香族である炭化水素基であ
    る]、 一般式(II): 【化2】 [式中、R1は水素またはメチル基、R4およびR5は炭
    素数2〜8の脂肪族の炭化水素基である]。
  4. 【請求項4】成分(B)の感熱ゲル化剤が、ノニオン界
    面活性剤と無機塩とからなる感熱ゲル化剤である、請求
    項1〜3のいずれか一項に記載の感熱ゲル化性エマルジ
    ョン。
  5. 【請求項5】成分(B)のノニオン界面活性剤系感熱ゲ
    ル化剤が、アルキルフェノール−ホルマリン縮合物のア
    ルキレンオキシド付加物である、請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の感熱ゲル化性エマルジョン。
  6. 【請求項6】成分(B)のノニオン界面活性剤系ゲル化
    剤を、水性合成樹脂エマルジョンに対し固形分で0.5
    〜5重量%配合した、請求項1〜5のいずれか一項に記
    載の感熱ゲル化性エマルジョン。
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