JP5227582B2 - 顔料分散液、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 - Google Patents
顔料分散液、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 Download PDFInfo
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すなわち、本発明は、高分子分散剤、顔料および水から主としてなる顔料分散液において、上記顔料が前記高分子分散剤でカプセル化されており、上記高分子分散剤が、少なくとも疎水性ユニットと親水性ユニットとからなり、該疎水性ユニットが少なくとも1種の疎水性モノマーから構成されており、該疎水性モノマーが、下記一般式(2)のモノマーであり、上記親水性ユニットが、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類およびアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類から選ばれる少なくとも1種のノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーと、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーとから構成され、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーのセグメント数(A)がノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーのセグメント数(B)に対して、A/B比で0.01〜1であることを特徴とする顔料分散液を提供する。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を、Xは水素原子または炭素数1から4のアルキル基を表し、nは1から10である。)
(式中、R 2 は水素原子またはメチル基を、Yは−R 3 、−OR 3 または−COOR 3 を表す。ここでR 3 は炭素数1から18のアルキル基を表す。)
本発明者らは、高分子分散剤、顔料、および水から主としてなる顔料分散液において、上記顔料が前記高分子分散剤でカプセル化されており、上記高分子分散剤として、少なくとも疎水性ユニットと親水性ユニットとからなり、該疎水性ユニットが少なくとも1種の疎水性モノマーから構成されており、上記親水性ユニットが少なくとも1種のノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーと、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーとから構成され、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーのセグメント数(A)がノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーのセグメント数(B)に対して、A/B比で0.01〜1の範囲にあるものを使用することで、高い堅牢性を有し品位に優れた画像をどのような場合でも安定して記録することが可能なインクを与える顔料分散液が提供されることを見出した。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を、Xは水素原子または炭素数1から4のアルキル基を表し、nは1から10である。)
(高分子分散剤)
本発明に使用する高分子分散剤は、少なくとも疎水性ユニットと親水性ユニットとからなり、該疎水性ユニットが少なくとも1種の疎水性モノマーから構成されており、上記親水性ユニットが少なくとも1種のノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーと、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーとから構成され、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーのセグメント数(A)が、ノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーのセグメント数(B)に対して、A/B比で0.01〜1の範囲にある共重合体である。
上記一般式(1)において、R1は水素原子またはメチル基を、Xは水素原子または炭素数1から4のアルキル基を、好ましくは水素原子またはメチル基を表し、nは1から10、好ましくは1から6である。
一般式(3)
CH2=CR4(COO)(CH2)mOH
(R4は水素原子またはメチル基を、mは1から5である。)
このようなモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
一般式(4)
CH2=CR5(COO)(CH2)nOp(CqH2q+1)
(R5は水素原子またはメチル基を、nは0から5、pは0または1、qは1から5である。)
このようなモノマーとしては、例えば、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−プロポキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。これらのモノマーは単独でも2種以上を組み合わせて使用することも可能である。高分子分散剤中における上記(メタ)アクリレートモノマーの繰り返し単位数としては、10から200、好ましくは20から150、より好ましくは20から100であると、カプセル化顔料粒子の分散安定性と被記録材上でのインクの定着性がより向上するため望ましい。
本発明の顔料分散液中における顔料の種類は特に限定されず、従来から使用されている有機顔料、無機顔料のいずれも使用することが可能であるが、特に黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの着色顔料が有用である。顔料分散液中における顔料の含有量は、顔料分散液全質量に対して、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは1.0〜20質量%であり、インク中での含有量は、インク全質量に対して、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。インク中での顔料の量が0.1質量%未満では十分な画像濃度が得にくい場合があり、一方、顔料の量が20質量%を超えると、ノズルにおける目詰りなどによる吐出安定性の低下が起こる場合がある。また、顔料と上記高分子分散剤との含有比率は、固形分質量比で好ましくは10:1〜1:3、より好ましくは5:1〜1:2であると、インクの定着性や記録画像の堅牢性とインクの吐出安定性や保存安定性の面から望ましい。なお、これらの顔料は、単独で使用する以外に、2種以上組み合わせて使用することもできる。
以上が本発明の顔料分散液を主として構成する材料であるが、これらに加えて水溶性有機溶剤も使用することが好ましい。本発明の顔料分散液に使用する水溶性有機溶剤としては、水溶性の有機溶剤であればいずれも使用することができ、2種以上の水溶性有機溶剤を混合溶剤として使用できる。
図1は、ヘッドにインク供給チューブ104を介して供給されるインクを収容しているインクカートリッジ100の一例を示す図である。101は供給用インクを収納したインク袋であり、その先端には塩素化ブチルゴム製の栓102が設けられている。この栓102に針103を挿入することにより、インク袋101中のインクを記録ヘッド(303から306)に供給できる。また、インクカートリッジ内に廃インクを受容するインク吸収体を設けてもよい。本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、上記のごとき記録ヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、それらが一体になったものも好適に用いられる。
次に、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の好ましい一例としては、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。その記録装置の主要部である記録ヘッドの構成の一例を図5に示す。
また、高分子分散剤の同定には、核磁気共鳴吸収測定装置(H1−NMR、日本電子社製ECA400、溶剤;テトラヒドロフラン−d8を使用)およびGPC(東ソー(株)製HLC8220、カラム;TSK−GEL4000HXL、TSK−GEL3000HXL、TSK−GEL2000HXLを使用し、カラムオーブン温度40.0℃)を用いて行った。
還流管、滴下ロート、温度計および攪拌装置を備えたガラス製4つ口フラスコを窒素置換した後、ジメチルホルムアミド100部とペンタメチルジエチレントリアミン0.5部を仕込み、次いで疎水性ユニットの疎水性モノマーとして1−メチル−4−ビニルベンゼン36ミリモルと開始剤としてのクロロエチルベンゼン1ミリモルを添加し、攪拌しながら加熱した。系内温度が80℃に達したところで塩化第一銅0.2部を加え重合を開始し、疎水性ユニットの疎水性モノマーからなるブロック部(A成分)を合成した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、次いで前記一般式(1)のアクリルアミド構造を形成する親水性モノマーとしてのN−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)アクリルアミド(B1成分)36ミリモルを添加し重合を続行した。
高分子分散剤Aと同様の方法で、疎水性ユニットと親水性ユニットのモノマー種と添加量とを変更することで、表1に記載の高分子分散剤B〜Iを作製した。なお、高分子分散剤Bにおいては、B1モノマー、B3モノマーを混合して添加し、B2モノマーを添加せずに合成することで、高分子分散剤Cにおいては、B1モノマー、B2モノマー、B3モノマーを混合して添加することで、高分子分散剤Eにおいては、B1モノマー、B2モノマー、B3モノマー、Cモノマーを混合して添加することで、高分子分散剤Fにおいては、B1モノマー、B3モノマー、Cモノマーを混合して添加し、B2モノマーを添加せずに合成することで、高分子分散剤GについてはB3モノマー、Cモノマーを添加せずに、合成を行うことで、高分子分散剤Hにおいては、B2モノマー、Cモノマーを混合して添加し、B3モノマーを添加せずに合成することで、高分子分散剤Iにおいては、B2モノマーをAモノマー重合後添加し重合を行い、その後、B1モノマー、Cモノマーを混合して添加し、B3モノマーを添加せずに合成することでそれぞれ作製した。
還流管、滴下ロート、温度計および攪拌装置を備えたガラス製4つ口フラスコを窒素置換した後、ジメチルホルムアミド100部と疎水性ユニットの疎水性モノマーとしてブチル4−ビニルベンゾエート40ミリモルと開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル1ミリモルを添加し、攪拌しながら系内温度が70℃に加熱した。分子量を時分割に核磁気共鳴測定装置(NMR)を用いてモニタリングし、疎水性モノマーの60%以上が重合した後、次いで前記一般式(1)のアクリルアミド構造を形成する親水性モノマーとしてのN−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)アクリルアミド(B1成分)16ミリモル、ノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーとして、前記一般式(3)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類モノマーである2−ヒドロキシエチルメタクリレート(B2成分)64ミリモル、前記一般式(4)で表されるアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類モノマーである2−エトキシエチルメタクリレート(B3成分)5ミリモル、アニオン性の親水基を有するセグメントを形成し得るモノマーとしてメタクリル酸36ミリモル(C成分)を添加して合成を行い、ABC共重合体(高分子分散剤J)を得た。該高分子分散剤の同定には、NMRおよびGPCを用いて行った(Mw=1.7×104、Mw/Mn=1.8)。なお、得られた高分子分散剤の酸価を測定したところ77mgKOH/gであった。また、得られた高分子分散剤は疎水性モノマーAのブロック部と疎水性モノマーと親水性モノマーのランダム部(ABCのランダム部)を有する構造であることが確認できた。
高分子分散剤Jと同様の方法で、疎水性ユニットと親水性ユニットのモノマー種と添加量とを変更することで、表1に記載の高分子分散剤K〜Nを作製した。なお、高分子分散剤Kにおいては、B3モノマーを添加せずに合成を行うことで、高分子分散剤Lにおいては、B2モノマーを添加せずに、合成を行うことで、それぞれ作製した。
(顔料分散液1の作製)
上記高分子分散剤Aのメチルエチルケトン溶液と市販の顔料としてカーボンブラック(三菱化学製 MA100)を2軸スクリューを有する混練機に仕込み、均一になるまで混練した後、内温を80℃に維持しながら減圧して溶剤を留去した。この混練物を2本ロールを用いてシート化し、所定量のイオン交換水と中和剤として水酸化ナトリウムを高分子分散剤のアニオン性基の1当量に相当する量を加えて、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液1を得た。
(顔料分散液2の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Bに、顔料をC.I.ピグメントブルー15:3に変更し、また、中和剤の投入量を0.55当量(顔料分散液に対して55%)に変更し、他は実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液2を得た。
(顔料分散液3の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Cに、顔料をC.I.ピグメントイエロー128に変更し、また、中和剤の投入量を0.7当量(顔料分散液に対して70%)に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液3を得た。
(顔料分散液4の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Dに、顔料をC.I.ピグメントレッド122に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液4を得た。
(顔料分散液5の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Eに、顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度1%、高分子分散剤濃度2%の顔料分散液5を得た。
(顔料分散液6の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Fに、顔料をC.I.ピグメントバイオレット19に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度30%、高分子分散剤濃度3%の顔料分散液6を得た。
(顔料分散液7の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Gに、顔料をC.I.ピグメントブルー16に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度0.5%、高分子分散剤濃度1.5%の顔料分散液7を得た。
(顔料分散液8の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Hに、顔料をカーボンブラックに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液8を得た。
(顔料分散液9の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Iに、顔料をカーボンブラックに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度15%の顔料分散液9を得た。
(顔料分散液10の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Jに、顔料をカーボンブラックに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液10を得た。
(顔料分散液11の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Kに変更し、また、中和剤の投入量を0.9当量(顔料分散液に対して90w%)に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液11を得た。
(顔料分散液12の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Lに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液12を得た。
(顔料分散液13の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Mに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液13を得た。
(顔料分散液14の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Nに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液14を得た。
(顔料分散液15の作製)
実施例1で使用したカーボンブラックを使用し、高分子分散剤としてスチレン−2−ヒドロキシプロピルアクリレート−アクリル酸ランダム共重合体(数平均分子量8,000、酸価8mgKOH/g、スチレンのセグメント数/全セグメント総数=0.94、スチレンのセグメント数/2−ヒドロキシプロピルアクリレートのセグメント数=22)を使用した以外は実施例1と同様にして顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液15を得た。
(顔料分散液16の作製)
実施例1で使用したカーボンブラックを使用し、高分子分散剤としてヘキサデシルメタクリレート−N,N−ジメチルアクリルアミド−メタクリル酸ブロック共重合体(数平均分子量25,000、酸価160mgKOH/g、ヘキサデシルメタクリレートのセグメント数/全セグメント総数=0.05、ヘキサデシルメタクリレートの繰り返し数/N,N−ジメチルアクリルアミドの繰り返し数=0.08)を使用した以外は実施例1と同様にして顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液16を得た。
(顔料分散液17の作製)
実施例1で使用したカーボンブラックを使用し、分散剤としてポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル(HLB12.9)を使用した以外は実施例1と同様にして顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液17を得た。
疎水性ユニットと親水性ユニットのモノマー種と添加量とを変更した以外は高分子分散剤Jと同様の方法で、表2に記載の高分子分散剤O、Pを作製した。また、疎水性ユニットと親水性ユニットのモノマー種と添加量とを変更した以外は高分子分散剤Bと同様の方法で、表2に記載の高分子分散剤Q、Rを作製した。また、疎水性ユニットと親水性ユニットのモノマー種と添加量とを変更した以外は高分子分散剤Kと同様の方法で、表2に記載の高分子分散剤Sを作製した。
(顔料分散液18の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Oに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液18を得た。
(顔料分散液19の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Pに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液19を得た。
(顔料分散液20の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Qに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液20を得た。
(顔料分散液21の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Rに変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液21を得た。
(顔料分散液22の作製)
実施例1の高分子分散剤を高分子分散剤Sに変更し、また、中和剤の投入量を0.4当量(顔料分散液に対して40%)に変更し、実施例1と同様にして、顔料濃度15%、高分子分散剤濃度10%の顔料分散液22を得た。
実施例1〜5および8〜14と比較例1〜8の顔料分散液を使用し、以下の成分を混合し、充分攪拌して、それぞれインクを作製した。
・顔料分散液 30.0部
・トリエチレングリコール 10.0部
・トリプロピレングリコール 10.0部
・イオン交換水 50.0部
・顔料分散液 30.0部
・グリセリン 10.0部
・エチレングリコール 20.0部
・イオン交換水 40.0部
・顔料分散液 40.0部
・ジエチレングリコール 10.0部
・1,2−ブタンジオール 5.0部
・ポリエチレングリコール600 5.0部
・2−ピロリドン 5.0部
・イオン交換水 35.0部
各顔料分散液を密閉状態で80℃2週間保存した後、試験前後の粒子径を測定し、下式で粒子径増加率(%)を求め分散安定性の尺度とした。粒子径の測定には動的光散乱法(商品名:レーザー粒径解析システムFPAR−1000;大塚電子(株)社製)を用いた。評価基準は下記の通りとした。
◎:粒子径増加率(%)が5%未満である。
○:粒子径増加率(%)が5%以上10%未満である。
△:粒子径増加率(%)が10%以上30%未満である。
×:粒子径増加率(%)が30%以上である。
各インクを70℃で2週間保管した後、15℃で湿度が10%の環境下において、100%ベタ画像を印字し3分間休止した後、再度100%ベタ画像を印字した画像を下記の評価基準で評価した。
◎:白スジが全く無く、正常に印字されている。
○:印字の最初の部分に僅かに白スジがみられる。
△:画像全体に白スジがみられる。
×:画像がほとんど印字されていない。
ハガキサイズのグラデーションパターンを1000枚連続印字し、1000枚目の画像のヨレ、不吐の吐出特性を下記の基準で評価した。
◎:ヨレ、不吐が無く、正常に印字されている。
○:不吐は発生していないが、一部にヨレが見られる。
△:不吐が一部発生し、画像全体にヨレが見られる。
×:不吐が多く発生し、画像全体にヨレが見られる。
70℃2週間保管した各インクで画像を印字し、その画像を下記評価基準で評価した。
◎:画像の滲みがなく、彩度が高い。
○:画像の滲みはないが、彩度が若干低い。
△:画像の滲みが若干みられる。
×:画像の滲みが多く、彩度も低い。
70℃2週間保管した各インクで100%ベタ画像を印字し、印字1分後に印字部を2×104N/m2の荷重を掛けてシルボン紙で擦り、その画像を下記評価基準で評価した。
◎:画像の擦れがなく、シルボン紙への付着がない。
○:画像の擦れがないが、シルボン紙への付着が見られる。
△:画像の擦れが若干みられる。
×:画像の擦れが多い。
101:インク袋
102:ゴム栓
103:針
104:チューブ
201:ベースプレート
202:インクノズル(吐出口)
203:隔壁
204:ノズルヒータ
205:共通液室
206:基板
207:天板
300:記録装置
301:ロール供給ユニット
302:被記録媒体(ロール紙)
303:記録ヘッド(ブラック)
304:記録ヘッド(シアン)
305:記録ヘッド(マゼンタ)
306:記録ヘッド(イエロー)
307:インクカートリッジ(ブラック)
308:インクカートリッジ(シアン)
309:インクカートリッジ(マゼンタ)
310:インクカートリッジ(イエロー)
311:キャップ機構
312:搬送モータ
313:搬送ベルト
400:キャップ
401:サブタンク
402:加圧ポンプ
403:吸引ポンプ
404a:供給弁
404b:回復弁
404c:大気開放弁
404d:リサイクル弁
405:フィルター
406:フェース(ノズル)面
80:インク流路
81:オリフィスプレート
82:振動板
83:圧電素子
84:基板
85:吐出口
Claims (16)
- 高分子分散剤、顔料および水から主としてなる顔料分散液において、上記顔料が前記高分子分散剤でカプセル化されており、上記高分子分散剤が、少なくとも疎水性ユニットと親水性ユニットとからなり、
該疎水性ユニットが少なくとも1種の疎水性モノマーから構成されており、該疎水性モノマーが下記一般式(2)のモノマーであり、
上記親水性ユニットが、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類およびアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類から選ばれる少なくとも1種のノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーと、下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーとから構成され、
下記一般式(1)のアクリルアミドモノマーのセグメント数(A)が、ノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーのセグメント数(B)に対して、A/B比で0.01〜1であることを特徴とする顔料分散液。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を、Xは水素原子または炭素数1から4のアルキル基を表し、nは1から10である。)
(式中、R 2 は水素原子またはメチル基を、Yは−R 3 、−OR 3 または−COOR 3 を表す。ここでR 3 は炭素数1から18のアルキル基を表す。) - 前記疎水性ユニットが、前記疎水性モノマーの少なくとも1種からなるブロック部を有している請求項1に記載の顔料分散液。
- 前記高分子分散剤が、前記ブロック部以外に前記疎水性モノマーからなる単位を別に含有し、
前記高分子分散剤中の全ての疎水性モノマーからなる単位の総数に対して、前記ブロック部の繰り返し単位数の割合が、30質量%以上である請求項2に記載の顔料分散液。 - 前記親水性ユニットが、アニオン性の親水基を有するセグメント(モノマー単位)を有している請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料分散液。
- ノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーから構成されるブロック部を有している請求項1に記載の顔料分散液。
- 前記一般式(1)のアクリルアミドモノマーから構成されるブロック部を有している請求項1に記載の顔料分散液。
- アニオン性親水基を有するモノマーから構成されるブロック部を有している請求項1に記載の顔料分散液。
- 前記高分子分散剤が、前記一般式(2)のモノマーから構成されるブロック部と、前記一般式(1)のアクリルアミドモノマーから構成されるブロック部と、前記ノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーから構成されるブロック部と、アニオン性の親水基を有するモノマーから構成されるブロック部とからなる請求項1に記載の顔料分散液。
- 前記高分子分散剤が、前記一般式(2)のモノマーから構成されるブロック部と、前記一般式(1)のアクリルアミドモノマーから構成されるブロック部と、前記ノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーから構成されるブロック部と、アニオン性の親水基を有するモノマーから構成されるブロック部との順番で少なくとも構成されている請求項1に記載の顔料分散液。
- 前記高分子分散剤の前記一般式(2)のモノマーのセグメント数(C)が、該高分子分散剤の前記一般式(1)のアクリルアミドモノマーのセグメント数と該高分子分散剤のノニオン性親水基を有する(メタ)アクリレートモノマーのセグメント数の和(D)に対して、C/D比で0.1〜20の範囲にある請求項1〜9のいずれか1項に記載の顔料分散液。
- 高分子分散剤の前記一般式(2)のモノマーのセグメント数(C)が、該高分子分散剤の全セグメント数(E)に対して、C/E比で0.07〜0.85の範囲にある請求項1〜10のいずれか1項に記載の顔料分散液。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の顔料分散液と、少なくとも水溶性有機溶剤とを混合させてなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
- インクにエネルギーを与えて、該インクを飛翔させて被記録材に付与して行うインクジェット記録方法において、上記インクが、請求項12に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 前記エネルギーが、熱エネルギーである請求項13に記載のインクジェット記録方法。
- インクを収容しているインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、該インクが請求項12に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
- インクを収容しているインク収容部を備えたインクカートリッジと、該インクを吐出させるためのヘッド部とを備えたインクジェット記録装置において、該インクが請求項12に記載のインクジェット記録用インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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