JPH0681406U - カード式コンパクト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 数枚のカード形化粧品板を取外し可能に積層
収納し、これらを個別に水平方向に回動して外部に引き
出し使用できる集合構成とし、各種化粧に対応できるよ
うにしたカード式コンパクトを得る。 【構成】 カード支持台２を底板８、背面板９及び開閉
できる上面板10の横長なコ字形とし、底板８両側から上
部が上面板10に開けた孔13, 13に嵌入する支柱12, 12を
立て、かつこの上面板10を閉状態にロックし、またロッ
クを解除できる機構を付設し、このカード支持台２に、
後部側両隅に前記支柱12の一方に嵌める枢支孔16と他方
の支柱12に側方から係合させる係合溝17を設け、支柱12
を支点として水平方向に回動して外部に引き出せるカー
ド形化粧品板３を数枚とり外し可能に支持させ、コ字形
に屈曲できる１枚板状のケース１に収納した構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、それぞれ水平方向に回動して外部にとり出せる数枚のカード形化粧 品板を積層収納したカード式コンパクトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ブラウスの胸ポケット等にも容易に収めることのできる便利さから、カード状 に極く薄形に形成し、一面に浅く化粧品を充填したいわゆるカード式コンパクト は以前から用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

カード式コンパクトは前記のように携帯に至極便利であり、活動的な現代向き のものであるが、何分充填化粧品種別が限られることから、多種の化粧に対応で きず、結果的に数枚のカード式コンパクトを個別に持つことになってしまう。

【０００４】 本考案は、数枚のカード形化粧品板を取外し可能に積層収納し、これらを個別 に水平方向に回動して外部に引き出し使用できる集合構成とし、各種化粧に対応 できるようにしたカード式コンパクトを得るにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のカード式コンパクトは、底板４、背面板５、蓋板６の前空きコ字形に 屈曲できる１枚板からなり、底板４と蓋板６の前部間に止め具７を設けたケース １と、台板８、背面板９及び開閉できる上面板10の小形横長な前空きコ字形であ って、台板８左右両側から上部前面に係合溝11を切込んだ支柱12, 12を立て、上 面板10にはこの支柱12, 12上部を嵌入する孔13, 13を開け、かつ裏面に配したピ ン14により前記係合溝11, 11に係合して上面板10の閉状態をロックし、さらにこ のピン14を屈曲させ係合溝11, 11から離脱させて上面板10のロックを解除して開 可能とする押込み操作板15を付設し、台板８を介し前記ケース１底板４上面奥部 に固定されたカード支持台２と、後部側の一方の隅部には枢支孔16を、他方の隅 部にはΩ形の係合溝17を設け、枢支孔16を前記一方の支柱12に嵌め、係合溝17を 他方の支柱12に側方から係合して前記カード支持台２に取付けられてケース１底 板４上に積層収納され、使用時一方の支柱12を支点として水平方向に回動して外 部に引出される所要枚数のカード形化粧品板３群とで構成している。

【０００６】

【作用】

上記において、常時は図１ｄに示すようにカード支持台２の上面板10はピン14 が支柱12, 12の係合溝11, 11に係合し、これによりカード支持台２はコ字形にロ ックされ、各カード形化粧品板３はカード支持台２に支持されている。

【０００７】 化粧時には図２に示すように、止め具７を外してケース１の蓋板６を上方後部 に開き、つぎに所要のカード形化粧品板３の前面角部に指先を当て、一方の支柱 12を支点として水平方向に回動させて外部に引き出し使用する。

【０００８】 化粧品を使い切ったり、あるいは他種のカード化粧品板３と交換したいときは 、カード支持台２上面板10の押込み操作板15を矢示のように後方に押込みスライ ドし、この押込みでピン14中間部を押込みその両端部を反転させて係合溝11, 11 から離脱させて上面板10ロックを解除し、この後この上面板10を上方後部に開い てカード化粧品板３を交換すればよい。

【０００９】

【実施例】

以下図面を参照して一実施例を説明するに、本考案のカード式コンパクトはケ ース１、カード支持台２及びカード形化粧品板３群とで構成している。

【００１０】 ケース１は、矩形状の１枚板の中間帯に適宜の間隔の平行な肉薄ヒンジによる 屈曲線を設け、この屈曲線で屈曲することにより底板４、背面板５、蓋板６の前 空きコ字形に形成できる形状のものであり、底板４と蓋板６の前面側に止め具７ を設けている。この止め具７は蓋板６を底板４に係止できるものであれば適宜の ものでよいが、図では底板４側に止め孔18を開けた屈曲板19を、また蓋板６側に は図示してないが表面側に止めボタンがあり、止め孔18を止めボタンに嵌め込ん で結合できるようにしている。

【００１１】 カード支持台２は台板８、背面板９及び肉薄ヒンジ20で開閉できる上面板10の 小形横長な前空きコ字形であって、図１ａ、図２に示すように前記ケース１の底 板４の背面板５近く奥部上面に台板８をビス止めすることで固定されている。

【００１２】 このカード支持台２は、台板８の左右両側から頭部を球面状とし上部前面側に 横一字状の係合溝11, 11を切込んだ支柱12, 12が立ててあり、一方上面板10は遊 端側中間部を切欠いて空所21とし、この空所21両側に支柱12, 12上部が嵌入する 孔13, 13を開け、裏面側のこの孔13, 13の中間線両側から上面板10と適宜の間隙 を保って平行に前部側に延出する受片22, 22、22, 22が切起しのように分岐して あり、上面板10裏面と受片22, 22、22, 22間の間隙に孔13, 13間に渡る長尺なピ ン14を挿入している。

【００１３】 このピン14は孔13, 13の略中間線に位置しており、支持台２がコ字形になるよ う上面板10を閉じると、ピン14が支柱12, 12の頭部を滑動して係合溝11, 11に係 合し、図１ｄに示すように上面板10は支柱12, 12に結合し閉状態にロックされる 。

【００１４】 また上面板10には空所21を利用して上面板10ロック解除用の押込み操作板15を 後方へ押込み可能に付設している。この押込み操作板15は長尺な表板23の中間部 から折曲げ部24を介し短尺な裏板25を折り戻し、空所21部にスライド可能に挾持 させたものである。

【００１５】 即ち、挾持装着した状態で裏板25両側の前向き端縁26, 26が上面板10の後向き 肉厚段部27, 27に係止して前面側に抜け出さず、折曲げ部24が空所21の凹み端縁 28に当接するまで押込みスライドできる。

【００１６】 この操作板15の裏板25の上面には横一字状に突条29が突出してあり、この突条 29がピン14を押えてピン14が移動しないようにしており、そして操作板15を後部 側に押込むと突条29がピン14中間部を押込み、この押込みでピン14の両端側が角 部30, 30を支点として前面側に反転する。従って、ピン14が係合溝11, 11から離 脱し上面板10のロックを解除するので、上面板10を上方後部に開くことができる 。

【００１７】 カード形化粧品板３は、やや横長で極く薄手ないわゆるカード状のもので、上 面中央部に凹設した浅い収納部に化粧品31を充填し、後部両隅部には一方に枢支 孔16を、他方にはΩ形の係合溝17を切欠き、また前部側には一側から溝を切込み 、この溝部にスライドして収納、引出しできる化粧用具32が装備してある。

【００１８】 各カード形化粧品板３は化粧品31が異種なのでそれぞれの化粧用具32もパフ、 ブラシ等対応したものが装備してある。

【００１９】 このカード形化粧品板３は、枢支孔16を一方の支柱12に嵌め、係合溝17を他方 の支柱12に側方から押込み係合させることで所要数枚をカード支持台２に積層支 持し、ケース１底板４上に載置収納する。

【００２０】 なお、各図で33は樹脂製の鏡を示す。

【００２１】 この実施例において、化粧時には図２のように止め具７を外してケース１の蓋 板６を上方に開き、つぎに所要のカード形化粧品板３の前面図示左側角部に指先 を当て、この角部を介し枢支孔16側の支柱12を支点として水平方向に回動して外 部に引き出し、またこのカード形化粧品板３から化粧具32をとり外し、鏡33を見 て化粧する。

【００２２】 化粧品31を使い切ったり、または他種の化粧品板と入れ換えたいときは、図１ ａ、図２に矢示したように押込み操作板15を後方に押込みスライドさせる。する と、上面板10ロック用のピン14の中間部が後部側に押込まれ、この押込みでピン 14の両端側が角部30, 30を支点として前面側に反転して係合溝11, 11から離脱し 、上面板10のロックが解除される。そこで、上面板10を上方後部に開ければよい 。

【００２３】 上記実施例で、カード支持台２の台板８と背面板９の結合角部を肉薄ヒンジと し、カード支持台２をケース１のように２個所で折り曲げる１枚板状としてもよ い。またカード形化粧品板３の積層集合数は３層に限らない。

【００２４】

【考案の効果】

上記したように、本考案のカード式コンパクトは、カード形化粧品板３を所要 数枚積層し、化粧時には所要のものを水平方向に回動して外部に引き出して使用 する集合構造としたので、コンパクトなワンセット構成でありながら多種の化粧 に対応できて便利となる。また各カード形化粧品板３は簡単に交換できる組込み なので、化粧品の補充や化粧板の入れ換えも簡単にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例を示し、ａは全体の外形斜視図、ｂは
１枚のカード形化粧品板の外形斜視図、ｃはカード支持
台の分解斜視図、ｄはｃ図のＡ−Ａ線部断面図である。

【図２】同実施例の使用時の外形斜視図である。

【符号の説明】

１ ケース ２ カード支持台 ３ カード形化粧品板 14 ロック用ピン 15 押込み操作板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底板４、背面板５、蓋板６の前空きコ字
   形に屈曲できる１枚板からなり、底板４と蓋板６の前部
   間に止め具７を設けたケース１と、台板８、背面板９及
   び開閉できる上面板10の小形横長な前空きコ字形であっ
   て、台板８左右両側から上部前面に係合溝11を切込んだ
   支柱12, 12を立て、上面板10にはこの支柱12, 12上部を
   嵌入する孔13, 13を開け、かつ裏面に配したピン14によ
   り前記係合溝11, 11に係合して上面板10の閉状態をロッ
   クし、さらにこのピン14を屈曲させ係合溝11, 11から離
   脱させて上面板10のロックを解除して開可能とする押込
   み操作板15を付設し、台板８を介し前記ケース１底板４
   上面奥部に固定されたカード支持台２と、後部側の一方
   の隅部には枢支孔16を、他方の隅部にはΩ形の係合溝17
   を設け、枢支孔16を前記一方の支柱12に嵌め、係合溝17
   を他方の支柱12に側方から係合して前記カード支持台２
   に取付けられてケース１底板４上に積層収納され、使用
   時一方の支柱12を支点として水平方向に回動して外部に
   引出される所要枚数のカード形化粧品板３群とからなる
   カード式コンパクト。