JPS6112885Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧用コンパクトに係り、特に容器体
前面部に、該容器体に対し前後方向にスライド自
在の箱状の施錠用部材を設け、該施錠用部材のス
ライド操作で蓋の施錠、解錠を行なうようにして
解錠操作の容易化を意図した化粧用コンパクトを
提供することを目的とする。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。各図において、１は前後方向に長い角形の容
器体、２はヒンジ３で容器体Ｉ後部に係止された
蓋、そして４が前記容器体Ｉ前面部に該容器体Ｉ
前後方向にスライド自在に設けられた箱形の施錠
用部材である。

容器体Ｉは上面に凹設した凹所に化粧品５，６
と化粧筆７とを収納し、また前面下部から稍々巾
狭な平板状の案内板８を延出している。この案内
板８先端には、第２図に示すように僅かに側方に
突出するストツパ９，９を形成している。

蓋２は裏面に鏡１０を貼りつけ、また前部が前
記容器体Ｉ前端より幾分前方に突出する寸法であ
り、この突出端部は上半面を切欠いた薄肉で、こ
の薄肉部先端には上向きの隆部１１が形成してあ
る。

次に施錠用部材４であるが、この部材４は蓋２
を閉蓋した場合のコンパクトをそのまま前方に延
出したような外形で、その容器体Ｉへの対向面を
開放した箱型のものであり、内部を仕切り板１２
で上下に仕切り、下部室を前記案内板８にスライ
ド自在に遊嵌し、且つ該下部室の両側壁後部側に
前記ストツパ９，９に係止する突起１３，１３を
形成したものである。即ち、施錠用部材４は、案
内板８から抜け出ることなく該案内板８に案内さ
れて適宜間隔前後方向にスライドできる。

上記構成で、第１図ｂの開蓋状態から蓋２を閉
蓋し、次いで施錠用部材４を片手で握り持ちして
容器体Ｉに当接するまで図示右方にスライドさせ
れば、ｃ図のように施錠用部材４の上底後端部が
蓋２の前端薄肉部に上面から重合し、この重合状
態で蓋２薄肉部の上向き隆部１１が施錠用部材４
上底裏面に圧接するので両者は固く係合し、これ
により蓋２の閉蓋状態が安定的に保持される。開
蓋するには、施錠用部材４を逆方向（図示左方）
にスライドさせればよい。すると、該施錠用部材
４と蓋２との係合が解かれるので、この後蓋２を
手でｂ図のように開蓋する。

この種コンパクトでは、施錠用止め金は極く小
形であり、またこの止め金は勝手に解錠すること
ないように固めの施錠に構成しておくのが普通な
のでその解錠には難儀し、場合によつては指先や
爪を傷めることがある程である。

しかし上記本考案における施錠用部材４は比較
的大形な箱形であり、これを片手で握り持ちして
スライドさせることで施錠、解錠できるので操作
は極く容易且つ安全であり、上記従来品の止め金
解錠のように指先を傷めたりするようなおそれは
全くない。逆に云えば、施錠用部材４のスライド
操作は片手で握持して行なうので、該部材４と蓋
２との係合が固めでも容易に施錠、解錠でき、製
品の信頼性を高めることができる。また施錠用部
材４はコンパクトをそのまま延長したような外形
なので違和感がなく、全体の外観はシンプルで見
映えがよく、意匠性に優れている。尚、上記実施
例では、施錠用部材４と蓋２との施錠は、蓋２側
に設けた上向き隆部１２による例を示したが、こ
の両者の施錠は通常の係合突起による止め金式で
あつてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案化粧用コンパクトの閉蓋施錠
時の平面図、同図ｂは施錠開蓋時の平面図、同図
ｃはａ図のＡ−Ａ線矢視断面図、第２図は第１図
ｃのＢ−Ｂ線矢視断面図である。 １…容器体、２…蓋、４…施錠用部材、８…案
内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体Ｉ前面から前方に平板状の案内板８を延
   出し、該案内板８に、蓋２を閉蓋したコンパクト
   をそのまま延長したような外形の箱形の施錠用部
   材４を前後方向スライド可能に取付け、該施錠用
   部材４を容器体Ｉ側にスライドさせたときその上
   底を閉蓋した蓋２の前端部に係合させて閉蓋状態
   を保持するようにした化粧用コンパクト。