JPH0614652Y2 - カード型コンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、複数の化粧料を収容するカード型コンパクト
容器に係るものである。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 従来、化粧用コンパクトに、複数の小皿（中皿）を内装
して、複数の化粧料を収容するようにしたいわゆるパレ
ット型のものがあり、このタイプのものは、近時のメー
キャップの多様化に適合し、消費者のニーズに応ずるこ
とができる。

ところで、この種の容器に、扁平な身の内部又は上部に
おいて、起伏するフォーク状の枠を配し、該枠に小皿の
側面を着脱自在に嵌合させて交換可能に装備させたもの
がある（実開昭61−167122号公報、実開昭61−197903号
公報）。

しかし、小皿を用いる関係上、多種類の化粧料を収容す
べく小皿を多くすればするほど全体として大きくなり、
結局その小皿の数をさほど多くできず、これに相応して
化粧料の種類もさほど多くすることができない欠点があ
るだけでなく、小皿をフォーク状の枠内へすっぽりと納
めているために、その着脱が容易でない欠点があり、ま
た、小皿をフォーク状の枠とともに身の中に納めている
ものでは、わずかな突部に爪をかけてその枠に指の力を
かけるようにしているため、その枠を起こすのが容易で
ない等の欠点もあった。

本考案は、これらの欠点を除去し、多種類の化粧料を収
容できる小型軽量でかつ化粧料収容部材を容易に交換で
きるようにしようとするものである。

「課題を解決するための手段」 上記目的達成のため、本考案は、扁平な身１と蓋２とを
重ねた容器本体Ａの身１内に、先端を開放しかつ両側部
内面を支持溝31,31に形成した受皿３を起伏自在に装着
し、該受皿に適数の化粧料収容部41…を有するカード状
の化粧料収容板４を複数個重合させて抜き差し自在に挿
入し支持させ、また、上記受皿３の長さを上記各化粧料
収容板４よりも短いものとするとともに、上記身１の底
の適所に窓孔13を穿設してその受皿３の下面を表出させ
たことを特徴とする。

「作用」 如上の構成であるから、各化粧料収納板４の化粧料収容
部41…には、それぞれ予め適宜化粧料を収容しておけば
よく、また、その内、最も使用頻度の高いものを最上段
に位置させることにより、蓋２を開ける都度、その化粧
料を直ちに使用でき、そして、その下にある化粧料を必
要とするときは、身１の底の窓孔13において、指で受皿
３を押し上げて起こし、この状態で受皿４から突出する
各化粧料収納板４…の先端部分を指でつまんで引き抜き
し、差し替えればよい。

「実施例」 図面は、本考案の実施例を示している。

図において、Ａは、扁平で横に長い長方形の身１と蓋２
とを後部で枢着５して開閉自在に構成した容器本体、３
は、身１内に起伏自在に装着し、先端を開放しかつ両側
部内面を支持溝31,31に形成した受皿、４は、該受皿に
抜き差し自在に挿入して重合させて支持させ、それぞれ
に適数の化粧料収納部41…を形成した複数のカード状の
化粧料収納板である。

なお、これらは適宜合成樹脂による。

身１は、左側の大半を化粧料収納板用格納部11とし、該
格納部の底に前底端を残す他は全て開孔させた大きな窓
孔13を穿設し、また、右側の一部を化粧用具入れ12に形
成し、前部中央に係止突部14及び係止解除用押釦15を設
け、格納部11の後部両側に一対の小凹部16,16を形成し
ている。なお、化粧料収納板用格納部11の両側を受皿３
の両側部が着脱自在に嵌まる窪みに形成している。

蓋２は、内面に鏡21を貼着し、前部から上記係止突部14
に係合する係合突片22を垂設している。

受皿３は、各化粧料収納板４…よりも短く、かつ、上記
窓孔13に対応する大きさと形状に形成して下面をその窓
孔13に表出させ、その後部内面にも両側部内面の上記支
持溝31,31に連ねて支持溝31を形成し、後面両側に突子3
2,32を設けて、該突子を上記小凹部16,16に回転自在に
嵌合し、両側部外面適所に嵌合子33,33を設けて、該嵌
合子を以て上記格納部11の内面に嵌め入れるようにして
いる。

化粧料収納板４は、表面に円形、長円形、四角形等の複
数の化粧料収容部41…を形成している。

如上の構成であり、蓋２を開けるには、押釦15を押せば
よく、これにより蓋２の係合突片22が身１の係止突部14
から離脱する。蓋２を閉じるときは、蓋２を単に押し下
げるだけでよく、これによりその係合突片22が係止突部
14に係合する。

化粧料収納板４…を差し替えるときは、指により身１の
底にある窓孔13を通じて受皿３を押し上げればよく、こ
れにより化粧料収納板４…が受皿３と共に回動起立す
る。差し替え後は、単に押し下げるだけでよく、格納部
11内に的確に納まる。

「考案の効果」 本考案によれば、容器本体Ａ内に複数の化粧料収容部41
…を有する複数のカード状の化粧料収納板４…を重合さ
せて内装しているので、小皿を用いたものでは到底得ら
れない多種類の化粧料を収容できて、これらの化粧料を
任意に選択使用でき、また、それらのカード状の化粧料
収納板４…を身１内の起伏自在な受皿３に抜き差し自在
に挿入し支持させるとともに、身１の底の適所に窓孔13
を穿設して受皿３の下面を表出させているので、その受
皿３が身１内にあっても受皿３を身１の底の窓孔13を通
じて指で容易に押し上げることができて、受皿３には指
の力を的確に十分に加えることができ、その受皿３及び
カード状の化粧料収納板４…を極めて容易に起立させる
ことができ、しかも、その受皿３をそれらのカード状の
化粧料収納板４…よりも短くしているから、各カード状
の化粧料収納板４…は突出する先端部分を指でつまんで
簡単に引き抜きでき、頗る容易に差し替えできる。更
に、構成を簡潔に、小型軽量にでき、携帯に使用に便利
なものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例で、第１図は、開蓋状態の斜視
図、第２図は、取扱い状態を示す斜視図、第３図は、開
蓋状態の中央縦断側面図、第４図は、取扱い状態での中
央縦断側面図、第５図は、要部の截断平面図、第６図
は、身の平面図、第７図は、同中央縦断正面図、第８図
は、同中央縦断側面図、第９図は、受皿の平面図、第１
０図は、同正面図、第１１図は、同側面図、第１２図
は、化粧料収納板の平面図である。 Ａ…容器本体、１…身 ２…蓋、３…受皿 ４…化粧料収納板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】扁平な身１と蓋２とを重ねた容器本体Ａの
   身１内に、先端を開放しかつ両側部内面を支持溝31,31
   に形成した受皿３を起伏自在に装着し、該受皿に適数の
   化粧料収容部41…を有するカード状の化粧料収容板４を
   複数個重合させて抜き差し自在に挿入し支持させ、ま
   た、上記受皿３の長さを上記各化粧料収容板４よりも短
   いものとするとともに、上記身１の底の適所に窓孔13を
   穿設してその受皿３の下面を表出させたことを特徴とす
   るカード型コンパクト容器。