JP5654390B2 - 片開き・両開き切替機構を有するスイングドア - Google Patents

片開き・両開き切替機構を有するスイングドア Download PDF

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Description

本発明は、ドア枠に対して前後方向にスイング可能なドア板と、該ドア板を閉位置にオートリターンさせるドアヒンジと、を具備するスイングドアに関する。特には、手間がかからずに片開き状態と両開き状態とを切替可能となるように改良を加えたスイングドアに関する。
スイングドアの中には、ドア板が自動的に元の位置(閉位置)に戻るように構成された、いわゆるオートリターン機能を備えたものがある。このようなスイングドアは、例えばスーパーマーケットやコンビニ、あるいはレストラン等で従来から広く利用されている。例えば特許文献1や特許文献2には、オートリターン機能を備えたスイングドアが開示されている。
特公昭43−9160号公報 特開2006−249857号公報
スイングドアは、典型的には、スーパーやコンビニなどの小売店において、売り場スペースとバックヤードスペースとの間に設置される。売り場スペースには子供や老人などを含む買い物客がいるので、スイングドアが勢いよく開き出ると支障が有る場合もある。そこで、ドア板の一部を半透明にするなど、ドア板の後ろ側に人がいることが分かるような対策を施しているものもある。
さらに、店が開いている時間帯あるいは混雑時間帯は、ドア板が売り場スペース側には開き出さないようにし(片開き状態)、閉店時や商品補充時のみに両開き状態とすることも考えられる。その場合、最も簡易な方法は、戸当りをドア枠などに取り付けて片開き状態とし、この戸当りを外して両開き状態とするものである。しかしこの方法では、戸当りの取付取外に手間がかかる。
本発明は、手間がかからずに片開き状態と両開き状態とを切替可能なスイングドアを提供することを目的とする。また、操作し易い片開き・両開き切替機構を有するスイングドアを提供することを目的とする。あるいは、軽量ながら十分な強度を有し、多数回のドア板の衝突にも耐えうる片開き・両開き切替機構を有するスイングドアを提供することを目的とする。
上記目的を実現するため本発明のベースとなる第1のスイングドアは、ドア枠に対して手前・奥方向にスイング可能なドア板と、該ドア板を前記ドア枠に対して回動可能に支持するとともに、前記ドア板を閉位置にオートリターンさせるドアヒンジと、を具備するスイングドアであって、前記ドア板が手前又は奥の片側にのみ開く片開き状態と、前記ドア板が手前及び奥の両側に開く両開き状態とに切り替える機構をさらに具備する。
このスイングドアは、ドア板が手前又は奥の片側にのみ開く片開き状態と、ドア板が手前及び奥の両側に開く両開き状態とに切り替える機構を具備するので、手間がかからずに片開き状態と両開き状態とを切替可能なスイングドアを提供することができる。
このスイングドアにおいては、片開き・両開き切替機構として、 前記ドア枠に取り付けられた、前記ドア板が片側にのみ開くように規制する戸当りと、 前記ドア板に取り付けられた、前記戸当りに干渉する片開き位置と干渉しない両開き位置との間で、手動で変位可能な切替金具と、 該切替金具を案内するとともに支持するガイド金具と、 を有するものとできる。
戸当りに干渉する片開き位置と干渉しない両開き位置との間で手動で変位可能な切替金具をドア板側に付けるので、動力配線を這わせる必要がなく、シンプルな構成にできる。また、既存(既設)ドアにも容易に設置可能である。
切替金具は、昇降可能であって、上昇時に片開き位置となり、下降時に両開き位置となることが好ましい。昇降式の場合、1WAY(方向)の操作であり、操作が簡単である。また、上昇位置・下降位置で切替金具を保持しておく(意図しない切替を防ぐ)手段も構成しやすい。切替金具を回動式やヒンジによる折り畳み式に位置切り替えすることもできるが、操作性とコスト面で、昇降式の方が有利と考えられる。
本発明のスイングドアは、切替金具を上昇位置で保持するマグネットをさらに有することが好ましい。マグネット吸着により位置保持をするので、複雑な機構・操作は不要である。なお、下降位置においては、重力で、容易に位置保持できる。
さらに、切替金具に、戸当りに当たる当り面、及び、マグネットに吸着される吸着面、が形成されており、両面の交差角度が略直角であることが好ましい。切替金具が戸当りに当たるときの衝突力の方向が、マグネットの吸着力の方向と略直角であるので、衝突力によってマグネットの吸着が外れるようなことがない。
本発明のスイングドアにおいては、前記片開き位置において前記ガイド金具が前記切替金具を支持する面が、前記ドア板のスイング方向に対して略直角な面と、前記方向に沿う面とを含むことも好ましい。
切替金具が戸当りに当たるときの衝突力は、基本的には、ドア板のスイング方向と同じ方向である。この衝突力は、ドア板スイング方向に対して略直角な面で受ける。そしてドア板スイング方向に沿う面では、切替金具を回そうとする回転モーメントを受ける。切替金具の戸当りと当たる部分は、ドア板から上に片持ちで張り出すのが一般的と考えられるが、その場合、戸当りへの衝突力が切替金具を回す相当大きいモーメントを生むこととなる。このモーメントをネジなどで受けると強度的に不安があると同時に、多数回のドア開閉により、次第にガタやユルミ、あるいは切替金具の変形・破損が生じるおそれがある。この態様のように、上記モーメントをドア板スイング方向に沿う面で受ければ、切替金具の耐久性・軽量性を向上させることができる。
本発明のスイングドアにおいては、前記切替金具が、 前記戸当りに当たるとともに、前記ガイド金具に支持される略垂直な上部片と、 該上部片の下端から略水平に延び、前記マグネットに吸着されるとともに、前記ガイド金具に支持される中間片と、 該中間片から下に延びる指掛け片と、 を有するものとできる。鋼板のプレス構造で切替金具を実現でき、コスト低減できる。なお、指掛け片は、中間片のマグネット吸着部の直下におくことが、切替金具を下降させる際に切替金具に抉るような力が働かないので好ましい。
本発明のスイングドアにおいては、前記ガイド金具が、 前記ドア板に固定される基部と、 該基部から略水平に突出する水平部と、 該水平部の先端において略垂直に立ち上がる垂直部と、 を有し、 前記水平部の先端近傍に、前記切替金具の上部片が上下に貫通する切替金具スライド孔が形成されており、 該切替金具スライド孔の前記基部寄りに、前記マグネットが取付けられており、 前記垂直部が、前記切替金具の上部片を略水平方向に支持し、 前記水平部が、前記切替金具の中間片を略垂直方向に支持するものとできる。切替機構の耐久性・操作性・軽量性を実現するうえで、一つの好適なガイド金具構造を提供できる。
本発明のスイングドアは、前記ガイド金具を覆う、前記ドア板から略水平方向に突出する、緩衝材付きの保護金具をさらに具備することが好ましい。ドアを通って出し入れしようとする商品・梱包などが切替機構の金具に当たって壊れる被害を低減できる。また、ドアを勢い良く開いた時にドアを勢い良く開いた時にドア板が建物壁などに当たって、ドア板や建物壁が損傷することも防止できる。
本発明の第2のスイングドアは、ドア枠に対して前後方向にスイング可能なドア板と、該ドア板を前記ドア枠に対して回動可能に支持するとともに、前記ドア板を閉位置にオートリターンさせるドアヒンジと、前記ドア枠に設置されて前記ドア板の回動範囲を規制する、ダンパー付きの戸当りを具備することを特徴とする。
従来のゴムクッションでは、緩衝不足であり、閉位置停止時にバウンドが生じて、ドア板が閉位置にすぐに静止しなかった。また、ドア板の上部がゴムクッションに衝突したとき、ドア板の下部が慣性でオーバーラン(行き過ぎ)して、ドア板下部が曲がり・ヒネリを起す。これが多数回繰り返されると、ドア板の積層構造(芯板と表面板など)の接着剥がれが起こることがあった。なお、自動閉式のスイングドアでは、閉位置でスイングスピードが最大となるので、上記の問題は、それなりに深刻な問題となりうる。
本発明の第2のスイングドアにおいては、オイルダンパー等のダンパーを使用することにより、ドア板が戸当りに当たるときの衝撃を緩和するので、バウンドが生じにくく、ドア板が速やかに静止する。また、ドア板下部の慣性オーバーランも緩和され、ドア板の積層剥れも抑制される。
本発明によれば、手間がかからずに片開き状態と両開き状態とを切替可能なスイングドアを提供できる。また、操作し易い片開き・両開き切替機構を有するスイングドアを提供できる。あるいは、軽量ながら十分な強度を有し、多数回のドア板の衝突にも耐えうる片開き・両開き切替機構を有するスイングドアを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るスイングドア全体の外観を示す正面図である。 図1のスイングドアの片開き・両開き切替機構の具体的な構成例を示す一部断面側面図である。この図では、切替機構は、片側開き状態である。 図1・2のスイングドアの両開き状態における切替機構を示す一部断面側面図である。 図2・3のスイングドア切替機構の要部の平面図である。 図2・3のスイングドア切替機構の要部の正面図である。
1 スイングドア 3 ドア枠 3a 下面
5 ドアヒンジ 7 ドア板
8 片開き・両開き切替機構 9 下スイング軸
11 戸当り 12 フレーム
13 オイルダンパー 15 ダンパーロッド
20 指 21 切替金具 23 上部片
23a 上部幅広部 23b 上辺 23c 段部 23d 当り面
23e 下部幅狭部 23h 被支持垂直面
25 中間片 25a 吸着面 25c 非保持水平面
26 垂下部 27 指掛け片 27a 上面27 29 当て板
C(up) 片開き状態スキマ C(down) 両開き状態スキマ C スキマ
41 ガイド金具 43基部
45 水平突出部 45b 切替金具スライド孔 45c マグネット窓
45d 支持水平面 45f 両側板 45g 底板
45h 根元部
47 垂直部 47a 内壁面、支持垂直面
49 ブラケット 49a 元板 49c リブ
61 マグネット 61c 吸着部
81 保護金具 83 ゴムクッション
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のスイングドア1は、ドア枠3に対して前後方向(人の通り抜ける方向、手前・奥方向ともいう)に回動(スイング)可能に取り付けられた、左右2枚のドア板7を有している。ドア枠3の左右上隅部には、ドア枠3とドア板7とを連結するヒンジ装置(ドアヒンジ)5が設けられている。ドアヒンジ5は、ドア板7を回動自在に吊下げているとともに、ドア板7を閉位置(図1の状態)でやや安定するように保持するための、重力あるいはバネ力等を利用した付勢機構を有する(先行技術文献参照)。
ドア枠の左右下隅部には、ドア板7を回動支持する下スイング軸9が設けられている。この下スイング軸9と上のドアヒンジ5が形成するドア板回動軸は、鉛直軸から上内側方向にやや倒れるように傾いている。これによりドア板7の重心が開時よりも閉時に低く位置することとなり、ドア板7は、重力の作用により自動的に閉位置に戻るようになっている(オートリターン機構)。
ドア枠3の上部中央には、下方に向かってせり出すような形態で、片開き・両開き切替機構8が取り付けられている。この、片開き・両開き切替機構8は、詳しくは次述するように、ドア板7が手前又は奥の片側にのみ開く片開き状態(図2)と、ドア板7が手前及び奥の両側に開く両開き状態(図3)とに切り替えるものである。
以下、片開き・両開き切替機構8について説明する。まず、図2(片開き状態)と図3(両開き状態)とを参照しつつ、切替機構8の概要について説明する。図2・3には、上部において平たい長方形状に描かれたドア枠3(断面)と、その下方において上下方向に延びるドア板7が示されている。
この例の片開き・両開き切替機構8は、概ね、以下の部分から構成されている。
(1)上側のドア枠3の中央部下面3aに取り付けられた、片開き時に、ドア板7が片側にのみ開くように規制する戸当り11。この戸当り11のフレーム12は、ドア枠3の下面に強固に固定されている。
(2)戸当り11に付設されているオイルダンパー13。このダンパー13は、上記フレーム12内に取付けられている。フレーム12は、前又は後ろ方向(図において左方向)に延び出た進退可能なロッド15を有し、片開き状態においては、このロッド15の先端にドア板7側の切替金具21が当たる。このダンパー13によって、ドアの片開き閉時の衝撃が吸収される。
(3)ドア板7に対して昇降可能(図2が上昇位置、図3が下降位置)に取り付けられた切替金具21。この切替金具21は、図2に上昇位置において、戸当り11(ダンパーロッド15)に干渉する片開き状態となり、図3の下降位置において、戸当り11と干渉しない両開き状態となる。
(4)ドア板7に強固に固定された、切替金具21を上下摺動可能に案内するとともに支持するガイド金具41。
(5)ガイド金具41の左寄り部に取付けられたマグネット61。このマグネット61は、切替金具21を上昇位置で保持する。
(6)ドア板7から略水平方向(前後方向)に突出する、ガイド金具23の前又は後ろを覆う、緩衝材83(ゴムクッションブロック)付きの保護金具81。
次に、切替金具21の詳細構造について、図2・3・5(正面一部断面図)を参照しつつ、説明する。この例の切替金具21は、戸当り11(ダンパーロッド15)に当たる略垂直な上部片23を有する。この上部片23は、ガイド金具41に前又は後方向に支持される。上部片23の下端からは、中間片25が略水平に延びている。中間片25は、ガイド金具41に上方向に支持されている。中間片25の図の右端からは、下方に延びる指掛け片27が垂下している。この例の切替金具21は、厚さ3mm程度の磁性ステンレス鋼(JIS−SUS430)をプレス曲げ加工して形成されている。
上部片23は、図5の正面図に見られるように、上部幅広部23aと下部幅狭部23eからなり、上下に立ち上がる板状のものである。図5において、上昇時の切替金具21(上部片23等)を実線で示し、下降時の切替金具21を二点鎖線で示す。上部幅広部23aは、横広の略長方形である。上部幅広部23aの上辺23bは、切替金具上昇時は、比較的狭いスキマC(up)(一例で2mm)を隔ててドア枠3の下面3aと対している。
図3に最も分かり易く示すように、切替金具21が下降すると、その上辺23bは、ほぼドア枠7の上辺7aと同じ高さに下がる。このとき、切替金具21の上辺23bは、戸当り11のフレーム12やダンパー13の下面12a・13aより下の高さまで下がる。この状態で、切替金具21の上辺23bとドア枠下面3aとの間には、比較的広いスキマC(down)(一例で20mm)が開く。また、戸当り(ダンパー13)の下面13aと切替金具上辺23bとの間にもスキマC(一例で7mm)が開く。
図2に示すように、切替金具21の上部片23の上部幅広部23aのドア7寄りの面23dは、上昇時(片開き状態)には、ダンパーロッド15の先端と対向する位置(高さ)にある。この当り面23dは、片開き状態で開から閉になるときにダンパーロッド15の先端が当り、同ロッド15はエネルギー吸収しながらダンパー(シリンダ)13の中に引っ込む。なお、既に説明したことではあるが、切替金具21の下降時(両開き状態)には、図3に示すように、切替金具上部片23は下がって、切替金具21がダンパー13等に当たることはない。
図5に見られるように、切替金具21の上部片23の下部幅狭部23eは、段部23cを介して、上部片23に接続されている。この下部幅狭部23eは、ガイド金具41のスライド孔45b(図2・3を参照しつつ後述)に上下スライド可能に嵌合している。図2に見られるように、この下部幅狭部23eの反ドア側の面23hは、ガイド金具41の支持垂直面47aに当たる被支持垂直面23hとなっている。同面23hを介して、片開き状態のドア板閉時に、上部片23aの当り面23dにダンパーロッド15が当たる力を、ガイド金具41が受ける。
図5に見られるように、切替金具21の段部23cは、下降時には、ガイド金具41の底板45gの上に当たって、それ以上、切替金具21が下がらないようになっている。なお、切替金具21の上部片23は、組立時に、ガイド金具41のスライド孔45b、マグネット覗き窓45cから、斜めにした状態で下に差込可能である。
図2に見られるように、切替金具21の上部片23の下端は、直角に曲げられていて、水平方向に延びる中間片25が接続している。中間片25も、長方形の平板である。中間片25のドア板から遠い約半分の部分の上面25aは、上昇時にマグネット61に吸着する吸着面25 aとなっている。同面25aに続く、ドア板に近い約半分の部分の上面25cは、切替金具21が戸当り11に当たるときに切替金具21に加わるモーメント(図2において切替金具21を反時計方向に回すモーメント)を受ける被支持水平面25cとなっている。
切替金具21の中間片25のドア板寄りの端は、直角に曲げられていて、下方に延びる垂下部26が接続している。さらに、垂下部26の下端も、直角に曲げられていて、ドア板7から離れる水平方向に延びる指掛け片27が接続している。これら垂下部26及び指掛け片27も、長方形の平板である。図3に見られるように、指掛け片27の上面27aに指20を掛けて下に引けば、切替金具21はマグネット61から離れて下降し、両開き状態となる。指掛け片27を上に押し上げれば、切替金具21は上昇し片開き状態となる。切替の両開き状態(下降位置)は、切替金具21にかかる重力により維持される。片開き状態(上昇位置)は、マグネット61の吸着力(上方向の力)により維持される。なお、指掛け片27はちょうどマグネット61の吸着部61cの真下あたりまで張り出しており、指20から指掛け片27にかかる力が、ちょうどマグネット61の吸着打ち消す(余分なモーメントを切替金具に与えない)構造となっている。
上述のように、切替金具21は、昇降式に1WAY(方向)の操作で片開き・両開き切替可能であり、操作が簡単である。また、上昇位置・下降位置で切替金具21を保持しておく(意図しない切替を防ぐ)手段としてマグネット61を採用しており、複雑な機構・操作は不要である。
また、この例においては、切替金具21には、戸当り11(ダンパーロッド15)に当たる当り面23dと、マグネット61に吸着される吸着面25a、が形成されており、両面の交差角度が略直角である。したがって、切替金具21が戸当り11に当たるときの衝突力の方向が、マグネット61の吸着力の方向と略直角であるので、衝突力によってマグネットの吸着が外れるようなことがない。
また、片開き位置においてガイド金具41が切替金具21を支持する面が、ドア板7のスイング方向に対して略直角な被支持垂直面23hと、前記方向に沿う被支持水平面25cとを含む。このような構成により、切替金具21が戸当り11に当たるときの衝突力(基本的には、ドア板7のスイング方向と同じ方向である)は、その力方向に対して略直角な被支持垂直面23hで受ける。そして、ドア板スイング方向に沿う被支持水平面25cでは、切替金具21を回そうとする回転モーメントを受ける。
本実施形態においてもそうであるが、一般的に、切替金具21の戸当りと当たる部分(当り面23d、上部片23)は、ドア板7から上に片持ちで張り出さざるをえず、戸当り11への衝突力が切替金具21を回す相当大きいモーメントを生むこととなる。このモーメントをネジなどで受けると強度的に不安があると同時に、多数回のドア開閉により、次第にガタやユルミ、あるいは切替金具の変形・破損が生じるおそれがある。本実施形態の切替機構においては、上記モーメントを被支持水平面25などで受ければ、切替金具21の耐久性・軽量性を向上させることができる。
次に、ガイド金具41について説明する。
図3に見られるように、この例のガイド金具41は、ドア板7に固定される基部43及びブラケット49と、該基部43から略水平に突出する水平突出部45と、該水平突出部45の先端において略垂直に立ち上がる垂直部47と、を有する。そして、水平部突出45の先端近傍に、切替金具21の上部片23が上下に貫通する切替金具スライド孔45bが形成されている。また、同孔45bの隣(基部43側)には、マグネット61の覗いているマグネット窓45cが開けられている。同窓45cの上方には、マグネット61が取り付けられている。
ガイド金具41の水平突出部45は、図5に見られるように、垂直断面が上開きコの字状の部材である(底板45g及び両側板45fからなる)。一例では、厚さ2mmの、非磁性ステンレス鋼(JIS−SUS304−HL)を溶接したものである。水平突出部45の上面(両側板45fの上辺)は、ほぼドア板7の上面7aと同じ高さである。
図2に見られるように、水平突出部45の根元(ドア板寄り)の部分45hには、ドア板7に沿う基部43が立ち上がっている。この基部43はドア板7に強固にボルト止めされている。基部43及び水平突出部45の根元部45hの下には、ガイド金具41を支えるブラケット49が、溶接等により固着されている。ブラケット49は、水平断面で幅広のコの字状であり、元板49aと、同板49aから側方に立ち上がるリブ49cとからなる。ブラケット49は、片開き状態で切替金具21が戸当り11に当たるときの衝撃力により、ガイド金具41の水平突出部45が下にお辞儀しないように支えるものである。
ガイド金具41の基部43のドア板7を挟んで対向する位置には、当て板29が取り付けられている。この例では、当て板29は、厚さ2mmのステンレス鋼(JIS−SUS304−HL)製の板である。当て板29は、ガイド金具41固定用のボルトやナットが締め付けられる。ドア板7はアルミニウムや樹脂系などの比較的柔らかい材料から構成されているので、ボルトやナットを強く締めこめない(めり込んでしまう)。そこで、当て板29でドア板7の表面を補強し、ボルト等を強く締め込めるようにしている。
図2・3に見られるように、ガイド金具41における水平突出部45の底板45gの先端寄りの部分には、切替金具上部片23のスライドするスライド孔45bと、マグネット61の吸着部61cが覗いているマグネット窓45cが開けられている。両者ともに、図4の平面図に見られるように、スリットあるいは長方形の孔である。図2に示すように、マグネット窓45cの隣(基部43側)における底板45gの下面45dは、上述の切替金具21中間片25の被支持水平面25cの当たる支持水平面45dとなっている。
水平突出部45の先端には、上方向に立ち上がる垂直部47が接続されている。この垂直部47は、水平突出部45の底板45gの先端を上に曲げたものであり、また水平突出部45側板45fの先端部との間は溶接されて、強固な箱上構造体の位置側壁を構成している。垂直部47の内壁面47aは、上述の切替金具21上部片23の被支持垂直面23hの当たる支持垂直面47aとなっている。
マグネット61は、ガイド金具41の水平突出部45の先端寄りに取り付けられている。具体的には、ガイド金具水平突出部45の上面にブラケット63がネジ固定されており、このブラケット63にマグネット61がネジ固定されている。この例では、マグネット61は、タキゲン社製の異方性フェライトという永久磁石である。マグネット61の先端側の面61aと、ガイド金具垂直部47の内壁面47aとの間には、切替金具21の上部片23が上下にスライドするスキマが存在する。
マグネット61の下面は吸着部61となっており、この吸着部61cは、ガイド金具水平突出部45のマグネット窓45cに頭を出している。マグネット吸着部61cには、片開き状態(切替金具21上昇時)に、切替金具中間片25の上面の吸着面25aが吸着し、切替金具21が上昇位置で保持される。
このガイド金具41においては、垂直部47が、切替金具21の上部片23を略水平方向に支持し、水平突出部45が、切替金具41の中間片25を略垂直方向に支持する。このような切替金具21とガイド金具41との組合せにより、戸当り11に当たる際の衝突力生む大きいモーメントを、面と面で受ける構造となるので、切替金具21・ガイド金具41の耐久性・軽量性を向上させることができる。
図4に見られるように、この実施形態のスイングドアには、上述のガイド金具41を覆うための、ドア板7から略水平方向に突出する保護金具81をさらに具備する。保護金具81は、平面形状が台形に形成された、ステンレス鋼(JIS−SUS304−HL)製の金具である。台形の両端部の羽根部81aにおいて、保護金具81はドア板7に固定されており、台形の内側にガイド金具41が存在する。保護金具81の先端辺81bの外側には、ゴムクッション83が取り付けられている。この保護金具81・ゴムクッション83があるので、ドアを通って出し入れしようとする商品・梱包などが切替機構8の金具に当たって壊れる被害を低減できる。また、ドアを勢い良く開いた時にドア板が建物壁などに当たって、ドア板や建物壁が損傷することも防止できる。
以上のように構成された本実施形態のスイングドアの動作について、まとめて説明する。
このスイングドアにおいては、切替金具21は、手動で昇降可能である。図5においては、上昇時の切替金具21を実線で示し、下降時の切替金具21を二点鎖線で示す。切替金具21の上昇時には、図2に示すように、切替金具21の上部片23は、ダンパーロッド15の先端と対向する位置(高さ)にある。そのため、ドアが開から閉になるときには、ダンパーロッド15の先端が切替金具21の上部片23に当り、同ロッド15はエネルギー吸収しながらダンパー(シリンダ)13の中に引っ込む。これにより、ドアの片開き状態を実現している。一方、切替金具21の下降時には、図3に示すように、切替金具上部片23は下がって、切替金具21がダンパー13等に当たることはない。そのため、ドアは両開き状態となる。

Claims (7)

  1. ドア枠に対して手前・奥方向にスイング可能なドア板と、
    該ドア板を前記ドア枠に対して回動可能に支持するとともに、前記ドア板を閉位置にオートリターンさせるドアヒンジと、
    を具備するスイングドアであって、
    前記ドア板が手前又は奥の片側にのみ開く片開き状態と、前記ドア板が手前及び奥の両側に開く両開き状態とに切り替える機構をさらに具備し、
    前記片開き・両開き切替機構として、
    前記ドア枠に取り付けられた、前記ドア板が片側にのみ開くように規制する戸当りと、
    前記ドア板に取り付けられた、前記戸当りに干渉する片開き位置と干渉しない両開き位置との間で、手動で変位可能な切替金具と、
    該切替金具を案内するとともに支持するガイド金具と、
    を有し、
    前記切替金具が、昇降可能であって、上昇時に片開き位置となり、下降時に両開き位置となり、
    前記切替金具を上昇位置で保持するマグネットをさらに有することを特徴とするスイングドア。
  2. 前記切替金具に、前記戸当りに当たる当り面、及び、前記マグネットに吸着される吸着面、が形成されており、
    両面の交差角度が略直角であることを特徴とする請求項記載のスイングドア。
  3. ドア枠に対して手前・奥方向にスイング可能なドア板と、
    該ドア板を前記ドア枠に対して回動可能に支持するとともに、前記ドア板を閉位置にオートリターンさせるドアヒンジと、
    を具備するスイングドアであって、
    前記ドア板が手前又は奥の片側にのみ開く片開き状態と、前記ドア板が手前及び奥の両側に開く両開き状態とに切り替える機構をさらに具備し、
    前記片開き・両開き切替機構として、
    前記ドア枠に取り付けられた、前記ドア板が片側にのみ開くように規制する戸当りと、
    前記ドア板に取り付けられた、前記戸当りに干渉する片開き位置と干渉しない両開き位置との間で、手動で変位可能な切替金具と、
    該切替金具を案内するとともに支持するガイド金具と、
    を有し、
    前記片開き位置において前記ガイド金具が前記切替金具を支持する面が、前記ドア板のスイング方向に対して略直角な面と、前記方向に沿う面とを含むことを特徴とするスイングドア。
  4. 前記切替金具が、
    前記戸当りに当たるとともに、前記ガイド金具に支持される略垂直な上部片と、
    該上部片の下端から略水平に延び、前記マグネットに吸着されるとともに、前記ガイド金具に支持される中間片と、
    該中間片から下に延びる指掛け片と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載のスイングドア。
  5. 前記ガイド金具が、
    前記ドア板に固定される基部と、
    該基部から略水平に突出する水平部と、
    該水平部の先端において略垂直に立ち上がる垂直部と、
    を有し、
    前記水平部の先端近傍に、前記切替金具の上部片が上下に貫通する切替金具スライド孔が形成されており、
    該切替金具スライド孔の前記基部寄りに、前記マグネットが取付けられており、
    前記垂直部が、前記切替金具の上部片を略水平方向に支持し、
    前記水平部が、前記切替金具の中間片を略垂直方向に支持することを特徴とする請求項記載のスイングドア。
  6. 前記ガイド金具を覆う、前記ドア板から略水平方向に突出する、緩衝材付きの保護金具をさらに具備することを特徴とする請求項いずれか1項記載のスイングドア。
  7. 前記戸当りと前記切替金具との間にダンパーが介装されていることを特徴とする請求項いずれか1項記載のスイングドア。
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