JPH0686486B2 - 多孔性粒状共重合体の製造方法 - Google Patents

多孔性粒状共重合体の製造方法

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JPH0686486B2
JPH0686486B2 JP16075386A JP16075386A JPH0686486B2 JP H0686486 B2 JPH0686486 B2 JP H0686486B2 JP 16075386 A JP16075386 A JP 16075386A JP 16075386 A JP16075386 A JP 16075386A JP H0686486 B2 JPH0686486 B2 JP H0686486B2
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弘 蒲原
修治 田村
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東京有機化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多孔性粒状共重合体の製造方法に関するもの
であり、更に詳しくは、β−ミクログロブリン(β
−microgloblin。以下βMGと略記する。)の吸着に適
したアルデヒド基を有する多孔性粒状共重合体の製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
血液透析などの技術の進展により、血液中の毒性物質ま
たは病因物質を低分子物質から高分子物質まで除去目的
に応じて除去する血液浄化療法がある程度まで確立して
いる。
その病因物質の除去方法としては、血液透析、血液過
またはこの組合せなどの方法が行なわれている。また、
血液中の病因物質を吸着し浄化できる吸着剤が種々開発
されており、活性炭、陰イオン交換樹脂やスチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体等が実用化されている。
しかしながら、血液透析等では除去できない低分子タン
パク質が腎不全、透析患者の血液中に貯留することが従
来から知られていたが、最近その中でβMGが長期透析
例で多発するアミロイド−シスの起因物質であることが
明らかになるに至って、これらの物質の除去法の開発が
一つの重要な治療上の位置を占めるにいたっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来、通常の血液透析、血液過、血液過透析、活性
炭等による血液吸着療法によっては、βMGの除去効果
は充分ではないことが知られている。
吸着剤を使用し、血液中の病因物質を除去するにあたっ
ては、その吸着剤は特異的な吸着能を持つこと、多量の
これら病因物質の吸着除去能力を持つこと、吸着剤自体
が長期に亘って強度が大きいこと等が最小限必要とされ
る。
ポリビニルモノマーとモノビニルモノマーを懸濁重合し
て製造される粒状架橋共重合体は、三次元的な構造を保
持しており、それ故に安定化され、吸着剤としての強度
も充分に備えている。しかしながら、この架橋共重合体
は、モノマーの種類および構造等によって吸着特性が異
なるので、その吸着特性は個々に検討しなければならな
い。
ポリビニルモノマーにより架橋された低架橋のモノビニ
ル芳香族モノマーの重合体にアルデヒド基を有する架橋
共重合体は公知である。具体的には約1%程度の低架橋
のモノビニル芳香族モノマーの重合体をブロム化し、次
いでこのブロム化架橋共重合体をテトラヒドロフラン及
びジメチルホルムアミド中で反応せしめることによって
所望のアルデヒド基を有する架橋共重合体を得ている。
しかしこの低架橋共重合体は、βMGを吸着するが、膨
潤力が大きく、それによる強度および吸着力の減少とい
う問題点がある。
したがって、本発明の目的はβMGを特異的に吸着し、
かつ強度が大きい多孔性粒状共重合体の製造方法を提供
することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の上記目的は次の多孔性粒状共重合体の製造方法
により達成される。
ポリビニルモノマーを含むモノビニル芳香族モノマー
を、生成共重合体に多孔性を付与する細孔形成剤の存在
下に懸濁重合し、生成した多孔性粒状共重合体を必要な
らばハロアルキル化したのち、ジメチルスルホキシドお
よび塩類の存在下に酸化してβ−ミクログロブリンを
吸着することに適したアルデヒド基を有する多孔性粒状
共重合体とすることを特徴とする多孔性粒状共重合体の
製造方法。
本発明においてモノビニル芳香族モノマーがハロアルキ
ル基を含有している場合は懸濁重合からの多孔性粒状共
重合体はハロアルキル化工程を経ることなく酸化され、
一方モノビニル芳香族モノマーがハロアルキル基を含有
しない場合は、懸濁重合からの多孔性粒状モノマーはハ
ロアルキル化されたのち酸化される。
本発明において、原料モノビニル芳香族モノマーの例と
しては、スチレン、メチルスチレン、クロルスチレン、
クロルメチルスチレン、エチルスチレン、クロルエチル
スチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン等が挙げ
られる。本発明のアルデヒド基を有する架橋共重合体の
官能性を妨げない範囲で、上記のモノビニル芳香族モノ
マーにアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メ
タクリル酸アルキルエステル等の脂肪族モノマーを共重
合せしめることも可能である。
架橋剤としてのポリビニルモノマーの例としては、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルトルエ
ン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン、トリビニ
ルキシレン等のポリビニル芳香族モノマーおよびジアク
リル酸エチレングリコールエステル、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ジメタクリル酸エチレングリ
コールエステル、ジ(メタ)アクリル酸ブチレングリコ
ールエステル等のモノビニル脂肪族モノマー、アジピン
酸ジアリル、マレイン酸ジアリルが挙げられる。この架
橋剤の使用量は、全モノマー、即ちモノビニル芳香族モ
ノマーおよびポリビニルモノマー並びに用いた場合に
は、前記脂肪族モノマーの合計量に対して、少なくとも
3%であるのが好ましい。
生成架橋共重合体に多孔性を与える細孔形成剤として
は、以下の如きものが挙げられる。
まず、モノマー混合物に溶剤として作用し、実質的に水
に不溶性又は難溶性であって、且つ生成共重合体を膨潤
させない有機液体が挙げられる。これは通称沈殿剤と称
せられている。これらの沈殿剤としては、脂肪族炭化水
素、シクロ脂肪族炭化水素またはこれらのアルコール等
であり、具体例としてはブタン、ヘキサン、ヘプタン、
ドデカン、イソオクタン、シクロヘキサン、シクロペン
タン、アミルアルコール、ヘキサノール、デカノール、
ドデカノール、シクロヘキサノール等である。これらの
沈殿剤は、共重合体に相分離作用を与えるにたる量存在
させることが重要であり、全モノマー及び沈殿剤の総量
に対して20〜70%(重量)であることが好ましい。
次に、モノマー混合物に溶剤として作用し、且つ生成共
重合体を膨潤し得る有機液体(膨潤剤)が挙げられる。
そして更に好ましい細孔を形成せしめるには、この有機
液体の使用の際に、モノマー混合物および上述の膨潤剤
と共に均一液相を形成し得るモノビニル線状重合体を共
存せしめることである。この膨潤剤としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭
化水素や、四塩化炭素、テトラクロルエチレン、トリク
ロルエチレン、ジクロルエチレン、メチレンクロライド
等の脂肪族炭化水素が挙げられ、一方モノビニル線状重
合体としては、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポ
リエチルスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレ
ン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
これらの重合体を実際に使用する場合、この重合体は使
用するモノマー及び有機液体と混合して均一液相を形成
するように選択することが必要である。膨潤剤の使用量
はモノマーに対して50〜150%(vol/wt)の範囲が好ま
しく、一方モノビニル線状共重合体はモノマーに対して
5〜30%(重量)が最も好ましい。
また、他の有機液体を使用する場合として、前述の沈殿
剤及び膨潤剤を同時に共存する懸濁重合系下で使用する
方法である。沈殿剤および膨潤剤の具体例は前述の如き
ものが使用される。沈殿剤および膨潤剤の使用量は、モ
ノマー混合物に対して少なくとも20%(重量)であり、
且つその使用比率は25〜0.3である。
更に、モノマー混合物に可溶性であり、生成共重合体に
対して不溶性であり、かつ、水に可溶性である不活性高
分子細孔形成剤が挙げられる。この代表的な細孔形成剤
としては、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(ビニ
ルエチルエーテル)、ポリ(エチレンオキシド)、エチ
レンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマーおよ
びブロックコポリマー等である。
上記のものが代表的な細孔形成剤として挙げられるが、
これに限定されることなく他の公知の細孔形成剤を用い
ることも当然可能である。
前記モノマー混合物が前述の如き細孔形成剤の他に、分
散剤、懸濁剤、重合開始剤、安定剤、他の添加剤等の存
在下で公知の懸濁重合法によって共重合される。例え
ば、水性媒質の場合にも、スチレン−無水マレイン酸共
重合体のアンモニウム塩、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシセルソルブ、ベントナイト、ポリビニル
アルコール、ポリ(メタ)アクリル酸ソーダ、ベントナ
イト、ポリ(ジアリルメチルアンモニウムクロライド)
等を含有する懸濁媒質中にモノマーを加えて重合が行わ
れる。またこの重合系中に、特定の作用を示す添加剤等
が使用され、例えばゼラチン、珪酸、マグネシウム、リ
ン酸、塩化ナトリウム、炭酸ソーダ等がその使用目的に
応じて添加されることは勿論である。
本発明の重合を促進するにあたっては、重合開始剤とし
てし作用する遊離基を与える適当な触媒としては、過酸
化ベンゾイル、第3級ブチルヒドロキシパーオキサイ
ド、過酸化クメン、過酸化ラウロイル、過酸化メチルエ
チルケトン、第3級ブチルパーフタレイト、ジ−tert−
ブチルパーオキサイド、カプロイルパーオキサイド等、
更にはアゾイソブチロニトリル、アゾイソブチルアミ
ド、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルマレロニトリ
ル)、アゾビス(α−ジメチルバレロニトリル)、アゾ
ビス(α−メチルブチルニトリル)等のアゾ触媒も使用
可能である。これらの二種以上の組合せからなるものを
触媒として使用することもできる。触媒の使用量は、モ
ノマー混合物に対して0.01〜10%である。この重合反応
は開始剤の分解温度以上であればよく、通常、常圧下で
は50〜90℃である。
かかる懸濁重合法により製造されるこの種の共重合体
は、均一な粒径を持ち、また攪拌速度等の調整により所
望の粒径を有するものが得られる。また強度にすぐれた
共重合体が得られる。
かくして得られる架橋共重合体は、その共重合体から重
合体および細孔形成剤を除去するために抽出処理、加熱
処理、蒸気処理、水洗等の公知の操作に付される。
生成架橋共重合体がポリビニルモノマー架橋剤と、クロ
ルメチルスチレン、クロルエチレンスチレンおよびブロ
ムメチルスチレンの如きモノビニル芳香族モノマーから
なる場合には、ハロアルキル化工程を経ることなく、次
の酸化工程に付されて本発明のアルデヒド基を有する多
孔性架橋共重合体を得る。
一方、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等の
モノビニル芳香族モノマーとポリビニルモノマー架橋剤
とを使用した多孔性架橋共重合体の場合には、公知の操
作でこの共重合体をハロアルキル化することが必要であ
る。例えば無水塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化ス
ズ、塩化鉄等を触媒としてハロアルキル化剤で処理し、
ハロアルキル化共重合体を得る。この際使用されるハロ
アルキル化剤としては、クロロメチルエーテル、クロロ
エチルエーテル、クロロメチルエチルエーテル、ブロム
メチルエーテル等が挙げられる。また塩酸、メタノール
及びホルマリン等からなる溶液を用いてもハロメチル化
が達成される。通常反応は過剰のハロアルキル化剤を使
用して膨潤状態で行なわれ、反応終了後、反応生成物か
ら過剰のハロアルキル化剤を除去することが必要であ
る。そして反応終了後分離されたハロアルキル化体は、
水およびハロアルキル化剤と相溶性のある有機溶剤、例
えばメタノール、エタノール、アセトン、ジオキサン等
のアルコール、ケトン、エーテル等と接触させれば好ま
しいハロアルキル化粒状架橋共重合体が得られる。
このようにして得られたハロアルキル基を持つ粒状架橋
共重合体をジメチルスルホキシドおよび塩類の存在下で
酸化反応を行うことによって、目的のアルデヒド基を有
する架橋共重合体が得られる。
ジメチルスルホキシドの使用量は、ハロアルキル基を有
する架橋共重合体に対して1〜10倍量が好ましい。また
塩類の例としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、
硫酸ナトリウム、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等が挙げら
れる。酸化反応は約50〜160℃で約2〜10時間、攪拌下
に実施され、終了後反応系より別し、アルデヒド基を
有する粒状の架橋共重合体を得る。
本発明のこの架橋共重合体は、血液浄化吸着剤として、
特にβMGの吸着剤として有用であり、極めて優れた吸
着能を示す。本発明の架橋共重合体が、低架橋である場
合には、特に0.5〜2%程度においては、吸着性能や強
度において劣る。従って少なくとも3%以上の架橋度を
もつ共重合体であることが必要であるか、または極めて
望ましい。ポリビニルモノマー架橋がより低くなると細
孔形成が行われないか、または行われ難くなるためであ
ると推測される。そして共重合体の強度が劣ると、最も
一般的に実施されているカラム等を使用し吸着処理をす
る場合に、吸着剤による圧力損失が大となり、片流れお
よび/または目ずまりを生じ長期間安全に使用に耐え得
られない。本発明の方法により得られた架橋共重合体は
βMGを選択的に吸着して、アルブミン等の蛋白質を吸
着しないので、血液透析、血液過、血液過透析、活
性炭による血液吸着除去法等と組合せて血液の浄化に使
用することもできるし、また直接血液灌流方式や血漿灌
流方式等の吸着筒に使用して処理を行うこともできる。
〔実施例〕
以下に実施例および比較例を示して本発明を更に詳細に
説明する。
実施例1 スチレン281.7g、工業用ジビニルベンゼン(純度59.0
%)18.3g、沈殿剤としてのメチルイソブチルカルビノ
ール200g及び過酸化ベンゾイル4gからなる均一混合溶液
を水600ml中にポリ(ジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド)分散剤20g、ゼラチン2g、ホウ酸3g及び10%
水酸化ナトリウム20gが添加され充分に攪拌された水性
相に添加した。この混合液を攪拌し80℃で約7.5時間重
合した。次いで、不活性溶媒は水蒸気蒸留によって回収
した。得られたビーズは水洗後、約110℃で送風乾燥器
で乾燥した。それは白色透明な共重合体であった。生成
したビーズの収量は280gであった。この共重合体の細孔
容積は0.65cc/gであった。
かくして得られた共重合体106gに、クロロメチルエーテ
ル270gとエチレンジクロライド400gを加えて室温で1時
間攪拌し、無水塩化アルミニウム80gを35℃以下で1時
間かけて加え、45℃で6時間反応させた。クロロメチル
化反応終了後反応混合物を冷却して水を加え、クロロメ
チル化ビーズを水洗した。
この架橋共重合体のクロロメチル基量は過剰のトリメチ
ルアンモニウム水溶液と反応させたところ、強塩基アニ
オン交換容量4.39meq/g(MHC 63.3% Vol.1.10meq/ml,D
=684g/l)であった。このクロロエチル化架橋共重合体
86gと重炭酸ナトリウム50gとをジメチルスルホキシド50
0ml中に入れ、攪拌下に150℃で6時間反応をさせてアル
デヒド基を有する架橋共重合体138g(wet)を得た。こ
の共重合体の平均粒径は0.62mmであった。この共重合体
の細孔容積は0.214cc/gであった。アルデヒド基の確認
は赤外線吸収スペクトル分析で確認した。また微量分析
でも塩素がみられなかった。なお、第1図に得られた共
重合体の赤外線吸収スペクトル図を示す。
実施例2 スチレン248.6g、工業用ジビニルベンゼン(純度58.7
%)27.4g、メチルメタクリレート24g、沈殿剤としての
メチルイソブチルカルビノール325g及びtert−ブチルヒ
ドロパーオキサイド3.8gからかなる均一混合溶液を水80
0ml中にポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライ
ド)分散剤20g、ホウ酸3g、ゼラチン2g及び10%水酸化
ナトリウム21gが添加され、充分に攪拌された水性相に
添加した。この混合液を攪拌し80℃で約7.5時間重合し
た。次いで不活性溶媒は水蒸気蒸溜によって回収した。
得られたビーズは水洗後、約110℃で送風乾燥器で乾燥
し、それは白色不透明な共重合体であった。
生成したビーズの収量は271gであった。この共重合体の
細孔容積は0.625cc/gであった。
この共重合体を実施例1のクロロメチル化条件でクロロ
メチル化し、さらに実施例1の酸化条件で反応をさせて
アルデヒド基を有する架橋共重合体142g(wet)を得
た。
この共重合体の平均粒径は0.60mmであった。この共重合
体の細孔容積は0.50cc/gであった。アルデヒド基の確認
は実施例1と同様であった。
実施例3 スチレン372.9g、工業用ジビニルベンゼン(純度59.0
%)27.1g、沈殿剤としてのレオコン240X(ライオン株
式会社)64g及びα,α′−アゾビス−イソ−ブチロニ
トリル1.2gからなる均一混合溶液を70℃に加熱してある
温水560ml中にゴセノールGH−23(日本合成化学工業
製)1.12g、ゼラチン0.8g、食塩12g、重クロム酸ソーダ
0.16gが添加され充分に攪拌された温水相に添加した。
この混合液を攪拌し70℃で約4時間、次いで96℃で1時
間重合した。ビーズは冷却後充分に水洗し約110℃で送
風乾燥器で乾燥した。それは白不透明な共重合体であっ
た。この共重合体の細孔容積は0.46cc/gであった。
この共重合体を実施例1のクロロメチル化条件でクロロ
メチル化し、さらに実施例1の酸化条件で反応をさせて
アルデヒド基を有する架橋共重合体134g(wet)を得
た。この共重合体の平均粒径は0.71mmであった。この共
重合体の細孔容積は0.34cc/gであった。
アルデヒド基の確認は実施例1と同様であった。
実施例4 ビニルベンジルクロライド272.5g、工業用ジビニルベン
ゼン(純度59.0%)27.5g、沈殿剤としてのメチルイソ
ブチルカルビノール200g及び過酸化ベンゾイル6gからな
る均一混合溶液を水600ml中にポリ(ジアリルジメチル
アンモニウムクロライド)分散剤23g、ゼラチン2g、ホ
ウ酸3g、塩化ナトリウム5g、及び10%水酸化ナトリウム
23gが添加され充分に攪拌された水性相に添加し、この
混合液を攪拌し80℃で約6時間重合した。次いで、不活
性溶媒は水蒸気蒸留によって回収した。得られたビーズ
は水洗後、約110℃で送風乾燥器で乾燥し、それは白色
不透明な共重合体であった。生成したビーズの収量は29
2gであった。この共重合体の細孔容積は0.59cc/gであっ
た。このクロロメチル基含有架橋共重合体86gと重炭酸
ナトリウム50gとをジメチルスルホキシド500ml中に入
れ、攪拌下に150℃で5時間反応をさせてアルデヒド基
を有する架橋共重合体134g(wet)を得た。この共重合
体の平均粒径は0.42mmであった。この共重合体の細孔容
積は0.47cc/gであった。アルデヒド基の確認は実施例1
と同様であった。
実施例5 スチレン291g、工業用ジビニルベンゼン(純度59.0%)
109g、トルエン400g、ポリスチレン60g及び過酸化ベン
ゾイル2gからなる均一混合物を、塩化ナトリウム128g及
びポリビニルアルコール3.5g水3200gに溶解した水溶液
中に加えた。攪拌によりモノマー相を分散し、窒素ガス
を導入しながら、80℃で約8時間反応せしめた。生成重
合体を濾過し水洗後、過剰の溶媒及び水を加熱により除
去し、次いでベンゼンを加え攪拌下常温にてポリスチレ
ンを抽出した。ビーズの収量は約370gであり、かつビー
ズは白色不透明であった。この共重合体の細孔容積は0.
28cc/gであった。
次に実施例1と同様に共重合体106gにクロロメチルエー
テル270gとエチレンジクロライド400gを加えて室温で1
時間攪拌し、無水塩化アルミニウム80gを35℃以下で1
時間かけて加え、45℃で6時間反応させた。クロロメチ
ル化反応終了後、反応混合物を冷却し水を加えて、クロ
ロメチル化ビーズを水洗した。このクロロメチル化架橋
共重合体86gと重炭酸ナトリウム50gとをジメチルスルホ
キシド50ml中で、攪拌下に約150℃で6時間反応せし
め、アルデヒド基を有する架橋共重合体135gを得た。こ
の共重合体の平均粒径は0.55mmであった。この架橋共重
合体は、赤外線吸収スペクトルで実施例1と同様の吸収
を示し、塩素も検出されなかった。
比較例 スチレン294.9g、工業用ジビニルベンゼン(純度58.7
%)5.1g及び過酸化ベンゾイル3gからなる均一混合溶液
を水300ml中にポリ(ジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド)分散剤15g、ゼラチン2g、ホウ酸2g、及び10
%水酸化ナトリウム15gが添加され充分に攪拌された水
性相に添加した。この混合液を攪拌し80℃で約3時間重
合した。得られたビーズは水洗後、約110℃で送風乾燥
器で乾燥した。それは無色透明な共重合体であった。生
成したビーズの収量は295gであった。
かくして得られた共重合体106gに、クロロメチルエーテ
ル130gとエチレンジクロライド900gを加えて室温で1時
間攪拌し、無水塩化アルミニウム60gと350℃以下で1時
間をかけて加え、36℃で8時間反応させた。クロロメチ
ル化反応終了後反応混合物を冷却して水を加え、クロロ
メチル化ビーズを水洗した。
この共重合体を実施例1のクロロメチル化条件でクロロ
メチル化し、さらに実施例1酸化条件で反応をさせてア
ルデヒド基を有する架橋共重合体を得た。
アルデヒド基の確認は実施例1と同様であった。
試験例 プラスチックスチューブに体積で1:3になるように本発
明で製造された吸着剤と被検血清(尿毒少患者のブール
血清)を加え、全体が混和する程度に数秒振とうさせた
ものを0、以後2回/secの割合で室温下で振とうし、血
清中のβMGの量を測定した。
実施例1〜5のサンプルは6時間経過後いずれもビーズ
自体の破砕や亀裂はみられなかった。しかし比較例サン
プルは破砕や亀裂が生じていた。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、強度が大きく、かつβMGを選
択的に吸着するがアルブミン等の蛋白質を吸着しない多
孔性粒状共重合体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1において製造したアルデヒド基を有す
る多孔性粒状共重合体の赤外線スペクトル図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルモノマーを含むモノビニル芳香
    族モノマーを、生成共重合体に多孔性を付与する細孔形
    成剤の存在下に懸濁重合し、生成した多孔性粒状共重合
    体を必要ならばハロアルキル化したのち、ジメチルスル
    ホキシドおよび塩類の存在下に酸化してβ−ミクログ
    ロブリンを選択的に吸着することに適したアルデヒド基
    を有する多孔性粒状共重合体とすることを特徴とする多
    孔性粒状共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記モノビニル芳香族モノマーがハロアル
    キル基を含有しないものであり、懸濁重合からの多孔性
    粒状共重合体をハロアルキル化されたのち、ジメチルス
    ルホキシドおよび塩類の存在下に酸化する、特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記モノビニル芳香族モノマーがハロアル
    キル基を含有するものであり、懸濁重合からの多孔性粒
    状共重合体をハロアルキル化することなく、ジメチルス
    ルホキシドおよび塩類の存在下に酸化する、特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
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