JPH068223U - 瓶収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡スチロールなどの緩衝材が不要となる構
成として、環境を害することなく容易にリサイクルが出
来ると共に、組み立て製作が容易で緩衝効果にも秀れた
瓶収納箱を提供すること。 【構成】 収納する瓶体３を支承する瓶収納箱１の底部
を少なくとも複両面段ボール製の重合底板ｆ，ｇ，ｈが
重合する重合底部に構成される二本区割収納タイプの瓶
収納箱。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば一升瓶などの割れ物瓶の包装箱或いは輸送用箱として使用す るものであって、複数本の瓶を区割壁により区割状態で並設収納し得る瓶収納箱 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の瓶収納箱は、単に厚紙を折り畳んで形成する構成であるから、箱底部に は収納する瓶の瓶底を支承する発泡スチロールなどを緩衝材として入れ、割れに くいようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、単に製作が厄介でコスト高となるばかりでなく、簡単に押し潰せず 廃棄処理しにくく、また、発泡スチロールなどの緩衝材は産業廃棄物であるため 、焼却処分に適さないなどの問題点を有し、リサイクルが容易でない問題を有す る。

【０００４】 本考案は、発泡スチロールなどの緩衝材が不要となる構成として前記問題点を 解決し、環境を害することなく容易にリサイクルが出来ると共に、組み立て製作 が容易で緩衝効果も極めて秀れた瓶収納箱を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

【０００６】 複両面段ボール板で形成した主板体Ａを折り込んで複数本の瓶体３を区割壁に より区割状態で並設収納し得る瓶収納箱１を形成し、この瓶収納箱１の上部に瓶 挿入開口部２を開閉自在に形成した瓶収納箱であって、主板体Ａの正面板ａ，背 面板ｃ，両側面板ｂ，ｄ並びに区割壁板ｅのうち少なくとも三つの底縁に夫々折 線ｐ，ｑ，ｒを介して底部となる重合底板ｆ，ｇ，ｈを連設し、少なくとも一の 重合底板ｆ，ｇ，ｈに折線ｓを介して係止片ｉを連設し、収納する瓶収納箱１の 前記底部を少なくとも前記重合底板ｆ，ｇ，ｈが重合する重合底部に構成したこ とを特徴とする瓶収納箱に係るものである。

【０００７】

【作用】

複両面段ボール板で形成した主板体Ａを折り込んで瓶収納箱１を形成する際、 各折線ｐ，ｑ，ｒをほぼ直角に折り込み、少なくとも折線ｓ折り込んで係止片ｉ により係止して、収納する瓶体３を支承する瓶収納箱１の底部を少なくとも重合 底板ｆ，ｇ，ｈが重合する重合底部に構成する。

【０００８】 従って、素材とした複両面段ボール自体の弾性に加え、更に底部はこれが三重 にも重なった重合底部となるため、良好な緩衝作用を発揮した状態で瓶体３の底 部を支承する。

【０００９】

【実施例】

本実施例は、一升酒瓶を二本収納するタイプの長方形状の瓶収納箱であって、 瓶収納箱１の中央部に瓶収納箱１を真二つに区割する区割壁を区割壁板ｅ・ｅを 突き合わせ重合して形成し、この区割壁板ｅ・ｅにより区割状態で二本の瓶体３ を並設収納し得る瓶収納箱に本考案を適用したものである。

【００１０】 主板体Ａは、すべて図１にその断面図を示すような複両面段ボールで形成して いる。

【００１１】 複両面段ボールは、通常の段ボール（片面段ボール）を重合して、図１に示す ように二層のハニカム構造が並設され、良好なクッション性と板強度を有するも のである。

【００１２】 本実施例のこの主板体Ａについて説明する。

【００１３】 図２に示すように、瓶体３二本分の収納幅の正面板ａの一側縁に折線ｔを介し て一側の側面板ｂを連設し、この側面板ｂの側縁に折線ｕを介して一本分の収納 幅の一側背面板ｃを連設し、この背面板ｃの側縁に折線ｖを介して一側の区割壁 板ｅを連設している。

【００１４】 また、正面板ａの他側縁に折線ｗを介して他側の側面板ｄを連設し、この側面 板ｄの側縁に折線ｘを介して前記一側背面板ｃと面一状態となる一本分収納幅の 他側背面板ｃを連設し、この他側背面板ｃの側縁に折線ｙを介して前記一側の区 割壁板ｅと突き合わせ重合する他側区割壁板ｅを連設している。

【００１５】 この正面板ａの底縁には折線ｐを介して瓶体３の二本分の支承幅の重合底板ｆ を連設し、各両側の側面板ｂ，ｄ並びに区割壁板ｅ・ｅの底縁に折線ｑ，ｒを介 して夫々重合底板ｇ・ｇ，ｈ・ｈを連設している。

【００１６】 これら重合底板ｆ，ｇ・ｇ，ｈ・ｈのうち、正面板ａに連設した重合底板ｆに 折線ｓを介して折り返し係止片ｉを連設している。

【００１７】 従って、各折線ｔ，ｕ，ｖ，ｗ，ｘ，ｙを直角に折り方形箱状に形成して行く と共に、両側の区割壁板ｅ・ｅを中央部で突き合わせ重合して区割壁を形成し、 底部においては、各折線ｐ，ｑ，ｒを直角に折り込み、折線ｓを折り込んで係止 片ｉを両背面板ｃ・ｃ内側に形成される挿入間隙に挿入係止して、収納する瓶体 ３夫々を支承する瓶収納箱１の前記底部を少なくとも前記重合底板ｆ，ｇ，ｈが 重合する重合底部に構成する。

【００１８】 従って、素材とした複両面段ボール自体の弾性に加え、更に底部はこれが三重 にも重なった重合底部に構成される。

【００１９】 また、瓶挿入開口部２の詳細は省略するが、図中符号ｊは瓶体３二本分の収納 幅の閉塞板、ｋはこの閉塞板ｊに連設する折り返し係止片、ｌ・ｌは上側押え板 、ｍ・ｍは下側押え板、ｎ・ｎは下側押え板ｍに形成した瓶体３の口部挿入係止 孔、４・４は両側の区割壁板ｅ・ｅの側縁に突設した係止突起、５・５はこの係 止突起４・４を差し込み係止して区割壁板ｅ・ｅを固定保持する正面板ａに形成 した差し込み孔である。

【００２０】 また、本実施例では丁度収納する瓶体３の銘柄が外からでもわかるようにラベ ルが見える位置に窓部６を開口形成し、この窓部６の切り出し舌片７を内側へ折 り返し、この切り出し舌片７が瓶体３に押し当たるようにして、切り出し舌片７ の折り返し弾性により緩衝作用を発揮するように構成している。

【００２１】 本考案は、本実施例に限られるものではなく、底部を緩衝作用が良好な複両面 段ボールで構成すると共に、瓶体３の底部がこの複両面段ボール製の重合底板に より重合構造となる点に要旨があるもので、瓶収納箱の組み立て（折り込み）構 造も適宜設計し得るもので、また、酒瓶に限られるものでもない。

【００２２】 また、本案品を従来の化粧箱に入れても良いし、本案品自体に印刷などを施し ても良い。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成したから、従来例のように発泡スチロールなどの緩 衝材を箱底部に配することが不要であるため、環境を害することなく容易にリサ イクルが出来ると共に、複数本の瓶体を区割壁により区割状態で並設収納し得る 構造を主板体の折り込みにより形成する構造でありながら、極めて容易に瓶体底 部を重合底部となるように組み立て製作でき、緩衝効果も極めて秀れた瓶収納箱 となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の主板体の断面図である。

【図２】本実施例の展開図である。

【図３】本実施例の組み立て途中（第一段階）の斜視図
である。

【図４】本実施例の組み立て途中（第二段階）の斜視図
である。

【図５】本実施例の組み立て途中（第三段階）の斜視図
である。

【図６】本実施例の完成状態の斜視図である。

【図７】本実施例の使用状態の側断面図である。

【符号の説明】

１ 瓶収納箱 ２ 瓶挿入開口部 ３ 瓶体 Ａ 主板体 ａ 正面板 ｂ 側面板 ｃ 背面板 ｄ 側面板 ｅ 区割壁板 ｆ 重合底板 ｇ 重合底板 ｈ 重合底板 ｉ 係止片 ｐ 折線 ｑ 折線 ｒ 折線 ｓ 折線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複両面段ボール板で形成した主板体を折
   り込んで複数本の瓶体を区割壁により区割状態で並設収
   納し得る瓶収納箱を形成し、この瓶収納箱の上部に瓶挿
   入開口部を開閉自在に形成した瓶収納箱であって、主板
   体の正面板，背面板，両側面板並びに区割壁板のうち少
   なくとも三つの底縁に夫々折線を介して底部となる重合
   底板を連設し、少なくとも一の重合底板に折線を介して
   係止片を連設し、収納する瓶収納箱の前記底部を少なく
   とも前記重合底板が重合する重合底部に構成したことを
   特徴とする瓶収納箱。