JPH0684123A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH0684123A
JPH0684123A JP20002592A JP20002592A JPH0684123A JP H0684123 A JPH0684123 A JP H0684123A JP 20002592 A JP20002592 A JP 20002592A JP 20002592 A JP20002592 A JP 20002592A JP H0684123 A JPH0684123 A JP H0684123A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic head
ferrite
plane
gap
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JP20002592A
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English (en)
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Katsuya Kikuiri
勝也 菊入
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ギャップノイズを少なくすること
ができ、耐摩耗性や磁気特性にも優れさせた磁気ヘッド
を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、磁気コア半体を構成する単結晶M
n-Znフェライトの{110}面が磁気ヘッドの主磁
路形成面に対してほぼ平行に向けられ、同単結晶Mn-
Znフェライトの{100}面が主体となって磁気ヘッ
ドの媒体対向面が形成され、同単結晶Mn-Znフェラ
イトの{110}面内に存在する<100>方向が、前
記媒体対向面の主体となる{100}面にほぼ直角に向
けられてなるものである。 【効果】 本願発明に係る結晶方位を用いてMIG型の
磁気ヘッドを構成することで、疑似ギャップノイズが少
なく、出力が高く、摺動ノイズが少ない磁気ヘッドを提
供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はVTRなどの磁気記録装
置に用いられる磁気ヘッドに関し、特に、磁気ヘッドを
構成する単結晶Mn-Znフェライトの結晶方位を特定
したものに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープに磁気記録される信号が高密
度化されてくるに従い、高い残留磁束密度を有する優れ
た磁性層を備えたメタルテープなどの磁気テープが使用
されてきている。このメタルテープなどの高い抗磁力を
有する磁気テープに適用される磁気ヘッドは、その磁気
ギャップにより発生される磁界強度を高くする必要があ
る。また、記録される信号の高密度化に伴い、磁気ヘッ
ドのトラック幅をより狭くする必要がある。
【0003】従来、このような要求を満たすものとして
知られているVTR用などの磁気ヘッドとして、図10
に示すように、一対のフェライト製の磁気コア半体1、
1を磁気ギャップGを介して一体化してなるものがあ
る。この磁気ヘッドAは、磁気コア半体1の側面に凸部
1aが形成され、各凸部1aを覆うように金属磁性膜2
が形成され、これらの金属磁性膜2、2上に絶縁膜3が
形成され、これらの絶縁膜3、3どうしが磁気ギャップ
Gを介して突き合わされ、ギャップスペーサとして機能
し、更に、突き合わされた凸部1a、1aの両側に形成
される凹溝にガラス充填により形成された溶着ガラス層
5、5を形成し、両磁気コア半体1、1を接合してなる
MIG(Metal In Gap)型の磁気ヘッドであ
る。なお、図10において符号6は、磁気コア半体1、
1の接合部分中央に形成されたコイル巻線用の巻線窓を
示し、符号7は、ギャップGが設けられたテープ摺動面
を示し、このテープ摺動面7は、磁気テープとの摺動特
性を考慮して凸曲面状に加工されている。また、図10
に示すMIG型の磁気ヘッドAについて、そのコア部の
主要構造を拡大して模型化した構造を図11と図12に
示す。この図においては、構造を簡略化して記載するた
めに、曲面状のテープ摺動面17を平面状に記載し、磁
気コア半体1、1も要部のみを記載してある。
【0004】前記構成のMIG型の磁気ヘッドAは、金
属磁性膜2を用いていない構成のフェライトヘッドに比
較すると、磁気ギャップから発生される磁界を強く急峻
なものとすることができるので、磁気記録の高密度化に
対応することができる優れたものであり、VTRの映像
記録用の磁気ヘッド、あるいは、デジタルテープレコー
ダー用の磁気ヘッドなどとして広く使用されている。
【0005】ところで、この種の磁気ヘッドにおいて
は、優れた磁気特性を発揮した上で、磁気テープに対す
る耐摩耗性や厳しい使用環境に長期間耐え得る耐候性に
優れる必要がある。ここで従来、優れた磁気特性を得る
ためになされていることに、磁性体の結晶方位により磁
気特性が異なる、いわゆる磁気異方性を利用し、磁気コ
ア半体1を構成するフェライトなどの磁性体の結晶方位
を制御して優れた磁気特性を得ることがある。また、磁
性体の結晶方位により耐摩耗性などが異なることを利用
して耐摩耗性に優れた結晶方位を選択し、この結晶方位
に合わせて磁気コア半体を製造することもなされてい
る。
【0006】図13と図14に、従来から採用されてい
る磁気コア半体の結晶方位の一例を示す。これらの図に
示す磁気ヘッドBにおいて、図10〜図12を基に先に
説明した磁気ヘッドAの構成要素と同等の構成要素には
同一の符号を付している。図において磁気コア半体1
は、単結晶Mn-Znフェライトからなるもので、前記
磁気コア単体1の単結晶Mn-Znフェライトの{11
0}面が磁気ヘッドの磁気ギャップGの主磁路形成面と
ほぼ平行であり、この{110}面が磁気ギャップGの
両端側に位置する磁気コア単体の側面に位置するととも
に、前記{110}面内に存在する<100>方向と前
記ギャップGの形成面とのなす角度θが、0度〜90度
になるように構成されている。なお、磁気ギャップGの
主磁路形成面に対して垂直に存在する{100}面は、
図13に示すように、右側の磁気コア半体1においては
右下がりの傾斜面、左側の磁気コア半体1においては左
下がりの傾斜面になっている。なお、このような{10
0}面の方向を理解しやすいように磁気ヘッドBの側方
から見た状態を図15に示す。
【0007】次に、他の結晶方位として図16に示す磁
気ヘッドCのように、単結晶Mn-Znフェライトの
{100}面を図16の右側の磁気コア半体1’におい
ては左下がりの傾斜面とし、左側の磁気コア半体1’に
おいては右下がりの傾斜面とした構造も知られている。
更に、別の結晶方位として図17に示す磁気ヘッドDの
ように、単結晶Mn-Znフェライトの{100}面を
左右の磁気コア半体1’’でいずれも図17に示すよう
に水平方向に揃えた構造も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記図15と図16と
図17に示す各結晶方位の磁気ヘッドB、C、Dは、い
ずれも飽和磁束密度が高く、磁気ヘッドB、Cは出力も
が高く、図17に示す構造の磁気ヘッドDでは耐摩耗性
にも優れているなどの特徴を有するが、いずれの磁気ヘ
ッドにおいても疑似ギャップノイズが生じる問題があっ
た。疑似ギャップノイズとは、再生波形に微細なうねり
を生じる現象であり、MIG型の磁気ヘッドの場合、磁
気コア半体に金属磁性薄膜を形成し、金属磁性薄膜どう
しが突き合わされて磁気ギャップが構成されているの
で、金属磁性薄膜どうしの間に形成される磁気ギャップ
の他に、金属磁性薄膜とフェライトとの境界部分にも疑
似的な2次ギャップが形成されることがある結果、この
疑似ギャップが磁気媒体からの磁束を拾ってしていま
い、この結果として再生出力波形に微細なうねりを生じ
させて、これが疑似ギャップノイズとなる現象を意味し
ている。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、疑似ギャップノイズを少なくすることができると
ともに、耐摩耗性や磁気特性にも優れさせた磁気ヘッド
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、単結晶Mn-Znフェライト
からなる一対の磁気コア半体が、それらの側部に形成さ
れた金属磁性薄膜をギャップ層を介して突き合わせ、金
属磁性薄膜どうしの間に磁気ギャップを形成して一体化
されてなる磁気ヘッドにおいて、磁気コア半体を構成す
る単結晶Mn-Znフェライトの{110}面が磁気ヘ
ッドの主磁路形成面に対してほぼ平行に向けられ、同単
結晶Mn-Znフェライトの{100}面が主体となっ
て磁気ヘッドの媒体対向面が形成され、同単結晶Mn-
Znフェライトの{110}面内に存在する<100>
方向が、前記媒体対向面にほぼ直角に向けられてなるも
のである。
【0011】
【作用】本発明に係る磁気ヘッドは、単結晶Mn-Zn
フェライトからなる磁気コア半体に特定の結晶方位を採
用し、その上で金属磁性薄膜を設けて磁気ギャップを構
成しているので、従来の種々の結晶方位の磁気ヘッドに
比べて疑似ギャップノイズを極めて小さくすることがで
きる。また、前述した特定の結晶方位を採用し、金属磁
性薄膜を設けた磁気ヘッドは、従来の結晶方位のフェラ
イトのみからなる磁気ヘッドよりも出力を高くすること
ができる。これは、磁気ヘッドに対して磁気記録媒体が
摺動している状態において、単結晶Mn-Znフェライ
トからなる磁気コア半体の透磁率が、金属磁性薄膜に対
して透磁率が高い方向となるために、即ち、金属磁性薄
膜の厚さ方向に沿ってみると、その方向の金属磁性薄膜
の透磁率よりもその方向のMn-Znフェライトの透磁
率が大きくなるために、磁気記録媒体から発せられて金
属磁性薄膜に入って金属磁性膜を通る磁束が、テープ摺
動面に近いところにおいて、単結晶Mn-Znフェライ
トからなる磁気コア半体側に侵入して抜けるために、単
結晶Mn-Znフェライト部分での磁気抵抗が下がり、
これにより再生効率が向上するものと本発明者は推定し
ている。更に、単結晶Mn-Znフェライトからなる磁
気コア半体に金属磁性薄膜を設けMIG型の構造として
いるので、摺動ノイズも低く抑えることができ、C/N
比もフェライト製の磁気ヘッドと同等にすることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は、本発明に係る第1実施例の磁気ヘ
ッドの要部の簡略構造を示すもので、この実施例の磁気
ヘッドEは、単結晶Mn-Znフェライトからなる磁気
コア半体11の側面に凸部11aが形成され、各凸部1
1aを覆うように非磁性体からなる拡散紡糸膜18、1
8が形成され、その上に金属磁性膜12が形成され、こ
れらの金属磁性膜12、12上に絶縁膜13が形成さ
れ、これらの絶縁膜13、13どうしが磁気ギャップG
を介して突き合わされてギャップスペーサとして機能
し、更に、突き合わされた凸部11a、11aの両側に
形成される凹溝にガラス充填により形成された溶着ガラ
ス層15、15を形成し、これにより磁気コア半体1
1、11を接合一体化して構成されたMIG(Meta
l In Gap)型の磁気ヘッドである。また、図1に
おいて符号16は、磁気コア半体11、11の接合部分
中央に形成されたコイル巻線用の巻線窓を示し、符号1
7は、ギャップGが露出されたテープ摺動面(媒体対向
面)を示している。なお、図1では実際の磁気ヘッドの
簡略構造を示すので、実際の磁気ヘッドとは異なり、テ
ープ摺動面17を平面状に描いているが、このテープ摺
動面17は実際には磁気テープとの摺動特性を考慮し、
図10に示す磁気ヘッドAと図11に示す磁気ヘッドA
の関係の際にも説明したように凸曲面状に加工されてい
る。一方、前記金属磁性薄膜12は、Co-Ta-Hf
系、Fe-Ta-C系、Fe-Al-Si系などのような、飽和
磁束密度が高い金属磁性材料から構成されている。
【0013】図1と図2とに示す磁気ヘッドEの磁気コ
ア半体11、11を構成する単結晶Mn-Znフェライ
トの結晶方位は、図3(b)に示すようになるが、この
結晶方位は、図3(a)に示す磁気ヘッドD(図17に
示す従来の磁気ヘッドDと同一の結晶方位の磁気ヘッ
ド)の結晶方位を90度横向きに回転させたものであ
る。換言すれば、図3(a)と図3(b)とに比較して
示すように、(110)面と(100)面とが逆になる
ように90度回転させた方位である。即ち、磁気コア半
体11を構成する単結晶Mn-Znフェライトの{11
0}面を磁気ヘッドEの主磁路形成面に対してほぼ平行
に向け、換言すれば、磁気コア半体11の磁気ギャップ
Gの両端側に位置する磁気ヘッドEの側面を{110}
面とし、テープ摺動面17を同フェライトの{100}
面とし、前記{110}面内に存在する<100>方向
をテープ摺動面17にほぼ直角に向けている。なお、図
3(a)、(b)に示す結晶方位は、いずれも磁気記録
媒体に対する耐摩耗性に優れた方位として知られている
ので、この方位で製造した磁気コア半体11、11は耐
摩耗性の面でも優れている。
【0014】ところで、通常のバルク状のフェライトの
みからなる磁気ヘッドにおいては、図15に示す磁気ヘ
ッドBの結晶方位とすると、極めて高い出力(R/P)
が得られるが、図16に示す磁気ヘッドCの結晶方位と
すると、磁気ヘッドの出力がかなり低下する現象が起こ
ることが知られている。これは、磁気ヘッドCにおい
て、磁気ギャップ近傍での透磁率(μ)が低いことを意
味している。従って、本実施例の如く図1と図2に示す
結晶方位を採用した場合、バルク状のフェライトのみで
は、従来の磁気ヘッドCよりも多少の出力低下が見込ま
れる。ところが、図1と図2に示す磁気ヘッドEは、金
属磁性薄膜12を設けたMIG型の磁気ヘッドとしてい
るので、金属磁性薄膜12を設けた効果から、出力の低
下は少ないものとなる。
【0015】これは、図4に示すように磁気ギャップG
の部分の断面構造を側部から見た場合、磁気記録媒体の
摺動方向において、単結晶Mn-Znフェライトからな
る磁気コア半体11の透磁率が、金属磁性薄膜12に対
して高くなる向きになるために、磁気記録媒体から発せ
られて金属磁性薄膜12に侵入して金属磁性膜12を通
る磁束が、テープ摺動面17に近いところにおいて、単
結晶Mn-Znフェライトからなる磁気コア半体11側
に、図4の矢印に示すように侵入して抜けるために、単
結晶Mn-Znフェライト製の磁気コア半体11の部分
での磁気抵抗が下がり、これにより再生効率が向上する
ものと推定している。
【0016】以上説明したことから、磁気コア半体1
1、11の単結晶Mn-Znフェライトの結晶方位を前
述した方向に特定することによって、疑似ギャップノイ
ズが少なく、再生出力も高く、耐摩耗性も高い磁気ヘッ
ドを得ることができる。
【0017】(試験例)図1に示す結晶方位を採用して
単結晶Mn-Znフェライトブロックから切り出し加工
を行ない、巻線窓用の溝部を有する磁気コア半体を複数
形成し、これらに、SiO2からなる厚さ50オングスト
ロームの拡散防止膜と、CoTaHf系のアモルファス金
属磁性膜膜と、SiO2からなる絶縁層をギャップスペ
ーサとして被覆してから両者を溶着ガラスで一体化し、
一体化により巻線窓も同時に形成した。一体化後、ギャ
ップ深さ加工、媒体対向面の曲面加工などの仕上加工を
適宜施し、図1と図2に示す結晶方位と同等の方位の磁
気ヘッドを複数製造した。次に、これらの磁気ヘッドに
巻線を施してR1チャンネル(トラック幅を46μmに
設定、巻線20ターン巻)とL1チャンネル用(トラッ
ク幅を58μmに設定、巻線19ターン巻)のMIG型
の磁気ヘッドをそれぞれ製造した。また、これらに対
し、図15と図16と図17にそれぞれ示す結晶方位の
単結晶Mn-Znフェライトを用いてそれぞれ前記と同
等の条件でMIG型の磁気ヘッドを複数製造した。ま
た、比較のために、図15に示す結晶方位のバルク状の
フェライトのみからなる磁気コア半体を備えた磁気ヘッ
ドも製造した。
【0018】前記の条件で製造された各磁気ヘッドにつ
いて、VTR装置に搭載し、磁気テープに対してSーV
HS標準モード(SPモード)で信号の読み書きを行な
い、R1チャンネル用とL1チャンネル用について、0.
5MHzと5MHzと7MHzにおける各出力(R/
P)と疑似ギャップノイズを測定した。以上の結果を表
1に示す。なお、表1において、フェライトと記載した
ものは、金属磁性薄膜を備えていないフェライトのみか
ら構成された磁気ヘッドを示し、従来例1の磁気ヘッド
は図15に示す結晶方位のMIG型の磁気ヘッドを示
し、従来例2の磁気ヘッドは図16に示す結晶方位のM
IG型の磁気ヘッドを示している。なおまた、疑似ギャ
ップノイズレベルは、2〜3MHzの3点ピークより測
定し、摺動ノイズはR1チャンネルのものとL1チャンネ
ルのものの平均値を表示した。なお、前記周波数域で3
点ピークを測定したのは、この周波数域のうねり量が特
に大きかったためである。 (以下、余白)
【0019】
【0020】表1に示す結果から明らかなように、本発
明に係る磁気ヘッドの疑似ギャップノイズは従来例1、
2の磁気ヘッドの疑似ギャップノイズよりも少なくなっ
ている。例えば、本発明に係る磁気ヘッドの疑似ギャッ
プノイズとして示すノイズレベル0.3dBでは、殆ど
うねりを生じていないと見なすことができる。よって本
発明に係る磁気ヘッドの疑似ギャップノイズが少ないこ
とが明らかになった。また、摺動ノイズにおいては、通
常のフェライトヘッドに比べて0.5〜0.6dB低減で
きている。
【0021】次に、表1に示す疑似ギャップノイズの測
定結果を図5に示す。なお、図5には、表1では表示を
省略した従来例3の磁気ヘッド(図17に示す磁気ヘッ
ドDの結晶方位を有するもの。)における疑似ギャップ
ノイズ特性も併記した。図5から、本発明に係る磁気ヘ
ッドの疑似ギャップノイズレベルが他のものに比較して
極めて低くなっていることが明らかである。
【0022】次に図6に、表1と図5に示した各磁気ヘ
ッドのSーVHS標準モード(SPモード)での疑似ギ
ャップノイズ特性の測定結果に加え、SーVHS長時間
モードで測定した各磁気ヘッドの疑似ギャップノイズ特
性を示す。他の測定条件は表1に記載した場合と同等で
ある。図6に示す結果から、本発明例の磁気ヘッドの疑
似ギャップノイズがSーVHS長時間モードではより低
くなっていることが明らかである。
【0023】更に、図7は前記各測定結果の内、本発明
例の磁気ヘッドにおける再生出力の周波数特性を示し、
図8は前記各測定結果の内、従来例1の磁気ヘッドにお
ける再生出力の周波数特性を示すものである。両者の比
較から、本発明に係る磁気ヘッドの方が出力のうねりが
少なく、疑似ギャップノイズが少ないことが明らかであ
る。
【0024】次に図9に、一般的なバルク状フェライト
からなる磁気ヘッドにおいて、磁気コア半体を構成する
単結晶Mn-Znフェライトの結晶面の向きと、磁気テ
ープを摺動させた際の走行時間と耐摩耗性との関係を示
す。図9の各曲線は、媒体対向面にフェライトの結晶面
のどの面(hkl)を露出させたものか、また、フェラ
イトの結晶方向のどの方向<u v w>を磁気テープの摺
動の向きに向けたものであるのかについて、それぞれの
磁気ヘッドに対して磁気テープを所定時間摺接させた時
の摩耗量を示している。図9に示す結果から明らかなよ
うに、本発明に係る結晶方位を採用するならば、優れた
耐摩耗性を有する磁気ヘッドを提供することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、単
結晶Mn-Znフェライトからなる磁気コア半体に特定
の結晶方位を採用しているので、従来の種々の結晶方位
のMIG型の磁気ヘッドに比べて疑似ギャップノイズを
極めて小さくすることができる。 また、前述した特定
の結晶方位を採用した磁気ヘッドは、従来の単結晶Mn
-Znフェライトを用いた結晶方位の磁気ヘッドよりも
出力を高くすることができる。更に、単結晶Mn-Zn
フェライトからなる磁気コア半体に金属磁性薄膜を設け
MIG型の構造としているので、フェライトのみからな
る磁気ヘッドよりも摺動ノイズを低く抑えることができ
る。以上のことから本願発明に係る結晶方位を用いてM
IG型の磁気ヘッドを構成することで、疑似ギャップノ
イズが少なく、出力が比較的高く、摺動ノイズが少ない
磁気ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る磁気ヘッドの要部の構造を
示す斜視図である。
【図2】図2は図1に示す磁気ヘッドにおける{10
0}面の方向を記載した側面図である。
【図3】図3(a)は従来の磁気ヘッドの結晶面の方向
を示す側面図、図3(b)は本発明に係る磁気ヘッドの
結晶面の方向を示す側面図である。
【図4】図4は本発明に係る磁気ヘッドのギャップに磁
気記録媒体からの磁束が入った状態を示す断面図であ
る。
【図5】図5は本発明に係る磁気ヘッドと従来の磁気ヘ
ッドにおけるトラック幅に対応した疑似ギャップノイズ
を比較して示す図である。
【図6】図6は本発明に係る磁気ヘッドと従来の磁気ヘ
ッドにおける疑似ギャップノイズを比較して示す図であ
る。
【図7】図7は本発明に係る磁気ヘッドの再生特性に現
われるうねりを示すグラフである。
【図8】図8は従来の磁気ヘッドの再生特性に現われる
うねりを示すグラフである。
【図9】図9はバルク状のフェライトの種々の結晶面に
おける耐摩耗性を示す線図である。
【図10】図10は従来のMIG型の磁気ヘッドの全体
構造を示す斜視図である。
【図11】図11は図10に示す磁気ヘッドの要部の構
造を示す斜視図である。
【図12】図12は図11に示す磁気ヘッドのギャップ
部分を示す平面図である。
【図13】図13は従来の磁気ヘッドにおける結晶面方
向の第1の例を示す斜視図である。
【図14】図14は図13に示す磁気ヘッドの側面図で
ある。
【図15】図15は図13に示す磁気ヘッドにおける
{100}面方向を示す側面図である。
【図16】図16は従来の磁気ヘッドにおける結晶面方
向の第2の例の{100}面方向を示す斜視図である。
【図17】図17は従来の磁気ヘッドにおける結晶面方
向の第3の例の{100}面方向を示す斜視図である。
【符号の説明】
E、 磁気ヘッド、 11、 磁気コア半体、 12、 金属磁性薄膜、 13、 絶縁層、 15、 溶着ガラス層、 16、 巻線窓、 17、 媒体対向面、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶Mn-Znフェライトからなる一
    対の磁気コア半体が、それらの側部に形成された金属磁
    性薄膜をギャップ層を介して突き合わせ、金属磁性薄膜
    どうしの間に磁気ギャップを形成して一体化されてなる
    磁気ヘッドにおいて、 磁気コア半体を構成する単結晶Mn-Znフェライトの
    {110}面が磁気ヘッドの主磁路形成面に対してほぼ
    平行に向けられ、同単結晶Mn-Znフェライトの{1
    00}面が主体となって磁気ヘッドの媒体対向面が形成
    され、同単結晶Mn-Znフェライトの{110}面内
    に存在する<100>方向が、前記媒体対向面にほぼ直
    角に向けられてなることを特徴とする磁気ヘッド。
JP20002592A 1992-07-27 1992-07-27 磁気ヘッド Pending JPH0684123A (ja)

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