JP3131509B2 - アクリル重合体プラスチゾル - Google Patents
アクリル重合体プラスチゾルInfo
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C09D133/00—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D133/04—Homopolymers or copolymers of esters
- C09D133/06—Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, the oxygen atom being present only as part of the carboxyl radical
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Description
チゾル組成物に関する。
チゾル(plastisol) は当業者には周知である。プラスチ
ゾルは、注入可能液体から高粘度ペースト(heavy past
e) にまで及ぶ粘度をもつ非水性の液状組成物であっ
て、粒状重合体(歴史的に最も重要な例はポリ塩化ビニ
ルである)と相溶性の不揮発性液状有機可塑剤(plastic
izer material)中に分散させた該粒状重合体を含有する
非水性の液状組成物であると理解される。普通の貯蔵条
件(室温)のもとでは、前記粒状重合体は可塑剤に何ら
溶解しないが、プラスチゾルを〔例えば、成形(mouldin
g)又は塗布によって〕所望の形状に付形した(form)後に
は、該プラスチゾル組成物を適当な高められた温度で加
熱すると、該プラスチゾル組成物はゲル化して、均質な
凝集体(coalesced mass)を形成する。該凝集体は冷却に
よって永久的にその均質性を保持する。可塑剤を存在さ
せると、プラスチゾルの重合体に所望の性質、特にゲル
化する前の加工性と、ゲル化後の可撓性とが付与され
る。プラスチゾルは、他の材料、特に無機充填剤又は炭
素質充填剤を含有していてもよい(通常は含有する)。
成物に特に適しているという理由から、プラスチゾル組
成物に使用される重合体の主要な例(prime example) と
なっており、そして実際に、プラスチゾル技術の技法(a
rt) が、この注目すべき(particular)重合体の使用に基
づいて広く確立されている。それにもかかわらず、ポリ
塩化ビニルはある種の不都合、例えば光にどちらかと言
えば感受性である(黄変を招く)という傾向や急激な
(aggressive)加熱により塩化水素を放出する(基材例
えば金属に腐食効果をもたらす)という傾向を有する。
重合体としてポリ塩化ビニルの使用に代わるもの(alter
natives)が、該工業で探索されており、特にアクリル重
合体がこの目的に提案され且つ使用されている。
は、プラスチゾル用の重合体成分として、メチルメタク
リレートの単独重合体か、あるいはメチルメタクリレー
トと、(C2〜C10)〔好ましくは(C2〜C4)〕脂
肪族アルコールのメタクリル酸エステル又は(C1〜C
10)〔好ましくは(C1〜C4)〕アルコールのアクリ
ル酸エステルとの共重合体かいずれかに主として基づく
アクリル重合体を用いることが記載されている。また、
英国特許第1581493 号明細書には、貯蔵時のプラスチゾ
ルにおける安定性を向上させることを目的として、アク
リル重合体成分であってその粒子がコア/シェル(core/
shell)構造をもつアクリル重合体成分をプラスチゾルに
使用することが記載されている。該コアは、種々の可能
なアルキル(C3以上のアルキル)アクリレート、アル
キル(C2以上のアルキル)メタクリレート、及びスチ
レンから誘導される可塑剤相溶性の単独重合体又は共重
合体からなり、該シェルは、メチルメタクリレートの含
有量が非常に多い(80重量%以上)可塑剤不相溶性の重
合体成分からなる。
単量体)に基づいたアクリル重合体に、該アクリル重合
体が可塑剤と許容され得る程度に相溶性である(すなわ
ち、冷却すると安定であり、しかも後に液状可塑剤を滲
み出させない均質なゲル化体を加熱によって生成する)
ために、適当な共単量体、例えばアルキルアクリレート
又はそれよりも長いアルキル鎖をもつアルキルメタクリ
レートが共重合した単位を存在させることが必要である
ことは、従来技術文献から周知である。さらにまた、か
かるアクリル重合体が、より安価な可塑剤、例えばフタ
ル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイ
ソデシル、アジピン酸ジオクチル及びアジピン酸ジイソ
デシルと相溶性であるためには、メチルメタクリレート
重合体中に前記の共単量体を極めて高い濃度で、例えば
50重量%又は60重量%まで配合することが必要であるこ
とが知られている。あいにく、メチルメタクリレート共
重合体中に相溶化性(compatiblising)の共単量体をかか
る高濃度で存在させるとそれ自体で(in itself) 不都合
を生じる、すなわちアクリル重合体が許容されないほど
柔らかいものになる傾向にあり、しかも得られたゲル化
したプラスチゾルに対して望ましくない性質、例えば貧
弱な機械的性質、低い耐引掻性及び粘着性を付与する傾
向にあるという不都合を生じる。
らは今般、一段法メチルメタクリレート共重合体の相溶
化性共単量体としてイソブチルメタクリレートを選択す
ると、該メチルメタクリレート共重合体が安価な可塑剤
例えば前記の可塑剤と優れた相溶性を達成することを類
いなく(uniquely)可能にし、同時に得られるアクリル重
合体の許容し得ない軟化(softening) を招かないことを
類いなく可能にすることを知見した。
重合体プラスチゾル組成物において、該プラスチゾル組
成物のアクリル重合体成分がメチルメタクリレートと共
単量体成分とから誘導される一段法メチルメタクリレー
ト共重合体であり、該共単量体成分がイソブチルメタク
リレートと場合によっては別種の共単量体(1種又はそ
れ以上)とからなるものであること及び重合に使用され
る単量体の全重量に基づいて前記共重合体を生成させる
ために使用されるメチルメタクリレートの量的割合(lev
el)が20〜70重量%の範囲内にあり、イソブチルメタク
リレートの量的割合が30〜80重量%の範囲内にあり且つ
イソブチルメタクリレート以外の共単量体(1種又はそ
れ以上)の量的割合が0〜48重量%の範囲内にあること
(但し、前記アクリル重合体成分は乳化アクリル重合体
と懸濁アクリル重合体が重量比で95:5〜30:70の範囲
内にある乳化アクリル重合体と懸濁アクリル重合体の組
合わせであるアクリル重合体成分を含まないものとす
る)を特徴とするアクリル重合体プラスチゾル組成物が
提供される。
は、該重合体が本質的に重合法の一段法で生成されるこ
とを意味し〔しかしながら、この用語は所望ならば、重
合中に使用する単量体の全部又は一部を反応容器に供給
すること、及び重合の開始時に使用すべき単量体全部を
反応容器に入れることを包含し、しかも播種重合(seede
d polymerization) を包含する〕、しかも前記の英国特
許第1581493 号明細書に記載のようにコア重合体成分と
シェル重合体成分とを含有してなる2段階(two-stage)
系を明白に除外することを意味する。〔播種重合によっ
て製造される重合体は、本明細書においてはコア−シェ
ル重合体の例であるとみなさない:播種重合において
は、種子部分(fraction)は得られる重合体状物質それ自
体の性質を実質的に変化させないものであり;むしろそ
の目的は実際の重合プロセス(例えば粒子サイズ)を制
御することにあり、それゆえに該種子部分は最終的重合
体の有意な部分(significant part)を構成しない−例え
ば20重量%以下、しかも通常はそれよりもはるかに少な
い;さらにまた該種子部分は重合体の非種子部分と厳密
に又は実質的に同じ成分組成(make-up) を有するであろ
う。〕イソブチルメタクリレートの効果は、メチルメタ
クリレート共重合体において上記共単量体を高い量的割
合で使用することによって安価な可塑剤との相溶性を達
成することを可能にさせ、同時に該共重合体に許容し得
ない軟化を生ぜず、しかも得られる製造されたプラスチ
ゾルにおいて貧弱な諸性質を付随して生じないというこ
とにおいて独特であるように思われる。
によって達成されるこの独特な効果は、本出願以前には
従来技術文献において認識又は記載されておらなかった
と信じる。例えば、米国特許第4210567 号明細書には、
とりわけメチルメタクリレート共重合体であってその共
単量体が(C2〜C4)アルキルメタクリレートからな
るメチルメタクリレート共重合体の使用が記載されてい
るが、好ましいアルキルメタクリレートがn-ブチルメタ
クリレートであると記載され、しかも例示されているの
はアルキルメタクリレートのみである。英国特許第1581
493 号明細書には、実際、コア/シェル・アクリル重合
体系が記載されており、該系における一つの実施例(実
施例23)において、コア重合体成分として、メチルメタ
クリレート20重量%と、イソブチルメタクリレート80重
量%とから誘導されたアクリル重合体が記載されてい
る。しかしながら、前述のように、かかる共重合体は、
プラスチゾルの貯蔵性(shelf stability) を向上させる
ことを目的として、メチルメタクリレートを高濃度で含
有するシェル重合体成分と共に使用され、しかも該共重
合体を(本発明におけるように)プラスチゾル用の一段
法重合体成分として単独で使用すべきであることを意図
するものではない。従って、英国特許第1581493 号明細
書は、本発明で扱う問題とは異なる問題を解決すること
に関するものであり、種々様々な可塑剤を(本発明にお
けるように)一段法アクリル重合体と共に使用する場合
の良好な相溶性と非軟化性(non-softness)との許容し得
る組み合わせを達成するという問題は、英国特許第1581
493 号明細書の重合体系には当てはまらない。該英国特
許明細書においては、重合体粒子のメチルメタクリレー
トに富むシェル成分の存在が、コア組成にかかわりなく
非軟化性を付与する。
には、メチルメタクリレート単独重合体又は共重合体、
可塑剤、充填剤、保護されたイソシアネート、及びポリ
アミンを含有してなる改良された金属付着性をもつプラ
スチゾルが記載されている。上記メチルメタクリレート
に好ましい共単量体は、ブチルメタクリレートであると
記載されているが、どのブチル異性体(ノルマル、イ
ソ、又はターシャリー)を意図するものであるかについ
ては何ら示されていない。しかしながら、(ブチルメタ
クリレートを選択する場合には)従来技術文献において
n-ブチルメタクリレートが主として使用されている点か
ら、n-ブチル異性体を意図するものであると当業者は当
然に思い込むであろう。
メチルメタクリレートの好ましい量的割合は20〜60重量
%(さらに好ましくは25〜60重量%)であり、イソブチ
ルメタクリレートの好ましい量的割合は40〜80重量%
(さらに好ましくは40〜75重量%)であり、且つ任意成
分としての別種の共単量体(1種又はそれ以上)の量的
割合は0〜40重量%(さらに好ましくは0〜35重量%)
である。
リレートとイソブチルメタクリレートとからのみ誘導す
ることが可能であるが、通常はメチルメタクリレート共
重合体を調製するのに使用される単量体系としては、イ
ソブチルメタクリレート以外の遊離基重合可能なオレフ
ィン性不飽和共単量体の1種又はそれ以上も挙げられ
る。
上)の特に有用な例は、付着促進性(adhesion-promotin
g)単量体であり、その具体例としては、少なくとも1個
のカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はアミノ基を
もつアクリル又はメタクリル単量体、例えばアクリル酸
及びメタリル酸(並びにそれらのにニトリル、ヒドロキ
シアルキルエステル及びアミノアルキルエステルも挙げ
られる)グリシジルアクリレート及びグリシジルメタク
リレートが挙げられ;別の付着促進性単量体としては、
複素環式ビニル化合物例えばビニルピロリドン及びビニ
ルイミダゾールが挙げられる。かかる単量体類が使用さ
れる場合には、通常は重合に使用される単量体のうちの
0.1 〜10重量%、より通常には0.1 〜5重量%の量で使
用される。
体(1種又はそれ以上)は、官能基例えば前記の付着促
進性単量体に存在する官能基をもたない単量体であり、
その具体例としては、アルキルアクリレート〔特に、
(C1 〜C4 )アルキルアクリレート例えばメチルアク
リレート、エチルアクリレート及びn-ブチルアクリレー
ト〕、イソブチルメタクリレート以外のアルキルメタク
リレート〔特に、(C2〜C4 )アルキルメタクリレー
ト、例えばエチルメタクリレート、n-プロピルメタクリ
レート及びn-ブチルメタクリレート〕、アクリロニトリ
ル、ブタジエン、スチレン並びに置換スチレン例えばα
- メチルスチレンが挙げられる。かかる単量体は、通常
は重合に使用される単量体のうちの0〜25重量%(より
通常的には0〜10重量%)の量で存在させる。しかしな
がら、これらは全く用いられない場合が多い、すなわち
その量的割合が0である場合が多い。
用するのに特に好ましいアクリル共重合体は、25〜59.9
重量%(より通常的には25〜55重量%)の量的割合で使
用されるメチルメタクリレートと;40〜74.9重量%(よ
り通常的には40〜70重量%)の量的割合で使用されるイ
ソブチルメタクリレートと;0.1 〜10重量%(より通常
的には0.1 〜5重量%)の量的割合で使用される、少な
くとも1個のカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又は
アミノ基をもつアクリル及びメタクリル単量体並びに複
素環式ビニル化合物から選択される少なくとも1種の共
単量体と;場合によっては0〜25重量%(より通常的に
は0〜10重量%、0である場合が非常に多い)の量的割
合で使用される(C1 〜C4 )アルキルアクリレート、
イソブチルメタクリレート以外の(C2 〜C4 )アルキ
ルメタクリレート、アクリロニトリル、ブタジエン、ス
チレン及び置換スチレンから選択される少なくとも1種
の単量体とから誘導される。
ス転移温度(Tg)は、40〜110 ℃の範囲内であるのが好ま
しく、50〜95℃の範囲内であるのがさらに好ましくは、
70〜95℃の範囲内であるのが特に好ましい(示差走査熱
量計のような方法で測定されるか、又はFox 式から実験
的に概算される)。
通常は40,000〜2,000,000 の範囲内である。該アクリル
重合体は、水性媒体中で、慣用の乳化重合法又は遊離基
重合法により調製し得る。水性乳化重合法を用いるのが
好ましい。該アクリル重合体は、凝固法又は噴霧乾燥法
のような方法を使用して単離し得る。該粒状アクリル重
合体の粒子形態(例えば、表面積、粉末粒子サイズ、粒
子サイズ分布及び多孔度)は、プラスチゾルが、使用前
に(例えば、貯蔵中に)は許容し得る粘度安定性を有す
るようなものであるべきである。
可塑剤の量(level) は、通常はアクリル重合体100 部当
たりにつき30〜400 部、より通常的には50〜200 部の範
囲内である。慣用の充填材を、アクリル重合体100 部当
たり最大400 部まで、好ましくは最大200 部までプラス
チゾル組成物中に配合し得る。
を多くすれば多くするほど、可塑剤との重合体相溶性を
達成するのに必要とされるであろう相溶化性単量体の最
小量が多くなる(その逆もまた同様である)ことが認め
られるであろう。
(例えば、乳化剤やシリコーン類)、腐食防止剤、染
料、顔料、熱安定剤、光安定剤及び発泡剤(発泡化プラ
スチゲル調製用)もまた包含させ得る。幾つかの態様に
おいては、架橋剤、例えば多エチレン性(multiethyleni
cally)不飽和化合物例えばジ- 、トリ- 又はテトラ- ア
クリレート及びメタクリレート化合物、エポキシ樹脂並
びに多官能価イソシアネートも包含させ得る。アクリル
単量体中に幾つかの型の粘着促進性単量体、例えばカル
ボキシル基、水酸基、アミノ基又はエポキシ基をもつア
クリル又はメタクリル単量体を使用すると、重合体中に
架橋性の根拠を与えるであろう。
高価な可塑剤例えばフタル酸ブチルベンジル、フタル酸
ジブトキシエチル、フタル酸オクチルベンジル及びフタ
ル酸ジイソヘプチルにまで及ぶ全ての範囲の可塑剤が使
用し得る。適当な充填剤としては、チョーク(炭酸カル
シウム)(これは例えば、粉砕、沈降又は被覆され得
る)、硫酸バリウム、カオリン、シリカ(又は砂)、タ
ルク、ベントナイト、ガラス粉末、アルミナ、二酸化チ
タン、グラファイト及びカーボンブラックが挙げられ
る。
ール)製基材の摩耗及び腐食防止塗料(coating) 、例え
ば自動車、トラック及びバスの底部の抗チップ(antichi
p)塗膜(coating) に用途が認められる。別の用途として
は、コイル(coil)被覆、容器(特に、食品用途)のキャ
ップ及びクロージャー(closure)の封止用ガスケットが
挙げられ、しかも(添加された揮発性有機柔軟剤との有
機ゾルの形態で使用される場合には)金属容器(缶)内
部被膜としての用途が挙げられる。
明する。部、%及び比率の全ては明記しないかぎりは重
量基準である。実施例の前の添字Cはそれが比較例であ
ることを示す。
0ml 滴下ロート及び500ml 滴下ロートを備えた10リット
ル容反応器に脱イオン水3250g を装填した。水を80±2
℃に加熱し、次いで単量体供給材料(feed)(A)350ml
を加えた。反応温度が再び80±2℃に達した時に、下記
開始剤溶液(B)を加えた。単量体供給材料(A) 単量体 3200g (表I参照) ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(75%水溶液)
(乳化剤)12.8g開始剤供給材料すなわち開始剤溶液(B) 過硫酸ナトリウム 2.08g 脱イオン水 500g 重合の開始は約5℃の発熱により示される。発熱が完結
し、反応温度が80±2℃に戻った(約30分)後に、残り
の単量体供給材料(A) と開始剤供給材料(B)320mlとを3
時間にわたって一定の速度で供給した。次いで、開始剤
供給材料(B)の最後の60mlを単量体の反応完結(burn-
up) 工程として加えた。生成した重合体ラテックスを室
温まで冷却し、50μm の篩を通して篩分けした。得られ
た重合体ラテックスを、一次ラテックス粒子の望ましく
ない焼結(severe sintering)を回避する条件を使用して
噴霧乾燥することにより微細乾燥重合体に転化させた。
々の可塑剤と、重質炭酸カルシウム充填剤とから種々の
プラスチゾルを調製した。それぞれのプラスチゾルの配
合は、重合体/可塑剤/充填剤の割合が40部/70部/70
部であった。高剪断速度(high shear speed)混合機を使
用して、重合体粉末と充填剤とを可塑剤に分散させるこ
とによってプラスチゾル組成物を調製した。次いで、得
られたプラスチゾルを3本ロールミルで均質化し、最後
に減圧下(under vaccum)で脱気した。
(waxed paper) のシート上にプラスチゾルの1.5mm フィ
ルム(薄膜)を塗布し、オーブン中で160 ℃で30分間ゲ
ル化させた。塗膜を室温で7日間保存した後に、該塗膜
から可塑剤の滲みだしが検出されない場合に、該組成物
が相溶性であると認めた。得られた相溶性の結果を、表
Iに示す。
クリル共重合体と可塑剤との相溶性が高められることが
認められる。すなわち、i-BMA を50%以上含有する共重
合体は、この特定のプラスチゾル処方に用いた可塑剤全
てと、n-BMA を50%含有する共重合体が相溶性であった
ように、相溶性であった。
A を含有する本発明のプラスチゾルの都合の良い性質
は、前記実施例3及び実施例7で用いたアクリル重合体
と同じアクリル重合体、すなわち実施例3で使用した重
合体においてi-BMA を使用し、実施例7で使用した重合
体においてn-BMA を使用した以外は同じ重合体から誘導
されたゲル化プラスチゾルの引張り強さ、引掻硬度及び
粘着性(surface tack)を測定することによって例証され
た。プラスチゾル組成物は、高速剪断混合機を使用して
DIDP 100部中に重合体粉末100 部を分散させることによ
って調製した。次いで、3本ロールミル上で均質し、最
後に減圧下で脱気した。
該プラスチゾルの1.5mm フィルムをろう紙のシート上に
塗布し、160 ℃で30分間オーブン中でゲル化させた。引
張り強さは張力計を使用して50mm/分のクロスヘッド(c
rosshead) 速度で測定した。
性は下記の“ループ粘着試験(looptack test)”を使用
して測定した。ゲル化させたプラスチゾルフィルムの長
さ125mm 、幅35mmのストリップ(strip) を切断した。該
ストリップの両末端をループすなわち輪が形成されるよ
うに張力計(Instron 4301)の上部爪(jaw) にはさんだ。
該ループを、下部爪に水平に置いたステンレススチール
板(ヘプタンで脱脂したもの)上に、該スチール板と25
mm×25mmの接触面積ができるまで降ろした。次いで、該
フィルムを、500mm /分のクロスヘッド速度で該スチー
ル板から引き離し、該フィルムを引き離す最大力を3回
の測定値の平均として報告した。
ために、軟鋼板を上記プラスチゾル組成物で被覆し(300
μm)、160 ℃で20分間ゲル化させた。英国標準試験法
(BS3900 part E2,1970)に従って、引掻硬度を測定し
た。得られた結果を表IIに示す。
を含有するアクリル重合体と比較してかなり優れた可塑
剤相溶性/非軟化性を有することが認められるであろ
う。
Claims (1)
- 【請求項1】 アクリル重合体プラスチゾル組成物にお
いて、該プラスチゾル組成物のアクリル重合体成分がメ
チルメタクリレートと共単量体成分とから誘導される一
段法メチルメタクリレート共重合体であり、該共単量体
成分がイソブチルメタクリレートと場合によっては別種
の共単量体(1種又はそれ以上)とからなるものである
こと及び重合に使用される単量体の全重量に基づいて前
記共重合体を生成させるために使用されるメチルメタク
リレートの量的割合が20〜70重量%の範囲内にあり、イ
ソブチルメタクリレートの量的割合が30〜80重量%の範
囲内にあり且つイソブチルメタクリレート以外の共単量
体(1種又はそれ以上)の量的割合が0〜48重量%の範
囲内にあること(但し、前記アクリル重合体成分は乳化
アクリル重合体と懸濁アクリル重合体が重量比で95:5
〜30:70の範囲内にある乳化アクリル重合体と懸濁アク
リル重合体の組合わせであるアクリル重合体成分を含ま
ないものとする)を特徴とするアクリル重合体プラスチ
ゾル組成物。
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