JPH0687587U

JPH0687587U - 吊設引戸の吊車外れ防止装置

Info

Publication number: JPH0687587U
Application number: JP3373093U
Authority: JP
Inventors: 隆一中田
Original assignee: Comany Inc
Current assignee: Comany Inc
Priority date: 1993-05-29
Filing date: 1993-05-29
Publication date: 1994-12-22

Abstract

(57)【要約】【目的】上レールに吊設されて開閉する引戸であっ
て、引戸が跳ね上がっても吊車が上レールから外れるこ
となく、また、吊り金具の破損を防止し、衝撃音を無く
す吊車の外れ防止装置の提供。【構成】引戸２と吊車５を連結する吊り金具６の下端
に弾力性のあるゴム等の部材を固定し、上レール３又は
レール台４との間に僅かな隙間を残す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は吊設引戸の吊車が開閉時に上レールから外れることを防止する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

吊設引戸は該引戸の上端両サイドに吊車を取着し、吊車は間口上部に設けた上レールを転がり移動することで、該間口を開閉することが出来る。吊設引戸には全自動型式の引戸、半自動型式の引戸及び手動型式の引戸があって、該引戸を開閉する場合に吊車が上レールから外れることがある。全自動型式の引戸にあっては、該引戸が外れることがないように、開閉速度を調整しているが、半自動型式の引戸や手動式引戸にあっては、急いで開閉操作を行うことで、全開時又は閉鎖時に引戸側端が間口の側桟に当って引戸が跳ね上がり、吊車が上レールから外れてしまう。

【０００３】そこで、引戸及び吊車の跳ね上がり現象を防止するために、外れ防止金具を吊り金具に設けている。図３は従来型式の外れ防止装置を示したものであるが、外れ防止金具(イ) は吊り金具(ロ) にビス止めされ、上レール(ハ) を取着しているレール台(ニ) の下端との間に僅かな隙間を残している。吊り金具(ロ) に軸支した吊車(ホ) は上レール(ハ) に載って転がることで、引戸(ヘ) は開閉動することが出来、また、全開時や閉鎖時に引戸(ヘ) が跳ね上がろうとすれば、外れ防止金具(イ) がレール台(ニ) 当るようになる。

【０００４】ところで、上記外れ防止金具(イ) を取着していれば、吊車(ホ) は上レール(ハ) から外れる程跳ね上がることはないが、衝撃力が作用することもあり、上記吊り金具(ロ) の屈曲部(ト) には亀裂が生じて、ついには破損することになる。また、外れ防止金具(イ) がレール台(ニ) 当る際の衝撃音も発生、更には上記衝撃力によって各部のビスに緩みが生じる等の問題がある。

【０００５】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、従来の引戸外れ防止装置には上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、前記吊り金具(ロ) が破損したり、また衝撃音が発生することのない外れ防止装置を提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の外れ防止装置は弾性体でもって構成したり、又は弾性体を組合わせて構成する。すなわち、外れ防止金具の上面（レール台との接触面）にゴム板を貼着したり、外れ防止金具に代ってゴム製のブロック体を吊り金具に固定する。このように、外れ防止装置としてゴム等の弾性体を用いることで、レール台に衝突した際の衝撃力を緩和し、また、衝撃音を防止する。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００７】

【実施例】

図１は半自動吊設引戸を示す正面図であり、パネル１、１…を据え付けて構成した間仕切りの一部に間口を設け、この間口に引戸２を開閉可能に配置している。該引戸は吊設型式であって、間口上部には上レールを沿設し、引戸上端に取着した吊車が該上レールに載って転がることによって、該引戸の開閉が行われる。

【０００８】図１のＡ−Ａ断面拡大図を示しているのが図２であり、本考案の外れ防止装置を表わしている実施例である。同図において３が上レール、４がレール台、５が吊車、６が吊り金具を示し、上レール３はレール台４の下端に支持・固定され、この上レール３に上記吊車５が載って転動する。吊車５は吊り金具６の上端に軸支され、該吊り金具６の下端は引戸２の上端面に固定されていて、引戸２を吊設している。また、図２に示す該引戸２は半自動式であるため、ゼンマイバネを内蔵した自閉装置７とエヤシリンダーを持つ制動装置８を備えていて、手動で開いた引戸２は上記ゼンマイバネに引張られて自動的に閉鎖し、閉じる際に衝撃力を生じないように制御装置が作動する。

【０００９】ところで、上記引戸２を吊設している吊り金具６の下片９にはゴム製のブロック１０が固定されており、該ブロック１０とレール台４の下端との間には僅かな隙間が残されている。開閉に際して引戸２が移動するならば、上記ブロック１０もレール台４に沿って移動し、全開した時や閉鎖した時の衝撃によって引戸２が跳ね上がるならば、ブロック１０はレール台４に当接する。ブロック１０とレール台４間の隙間は吊車５の外周に形成しているガイド溝１１の深さよりも小さくなっているため、引戸１及び吊車５の跳ね上がりによって該吊車５が上レール３から外れるといったことはない。

【００１０】また、上記ブロック１０はゴム製であるため、ある程度の弾性力があり、引戸２が跳ね上がってブロック１０がレール台４に当接しても衝撃的な力は作用しないし、勿論、衝撃音も生じない。図２に示すブロック１０は全体がゴム製であるが、金属板にゴム片やゴム板を固着したものでもよい。そして、ブロック１０はレール台４に当接することで、吊車５の外れを防止しているが、上レール３の取着構造によっては直接上レールの底面に当接する場合もある。以上述べたように、本考案の吊車外れ防止装置は吊り金具の下片に弾性力のある部材を固定したものであり、次のような効果を得ることが出来る。

【００１１】

【考案の効果】

本考案に係る吊車の外れ防止装置はゴム製ブロック等の弾性力のある部材を用い、これを吊り金具の下片に固定しているため、引戸及び吊車が跳ね上がった場合であっても、この部材がレール台に当接することにより、吊車は上レールから外れることはない。そして部材は弾力性に富んでいるため、レール台に当接しても大きい衝撃力を生じることはなく、したがって、従来のように吊り金具の屈曲部が衝撃力によって破損するといった現象もなくなる。また衝撃力を抑制することで、レール台との接触に際しての衝撃音も生じない。更に衝撃力が抑制されることで、他の部材を固定しているネジの緩みも無くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】吊設型引戸の正面図。

【図２】図１のＡ−Ａ断面拡大図であり、本考案の実施
例。

【図３】従来の吊車外れ防止装置。

【符号の説明】

１パネル２引戸３上レール４レール台５吊車６吊り金具７自閉装置８制動装置９下片 10 ブロック

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上レールを転がる吊車から吊り金具を垂
下し、該吊り金具下端に引戸を連結した吊設型引戸にお
いて、上記吊り金具の下端には少なくとも上面をゴム又
はゴムに相当する材質を用いた弾力性のある部材を固定
し、上レール又はレール台との間に僅かな隙間を残した
ことを特徴とする吊設引戸の吊車外れ防止装置。