JPH0682223B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0682223B2
JPH0682223B2 JP3396486A JP3396486A JPH0682223B2 JP H0682223 B2 JPH0682223 B2 JP H0682223B2 JP 3396486 A JP3396486 A JP 3396486A JP 3396486 A JP3396486 A JP 3396486A JP H0682223 B2 JPH0682223 B2 JP H0682223B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真感光体に関するもので、特に感光体
の表面、クリーニング性、耐トナーフィルミング、耐擦
傷性等を改良、さらに画像露光に可干渉光を用いたとき
の干渉縞による濃淡ムラを除去したものである。
[従来の技術] これまで、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無
機光導電体を感光体成分として利用した電子写真感光体
は公知である。一方、特定の有機化合物が光導電性を示
すことが発見されてから数多くの有機光導電体が開発さ
てきた。例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ
ビニルアントラセンなどの有機光導電性ポリマー、カル
バゾール、アントラセン、ピラゾリン類、オキサゾール
類、ヒドラゾン類、ポリアリールアルカン類などの低分
子の有機光導電体やフタロシアニン顔料、アゾ顔料、シ
アニン染料、多環キノン顔料、ペリレン系顔料、インジ
ゴ染料、チオインジゴ染料あるいはスクエアリック酸メ
チン染料などの有機顔料や染料が知られている。特に光
導電性を有する有機顔料や染料は無機材料に比べて合成
が容易で、しかも適当な波長域に光導電性を示す化合物
を選択できるバリエーションが拡大されたことなどから
数多くの光導電性有機顔料や染料が提案されている。例
えば米国特許第4123270号明細書、同第4247614号明細
書、同第4251613号明細書、同第4251614号明細書、同第
4256821号明細書、同第4260672号明細書、同第4268596
号明細書、同第4278747号明細書、同第4293628号明細書
に開示されたように、電荷発生層と電荷輸送層に機能分
離した感光層における電荷発生物質として光導電性を示
すジスアゾ顔料を用いた電子写真感光体などが知られて
いる。
一般的にかかる電子写真感光体の開発方向は、電子写真
感光体の本来の性能である高感度、環境依存性の少ない
こと、特性が常に一定であることなどを主に行なわれて
きている。しかして、その簡便性から電子写真感光体を
用いた画像形成方式において、画像形成後残留する現像
剤を除去することにより電子写真感光体を再度画像形成
に用いる再使用方式が一般的に用いられている。
かかる方式下の電子写真感光体は前述の電子写真感光体
の種々の特性の他に、現像剤の除去方式との一致性が重
要な特性ともなってきている。
現像剤の除去方式との一致性が悪いと感光体表面への現
像剤の固着や現像剤除去の際に感光体表面に傷を発生す
ることになり再使用の回数を極めて短いものにすること
になる。
また、感光体表面の劣化や帯電プロセスで発生する低抵
抗物質の付着と追跡により表面抵抗が下り、画像がぼけ
てくる現象を発生する。
従来、これら全ての要項を実用的に満足させるために現
像剤の改良、、現像剤の除去方式の改良、使用プロセス
の改良、感光体表面物性の改良、潤滑剤の関与など枚挙
にいとまがない状況である。
しかしながら、これらの技術は数種の技術の按分にゆだ
ねられており、極めてその効果を発揮させるのが難し
く、コストなどの上昇を伴なうことが常であった。
これらの技術的動向の一つで主に感光体表面の摩耗性を
向上し、トナーの固着を防止し、感光体の寿命を長寿命
にするものとして保護膜の技術が公知である。
これらの公知の技術は、以下に大別できる。
耐摩耗性の向上を目的として、樹脂層を設ける。しか
しながら樹脂層に電荷が蓄積して電位変動が大きい。
現像剤の固着防止を目的として、潤滑剤を含有した樹
脂層を設ける。しかしながらと同様で樹脂層に電荷が
蓄積し電位変動が大きい。
電荷の蓄積を防止する目的で、若干の導電性を付与し
た樹脂層を設ける。場合によっては潤滑剤との併用もあ
る。しかしながら導電性のコントロールが極めて難しく
画像ボケや電荷が蓄積して電位変動が大きくなり、最適
の領域を達成しにくい。
以上のように、現状では十分な特性の保護膜はいまだ達
成されていない。
また、画像形成プロセスにおいてレーザーに代表される
可干渉光を光源とする電子写真方式プリンタの感光体と
しては、セレン、セレン系合金、硫化カドミウム樹脂分
散系、ポリビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノ
ンとの電荷移動錯体などが用いられてきた。
また、レーザーとしてはヘリウム−カドミ、アルゴン、
ヘリウム−ネオンなどのガスレーザーが用いられてきた
が、最近、小型、低コストで直接変調が可能で半導体レ
ーザーが用いられるようになった。
しかし半導体レーザーは発光波長が750nm以上のものが
多く、以上のような感光体は、その波長領域で光感度が
低く、使用が困難であった。
そのため感光波長領域を比較的自由に選べる電荷発生層
と電荷輸送層との積層型感光体が、半導体レーザープリ
ンタ用感光体として注目されてきている。
積層型感光体の電荷発生層は、光を吸収して自由電荷を
発生させる役割を持ち、その厚さは、発生したホト.キ
ャリアの飛程を短くするために、0.1〜5μと薄いのが
通例である。
このことは入射光量の大部分が電荷発生層で吸収されて
多くのホト.キャリアを生成すること、さらには発生し
たホト.キャリアを再結合や捕獲により失活することな
く電荷輸送層に注入する必要があることに起因してい
る。
電荷輸送層は、静電荷の受容と自由電荷の輸送の役割を
もち、像形成光をほとんど吸収しないものを用い、その
厚さは通例5〜30μである。このような積層型感光体を
用い、レーザープリンターでレーザー光をライン走査し
て画像を出してみると、文字などのライン画像では問題
にならないが、ベタ画像の場合、干渉縞状の濃度ムラが
洗われた。この原因は、電荷発生層が前述の如く薄層で
形成されているために、この層で吸収される光量が制限
され、そのために電荷発生層を通過した光が基盤表面で
反射し、この反射光と光導電層表面での反射光との干渉
を生じたものによると考えられる。
積層型電子写真感光体は、例えば、従来の電子写真感光
体の断面図である第3図に示すように導電性基体1の上
に、電荷発生層2と電荷輸送層3とが積層された構成に
なっている。
第2図は従来の電子写真感光体に入射する光の光路を示
す説明図であり、1の導電性基体は、基体5上に導電層
4を有する積層構造からなっている。
この積層型感光体に、入射レーザー光6(発振波長は半
導体レーザーで約780nm、ヘリウム−ネオンレーザーで
約630nm)が入射した場合、電荷輸送層3に侵入した感
光体内部への入射光7とこの入射光7が導電性基体1の
表面で反射され電荷輸送層3の表面から出てくる導電性
基体表面での反射光8との干渉が生じる。
電荷発生層2と電荷輸送層3との積層の屈折率をn、厚
さをd、レーザー光の波長をλとする、ndがλ/2の整数
倍のときは、反射光の強度が極大、すなわち電荷輸送層
の内部へ入っていく光の強度が極小(エネルギー保存則
による)、ndがλ/4の奇数倍のときは反射光が極小、す
なわち内部へ入っていく光が極大となる。
ところで、dには製造上0.2μ以上の厚みムラは避けら
れない。
一方、レーザー光は単色性がよく、コヒーレントなた
め、dの厚みムラに対応して前記の干渉条件が変化し、
電荷発生層でのレーザー光の吸収量の場所ムラが生じ、
それがベタ画像の濃度の干渉縞状のムラとなって現れる
と考えられる。
なお、通常の複写機では、光源が単色光でないため、波
長によって干渉縞状の濃度ムラの幅が変り、平均化され
て見えなくなる。
従来、レーザー光を用いる電子写真法においては、例え
ば基体の反射面、導電層や感光層の積層界面における表
面状態を粗にし、凹凸を設けて反射光に位相差を生ぜし
めることにより干渉縞状の濃度ムラの発生を防止してい
た。
しかしながら、このような粗面化方法は積層型感光体の
場合、凹凸面上に形成される感光層が均一にならず、従
って画像欠陥や写真特性を著しく低下させる。
これまでに述べたことから明らかなように、電子写真感
光体は、当然のことであるが、適用される電子写真プロ
セスに応じた所定の感度、電気特性、さらには光学特性
を備えていることが要求される。
特に繰返し使用可能な感光体にあっては、その感光体の
表面層には、コロナ帯電、トナー現像、紙への転写、ク
リーニング処理などの電気的機械的外力が直接に加えら
れるためそれらに対する耐久性が要求される。具体的に
は、コロナ帯電時に発生するオゾンによる劣化のために
感度低下や電位低下、残留電位増加および摺擦による表
面の摩耗や傷の発生などに対する耐久性が要求されてい
る。
一方、感光体の耐湿性も重要な性質である。低湿におい
て優れた電子写真特性を備えていても、高湿下で感光体
表面電位が著しく低下する感光体においては、安定した
鮮明な画像を得ることが困難である。また、転写を行な
う電子写真プロセスでは、通常、感光体は繰返し使用さ
れるため、感光体の帯電劣化により、さらに耐湿性が低
下することが多い。
このような耐湿性の低下に対しては感光体をヒーターで
加温し、除湿を行なうことによってある程度改善される
が、常にヒーターを作動させなければならないためコス
トアップの要因となるものである。
さらに紙との接触による紙粉の付着は高湿下での画像流
れの原因の一つとなり、また、トナーのフィルミングや
クリーニング不良による残留トナーは、得られる画像を
著しく損ねるものであり、従って、これらの汚染されに
くく、かつ、容易に除去されにくくプロセス上の対策、
トナー上の対策を多大にしている。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、前述の従来技術の欠点を解消した保護
膜を有する電子写真感光体を提供することにある。即
ち、簡便な方法で、電荷の蓄積のしにくく、トナー固着
性の少ない耐久性に優れた保護膜を有する電子写真感光
体を提供することにある。また別の目的は、画像形成光
の可干渉性を取り除き、干渉により発生する濃淡ムラの
発生を防止するレーザープリンター用電子写真感光体を
提供することにある。
[問題点を解決する手段、作用] 本発明は、導電性基体/感光層/保護膜からなる電子写
真感光体において、保護膜が一般式CFで示される
フッ化カーボンを分散した状態で含有することを特徴と
する電子写真感光体から構成される。
以下、本発明について積層型感光体を例として図面に沿
つて説明する。
本発明の電子写真感光体は、第1図の本発明の構成によ
る電子写真感光体の1例において光の光路を示す説明図
中に示すように導電性基体1の上に電荷発生層2と電荷
輸送層3とからなる感光層が積層されている。ここで
は、導電性基体1は、基体5の上に導電層4を設けたも
のを示したが、基体5がそれ自体導電性を有したもので
もよい。
保護膜9は電荷発生層2と電荷輸送層3からなる感光層
の上に積層されている。
上記のように特定の保護膜層を形成したことにより、レ
ーザー光6が入射した場合、感光体内部への入射光7
は、導電性基体1の表面での反射光8とは、保護膜層内
において拡散レーザー光10となるため干渉を生じないこ
とになる。
本発明で導電性基体とは、基体自体が導電性をもつもの
と基体上に導電層を有するものをいう。
基体自体が導電性を有するものとしては、例えば、アル
ミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、
バナジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケル、
インジウム、金や白金などがあり、基体上に導電層を有
するものとしては、アルミニウム、アルミニウム合金、
酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム−酸化錫合金
などを真空蒸着法によって被膜形成された層を有するプ
ラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル
樹脂、ポリフッ化エチレンなど)、導電性粒子(例えば
カーボンブラック、銀粒子、SnO2系粒子、SnO2コートTi
O2系粒子など)を適当なバインダーとともにプラスチッ
クの上に被覆した基体、導電性粒子をプラスチックや紙
に含浸した基体や導電性ポリマーを有するプラスチック
がある。
導電性顔料粉末および必要に応じて表面凹凸形成様粒子
を分散する樹脂は、(1)基体に対する密着性が強固で
あること、(2)粉体の分散性が良好であること、
(3)耐溶剤性が充分であること、などの条件を満たす
ものであれば使用できるが、特に硬化性ゴム、ポリウレ
タン、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル、シ
リコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの熱硬化性
樹脂が好適である。導電性粉末を分散した樹脂の体積抵
抗率は、1013Ωcm以下、好ましくは1012Ωcm以下が適し
ている。そのため塗膜において、導電性粉末は塗膜中10
〜60重量%の割合で含有されていることが好ましい。分
散にはロールミル、振動ボールミル、アトライター、サ
ンドミル、コロイドミルなどの常法による。塗布には基
体がシート上である場合にはワイヤーバーコート、ブレ
ードコート、ナイフコート、ロールコート、スクリーン
コートなどが適しており、基体が円筒状である場合には
浸漬塗布法が適している。
次に、電荷発生層2はスーダンレッド、ダイアンブル
ー、ジェナスグリーンBなどのアゾ顔料、アルゴールイ
エロー、ピレンキノン、インダスレンブリリアントバイ
オレットRRPなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペ
リレン顔料、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔
料、インドファストオレンジトナーなどのビスベンゾイ
ミダゾール顔料、銅フタロシアニン、アルミニウムクロ
ライド−フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料、キ
ナクロリドン顔料などの電荷発生物質をポリエステル、
ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロー
ス、ポリアクリル酸エステル類、セルロースエステルな
どの結着剤樹脂に分散して形成される。その厚さは0.01
〜1μ、好ましくは0.05〜0.5μ程度である。
電荷輸送層3は、主鎖または側鎖にアントラセン、ピレ
ン、フェナンスレン、コロネンなどの多環芳香族化合物
またはインドール、カルバゾール、オキサゾール、イソ
オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾー
ル、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、
トリアゾールなどの含窒素環式化合物を有する化合物、
ヒドラゾン化合物などの正孔輸送性物質を成膜性のある
樹脂に溶解または分散させた塗工液を塗布、乾燥させる
ことにより形成させる。その厚さは5〜20μが好まし
い。
保護膜9の電気的性質は、電荷の蓄積がともなわないこ
とを第1優先に考えると、108〜1013Ωcmの範囲におの
ずから規制される。
108Ωcm以下では電気潜像が拡散し、極めて画像の鮮明
度を悪くする傾向にある。
1013Ωcm以上では電荷の蓄積をともない、感光体の特性
を悪くする。
この点を考慮すると、電気抵抗をかかる範囲におさめる
場合、著しくこの範囲からはずれた導電性物質(例えば
SnO2、CuOなど)で達成しようとする局所的な電気抵抗
が著しく高抵抗な部分、著しく低抵抗な部分から構成さ
れることになり、均一性を欠くことになり、保護膜とし
ての特性があまり望ましいものではない。
また、一方の感光体の特性として、トナーの固着防止お
よびトナーの除去手段などのマッチングをよくするため
の表面潤滑性の付与を目的として潤滑剤を適応する場合
がある。
かかる場合、その摩擦抵抗はトナーの除去手段において
円滑に実施でき、潤滑を付与しすぎるとトナーの除去手
段における摺擦力が低下し、表面の付着物を完全にとり
きれなくなってしまう。
また、均一に溶解した状態では効果が少なく、かつ寿命
も短いものになってしまう。
しかしながら、一般式CFで表わされるフッ化カー
ボンはフッ素が非化学量論的に結合しており、C−Fと
C−C結合の二つから構成されることになる。
ここで、C−Fはポリテトラフルオロエチレンに代表さ
れるように潤滑性を付与する。ただし、完全にCF
でないのでポリテトラフルオロエチレンの潤滑性よりも
若干低く、電子写真感光体として最適である。
一方、C−Cはπ電子による結合のために導電性をもっ
ており、適度に構造中に分散して存在するので著しく電
気抵抗が低下することなく、保護膜の目的とする電気抵
抗の範囲によく一致してきやすい。
以上のように、一般式CFで表わされるフッ化カー
ボンは、、電気抵抗および潤滑性が極めて適度に、その
電子写真感光体の保護膜としての機能の範囲におさまる
ことがわかる。
また、フッ化カーボンは樹脂との屈折率差が極めて都合
よく光散乱性に富むことから、可干渉光の干渉防止効果
が特に著しくレーザープリンター用電子写真感光体にと
って望ましいものである。
フッ化カーボンの添加量としては、樹脂100部に対し、
1〜50部が望ましく、1部以上では効果が認められず、
また30部以上では微小な空隙が膜中に発生しトナーが固
着しやすくなる。
また、フッ化カーボンを含有する樹脂としてはポリメチ
ルメタクリレート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ
カーボネート、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコールお
よびその変性体(例えばポリビニルブチラートなど)、
フェノール樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂が使用可能で
ある。
特にポリカーボネートは、耐摩耗性に優れていること、
またポリカーボネート自身電荷の蓄積をしにくいことで
好都合なものである。
またアルコール可溶性樹脂は、フッ化カーボンの分散性
に優れ、感光層上に保護膜を形成しやすいこと、また電
荷の蓄積をしにくいことで極めて製造に適し、コスト的
にも安価に実施できる特徴をもつものである。
また熱硬化性フェノール樹脂もしくはポリウレタンは、
フッ化カーボンの分散性に優れ、耐摩耗性に極めて優れ
ていることから高耐久の保護膜を形成するに好都合であ
る。
保護膜の膜厚としては、付与する機能と目的とする耐久
性により若干最適値は異なるが、0.3〜10μが望まし
い。
0.3μ以下では保護膜としての機能が不完全であまり耐
久性が得られない。
また10μ以上では保護膜の静電容量が小さくなり表面電
位として残留しやすくなるので、電子写真感光体の電荷
の蓄積を防止するのが極めて困難となる。
さらに電荷発生層と電荷輸送層との積層順序を逆にし、
帯電極性を逆にした感光特性へ本発明の保護膜を実施す
ることを試みたが結果は良好であった。また、感光層が
単一層である場合においても、本発明の保護膜の効果を
十分に奏することが確認できた。
[実施例] 以下実施例に従って本発明の構成および具体的効果を説
明する。
実施例1 60φアルミシリンダー上に、ポリアミド樹脂(アミラン
CM8000,東レ(株)製)100部およびポリアミド樹脂(ト
レジンEF30T,帝国(株)製)100部をメチルアルコール/
n−ブチルアルコール(3/1)の溶剤に溶解し、浸漬法で
塗布した後100℃で20分間乾燥して、0.5μの下引層とし
た。次ぎにこの上に下記構造の顔料100部に対し、 結着剤ブチラール樹脂(SLEC−BM−2,積水(株)製)10
部をメチルエチルケトンに分散させ、浸漬法で塗布し10
0℃で15分間乾燥させ、0.5μの電荷発生層を形成した。
さらに、この上(最上層)には、下記構造のヒドラゾン
化合物100部と アクリロニトリル結着剤(サンレツクスSAN−C,三菱モ
ンサント(株)製)110部をモノクロルベンゼン中に分
散させた液を浸漬法で塗布し、100℃で20分間乾燥さ
せ、13μの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得
た。
これを試料(A)とする。
分子量5万のポリカーボネートZ樹脂100部とフッ化カ
ーボン(ダイキン(株)製)10部とをモノクロルベンゼ
ン500部で分散および溶解し、平均粒径2μのフッ化カ
ーボン分散液とし、この塗料を試料(A)上に、更に浸
漬塗布し、100℃、60分乾燥し、膜厚2μの保護膜を設
けた。
これを試料(B)とした。
さらに試料(C)として、分子量5万のポリカーボネー
トZ樹脂100部とフッ素系界面活性剤(フロラードFC43
1、住友スリーエム(株)製)10部をモノクロルベンゼ
ン500部に均一に溶解し、試料(A)上に、更に浸漬塗
布し、100℃、60分乾燥し、膜厚2μの保護膜を設けた
ものを得た。
試料(A)、試料(B)、試料(C)の電子写真感光体
に一次負帯電、像露光、現像転写、クリーニングを繰返
し実施する電子写真法で、耐久を10,000枚試みた。
試料(A)および試料(C)は表面傷、トナーフィルミ
ングが発生し、画像白抜け、カブリ現象が観察された
が、試料(B)は、極めて良好で、耐久による電荷輸送
層の残留電荷がなく、カブリ現象も観察されなかった。
なお、摩擦係数は、試料(A)を1として、他を相対的
に比較すると、試料(C)は1.2、試料(B)は0.5を示
し、試料(B)は極めて優れていた。
実施例2 実施例1における試料(B)の条件において、保護膜に
用いられた樹脂を熱硬化性フェノール樹脂(プライオー
フェン、大日本インキ(株)製)に代え、溶剤をメタノ
ールに代え、他は同一組成比率で得た塗料を塗布後、14
0℃、20分加熱硬化し、膜厚2μの保護膜を設けた。
これを試料(D)とした。
実施例1と同じようにして、その特性を評価したとこ
ろ、耐久20,000枚の時点まで何ら異常なく使用すること
ができ、極めて優れたものであった。
実施例3 実施例1における条件において、電荷発生剤をε型銅フ
タロシヤニン(大日本インキ(株)製)とした他は、全
く同一手法により感光体を作成し、保護膜を設けないも
のを試料(E)とし、本発明の保護膜を設けたものを試
料(F)とした。
上記試料の感光体を使用して、一次負帯電、波長785nm
に中心波長を有する半導体レーザーでの像露光、現像転
写、クリーニングを繰返したところ(レーザービームプ
リンター、LBP−CX、キヤノン(株)製による)、耐久1
0,000枚の時点で試料(E)はフィルミング、白抜け、
カブリなどの画像欠陥が発生したが、試料(F)は良好
で、耐久による電位変動も全く観察されず、優れた電子
写真感光体であった。
また試料(E)はレーザー光による干渉のため画像に濃
淡の紋様が発生したが、試料(F)は完全に画像に濃淡
の紋様は発生せず、均一の濃度の画像を入手できた。
実施例4 実施例1における試料(B)の条件において、保護膜に
用いられた樹脂をアルコール可溶性樹脂(VMCH、UCC社
製)に代え、溶剤をメタノールに代えた他は、同一組成
比率で分散液を製造し、塗布後、80℃、20分加熱硬化し
て、膜厚2μの保護膜を設けたものを試料(G)とし
た。
実施例1と同様にして、その特性を評価したところ、2
0,000枚時点まで何ら異常なく使用することができ、極
めて優れたものであった。
実施例5 実施例1における試料(B)の条件において、保護膜に
用いられた樹脂をポリウレタン(ニッポラン800および
コロネートの併用、日本ポリウレタン(株)製)に代
え、溶剤をメチルエチルケトンに代えた他は、同一組成
比率で分散液を製造し、塗布後、140℃、30分加熱硬化
して、膜厚2μの保護膜を設けたものを試料(H)とし
た。
実施例1と同様にして、その特性を評価したところ、2
0,000枚時点まで何ら異常なく使用することができ、極
めて優れたものであった。
[発明の効果] 本発明は、従来の電子写真感光体の感光層の上に、保護
膜として、フッ化カーボンを含有する層を設けること
で、電荷の蓄積のしにくい、しかもトナー固着性の少な
い耐久性の優れた電子写真感光体を製造し、また、レー
ザープリンター用電子写真感光体として、画像形成光の
可干渉性を取り除き、干渉により発生する濃淡ムラの発
生を防止する効果を奏する。しかして、この干渉防止効
果は、下地層に凹凸を設けることをしないので、積層型
感光体の面が均一になり、従って画像欠陥を発生させた
り、電子写真特性を著しく低下させたりすることがな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を有する電子写真感光体の1例の
入射する光の光路を示す説明図、第2図は従来の電子写
真感光体に入射する光の光路を示す説明図、第3図は従
来の電子写真感光体の断面図を示し、符号の1は導電性
基体、2は電荷発生層、3は電荷輸送層、4は導電層、
5は基体、6は入射レーザー光、7は感光体内部への入
射光、8は導電性基体の表面での反射光、9は保護膜、
10は保護膜層内で拡散されたレーザー光を示すものとす
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体/感光層/保護膜からなる電子
    写真感光体において、保護膜が一般式CFで示され
    るフッ化カーボンを分散した状態で含有することを特徴
    とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】保護膜がポリカーボネート樹脂を主に結着
    剤として用いる特許請求の範囲第1項記載の電子写真感
    光体。
  3. 【請求項3】保護膜がアルコール可溶性樹脂を主に結着
    剤として用いる特許請求の範囲第1項記載の電子写真感
    光体。
  4. 【請求項4】保護膜が熱硬化性フェノール樹脂を主に結
    着剤として用いる特許請求の範囲第1項記載の電子写真
    感光体。
  5. 【請求項5】保護膜がポリウレタン樹脂を主に結着剤と
    して用いる特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光
    体。
  6. 【請求項6】導電性基体/感光層/保護膜からなる電子
    写真感光体において、保護膜が一般式CFで示され
    るフッ化カーボンを分散した状態で含有し、かつ保護膜
    が光散乱性を有する電子写真感光体であって、画像露光
    に可干渉光を用いる画像形成プロセスに適用される特許
    請求の範囲第1項、第2項、第3項、第4項または第5
    項に記載の電子写真感光体。
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