JPH068630U - 機械式駐車装置の安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の搬入・搬出用の開口部を通じての、人
や車両が転落することを確実に防止する。 【構成】 車両２の搬入・搬出用の開口部１ｂが駐車室
３より上方に位置する。車両２の搬入・搬出用の開口部
１ｂに、該開口部１ｂを開閉するシャッタ４ａを有する
シャッタ手段４を配設する。シャッタ手段４のシャッタ
４ａは、チェーン９に設けたシャッタ開口用及びシャッ
タ閉塞用ドッグ２２，２３とシャッタ４ａに設けたガイ
ド４ｃとの接触関係で、リフト手段１０のリフト台１０
ａが上昇すると開口部１ｂを開き、下降すると閉じる。
よって、シャッタ手段４のシャッタ４ａにより搬入・搬
出用の開口部１ｂを、搬入時及び搬出時を除き、閉塞
し、人や車両の転落を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両の搬入・搬出用の開口部が駐車室より上方に位置する機械式駐 車装置の安全装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、車両の搬入・搬出用のリフトを装備した機械式駐車装置においては、 車両積載用パレット上に車両を積載してリフトを下降させたとき、車両乗入れ面 に車両積載用パレットの大きさに略等しい開口部を生じる。車両乗入れ面は、通 常、運転者等が通行する場所であり、駐車装置の作動に際しては、車両乗入れ面 に各種の検出器を配して、運転者等の安全に配慮している。具体的には、 (1) リフトを下降させる条件として、必ず人による押しボタン操作を要するよ うにすること、 (2) 出入口扉が閉じた状態でないと、リフトを下降させないようにインターロ ックを取るようにすること、 (3) 車両乗入れ面に光電スイッチによる人や車両の有無を検出する光ビームを 張り巡らしておき、光電スイッチが非定常状態を検出すると、リフトを下 降させないようにすること 等である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、使用者の誤操作や、人が検出器の死角には入ってしまう場合、 又は検出器等の故障、あるいは他の車両がランプやブザーによる警報を無視して 侵入してきた場合等、車両乗入れ面の開口部に人や車両が転落することを確実に 防止することは困難である。

【０００４】 ところで、例えば実公平２−３２７６９号公報に記載されるように、前列及び 後列を有する２列の機械式駐車設備において、前列の車両乗入れ室の車両の搬入 ・搬出用の開口部に補助パレットを、後列の車両乗入れ室との連通口にゲートを それぞれ開閉可能に設け、前列に対する入出庫時には補助パレットは上方に退避 し、ゲートが下降位置にあって後列への連通口を車両通行不能に封鎖する一方、 後列に対する入出庫時には、補助パレットは下降して搬入・搬出用の開口部を閉 塞し、後列へ車両通行可能とすると共に、ゲ−トを上昇させて連通口を開口する ものが知られているが、この補助パレットは、前列と後列を区別するために、前 列の搬入・搬出用開口部を開閉するものであり、前列への入出庫時には前列の搬 入・搬出用の開口部が、後列への入出庫時には後列の搬入・搬出用の開口部が開 口されており、上述したものと同様な問題が生ずる。

【０００５】 本考案は、車両の搬入・搬出用の開口部を通じての、人や車両の転落を確実に 防止した機械式駐車装置の安全装置を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、車両の搬入・搬出用の開口部が駐車室より上方に位置し、リフト手 段のリフト台上に車両積載用パレットを載置して車両を昇降する機械式駐車装置 の安全装置を前提とするものである。

【０００７】 そして、請求項１の考案は、上記開口部に対して配設され、上記開口部を開閉 するシャッタを有するシャッタ手段と，該シャッタ手段のシャッタに連係され、 該シャッタ手段のシャッタを、リフト手段のリフト台が上昇すると上記開口部を 開く開方向に、下降すると閉じる閉方向にそれぞれ移動させる制御手段とを備え る構成とする。

【０００８】 請求項２の考案においては、リフト手段は、リフト台に連係され該リフト台を 昇降させるチェーンを有し、制御手段は、シャッタ手段のシャッタに設けられた ガイドと、上記チェーンに設けられ、リフト台の上昇時において、上記ガイドと 接触してチェーンの回転駆動力によってシャッタを開方向に移動させるシャッタ 開口用ドッグと、上記チェーンにシャッタ開口用ドッグと所定間隔を存して設け られ、リフト台の下降時において、上記ガイドと接触してチェーンの回転駆動力 によってシャッタを閉方向に移動させるシャッタ閉塞用ドッグとを備える。

【０００９】

【作用】

請求項１の考案によれば、シャッタ手段のシャッタによって搬入・搬出用の開 口部が、搬入時及び搬出時以外は閉塞される。即ち、リフト手段のリフト台が上 昇すると、シャッタ手段のシャッタが搬入・搬出用の開口部を開く。一方、リフ ト手段のリフト台が下降すると、シャッタ手段のシャッタが搬入・搬出用の開口 部を閉じる。

【００１０】 請求項２の考案によれば、リフト手段のリフト台の上昇時においては、チェー ンに設けたシャッタ開口用ドッグが、シャッタに設けたガイドと接触してチェー ンの回転駆動力によってシャッタ手段のシャッタを移動させ、車両の搬入・搬出 用の開口部を開く。また、リフト手段のリフト台の下降時においては、チェーン にシャッタ開口用ドッグと所定間隔を存して設けたシャッタ閉塞用ドッグが、シ ャッタに設けた上記ガイドと接触してチェーンの回転駆動力によって逆方向にシ ャッタを移動させ、開口部を閉じる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に沿って詳細に説明する。

【００１２】 全体構成を示す図１において、１は車両乗入れ面１ａを有する床部で、その下 側に、車両２が収納される駐車室３が形成されている。床部１には、車両２の搬 入・搬出用の開口部１ｂが形成されている。該開口部１ｂに対しては、開口部１ ｂを開閉するシャッタ４ａを有するシャッタ手段４が設けられている。また、シ ャッタ４ａはシャッタガイド４ｂによって案内されるようになっている。

【００１３】 ５は上下方向に延びるリフト用支柱で、上下に上側スプロケット６及び下側ス プロケット７，８が設けられ、該スプロケット６，７，８間にチェーン９が巻き 掛けられている。チェーン９にはリフト手段１０のリフト台１０ａが上下取付部 １０ｂ，１０ｃを介して連結されている。チェーン９は、減速機１１を介して電 動モータ１２に連係され、電動モータ１２の駆動力でリフト手段１０のリフト台 １０ａが昇降するようになっている。

【００１４】 リフト手段１０の上下取付部１０ｂ，１０ｃにはそれぞれ上側及び下側ローラ １５，１６が転動自在に設けられており、リフト台１０ａの昇降の際、両ローラ １５，１６が支柱５の表面上を転動するようになっている。また、リフト台１０ ａ上には、車両積載用パレット２１が載置され、その車両積載用パレット２１上 に車両２が積載されるようになっている。

【００１５】 また、上記チェーン９には、シャッタ開口用ドッグ２２及びシャッタ閉塞用ド ッグ２３が設けられ、シャッタ手段４のガイド４ｃとの関係で、シャッタ４ａを 自動的に開閉させる制御手段を構成するようになっている。尚、シャッタ開口用 ドッグ２２及びシャッタ閉塞用ドッグ２３の間隔は、開口部１ｂの寸法に合わせ て調整されている。

【００１６】 上記のように構成すれば、駐車室３へ車両２を搬入するときには、リフト手段 １０が最上部に停止しており、車両積載用パレット２１の上面２１ａと車両乗入 れ面１ａとが同一平面を形成している。この状態で、車両２を進行させて車両積 載用パレット２１上に停止させ、電動モータ１２を駆動してチェーン９を回動し 、リフト手段１０のリフト台１０ａを下降させる。

【００１７】 それにより、車両２の最高部位が車両乗入れ面１ａを通過した後、チェーン９ に固定したシャッタ閉塞用ドッグ２３がシャッタ手段４に設けたガイド４ｃに接 触し、チェーン９の回転に連動してシャッタ手段４のシャッタ４ａが、シャッタ ガイド４ｂに案内されつつ開口部１ｂを閉塞する。そして、シャッタ４ａが開口 部１ｂを十分に閉塞した位置で、シャッタ閉塞用ドッグ２３がガイド４ｃから離 れ、シャッタ４ａの閉作動が停止する。

【００１８】 また、車両搬出時には、電動モータ１２が逆転してリフト手段１０のリフト台 １０ａを上昇させる。チェーン９に固定されたシャッタ開口用ドッグ２２がシャ ッタ手段４のガイド４ｃに接触し、チェーン９の動作に連動してシャッタ４ａが 、シャッタガイド４ｂに案内されつつ逆方向に移動して、車両乗入れ面１ａに開 口部１ｂを開口させる。

【００１９】

【考案の効果】

請求項１の考案は、上記のように、シャッタ手段のシャッタによって搬入・搬 出用の開口部を、搬入時及び搬出時以外には閉塞するようにしたから、搬入・搬 出時には開口部が開き、車両や車両積載用パレットの昇降を妨げることがなく、 それら以外の時には、開口部がシャッタ手段のシャッタによって閉塞され、開口 部から人や車両が転落するということもなく、安全性が高まる。特に、シャッタ 手段のシャッタが、制御手段によって、リフト手段のリフト台が上昇すると開き 、下降すると閉じるようにしているので、操作性よく、開口部の開閉が確実に行 われる。

【００２０】 請求項２の考案は、シャッタに設けたガイド、チェーンに設けたシャッタ開口 用及びシャッタ閉塞用ドッグによって、開口部を開閉する制御手段を構成してい るので、簡単な構造でかつ安価に、シャッタ手段のシャッタを、リフト手段のリ フト台が上昇すると開口部を開き、下降すると開口部を閉じるように制御するこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】機械式駐車装置の安全装置の全体構成図であ
る。

【符号の説明】

1 床部 1a 乗入れ面 1b 開口部 3 駐車室 4 シャッタ手段 4a シャッタ 4c ガイド 9 チェーン 10 リフト手段 10a リフト台 21 車両積載用パレット 22 シャッタ開口用ドッグ 23 シャッタ閉塞用ドッグ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の搬入・搬出用の開口部が駐車室よ
   り上方に位置し、リフト手段のリフト台上に車両積載用
   パレットを載置して車両を昇降する機械式駐車装置の安
   全装置であって、 上記開口部に対して配設され、上記開口部を開閉するシ
   ャッタを有するシャッタ手段と， 該シャッタ手段のシャッタに連係され、該シャッタ手段
   のシャッタを、リフト手段のリフト台が上昇すると上記
   開口部を開く開方向に、下降すると閉じる閉方向にそれ
   ぞれ移動させる制御手段とを備えることを特徴とする機
   械式駐車装置の安全装置。
2. 【請求項２】 リフト手段は、リフト台に連係され該リ
   フト台を昇降させるチェーンを有し、 制御手段は、シャッタ手段のシャッタに設けられたガイ
   ドと、上記チェーンに設けられ、リフト台の上昇時にお
   いて、上記ガイドと接触してチェーンの回転駆動力によ
   ってシャッタを開方向に移動させるシャッタ開口用ドッ
   グと、上記チェーンにシャッタ開口用ドッグと所定間隔
   を存して設けられ、リフト台の下降時において、上記ガ
   イドと接触してチェーンの回転駆動力によってシャッタ
   を閉方向に移動させるシャッタ閉塞用ドッグとを備える
   ところの機械式駐車装置の安全装置。