JPH068024Y2 - 上下に２つの容器を嵌合係止できる蓋体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、上下に２つの容器を嵌合係止し、それら上下
２つの容器内に、それぞれ充填された２種の飲料を同時
に楽しむことができる蓋体に関するものである。

（従来の技術） 従来、このように２つの容器を上下に嵌合できるように
した蓋体はなかった。

（考案が解決しようとする問題点） したがって、これまで、立ったり歩いたりしたまま、２
つの容器を片手で容易に支持し、例えばムース、クリー
ム等のものや、ジュース等の異なる２種の飲料を同時に
楽しむことができなかった。

本考案は、このような点に鑑みて案出されたもので、そ
の目的とするところは、簡単な構成をもって、容易に２
種類の飲料を嗜むことができるような容器に用いる蓋体
を提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するために本考案にあっては、１つの
蓋体に対し、２つの容器の開口部を嵌入係止するように
構成することによって問題点の解決を図っている。

すなわち、本考案は、蓋本体に対し、その下方及び上方
の内側に、容器の開口部を係止するための輪状嵌合部を
それぞれ設けるとともに、上方の輪状嵌合部より下側及
び上側に、それぞれの輪状嵌合部に係止される容器内に
ストローが挿入されるように、ストローの挿通孔を設け
た構成をとっている。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図に示すように、本考案に係る蓋体（Ａ）は、下端
に嵌合部（１）を、また上方に嵌合部（２）を具えた、
例えばドーム状のものであって、合成樹脂で作られてい
る。

このドーム状の蓋体（Ａ）には、嵌合部（１）の内側に
輪状の係止部（３）が、また上方の嵌合部（２）の内側
に輪状の係止部（４）が設けられており、嵌合部（１）
よりも嵌合部（２）がやや小径に形成されている。

これらの輪状の係止部（３）及び（４）は内側に突出し
ていて弾性を帯びており、容器（ａ）の開口部（ａ′）
及び容器（ｂ）の開口部（ｂ′）がそれぞれ嵌合係止す
るようになっている。

また、蓋体（Ａ）には、上方の輪状の係止部（４）より
下側及び上側に、ストロー挿通孔（５）及び（６）が穿
設されており、挿通孔（５）に挿通されたストロー
（８）は輪状の係止部（３）に係止された容器（ａ）内
に挿入され、また挿通孔（６）に挿通されたストロー
（１０）は、輪状の係止部（４）に係止された容器
（ｂ）内に挿入されるようになっている。

以上のような構成の本考案蓋体（Ａ）は、第３図に示す
ように、飲料（７）を充填した容器（ａ）の開口部
（ａ′）を、嵌合部（１）の内側の輪状係止部（３）に
係止して、ストロー挿通孔（５）に挿通したストロー
（８）で飲料（７）を飲むことができ、また、飲料
（９）を充填した容器（ｂ）の開口部（ｂ′）を、嵌合
部（２）の内側の輪状係止部（４）に係止して、ストロ
ー挿通孔（６）に挿通したストロー（１０）で飲料
（９）を飲むことができる。

ストロー挿通孔（５）は、開孔としても良いが、蓋体
（Ａ）の外側面にハーフカットを刻印するか、円孔を穿
ち、ストローで突き破れる程度の薄膜フィルムをヒート
シールするか、十字状の切り目を入れるか、引張り片に
よって１部分を切り取れるようにするか等の手段によっ
て形成してもよい。

第４図は、上方に取り付けた容器にムース、クリーム等
の上方に盛り上った飲料を入れる場合を考慮して、蓋体
（Ａ）の天部（Ａ′）を高くしたものである。

また、本考案の蓋体（Ａ）は、嵌合係止部の上下一方の
みに容器を嵌合しても使用できるが、下方の嵌合部
（１）の内側の輪状係止部（３）のみに容器（ａ）を係
止した場合は、ストローは、上下のストロー挿通孔
（５）、（６）の何れに挿通して使用してもよく、ま
た、上方の嵌合部（２）の内側の輪状係止部（４）のみ
に容器（ｂ）を係止した場合は、第５図のように、容器
（ｂ）が蓋体（Ａ）内に完全に隠れるようにすると、容
器（ｂ）の底部 （ｂ″）が汚染されないので、その後、下方の嵌合部
（１）の内側の輪状係止部（３）に容器（ａ）を係止す
るような場合でも清潔である。

また、フィルムに包まれたストローはカップ容器にホッ
トメルトで装着してあってもよい。

以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案が
以上のものに限定されないことはもちろんであり、例え
ば、蓋体の形状は、ドーム状の他、円錐形、角錐形、截
頭角截形、円柱、角柱等、適宜変形実施可能である。

（考案の効果） 本考案は、蓋体の内側の上下に２つの容器を嵌合係止す
ることができるので、立ったり、歩いたりしたまま、２
つの容器を片手で容易に支持し、ムース、クリーム、ジ
ュース等の異なった種類の飲料を、２つ同時に飲んで、
異なった味覚を楽しむことができる。

また、上下２つの嵌合係止部の大きさを換えて、２種の
大きさの容器に対応することができるので、大小異なる
２種の容器の蓋体としても使用できる。

しかも、このように利用できる蓋体は、上下の２個所の
嵌合係止部と、上方嵌合係止部の下側及び上側にストロ
ーの挿通孔を設けるだけの簡単な構成で容易に得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る上下に２つの容器を嵌合できる
蓋体の全体の斜視図 第２図はその縦断面図 第３図はその使用状態の説明図 第４図はその変形実施例の斜視図 第５図は使用状態を示す断面図 である。 Ａ……蓋体 ａ、ｂ……容器 ａ′、ｂ′……開口部 １、２……嵌合部 ３、４……輪状係止部 ５、６……ストロー挿通孔 ７、９……飲料 ８、１０……ストロー

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−152546（ＪＰ，Ａ) 実開 昭63−49330（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−59482（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−190084（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−123736（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】蓋本体に対し、その下方及び上方の内側
   に、容器の開口部を係止するための輪状嵌合部をそれぞ
   れ設けるとともに、上方の輪状嵌合部より下側及び上側
   に、それぞれの輪状嵌合部に係止された容器内にストロ
   ーが挿入されるように、ストローの挿通孔を設けたこと
   を特徴とする上下に２つの容器を嵌合係止できる蓋体。