JPH0680571U - 釘送り装置 - Google Patents

釘送り装置

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JPH0680571U
JPH0680571U JP2188693U JP2188693U JPH0680571U JP H0680571 U JPH0680571 U JP H0680571U JP 2188693 U JP2188693 U JP 2188693U JP 2188693 U JP2188693 U JP 2188693U JP H0680571 U JPH0680571 U JP H0680571U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特別の部材を必要とすることなく、釘送り爪
の回動距離を小さくしてより多種類のピッチの連結釘を
送れるようにする。 【構成】 釘送ピストン7のロッド部7bをピストン部
7aに対して釘送り通路10側に偏心して設けることに
より、釘送爪4の回動中心8を、ロッド部7bがピスト
ン部7aに対して同心に設けられた場合に比して釘送り
通路10側に近づけた構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、釘打機本体に釘を供給するための釘送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の釘送り装置は、多数の釘がワイヤ等により並列に連結されて なる連結釘に沿って往復動可能かつこの連結釘に対して接近または離間する方向 に回動可能に支持された釘送り爪を主体として構成されており、この釘送り爪を 釘打機本体の動作に連動して作動させることにより釘打機本体に装設されたドラ イバガイドの釘案内通路内に釘を一本ずつ供給するように構成されている。この ような釘送り装置について従来より種々改良がなされており、その一つに釘送り 爪の回動距離を小さくする技術があった。
【0003】 これには従来例えば実公平4−45819号公報に開示されたものがあり、こ れを同公報の第1図を援用して示した図4に基づいて説明すると、送りピストン 50の先端部にはアーム51が一体に固定され、このアーム51には釘送り爪5 2が回転軸53を介して図示上下方向に回動可能に支持され、この釘送り爪52 とアーム51との間には圧縮ばね54が介装されて釘送り爪52は釘送り通路5 5側に付勢されていた。この構成によれば、釘送り爪52の回動中心(回転軸5 3の軸心)を、釘送り爪52を送りピストン50の先端に直接支持した場合に比 してより釘送り通路55側に近づけることができ、これにより釘送り爪52の回 動距離(同公報にいう損失寸法Aに相当)を小さくすることができた。
【0004】 そして、釘送り爪52の回動距離を小さくすることにより、送りピストン50 のストロークを大きくすることなくピッチのより大きな連結釘を送ることができ るようになり、これにより送り可能な連結釘のピッチの幅は広がり、従って種々 ピッチの連結釘を送り不良をおこすことなく送ることができた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の釘送り装置にあっては、釘送り爪52はアーム 51を介して送りピストン50に支持される構成であったため、アーム51を別 途必要とし、従って部品点数が増えるという問題があった。
【0006】 また、部品点数が増える分だけ釘送り装置が占めるスペースが増大するため、 例えばトリガの誤操作を防止するためにこの釘送り装置の近傍を取り回されるコ ンタクトアームが側方へよりはみ出すこととなって作業者の視界を悪くするとい う問題があった。
【0007】 本考案は、これら従来の問題に鑑みなされたもので、釘送り装置の部品点数を 増やすことなく従って釘送り装置の占めるスペースを増やすことなく、釘送り爪 の回動中心を連結釘側(釘送り通路側)に近づけてその回動距離を小さくするこ とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このためこの考案では、釘送ピストンのロッド部をピストン部に対して前記釘 送り通路側に偏心して設けることにより、前記釘送り爪の回動中心を前記釘送り 通路側に近づけた構成としたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
この構成によれば、釘送り爪の回動中心は、釘送りピストンのロッド部がピス トン部に対して釘送り通路側に偏心して設けられることによって釘送り通路側に 近づけられるので、従来のように別途他部材(アーム51)を追加することなく 釘送り爪の回動距離を小さくすることができる。また、釘送り装置が占有するス ペースをコンパクトに構成できる。
【0010】
【実施例】
次に、本考案の実施例を図1ないし図3に基づいて説明する。図2は、本例の 釘送り装置1が装備された釘打機本体40の先端部を示し、図1は釘送り装置1 の内部構造を示している。釘打機本体40は、打撃ピストン(図示省略)が圧縮 エアーの吸排制御によって往復動され、これによりこの打撃ピストンに装設され たドライバ(図示省略)がドライバガイド41の釘案内通路41a内を往復動す る。一方、この釘打機本体40に連動して以下説明する釘送り装置1が作動し、 多数本の釘n〜nが一定のピッチで並列に連結されてなる連結釘Nが同ピッチづ つ送られてドライバガイド41の釘案内通路41a内に一本づつ釘nが供給され 、これが上記ドライバガイド41によって一本づつ打ち出される。
【0011】 なお、本例において使用される連結釘Nは、図1に示すように細いワイヤによ り多数本の釘n〜nを一定のピッチをおいて並列に連結したタイプのものを示し たが、これに限らず例えば上記ワイヤではなく帯状の樹脂シートを用いたいわゆ るシートタイプの連結釘であっても同様である。
【0012】 さて、上記ドライバガイド41には、下方へ垂れ下がり状に案内壁46が一体 に設けられており、この案内壁46に本例の釘送り装置1が構成され、またその 下方に連結釘Nをロール状に巻回して装着するためのマガジン45が取付けられ ている。
【0013】 この釘送り装置1は、上記案内壁46の裏面側(図示左側面側)に設けられた 、本釘送り装置1の駆動源としての釘送りピストン7と、この釘送りピストン7 のロッド部7bの先端に取付けられた釘送り爪4と、上記案内壁46に沿って形 成される釘送り通路10を間にして上記釘送り爪4に対向して設けられた逆止爪 5とを主体として構成されている。
【0014】 釘送りピストン7は、エア通路47(図2参照)を経て釘打機本体1から供給 される圧縮エアにより引込み側に作動する一方、突き出し側へは圧縮コイルばね 6の付勢力によって作動する。この釘送りピストン7のロッド部7bは、図示す るようにピストン部7aに対して釘送り通路10側に偏心して設けられており、 従って、ロッド部7bと連結釘Nとの間の距離はロッド部がピストン部に対して 同心に設けられた場合よりも小さくなっている。
【0015】 このロッド部7bの先端に、上記した釘送り爪4が支持ピン8を介して図示上 下方向に回動可能に支持されている。また、この釘送り爪4は捩りコイルばね9 によって釘送り通路10側(図示上方)に付勢されて、その先端の爪部が釘送り 通路10内に臨んでいる。この釘送り爪4の爪部は係止爪4b,4cを備えてお り、両係止爪4b,4c間が前記連結釘Nの一本の釘nを捕捉するための溝部4 aとされている。両係止爪4b,4cの図示右縁はそれぞれ先端側に上傾する傾 斜面とされて、この釘送り爪4が後退(図示右方に移動)する時に、両係止爪4 b,4cが釘nに係止されることを阻止してこの釘nをスムーズに乗り越えるこ とができるようになっている。一方、図示右側の係止爪4cの図示左縁は、釘送 り爪4が前進(図示左方に移動)する時に釘nが係止されて確実に連結釘Nが送 り出されるようその移動方向に対して直交する面に形成されている。
【0016】 次に、前記ドライバガイド41には、マガジン45の蓋45aを開閉可能に支 持するための支持壁11が前記案内壁46と対向して設けられており、この支持 壁11と案内壁46の間に形成される隙間が前記した釘送り通路10とされてい る。この支持壁11には図示するように凹部12が形成され、この凹部12内に 前記した逆止爪5が支持ピン13によって図示上下方向に回動可能に支持されて いる。この逆止爪5は、圧縮コイルばね14によって釘送り通路10側に付勢さ れている。この逆止爪5の先端の爪部は、釘nに対して前後に位置されるストッ パ爪5a,5bを備えている。両ストッパ爪5a,5bの図示右縁は先端側に上 傾する傾斜面とされて前方(図示左方)に移動する釘nに対して係止不能とされ 、これにより連結釘Nがスムーズに送られるようになっている。また、図示右側 のストッパ爪5bの図示左縁は、連結釘Nの移動方向に対して直交する面とされ ており、これにより後退方向には釘nが確実に係止されて連結釘Nの逆動が阻止 されるようになっている。
【0017】 以上のように構成された本例の釘送り装置1は以下のように作動する。 先ず、釘打機本体40の非操作時においてはピストン7は圧縮コイルばね6に よって突出し側に移動し、従って釘送り爪4は図1において実線で示す図示左側 に位置し、よって一本の釘nが釘案内通路41a内に供給された状態となってい る。この状態が釘送り装置1の打込み待機状態である。
【0018】 この状態から釘打機本体40に設けられたトリガ(図示省略)を引込み操作す ると、圧縮エアーが吸排気制御されて打撃ピストンが往動し、従ってドライバが 釘案内通路41a内を往動し、これにより上記打込み待機状態にあった釘nが打 ち出される。一方、上記打撃ピストンが往動端に至る直前においてピストン7の ロッド側にはエア通路47を経て圧縮エアが供給され、これによりピストン7が 図中二点鎖線で示す位置まで後退する。この際、釘送り爪4は捩りコイルばね9 に抗して図示下方へ回動しつつ、次に打ち込まれるべき釘n(それまで捕捉して いた釘n)を乗り越えて後退する。
【0019】 次に、釘打ち完了後トリガの操作を解除すると打撃ピストンは復動に転じるの であるが、この打撃ピストンが復動端に至る直前において釘送りピストン7のロ ッド側は排気され、従ってこの釘送りピストン7は両係止爪4b,4c間の溝部 4aに釘nを捕捉した状態で図示左方へ前進する。これにより連結釘Nが1ピッ チ分だけ送られ、次に打ち込まれるべき釘nが釘案内通路41a内に供給される 。これが前記した釘送り装置1の打込み待機状態であり、以上で釘打ち操作の1 サイクルが完了する。
【0020】 以上説明した釘送り装置1の動作のうち、釘送り爪4の後退動作について考え と、図3に示すように釘送り爪4は回動中心8(支持ピン8の軸心)を中心とし て図示下方(連結釘Nから離れる方向)に回動することにより釘nを乗り越えて 後退する。すなわち、釘送り爪4の先端は円弧状の運動軌跡を描くため、釘nの 乗り越えを完了するにはこの釘送り爪4を余分に後退させる必要があり、この余 分の距離すなわち回動距離Rは釘送り爪4の回動中心8と連結釘Nとの間の距離 が小さくなるほど小さくなる。回動距離が小さくなると、同じ距離だけ釘送り爪 を後退させた場合に、よりピッチの大きな連結釘を送ることができるようになり 、従って、一つの釘打機で異なるピッチの連結釘を適用可能とする場合に、送り 可能な連結釘Nのピッチ設定の幅が広くなる。
【0021】 このように、釘送り爪4の回動中心8と連結釘Nとの間の距離を小さくすれば 釘送り爪4の回動距離を小さくすることができ、これによってより多種類のピッ チの連結釘を送ることができるようになるのであり、本例の場合、釘送りピスト ン7のロッド部7bをピストン部7aに対して釘送り通路10側に偏心して設け ることによって釘送り爪4の回動距離を小さくする構成となっている。従って、 従来のアーム51のような他部材を用いることなくより多種類のピッチの連結釘 を送ることができるようになる。
【0022】 しかも、部品点数を増やすことなくかつロッド部7bが釘送り通路10側に移 動するので、かえって釘送り装置1をコンパクトに構成することができ、逆に作 業者の視界を拡げることができる。
【0023】 また、余分な部材を必要としないので、釘送りピストン7の重量が大きくなる ことがなく、従ってその応答性を損なうことはない。
【0024】
【考案の効果】
本考案によれば、従来のアームのような他部材を用いることなく、より多種類 のピッチの連結釘を送ることができるようになる。また、他部材を要しないので 釘送り装置の応答性を損なうこともなく、さらには釘送り装置をコンパクトに構 成して作業者の視界を拡げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示し、釘送り装置の縦断面図
である。
【図2】釘打機本体の先端部および釘送り装置の側面図
である。
【図3】釘送り爪の動作を示す側面図である。
【図4】従来の釘送り装置の要部側面図である。
【符号の説明】
1…釘送り装置 4…釘送り爪 7…釘送りピストン 7a…ピストン部、7b…ロッド部 8…支持ピン(釘送り爪の回動中心) 10…釘送り通路 40…釘打機本体 41…ドライバガイド、41a…釘案内通路 N…連結釘、n…釘 R…回動距離 A…従来の損失寸法(回動距離)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釘打機本体と連動する釘送ピストンと、
    この釘送ピストンのロッド部先端に回動可能に支持され
    て、前記釘送ピストンの作動により、前記釘打機本体に
    装設されたドライバガイド内の釘案内通路と釘マガジン
    との間に連設された釘送り通路に沿って往復動する釘送
    り爪とを備えた釘送り装置であって、前記釘送ピストン
    のロッド部をピストン部に対して前記釘送り通路側に偏
    心して設けることにより、前記釘送り爪の回動中心を前
    記釘送り通路側に近づけた構成としたことを特徴とする
    釘送り装置。
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