JPH0680537A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH0680537A
JPH0680537A JP5020112A JP2011293A JPH0680537A JP H0680537 A JPH0680537 A JP H0680537A JP 5020112 A JP5020112 A JP 5020112A JP 2011293 A JP2011293 A JP 2011293A JP H0680537 A JPH0680537 A JP H0680537A
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polyoxyethylene
emulsion
aqueous polymer
polymerization
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享 菅原
Hitoshi Hosokawa
均 細川
Koichi Nakamura
浩一 中村
Michitaka Sawada
道隆 澤田
Takehiro Tsutsumi
武弘 堤
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 重合可能な二重結合を有する単量体の1種又
は2種以上を可塑剤又は成膜助剤の存在下に重合してな
る水性ポリマーエマルジョンを固形分換算で1〜60重
量%含有する化粧料。 【効果】 優れた艶、造膜性、塗膜安定性、耐水性等を
示し、汗、皮脂等による化粧崩れがないものであること
から、種々の化粧料に応用可能なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧料に関し、さらに詳
しくは艶、耐水性、造膜性に優れる毛髪化粧料、皮膚化
粧料等の化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
毛髪用、メイクアップ用、薬用等の化粧料には水溶性又
は油溶性の造膜性ポリマーが配合されている。
【0003】しかし、化粧料中に水溶性ポリマーを配合
した場合には耐水性が劣ることから該化粧料は汗や水に
よりとれやすく、一方油溶性ポリマーを配合した場合、
該化粧料は皮脂によりとれやすいという欠点を有する。
また、上記双方の欠点をともに解消すると期待された水
性ポリマーエマルジョンを含有する化粧料は、艶、造膜
性、耐水性等において未だ満足のいくものが得られてい
ない。
【0004】そこで、優れた艶、造膜性、耐水性等をも
たらす各種の化粧料の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、重合可能な二重結合を有す
る単量体を可塑剤又は成膜助剤の存在下に重合してなる
水性ポリマーエマルジョンが化粧料の造膜成分として優
れた性能を発揮することを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0006】すなわち、本発明は、重合可能な単量体の
1種又は2種以上を可塑剤又は成膜助剤の存在下に重合
してなる水性ポリマーエマルジョンを固形分換算で1〜
60重量%含有する化粧料を提供するものである。
【0007】本発明において「水性ポリマーエマルジョ
ン」とは、水を主とする溶剤にポリマーを分散させてな
るエマルジョンをいう。
【0008】本発明に使用される重合可能な二重結合を
有する単量体としては親水性単量体、疎水性単量体のい
ずれでもよく、親水性単量体としてはアクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロ
トン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアク
リレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート
等のヒドロキシ基含有エチレン性単量体;アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−ダイアセ
トンアクリルアミド等のエチレン性アミド;アミノエチ
ルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチル
アクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチルメ
タクリレート等のエチレン性アミン又はその塩などが挙
げられる。
【0009】また、疎水性単量体としては、スチレン、
α−メチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレ
ン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノ及びジビニル化合
物;メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアク
リレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレー
ト、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ターシャ
リーブチルアクリレート、ターシャリーブチルメタクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート等のアクリル酸エステル及びメタクリル
酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のシアン化ビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステ
ル;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニ
ル;トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,
3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレー
ト、パーフルオロオクチルメタクリレート、パーフルオ
ロオクチルアクリレート等のフッ素系単量体;下記の一
般式(1)〜(5)で表わされるようなシリコーンマク
ロモノマーなどが挙げられる。
【0010】
【化1】
【0011】〔上記式中、R1 は水素原子又はメチル基
を示し、R2〜R10はそれぞれ低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基又はフェニル基を示し、Xは下記式;
【0012】
【化2】
【0013】で表わされる基を示し、nは1〜500の
数を示す〕
【0014】これらの単量体は1種のみを使用しても、
また2種以上を組合せて使用してもよいが親水性単量体
が0〜30%、疎水性単量体が70〜100%の組合せ
を用いるのが好ましく、親水性単量体が0〜15%、疎
水性単量体が85〜100%の組合せを用いるのが好ま
しい。
【0015】本発明に使用される可塑剤又は成膜助剤の
具体例としては、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ等のセロソルブ類;カルビトール、ジメチ
ルカルビトール、ジエチルカルビトール、ブチルカルビ
トール、ジブチルカルビトール等のカルビトール類;エ
チレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカー
ボネート類;セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート、ブチルカルビトールアセテート、スクロー
スアセテート等のアセテート類;ヘキサノール、ベンジ
ルアルコール、フェネチルアルコール等のアルコール
類;ヘキシレングリコール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール等のジオール類;フタル酸ジエステル
類、アジピン酸ジエステル類、コハク酸ジエステル類、
セバシン酸ジエステル類、アビエチン酸エステル類、カ
プリル酸エステル、カプロン酸エステル、酢酸エステ
ル、エナント酸エステル、ミリスチン酸エステル、クエ
ン酸エステル等のエステル類;スクロースベンゾエート
等の安息香酸エステル;ジエチルベンゼンなどが挙げら
れる。
【0016】可塑剤の添加量は、重合安定性、貯蔵安定
性及び塗膜の耐水性、耐久性などの点で上記単量体10
0重量部に対し1〜50重量部が好ましく、5〜30重
量部がさらに好ましい。
【0017】本発明に使用される水性ポリマーエマルジ
ョンは上記単量体を可塑剤又は成膜助剤の存在下に重合
させることにより得られる。また、必要に応じて得られ
た水性ポリマーエマルジョンに、さらに可塑剤又は成膜
助剤を添加してもよい。
【0018】本発明において使用される重合開始剤とし
ては、特に限定されないが、例えばクメンハイドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどのハ
イドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド等のパーオキサイド類及びア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物類などの有機
系重合開始剤、並びに過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩などの無機系重
合開始剤などが挙げられる。また、重亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸及びその塩等の還元剤を重合開始剤
と組合せて用いる、いわゆるレドックス系重合開始剤も
使用することができる。
【0019】また、上記重合時には、分散安定化のため
界面活性剤を添加することが好ましい。使用される界面
活性剤には特に制限はなく、一般のアニオン系、カチオ
ン系又はノニオン系界面活性剤が挙げられる。また、ア
ニオン系とノニオン系の組合せ、カチオン系とノニオン
系の組合せ等のように2種以上を併用してもよい。
【0020】ノニオン系界面活性剤としては、例えばポ
リエチレンオキサイドアルキルエーテル、ポリエチレン
オキサイドアルキルフェニルエーテル、ポリエチレンオ
キサイド−ポリプロピレンオキサイドブロックコポリマ
ー等、アニオン系界面活性剤としては、例えばアルキル
ベンゼンスルホネート、アルキルナフタレン−スルホネ
ート、ポリエチレンオキサイドアルキルエーテルサルフ
ェート等が挙げられる。またカチオン系界面活性剤とし
ては、脂肪族炭化水素基を有する第1級、第2級、第3
級アミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0021】界面活性剤の添加量は、上記単量体100
重量部に対し5重量部以下が好ましく、3重量部以下が
さらに好ましい。5重量部を超えると被膜物性及び密着
性が劣化する。
【0022】上記重合時には、さらに重合連鎖移動剤を
添加してもよい。使用される重合連鎖移動剤の具体例と
しては、例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシル
メルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサ
デシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、
t−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類;
ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサント
ゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスル
フィドなどのキサントゲンジスルフィド類;テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスル
フィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウ
ラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどの
ハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタンなどの炭
化水素類;及びアクロレイン、メタクロレイン、アリル
アルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、タ
ービノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペ
ンテン、α−メチルスチレンダイマー(2−4−ジフェ
ニル−4−メチル−1−ペンテンが50重量部以上のも
のが好ましい)、さらに9,10−ジヒドロアントラセ
ン、1,4−ジヒドロナフタレン、インデン、1,4−
シクロヘキサジエン等の不飽和環状炭化水素化合物;キ
サンテン、2,5−ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ環
状化合物等が挙げられる。これらは、単独でも2種以上
を組合せて使用してもよい。
【0023】本発明における重合は、例えば乳化重合、
溶液重合、バルク重合、沈澱重合、無乳化重合等の公知
の方法により行なうことができる。
【0024】重合により得られる水性ポリマーエマルジ
ョンの重合平均分子量は200,000以下が好まし
く、10,000〜100,000がさらに好ましい。
【0025】これらの水性ポリマーエマルジョンは1種
を配合してもよいが、2種以上を混合して配合してもよ
い。2種以上を混合する場合、ガラス転移温度の異なる
ポリマー2種以上を組合せることもできる。また、これ
らの水性ポリマーエマルジョンは、本発明の化粧料中に
塗膜形成基剤として全化粧料中固形分換算で1〜60重
量%(以下単に%という)配合される。含有量が1%未
満では本発明の効果が得られず、一方、60%を超える
と化粧料の粘度が高くなりすぎ、製剤化及び皮膚や毛髪
への塗布が困難となる。
【0026】本発明の化粧料には、本発明の効果を損な
わない範囲で、上記成分の他に化粧料成分として一般に
使用されている成分、例えば油分、保湿剤、紫外線吸収
剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、染料、顔
料、香料等を適宜配合することができる。
【0027】ここで顔料としては、R−221、R−2
26、B−404、Y−401等の有機顔料;及び二酸
化チタン、褐色酸化鉄、ベンガラ、雲母チタン、オキシ
塩化ビスマス等の無機顔料を使用することができる。
【0028】これらの顔料の分散剤としては、石けん、
ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグ
ネシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウ
リル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタ
ノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル燐
酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル燐酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンセチルエーテル燐酸、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル燐酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル燐酸、ポリオキシエチレン
オレイルエーテル燐酸、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル燐酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル燐酸、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル燐酸トリエタノールアミン、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル燐酸ナトリウム、ラウ
ロイルサルコシンナトリウム、大豆リン脂質等のアニオ
ン界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルジ
メチルベンジルアンモニウム、塩化セチルピリジニウ
ム、臭化アルキルイソキノリニウム、臭化ドミフェン等
のカチオン界面活性剤;β−ラウリルアミノプロピオン
酸ナトリウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシ
エチルイミダゾリニウムベタイン等の両イオン性界面活
性剤;自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、親油型
モノステアリン酸グリセリン、親油型モノオレイン酸グ
リセライド、モノステアリン酸エチレングリコール、モ
ノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プ
ロピレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノ
パルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタ
ン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソル
ビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エス
テル、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、ラウリン
酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミ
ド、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステ
アリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリ
エチレングリコール、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリン酸アミド、モノステアリン酸ポリオキシエチレン
グリセリン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビ
ット、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20EO)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソ
ルビタン(20EO)、モノステアリン酸ポリオキシエ
チレンソルビタン(6EO)、モノステアリン酸ポリオ
キシエチレンソルビタン(20EO)、ヘキサステアリ
ン酸ポリオキシエチレンソルビット、モノオレイン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン(20EO)、トリオレイ
ン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO)、テト
ラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキ
シエチレンソルビットミツロウ、ポリオキシエチレンヒ
マシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシ
エチレンラノリン等のノニオン界面活性剤等が挙げられ
る。
【0029】さらに増粘剤としては、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンオキシド、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カチオン化グアーガム、カチオン化セルロース等の
有機系増粘剤や、無機系のベントナイト系増粘剤、ベー
マイト等の含水酸化物等が使用できる。
【0030】本発明の化粧料は、それぞれの用途に応じ
て常法に従い製造することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の化粧料は、皮膚や毛髪に適用さ
れて優れた艶、造膜性、塗膜安定性、耐水性等を示し、
汗や皮脂により流れたり、とれたりすることのない、す
なわち化粧崩れのないものである。本発明の化粧料は、
このような特長を有することから、各種ファンデーショ
ン、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、マスカ
ラ、ネイルエナメル等のメイクアップ化粧料類、パッ
ク、口紅、ほほ紅、サンスクリーン等の皮膚化粧料類、
毛髪化粧料、薬用化粧料などに広く応用することができ
る。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】参考例(水性ポリマーエマルジョンの製
造) 以下において「部」、「%」はそれぞれ「重量部」、
「重量%」を示す。
【0034】参考例1 攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
を備えた反応容器に水150部、ラウリル硫酸ナトリウ
ム3部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、窒素ガスを
流し、溶存酸素を除去した。一方滴下ロートにスチレン
78部、アクリル酸−2−エチルヘキシル22部、ブチ
ルカルビトールアセテート10部、n−ドデシルメルカ
プタン2.0部を仕込んだ。攪拌下に反応容器を70℃
まで昇温し、滴下ロートより上記モノマーを3時間かけ
て滴下した。滴下終了後、3時間かけて熟成を行ない、
若干の凝集物を除去し、固形分45%のエマルジョンを
得た。得られたエマルジョン中の共重合体のガラス転移
温度(Tg)はDSCを用いた測定により52℃であ
り、また共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPC
を用いた測定(ポリスチレン標準)により28,000
であった。
【0035】上記エマルジョン100部にフタル酸ジブ
チル4部を加え、ホモディスパーを用いて30分間攪拌
し、水性ポリマーエマルジョン(1)(固形分43%)
を得た。
【0036】参考例2 参考例1で用いた反応容器に、水150部、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル3.0部、過硫酸カリ
ウム0.5部、イソブチルメタクリレート98部、ヒド
ロキシエチルメタクリレート2部、クエン酸アセチルト
リエチル10部、カルビトール13部及びドデシルメル
カプタン2.5部を仕込み、窒素ガスを流し、溶存酸素
を除去した。攪拌下に反応容器内を70℃まで昇温し、
3時間かけ重合を行なった。3時間同じ温度で熟成後、
若干の凝集物を除き、固形分44%の水性ポリマーエマ
ルジョン(2)を得た。参考例1と同様に測定したとこ
ろ、上記エマルジョン中の共重合体のTgは60℃、M
wは32,000であった。
【0037】参考例3 参考例1で用いた反応容器に、水150部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム2部、過硫酸アンモニウム
0.5部、メチルメタクリレート55部、n−ブチルア
クリレート33部、スチレン10部、アクリル酸2部、
ジブチルフタレート5部及びドデシルメルカプタン2.
5部を仕込み、窒素ガスを流し、溶存酸素を除去した。
攪拌下に反応容器内を70℃まで昇温し、3時間かけ重
合を行なった。3時間同じ温度で熟成後、若干の凝集物
を除き、固形分41%のエマルジョンを得た。参考例1
と同様に測定したところ、上記エマルジョン中の共重合
体のTgは30℃、Mwは28,000であった。
【0038】得られたエマルジョン100部にブチルセ
ロソルブ15部を加え、ホモディスパーを用いて30分
間攪拌し、水性ポリマーエマルジョン(3)(固形分3
6%)を得た。
【0039】参考例4 参考例1で用いた反応容器に、水150部、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム0.5部、過
硫酸カリウム0.5部、メチルメタクリレート63部、
2−エチルヘキシルアクリレート21部、スチレン1
0.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート3部、アク
リル酸3部、アジピン酸ジイソブチル10部及びn−ド
デシルメルカプタン2.5部を仕込み、窒素ガスを流
し、溶存酸素を除去した。攪拌下に反応容器内を70℃
まで昇温し、3時間かけ重合を行なった。3時間同じ温
度で熟成後、若干の凝集物を除き、固形分46%のエマ
ルジョンを得た。参考例1と同様に測定したところ、上
記エマルジョン中の共重合体のTgは52℃、Mwは3
2,000であった。上記エマルジョン100部にジエ
チルカルビトール15部を加え、ホモディスパーを用い
て30分間攪拌し、水性ポリマーエマルジョン(4)
(固形分40%)を得た。
【0040】参考例5 参考例1で用いた反応容器に、水150部、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム0.5部、過
硫酸アンモニウム0.5部、メチルメタクリレート60
部、2−エチルヘキシルアクリレート25部、スチレン
10.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート3部、ア
クリル酸2部、アジピン酸ジイソブチル10部及びn−
ドデシルメルカプタン2.5部を仕込み、窒素ガスを流
し、溶存酸素を除去した。攪拌下に反応容器内を70℃
まで昇温し、3時間かけ重合を行なった。3時間同じ温
度で熟成後、若干の凝集物を除き、固形分45%のエマ
ルジョンを得た。参考例1と同様に測定したところ、上
記エマルジョン中の共重合体のTgは45℃、Mwは3
2,000であった。上記エマルジョン100部にジメ
チルカルビトール20部を加え、ホモディスパーを用い
て30分間攪拌し、水性ポリマーエマルジョン(5)
(固形分37.5%)を得た。
【0041】参考例6 参考例1で用いた反応容器に水125部、ラウリル硫酸
ナトリウム3.0部、過硫酸アンモニウム0.5部、ス
チレン73部、アクリル酸−2−エチルヘキシル27
部、フタル酸ジブチル7部、ブチルセロソルブ15部、
ブチルメルカプタン1.0部を仕込み、窒素ガスを流
し、溶存酸素を除去した。攪拌下に反応容器内を70℃
まで昇温し、3時間かけ重合を行なった。3時間同じ温
度で熟成後、若干の凝集物を除き、固形分47%の水性
ポリマーエマルジョン(6)を得た。参考例1と同様に
測定したところ、水性ポリマーエマルジョン(6)中の
共重合体のTgは40℃、Mwは57,000であっ
た。
【0042】参考例7 参考例1で用いた反応容器に、水125部ラウリル硫酸
ナトリウム3.0部、過硫酸アンモニウム0.5部、ス
チレン73部、アクリル酸−2−エチルヘキシル27
部、ブチルメルカプタン1.0部を仕込み、窒素ガスを
流し、溶存酸素を除去した。攪拌下に反応容器内を70
℃まで昇温し、3時間かけ重合を行なった。3時間同じ
温度で熟成後、若干の凝集物を除き、固形分47%のエ
マルジョンを得た。参考例1と同様に測定したところ、
上記エマルジョン中の共重合体のTgは40℃、Mwは
57,000であった。
【0043】上記エマルジョン中のモノマー100部に
対してフタル酸ジブチル7部、ブチルセロソルブ15部
を加え、ホモディスパーを用い30分間攪拌し、水性ポ
リマーエマルジョン(7)(固形分42.6)を得た。
【0044】実施例1(アイシャドウ) 下記の製造方法により、以下に示す組成のアイシャドウ
を製造した。
【0045】
【表1】 組成 (重量%) マイクロクリスタリンワックス 3.0 ステアリン酸 3.0 流動パラフィン 8.5 ラノリン 1.0 ソルビタンモノステアレート 1.5 グリセリン 5.5 トリエタノールアミン 1.5 メチルセルロース 0.5 水性ポリマーエマルジョン(1) 10.0 パール顔料 10.0 群青 2.0 イオン交換水 残量 香料 微量 防腐剤 微量
【0046】(製造方法)イオン交換水にメチルセルロ
ース、グリセリン、トリエタノールアミンを溶解し、そ
の後、加温してパール顔料及び群青を均一に分散する。
次いで、マイクロクリスタリンワックス等の油相成分を
加熱溶解し、前記水相中に攪拌しながら添加し乳化を行
なう。冷却後、水性ポリマーエマルジョン(1)及び香
料、防腐剤を加えて青色のクリームタイプアイシャドウ
とする。
【0047】得られたアイシャドウは艶及び耐水(汗)
性に優れるものであった。
【0048】実施例2(マスカラ) 下記の製造方法により、以下に示す組成のマスカラを製
造した。
【0049】
【表2】 組成 (重量%) 水性ポリマーエマルジョン(2) 45.0 黒色酸化鉄 15.0 タルク 10.0 メチルヒドロキシプロピルセルロース 2.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート 1.5 グリセリン 5.0 イオン交換水 残量 香料 微量 防腐剤 微量
【0050】(製造方法)イオン交換水にメチルヒドロ
キシプロピルセルロース、タルク及び水性ポリマーエマ
ルジョン(2)を添加し、均一に攪拌混合した後に、黒
色酸化鉄、グリセリン、ポリオキシエチレンソルビタン
モノオレートからなる着色ペーストを添加して均一に混
合し、香料及び防腐剤を加えて黒色のマスカラとする。
【0051】得られたマスカラは艶及び耐水(汗)性に
優れるものであった。
【0052】実施例3(アイライナー) 下記の製造方法により、以下に示す組成の液状皮膜タイ
プのアイライナーを製造した。
【0053】
【表3】 組成 (重量%) 水性ポリマーエマルジョン(3) 58.0 カーボンブラック 6.0 二酸化チタン 3.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 1.0 グリセリン 3.0 メチルセルロース 1.0 イオン交換水 残量 香料 微量 防腐剤 微量
【0054】(製造方法)イオン交換水にポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレートを溶解し、それにカ
ーボンブラック及び二酸化チタンを混合し、コロイドミ
ルを用いて均一に分散させる。これをグリセリン、メチ
ルセルロース及び水性ポリマーエマルジョン(3)を添
加し、均一に混合し、最後に香料、防腐剤を添加して黒
色の皮膜タイプアイライナーとする。
【0055】得られたアイライナーは艶及び耐水(汗)
性に優れるものであった。
【0056】実施例4〜6及び比較例1(ネイルエナメ
ル) 下記の製造方法により表4に示す組成のネイルエナメル
を製造した。
【0057】(製造方法)イオン交換水に顔料を分散さ
せた後、水性ポリマーエマルジョン(4)〜(7)、次
いでその他の成分を添加し、均一に攪拌混合し、最後に
脱気して水系ネイルエナメルを製造する。得られたネイ
ルエナメルの(a)接着性、(b)耐水性及び(c)耐
摩耗性をそれぞれ下記評価方法及び評価基準により評価
した。
【0058】(評価方法) (a)接着性 25℃、相対湿度60%の条件下で試料を爪にネイルエ
ナメル筆等にて塗布し乾燥させる。30分後にミクロス
パチュラにて皮膜を表面より削り取り、その削れ度(削
れ難さ)を観察する。 (b)耐水性 0.5×15×40mmの大きさのナイロン板に試料をネ
イルエナメル筆にて均一に塗布し、25℃、相対湿度6
0%の条件下で1時間乾燥後35℃の水に1時間浸漬し
て塗膜の劣化度(劣化し難さ)(白濁、膨潤、柔軟化、
剥離等)を観察する。 (c)耐摩耗性 30分後の乾燥塗膜を木綿布で50回摩擦した後の摩耗
度(摩耗され難さ)を観察する。
【0059】(評価基準) ◎;極めて良好 ○;良好 △;普通 ×;不良 評価結果を併せて表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】表4に示す結果より明らかなように、本発
明品(実施例4〜6)は比較品(比較例1)に比べ、接
着性、耐水性及び耐摩耗性のいずれにおいても優れるも
のであった。
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】これらの単量体は1種のみを使用しても、
また2種以上を組合せて使用してもよいが親水性単量体
が0〜30%、疎水性単量体が70〜100%の組合せ
を用いるのが好ましく、親水性単量体が0〜15%、疎
水性単量体が85〜100%の組合せを用いるのがさら
に好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】参考例7 参考例1で用いた反応容器に、水125部、ラウリル硫
酸ナトリウム3.0部、過硫酸アンモニウム0.5部、
スチレン73部、アクリル酸−2−エチルヘキシル27
部、ブチルメルカプタン1.0部を仕込み、窒素ガスを
流し、溶存酸素を除去した。攪拌下に反応容器内を70
℃まで昇温し、3時間かけ重合を行なった。3時間同じ
温度で熟成後、若干の凝集物を除き、固形分47%のエ
マルジョンを得た。参考例1と同様に測定したところ、
上記エマルジョン中の共重合体のTgは40℃、Mwは
57,000であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合可能な二重結合を有する単量体の1
    種又は2種以上を可塑剤又は成膜助剤の存在下に重合し
    てなる水性ポリマーエマルジョンを固形分換算で1〜6
    0重量%含有することを特徴とする化粧料。
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