JP3865551B2 - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成を行なう電子写真装置、及び電子写真装置に用いる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真装置の高画質化に伴い、トナーの小粒径化や半導体レーザーの短波長化等が進められている。同時に従来問題とされていなかった電子写真感光体感光層上の欠陥が微小黒点等となり画像に影響を与えてしまっている。これは、電子写真感光体基体である切削アルミニウム管に起因することがわかっている。その原因として、特にダイヤモンドバイト等により切削加工を施すことにより、切削液や切削粉が基体に残留し、その上に感光層を塗布することで画像形成時に欠陥となって現れることが挙げられる。この問題を解決するため、特開平7−32241号公報、特開平7−77814号公報、特開平7−104485号公報等では、切削粉等が残らず洗浄が可能となる切削加工方法が提案されている。
【0003】
しかし、これらの方法を用いて切削を施した電子写真感光体基体を用いても、高温高湿環境下においては微小黒点が発生してしまっていた。
さらに近年、オゾン発生の減少や印加電圧の縮小等のメリットを有することから帯電方式に接触帯電方式を用いた画像形成装置が利用されているが、電子写真感光体に直接高電圧を印加するため微小黒点の発生が起こりやすいという問題もあった。
【0004】
また、像露光手段に半導体レーザーを用いた電子写真用感光体においては、像露光時の入射光が、感光層を透過し導電性支持体より反射された反射光と干渉を起こし、画像形成時に干渉縞と呼ばれる模様の発生を起こす問題がある。
この問題を解決するために、導電性支持体上に下地処理を行なう方法が提案されている。特許第2619162号では下地処理として陽極酸化を行なう方法が提案され、特開平6−67441号公報ではホーニング処理を行なう方法が提案されている。
しかしこれらの方法を用いることによって、製造工程が複雑になるため処理費用がかかり、かつ高温高湿下において画像形成時に微小黒点の発生が起こることから、微小黒点等の発生のない良好な画像を得られ、さらに干渉縞の発生のない電子写真用感光体が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、上記従来技術に鑑みて、微小黒点の発生がなく、かつ充分な光散乱作用を有するので干渉縞の発生のない電子写真感光体を得ることにあり、また該電子写真感光体を装着し微小黒点の発生がなく、かつ充分な光散乱作用を有するので干渉縞の発生のない画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々の実験により、これら微小黒点発生や干渉縞発生は、電子写真用感光体基体と感光層の間に塗布する中間層の基体への接着状態に最も起因すること見いだし、かつ検討の結果、該中間層の基体への接着状態を改善することにより本発明に到達した。
【0007】
すなわち、通常、干渉縞を防止するために樹脂に無機顔料フィラーを分散させた中間層が基体上に塗工されるが、該中間層の基体への接着状態が均一でなく、良好な接着を示す箇所と接着不良の箇所が存在する場合に、その不均一性に起因して接着不良箇所が画像上微小黒点として現れことが見い出され、更なる検討の結果、前記中間層を導電性切削基体に塗布する際に、切削加工により作成された凹又は凸頂点部に無機顔料フィラーが直接接触するときには、前記問題が発生すること、而してこのような悪い接着状態の出現を回避することにより、本発明の目的を達成できることを見い出した。
【0008】
より具体的には、本発明においては、微小黒点の発生防止のために切削加工を行なわない無切削アルミニウム素管を用い、かつ、これに適した特定の中間層即ち露光波長の1/5〜1/2の大きさの白色顔料を含む中間層を塗布することにより、接着性が良好で微小黒点の発生のない良好な電子写真感光体を得ることが可能となった。
【0009】
無切削アルミニウム素管は平滑度が高く高反射率の表面を有しており、そのため像露光手段に半導体レーザーを用いた電子写真用感光体においては、像露光時の入射光が、感光層を透過し導電性体より反射された反射光と干渉を起こし、画像形成時に干渉縞と呼ばれる模様の発生を起こす問題がある。特に最近高画質化の要請から、半導体レーザーの波長がより短いものが求められているが、それに伴い干渉縞の発生がより顕著になってしまっている。
【0010】
したがって上記目的は、本発明の(1)「導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する電子写真感光体において、導電性基体に無切削素管を用い、かつ基体上に、結着樹脂中に露光波長の1/5〜1/2の粒子径の白色顔料を分散してなる厚みが0.5〜6μmの中間層を有することを特徴とする電子写真感光体」、(2)「前記電子写真感光体の中間層に含まれる白色顔料の平均粒子径が0.2〜0.3μmであることにより、無切削素管上に接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない前記第(1)項記載の電子写真感光体」、(3)「前記電子写真感光体の中間層に含まれる白色顔料が酸化チタンであることにより、無切削素管上に接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真感光体」によって達成される。
【0011】
また上記目的は、本発明の(4)「前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の電子写真感光体を装着し、帯電手段として接触帯電手段を有することにより、帯電手段に接触帯電方式を用いることで、微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を出力可能なことを特徴とする電子写真装置」、(5)「前記電子写真感光体に対する露光手段として、800nm以下の波長を有する半導体レーザーが用いられることにより、露光手段に800nm以下、より好ましくは780nm〜500nmの波長を有する半導体レーザーを用いることで、微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を出力可能なことを特徴とする前記第(4)項記載の電子写真装置」によって達成される。
【0012】
すなわち本発明によれば、導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する電子写真感光体において、導電性体に無切削素管を用い、かつ体上に露光波長の1/5〜1/2の粒子径の白色顔料を含む中間層を有する電子写真感光体を用いることで、感光体基体と中間層との接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない良好な画像を出力することが可能となる。無切削素管は表面にダイヤモンドバイト等による表面切削加工を加えず、かつ研磨や陽極酸化処理等の表面処理を行なわないものをいい、素管の成形方法としては、一般的にEI法、ED法、DI法、II法などがあるが、いずれのものも用いることが可能である。
また、素管に用いる材質はアルミニウム合金であり、JIS3003系、JIS5000系、JIS6000系が挙げられるが、いずれのものも用いることができる。
【0013】
さらに、前記電子写真感光体の中間層に含まれる白色顔料の平均粒子径が0.2〜0.3μmであれば、無切削素管上に接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない電子写真感光体を得ることが可能となる。白色顔料の粒子径は走査型電子顕微鏡や粒度分布計等により測定が可能であるが、いかなる方法を用いてもかまわない。
【0014】
さらに、中間層に含まれる白色顔料が酸化チタンであれば、無切削素管上に接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない電子写真感光体を得ることが可能となる。酸化チタンはルチル型とアナターゼ型が挙げられるが、いずれのものも用いることが可能である。
【0015】
さらにまた、本発明によれば、前記電子写真感光体に対し、帯電手段に接触帯電方式を用いることで、微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を出力可能な電子写真装置を得ることができる。接触帯電装置にはゴムローラーを用いた接触帯電ローラーや、導電性ブラシ、磁気ブラシ等を用いた接触帯電ブラシが主に挙げられるが特に限定されるものではない。また、露光手段に800nm以下、より好ましくは780nm〜500nmの波長を有する半導体レーザーを用いることで、微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を出力可能な電子写真装置を得ることができる。
【0016】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明に用いる電子写真感光体用導電性体はJIS3003系、JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム合金が用いられ、EI法、ED法、DI法、II法など一般的な方法により成形を行なったものであり、ダイヤモンドバイト等による表面切削加工や研磨、陽極酸化処理等の表面処理を行なわないものである。
【0017】
体上に形成する感光層は、中間層上に電荷発生物質を含有する電荷発生層および電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を積層した積層型の感光層や、中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を合わせ持つ単層型の感光層のいずれでもよい。
【0018】
中間層の構成は、結着樹脂中に粒子を分散したものが用いられ、結着樹脂としてはポリビニルアルコール、ニトロセルロース、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂などを利用することができる。中間層に分散させる粒子としては酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、シリカ及びそれらの表面処理品が用いられ、酸化チタンが分散性、電気的特性においてより好ましく、ルチル型とアナターゼ型のいずれのものも用いることが可能である。
本発明における中間層を形成するには、例えば上述の結着樹脂を有機溶剤中に溶解し、その溶液中に上述の粒子をボールミル、サンドミル等の手段で分散し、体上に塗布、乾燥すればよい。中間層の厚みは0.5〜6μmである。
【0019】
電荷発生層は電荷発生物質を主成分とする層であり、必要に応じてバインダー樹脂が用いられる。
電荷発生物質としては、無機系材料あるいは有機系材料のいずれも用いることができる。無機系材料としては、結晶セレン、アモルファスセレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素等のセレン化合物やアモルファスシリコンなどが挙げられる。アモルファスシリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に使用される。
【0020】
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0021】
必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。また、電荷発生層には、必要に応じて電荷輸送物質を添加してもよい。
【0022】
電荷発生層を形成する方法としては、大別すると、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが挙げられる。真空薄膜作製法としては、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが挙げられ、上述した無機系材料あるいは有機系材料を用いて電荷発生層が良好に形成できる。また、キャスティング法によって電荷発生層を形成するには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要に応じてバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布し乾燥させればよい。塗布方法としては、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などを用いることができる。
このようにして形成される電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、特に0.05〜2μmが好ましい。
【0023】
電荷輸送層は電荷輸送物質を主成分としてなる層であり、電荷輸送物質および必要に応じてバインダー樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン、シクロヘキサノンなどに溶解あるいは分散し、その溶液あるいは分散液を塗布し乾燥させることにより形成することができる。また、電荷輸送層には、必要により、可塑剤、レベリング剤などを添加することもできる。
【0024】
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがあり、電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、3,5−ジメチル−3’,5’−ジターシヤリーブチル−4,4’−ジフェノキノンなどの公知の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0025】
また、正孔輸送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられ、これらの正孔輸送物質は単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0026】
電荷輸送層に用いられるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート(ビスフェノ−ルA型、ビスフェノ−ルZ型等)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
バインダー樹脂の使用量は、電荷輸送物質100重量部に対して0〜150重量部が適当である。
【0027】
また、バインダー樹脂としては、バインダー樹脂としての機能および電荷輸送物質としての機能を有する高分子電荷輸送物質を用いることもできる。このような高分子電荷輸送物質としては、(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾール環を有する重合体、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−183719号公報に記載の化合物などが例示できる。(b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を有する重合体、例えば特開昭57−78402号公報、特開平3−50555号公報に記載の化合物などが例示できる。(c)ポリシリレン重合体、例えば特開昭63−285552号公報、特開平5−19497号公報、特開平5−70595号公報に記載の化合物などが例示できる。(d)主鎖および/または側鎖に第3級アミン構造を有する重合体、例えばN,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−13061号公報、特開平1−19049号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−105260号公報、特開平2−167335号公報、特開平5−66598号公報、特開平5−40350号公報に記載の化合物などが例示できる。
このようにして形成される電荷輸送層の膜厚は、5〜100μm程度が適当である。
【0028】
電荷輸送層中に添加してもよい可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量はバインダー樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。 また、レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂に対して0〜1重量%程度が適当である。
【0029】
電荷発生物質と電荷輸送物質よりなる単層型感光体は、電荷発生物質および電荷輸送物質としては、前記の材料を用いることができる。このような単層型の感光層を形成するには、電荷発生物質、電荷輸送物質およびバインダー樹脂を適当な溶剤、例えばテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶剤にボールミル、アトライター、サンドミルなどにより溶解ないし分散させ、これを適度に希釈して塗布し乾燥させればよい。塗布は浸債塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などを用いて行なうことができる。バインダー樹脂としては、電荷輸送層のバインダー樹脂として例示したバインダー樹脂をそのまま用いることができ、また電荷発生層のバインダー樹脂として例示したバインダー樹脂と混合して用いてもよい。単層型の感光層には、必要により可塑剤やレべリング剤などを添加することもできる。また、ピリリウム系染料およびビスフェノールA型ポリカーボネートから形成される共晶錯体に、電荷輸送物質を添加した単層型の感光層も、適当な溶媒を用い上記と同様な塗工法により形成することができる。
このようにして形成される単層型の感光層の膜厚は、5〜100μm程度が適当である。
【0030】
さらに、本発明における電子写真感光体には、感度の低下や残留電位の上昇を防止する目的で酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤は有機物を含む層ならばいずれの層に添加してもよいが、電荷輸送物質を含む層に添加することにより特に良好な効果を得ることができる。
また、感光層の上に必要に応じて膜厚0.5〜10μmの保護層を形成してもよい。保護層中には前述のような添加剤、分散粒子を含有させることができる。
【0031】
次に、本発明の電子写真プロセス、電子写真装置について説明する。本発明の電子写真プロセスには、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、分離手段、クリーニング手段などの各手段として、公知のいずれの手段も使用することができ、したがって本発明の電子写真装置は、これらいずれの手段を装着したものであってよい。例えば、帯電手段においてはコロナ帯電方式に代表される非接触帯電方式、帯電ローラー、帯電ブラシなどに代表される接触若しくは近接配置帯電方式のいずれもが使用できる。特に、オゾン発生量が少なく、印加電圧の小さい接触帯電方式は良好に使用される。帯電ローラーには、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDMゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等の帯電部材が用いられる。また帯電ブラシにおいては、レーヨン繊維、カーボン繊維等の導電性ブラシや、導電スリーブとこれに内包されるマグネットロールとこのマグネットロールの磁界により磁気拘束された導電性磁性粒子(導電性磁性キャリア)で構成された磁気ブラシ等が用いられる。
【0032】
露光手段においては、半導体レーザーを用い、その波長は780nm以下、好ましくは780〜500nmであり、解像度を向上するためにレーザービーム径を絞るなどのものも良好に使用できる。現像手段においては、湿式現像法、乾式現像法のいずれもが良好に使用できる。また、高解像度の画像を得るために、トナー粒径を小さくする、カプセルトナーを用いるなども非常に有用である。
【0033】
転写手段においては、直接紙に転写する手段はもちろんのこと、転写ベルト、転写ローラなどの中間転写体を用いることも有用である。
【0034】
クリーニング手段として、ブレード法、ブラシ法などの公知の方法を用いることができる。また、転写効率及びクリーニング効率を向上するため、感光体の表面エネルギーを低減させるべく外添剤を感光体表面に具備できる装置を併用することは有用であり、良好に使用される。
【0035】
本発明の画像形成装置は、例えば図1に示されるように、矢印方向に回転する感光体ドラム(101)の周辺部に、接触帯電装置(102)、露光装置からの像露光手段(103)、現像装置(104)、転写装置(106)、クリーニングブレード(107)、除電ランプ(108)、定着装置(109)等が設けられており、ここに転写体(105)が供給される。
ここでイメージ露光手段(103)は、複写原稿の反射光をレンズやミラーを介して照射するアナログイメージ露光、または好ましくはコンピューター等からの電気信号、あるいは複写原稿をCCD等の画像センサで読み取り変換した電気信号等を、LEDアレイや好ましくはレーザー光等により光像として再現するデジタルイメージ露光のいずれであってもよい。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明は実施例によって、限定されるものではない。
画像形成時に発生する微小黒点と電子写真感光体の関係を調べるため、電子写真感光体を次のような方法で作成した。
(実施例1)
ED法により作成した外径30mm、長さ340mmの無切削アルミニウム素管に中間層用塗工液に白色顔料である平均粒子径0.25μmの酸化チタン70重量部、アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50−S(固形分50%):大日本インキ化学工業製)15重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンL−121−60(固形分60%):大日本インキ化学工業製)10重量部、メチルエチルケトン100重量部からなる混合物をボールミルで72時間分散し作成し、130℃で20分間乾燥して、膜厚3μmの中間層を作成した。
次に化1の構造式に示すトリスアゾ顔料10重量部を、ポリビニルブチラール(BM−2:積水化学工業社製)4重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解した樹脂液に添加し、ボールミルにて72時間分散を行なった。分散終了後、シクロヘキサノン210重量部を加え3時間分散を行ない、電荷発生層用塗工液を作成した。これを前記中間層上に塗布し、130℃10分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を作成した。
【0037】
【化1】
Figure 0003865551
【0038】
次に、化2の構造式に示す化合物7重量部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ200:三菱ガス化学社製)10重量部、シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した。これを前記電荷発生層上に塗布し、130℃で20分間乾燥して、平均膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0039】
【化2】
Figure 0003865551
【0040】
(比較例1)
外径30mm、長さ340mmの切削アルミニウム素管を使用した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成した。
【0041】
(実施例2)
中間層用塗工液に平均粒子径0.35μmの酸化チタンを使用した以外は実施例1と同様に、電子写真感光体を作成した。
【0042】
(比較例2)
中間層用塗工液に平均粒子径0.15μmの酸化チタンを使用した以外は実施例1と同様に、電子写真感光体を作成した。
【0043】
得られた電子写真感光体を、像露光手段に780nmの半導体レーザー及び帯電手段に接触ローラー帯電器を備えた画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF−200)を用い、高温高湿環境下(30℃、90%)における白紙出力時の微小黒点、及びハーフトーン出力時の干渉縞を評価した。その結果、表1のように導電性支持体に無切削素管を用い、かつ支持体上に露光波長の1/5〜1/2の大きさの白色顔料を含む中間層を有する電子写真感光体においては微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を得ることができた。
【0044】
【表1】
Figure 0003865551
【0045】
(実施例3)
像露光手段に650nmの半導体レーザーを用いるように露光用光源を改良した画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF−200)を用い、高温高湿環境下(30℃、90%)における白紙出力時の微小黒点、及びハーフトーン出力時の干渉縞を、実施例1と同様に作成した電子写真感光体を用いて評価を実施した。
【0046】
(比較例3)
外径30mm、長さ340mmの切削アルミニウム素管を使用した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し、像露光手段に650nmの半導体レーザーを用いた画像形成装置により評価を実施した。
【0047】
(比較例4)
中間層用塗工液に平均粒子径0.35μmの酸化チタンを使用した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し、像露光手段に650nmの半導体レーザーを用いた画像形成装置により評価を実施した。
【0048】
(実施例4)
中間層用塗工液に平均粒子径0.15μmの酸化チタンを使用した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し、像露光手段に650nmの半導体レーザーを用いた画像形成装置により評価を実施した。
その結果、表2のように導電性支持体に無切削素管を用い、かつ支持体上に露光波長の1/5〜1/2の大きさの白色顔料を含む中間層を有する電子写真感光体においては微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を得ることができた。
【0049】
【表2】
Figure 0003865551
【0050】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明の導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する電子写真感光体において、導電性体に無切削素管を用い、かつ基体上に、結着樹脂中に露光波長の1/5〜1/2の粒子径の白色顔料を分散してなる厚みが0.5〜6μmの中間層を有する電子写真感光体を用いることで、導電性体上の切削加工や表面処理等を行なわないため、電子写真感光体を低コストで作成でき、また感光体基体と中間層との接着性が良好になるため微小黒点の発生のなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない良好な画像を出力することが可能となり、前記電子写真感光体の中間層に含まれる白色顔料の平均粒子径が0.2〜0.3μmであれば、導電性体上の切削加工や表面処理等を行なわないため、電子写真感光体を低コストで作成でき、また無切削素管上に接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない電子写真感光体を得ることが可能となり、中間層に含まれる白色顔料が酸化チタンであれば、無切削素管上に接着性が良好で微小黒点の発生がなく、かつ半導体レーザーによる可干渉光の像露光に対して干渉縞の発生のない電子写真感光体を得ることが可能となり、前記電子写真感光体に対し、帯電手段に接触帯電方式を用いることで、微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない良好な画像を出力可能な電子写真装置を得ることが可能となり、露光手段に800nm以下、より好ましくは780nm〜500nmの波長を有する半導体レーザーを用いることで、微小黒点の発生がなく、かつ干渉縞のない、高解像度、高画質の画像を得ることが可能となるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電荷現像用負極性磁性トナーが適用される電子写真装置の1例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
101 感光体ドラム
102 接触帯電装置
103 イメージ露光
104 現像装置
105 転写体
106 接触転写装置
107 クリーニングブレード
108 除電ランプ
109 定着装置

Claims (5)

  1. 導電性基体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する電子写真感光体において、導電性基体に無切削素管を用い、かつ基体上に、結着樹脂中に露光波長の1/5〜1/2の粒子径の白色顔料を分散してなる厚みが0.5〜6μmの中間層を有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 白色顔料の平均粒子径が0.2〜0.3μmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 中間層の白色顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体を装着し、帯電手段として接触帯電手段を有することを特徴とする電子写真装置。
  5. 前記電子写真感光体に対する露光手段として、800nm以下の波長を有する半導体レーザーが用いられることを特徴とする請求項に記載の電子写真装置。
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