JPH0680241B2 - 舗装構造物およびその製法 - Google Patents

舗装構造物およびその製法

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JPH0680241B2
JPH0680241B2 JP60176273A JP17627385A JPH0680241B2 JP H0680241 B2 JPH0680241 B2 JP H0680241B2 JP 60176273 A JP60176273 A JP 60176273A JP 17627385 A JP17627385 A JP 17627385A JP H0680241 B2 JPH0680241 B2 JP H0680241B2
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rubber particles
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、適度な弾力性と優れた耐久性を有するととも
に、施工ならびに補修の容易な舗装構造物およびその製
法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、ゴルフ場歩径路,遊歩道,プールサイド等の各種
施設において、セメントコンクリート地やアスフアルト
コンクリート地を剥き出しのままにせずこれらを下地面
としてウレタン舗装を施したりあるいはゴム成形マツト
等を敷設することが行われている。たれにより、施工部
分に適度に弾力性が付与され踏み心地,歩行性等が改善
されるようになる。
ところが、上記ウレタン舗装では、施工にかかる工期が
3〜7日と長く、また補修に際しても、一部のみを補修
する場合であつても既設のウレタン舗装材の全体を除去
して新たに舗装し直さなければならないという問題があ
り、一方、ゴム成形マツト敷設では、マツト固定用の杭
打ちのためマツトが坂道でずれたり、杭の穴から破損し
たり、マツト間のジヨイント部で段差を生じたり曲線部
が角張つて美観が悪い等の問題がある。またゴルフ場歩
径路等の施工下地として汎用されているアスフアルトコ
ンクリヒド(以下「エスコン」と略す)は、熱や水に弱
いため、高温下でのアスコンの伸縮率と舗装材の伸縮率
の差に起因するアスコンと舗装材との剥離現象やアスコ
ンと舗装材の間に気化した水蒸気が溜ることに起因する
舗装材の膨れ現象が生じやすくこれらも大きな問題であ
つた。
そこで、上記剥離現象と膨れ現象を解消するために、ア
スコン等の下地面をプライマー処理し、このプライマー
処理した下地面上にゴム粒子等の弾性体をバインダーで
結着させて多孔性,透水性の層を形成するようにした改
良型の舗装方法および舗装構造物が提案されている。上
記舗装構造物は、ゴム粒子自体の弾性とバインダー結着
によつて生じるゴム粒子間の多孔性の空隙とが相俟つて
熱変形によるアスコン・舗装材層の歪みを吸収しうると
同時に、アスコンからプライマー層(極めて薄い)を経
由して侵入する気化水蒸気を上記多孔性空隙から拡散し
うるため、舗装材の剥離や膨れが抑制される。上記改良
型舗装構造物を実際に施工する場合、そのままでは外観
が悪く、またゴム粒子の脱離等の問題が生じるため、多
孔性弾性層の表面仕上げとして着色樹脂等によつて薄手
のトツプコートを施すことや浸透防止用の目止め処理を
行つたのちウレタン樹脂液等を塗布して樹脂表面層を形
成させ、さらに必要に応じてトツプコートを施すことが
行われている。このように多孔性弾性層の上面をトツプ
コート層や樹脂表面層で被覆しても、多孔性弾性層の多
孔性空隙に侵入した気化水蒸気(アスコンからプライマ
ー層を通つて入り込む)は、多孔性空隙を水平に拡散し
て舗装構造物の側面から排気されるため、前記と同じく
舗装材の剥離や膨れは抑制される。
しかしながら、これら改良型舗装構造物は、それぞれ以
下のような難点を有する。すなわち、トツプコート層の
みを設ける前記舗装構造物は、第3図に示すような断面
構造となる。図において、1は下地、1aは接着剤層、4
はバインダー2によつて結着された弾性ゴム粒子3から
なる多孔性ゴム弾性層、5はトツプコート層である。こ
の舗装構造物は、弾性ゴム粒子3による凹凸が舗装表面
上に剥き出しになつているため、表面強度および耐久性
が充分でないという難点がある。一方、樹脂表面層を設
ける前記舗装構造物は、第4図に示すような断面構造と
なる。図において、5はトツプコート層、6は樹脂表面
層、6aは目止め材である。それ以外の部分は第3図と同
じである。この舗装構造物は、多孔性ゴム弾性層4の表
面が目止め処理によつて平滑になつているため、弾性層
4と樹脂表面層6との間で層間剥離を生じやすく、一旦
層間剥離を生じると、その補修は全面改修もしくは剥離
個所を含むかなりの部分の改修となり、極めて煩雑な作
業となる。また、施工それ自体も多工程を要し、工期も
長くかかるという難点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、ゴム粒子等の弾性体をバインダーで結着さ
せて得られる改良型舗装構造物は、舗装材の剥離現象や
膨れ現象を抑制する一方、その仕上方法によつて表面強
度や耐久性または施工・補修の作業性について難点を有
している。したがつて、それらのいずれをも満足させる
優れた舗装構造物の提供が業界で強く望まれていた。
他方、このような欠点を改善する目的で下地面に、ゴム
チツプとバインダーとを攪拌混合したものを敷き均し
て、弾性層を形成し、この弾性層の表面に、ポリウレタ
ン系浸透剤を塗布して、弾性層の上部に浸透層を形成す
るという技術が提案されている(特開昭61-286403号公
報)。これによれば、弾性層の上部に形成された浸透層
の作用によつて、表面強度等が、かなり改善される。
しかしながら、実用に耐えうるような、充分な耐久性等
が得られていないのが実情である。
一方、ゴム粒子とフアイバー状粉末ゴムの混合物をバイ
ンダーで結合させた複合物も提案されている。しかし、
このものは、表面強度等が小さく、耐スパイクテストの
結果が悪いことから、ゴルフ場歩径路等には用いること
ができない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、表面
強度や耐久性に優れ、かつ施工・補修もも容易で作業性
のよい舗装構造物とその製法を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明は、下地面に対し
て、下記の(A),(B),(C)の3層が順次積層形
成されている舗装構造物を第1の要旨とし、 (A)接着剤層。
(B)弾性ゴム粒子の粒子間に、フアイバー状ゴムを分
散させた状態で、弾性ゴム粒子をバインダーで結着させ
てなるゴム弾性層。
(C)上記(B)のゴム弾性層の表面層に浸透形成され
た可撓性高分子物浸透層。
下地面に接着剤層を形成する工程と、弾性ゴム粒子をバ
インダーで結着させて上記接着剤層上にゴム弾性層を形
成する工程と、フアイバー状ゴムを粒子間に分散させた
状態で、可撓性高分子物を上記ゴム弾性層の表層部から
浸透させてゴム弾性層の表面に可撓性高分子物浸透層を
形成する工程を備えている舗装構造物の製法を第2の要
旨とし、フアイバー状ゴムを粒子間に分散させた状態
で、弾性ゴム粒子をバインダーで結着させてゴム弾性層
を形成する工程と、可撓性高分子物を上記ゴム弾性層の
表層部から浸透させてゴム弾性層の表面に可撓性高分子
物浸透層を形成する工程と、上記ゴム弾性層の底面また
は下地面の少なくとも一方に接着剤層を形成したのち、
上記ゴム弾性層の底面と下地面とを接着する工程とを備
えている舗装構造物の製法を第3の要旨とする。
〔作用〕
すなわち、本発明者らは、弾性ゴム層の表面に、浸透層
を形成した前記提案法の舗装構造物の耐久性等を向上さ
せるため、一連の研究を重ねた。その結果、上記弾性層
として、弾性ゴム粒子のみを用いるのではなく、弾性ゴ
ム粒子とフアイバー状ゴムとを併用すると、フアイバー
状ゴムの作用によつて、得られる舗装構造物の表面強度
や、耐久性等が一層向上し、実用に耐えうるようになる
ことを見出し、本発明に到達した。
つぎに、本発明について詳しく説明する。
本発明の舗装構造物は、接着剤層を形成する接着剤と、
ゴム弾性層を形成する弾性ゴム粒子およびフアイバー状
ゴムならびにバインダーと、ゴム弾性層の表面層に浸透
する可撓性高分子物とから得られる。
上記接着剤としては、ポリウレタン樹脂,エポキシ樹脂
等の樹脂液やアクリル樹脂エマルジヨン等のエマルジヨ
ンあるいはスチレン−ブタジエンゴムラテツクス等のゴ
ムラテツクス等があげられる。なお、この接着剤にはプ
ライマーが含まれる。通常はポリウレタン樹脂の樹脂液
が用いられ、少なくとも2個の水酸基を有する平均分子
量400〜4000のポリアルキレンエーテルポリオールと芳
香族ポリイソシアネートとを附加反応させた遊離のイソ
シアネート基を有するポリエーテルウレタンプレポリマ
ー(一液型ウレタンプレホポリマー)または上記プレポ
リマーと芳香族ジアミンまたは前記ポリアルキレンエー
テルポリオールの単独または2種以上の混合物を主成分
とする硬化剤とからなる二液型ポリウレタンが好まし
く、なかでも芳香族ポリイソシアネートがトリレンジイ
ソシアネートまたはメチレンビスフエニルイソシアネー
トであるものが特に好ましい。なお、上記ポリウレタン
樹脂の樹脂液には、必要に応じてポルトランドセメント
が配合される。このポルトランドセメントは、ポリウレ
タン樹脂の湿潤面へ接着性を良好にする効果を有する。
エポキシ樹脂の樹脂液を用いる場合は、ビスフエノール
A型エポキシ樹脂とポリアミドを主成分とする硬化剤と
からなるものを用いることが好ましい。
上記弾性ゴム粒子としては、平均粒子径4〜16メツシユ
のスチレン−ブタジエンゴム,ニトリル−ブタジエンゴ
ム,ポリウレタンゴム,エチレン−プロピレンゴム等の
合成ゴム粒子あるいは天然ゴム粒子の単独または2種以
上の混合物が用いられる。
上記弾性ゴム粒子とともに用いられるフアイバー状ゴム
としては、直径0.2〜2mm,長さ3〜10mmのものであつ
て、通常、上記弾性ゴム粒子と同種のものが用いられ
る。
このフアイバー状ゴムと弾性ゴム粒子の使用割合は、通
常、フアイバー状ゴムが弾性ゴム粒子の30重量%(以下
「%」と略す)以内になるように設定される。
上記弾性ゴム粒子を結着するバインダーとしては、前記
接着剤と同じくポリウレタン樹脂エポキシ樹脂等の樹脂
液やアクリル樹脂エマルジヨン等のエマルジヨンあるい
はスチレン−ブタジエンゴムラテツクス等のゴムラテツ
クス等があげられる。通常はポリウレタン樹脂の樹脂液
が用いられ、特に、一液型ウレタンプレポリマーまたは
二液型ウレタンを使用すると好結果が得られる。
また、上記弾性ゴム粒子,フアイバー状ゴム,バインダ
ーからなる弾性層の表面に、浸透する可撓性高分子物と
しては、ポリウレタン樹脂等の合成樹脂が最も好適であ
るが、スチレン−ブタジエンゴム等のゴムを用いてもよ
い。これらの樹脂,ゴムは、空隙部の充填に際し、樹脂
液、エマルジヨン,ゴムラテツクス等の形態で用いられ
る。エマルジヨンを用いる場合には、アクリル樹脂エマ
ルジヨンが好適であり、樹脂液を用いる場合には、少な
くとも2個の水酸基を有する平均分子量400〜4000のポ
リアルキレンエーテルポリオールと芳香族ポリイソシア
ネートとを附加反応させて得られた遊離のイソシアネー
ト基を有するポリエーテルウレタンプレポリマーと、芳
香族ジアミンおよび前記ポリアルキレンエーテルポリオ
ールの単独または2種以上の混合物を主成分とする硬化
剤とからなる二液型ポリウレタンが最も好適である。上
記プレポリマー中の末端イソシアネート基含有率は3〜
7%が良く、好適なのは3〜5%である。
本発明の舗装構造物は、その全てを現場で施工して構成
することもできるし、工場において予めゴム弾性層を形
成し、これを施工現場において下地に接着すること等に
よつても構成することができる。
まず、上記現場施工について説明する。すなわち、上記
弾性ゴム粒子と、フアイバー状ゴムと、バインダーとを
平型モルタルミキサー等を用いて混合する。弾性ゴム粒
子とバインダーとの混合割合は、弾性ゴム粒子にフアイ
バー状ゴムを含んだ状態で、前者対後者の重量比で2:1
〜8:1、好適には3:1〜6:1である。なお、弾性ゴム粒子
とフアイバー状ゴムとの混合割合は、フアイバー状ゴム
が、弾性ゴム粒子の30%以内、好適には、10〜20%に設
定される。他方、アスコン,コンクリートまたはモルタ
ル等の下地の下地面に、接着剤を塗布して接着剤層を形
成する。このときの接着剤の塗布量は、下地の種類等に
よつても異なるが、一般的には樹脂固形分で100〜400g/
m2であり、好適には150〜350g/m2である。そして、上記
弾性ゴム粒子と、フアイバー状ゴムと、バインダーとの
混合物を、前記接着剤層が乾燥,硬化等する前にその接
着剤層上に塗布し、バインダーを乾燥,硬化等させるこ
とによつてゴム弾性層を形成する。上記ゴム弾性層の厚
み,空隙率は舗装構造物の用途等によつて異なり、一概
に云えるものではないが、一般に、厚みは2mm以上、よ
り好ましくは4mm以上25mm以下に設定することが、舗装
構造物の弾性の観点から望ましい。また、ゴム弾性層の
空隙率は20〜40%、より好ましくは25〜35%に設定する
ことが、舗装構造物の弾性ならびに下地からの膨れ防止
の観点から望ましい。このような空隙率は、用いる弾性
ゴム粒子の平均粒子径,弾性ゴム粒子とバインダーとの
混合比率等を適宜選択することにより調整することがで
きる。
つぎに、このようにして得られたゴム弾性層の表面部に
可撓性高分子物の樹脂液,エマルジヨン等を、表面から
適当な厚みになるまで浸透させ、ついで浸透させた可撓
性高分子物の樹脂液,エマルジヨン等を乾燥,硬化させ
て可撓性高分子物浸透層を形成する。浸透させる可撓性
高分子物樹脂液,エマルジヨン等の粘度は、500〜7000c
ps/20℃、より好ましくは1000〜5000cps/20℃に調整す
ることが好結果をもたらす。
また、可撓性高分子物浸透層の厚み(浸透厚み)は2mm
以上、より好ましくは4mm以上とすることが好ましい。
なお、上記可撓性高分子物の一部が表面に層状に残つて
もよい。上記可撓性高分子物浸透層の厚みが2mmを下回
ると舗装構造物の表面強度が不十分となる。可撓性高分
子物浸透層の厚みの上限については特に限定はないが、
普通は10mm程度で充分であり、それ以上厚くしてもいた
ずらにコストアツプとなるのみで物性面における向上は
望み得ない。
また、上記可撓性高分子物浸透層と前述のゴム弾性層と
は、合計厚みで5〜25mmの範囲にあることが望ましい
が、それら各層の厚みを具体的にどの程度とするかは主
として舗装構造物の用途によつて決定される。例えば、
ゴルフ場歩径路の場合であれば、ゴム弾性層を8〜18m
m、可撓性高分子物浸透層を2〜7mmにすると特に好まし
い結果が得られる。なお、この可撓性高分子物浸透層の
表面には、必要に応じてアクリルウレタン塗料等による
着色仕上げないしはトツプコートを施すこともできる。
このようにして、弾性ゴム粒子とフアイバー状ゴムとを
バインダーで結着させたゴム弾性層が、下地面に対して
接着剤層で固着され、かつそのゴム弾性層の表面層が、
可撓性高分子物(樹脂液,エマルジヨン)の浸透,乾燥
により可撓性高分子物浸透層に形成されている舗装構造
物が得られる。
この舗装構造物の断面模式図を第1図に示す。第1図に
おいて、1は下地、1aは接着剤層、2はバインダー、3
は弾性ゴム粒子、4はゴム弾性層、7は可撓性高分子
物、8は可撓性高分子物浸透層である。なお、図では、
フアイバー状ゴム粒子の記載は、省略してある。
上記の現場施工法は、下地面に接着剤を塗布したのち、
その上にゴム弾性層を形成し,そのゴム弾性層の表面か
ら可撓性高分子物を浸透させているが、下地面上に接着
剤を介してゴム弾性層を形成したのち、その表面から可
撓性高分子物を浸透させるのではなく、ゴム弾性層の上
に可撓性高分子物と弾性ゴム粒子の混合物を流延塗布す
るようにしてもよい。すなわち、別途準備したゴム弾性
粒子と可撓性高分子物(樹脂液,エマルジヨン等)との
混合物を上記ゴム弾性層の表面に塗布し乾燥させて上記
ゴム弾性層の上に可撓性高分子物浸透層を形成する。こ
の形成に際して、可撓性高分子物(樹脂液,エマルジヨ
ン等)はゴム弾性層中に浸透するため、その投錨硬化に
より可撓性高分子物浸透層が強固にゴム弾性層に固着さ
れる。この方法を用いる場合、可撓性高分子物はバイン
ダーとしての機能も発揮する。そして、上記可撓性高分
子物7を予め3000〜10000cps/20℃に調整しておき、こ
れに弾性ゴム粒子(フアイバー状ゴムも含む)を通常50
%以下となるよう配合することが好結果をもたらす。こ
の場合、可撓性高分子物浸透層の浸透厚みは2mm以上に
設定することが剥離防止の見地から好ましく、可撓性高
分子物浸透層全体の厚みは4mm以上に設定することが好
結果をもたらす。
つぎに、上記のような現場施工法ではなく、工場生産法
について説明する。
すなわち、工場生産法では、工場において、ゴム粒子
と、フアイバー状ゴムと、バインダーとを用い、上記と
同様にしてゴム弾性層をつくり、このゴム弾性層の表
面部に前記と同様可撓性高分子物の樹脂液等を浸透させ
て可撓性高分子物浸透層を形成し、ゴム弾性層と可撓性
高分子物浸透層との積層体を製造する。そして、これを
現場に運び接着剤を用いて下地に貼着する。また、工
場において上記ゴム弾性層をつくり、これを現場に運ん
で下地に接着したのち、ゴム弾性層の表目に上記可撓性
高分子物の樹脂液等を浸透させて可撓性高分子物浸透層
を形成する。さらに、工場において、上記ゴム弾性層
をつくり、これの表面に前記同様ゴム弾性層と可撓性高
分子物の混合物を塗布乾燥して可撓性高分子物浸透層を
形成し、これを現場において接着施工する。また、ゴ
ム弾性層と可撓性高分子物浸透層を別々につくり、接着
剤で一体化する。この場合、接着剤(上記高分子物でも
よい)として浸透性の強いものを用い、可撓性高分子物
浸透層の下側にゴム弾性層を少し残しておけば、両層の
界面において、接着剤が両層中に浸透して硬化するため
その投錨効果により両層が強固に一体化される。そし
て、このようにして得られたものを現場で施工するとい
うこと等が行われる。上記で得られたものの断面構造
を第2図に示す。図において符号は第1図と同じものを
示している。なお、1bは接着剤層で、ゴム弾性層4と可
撓性高分子物浸透層8の両層に浸透して硬化している。
なお、第2図においても、フアイバー状ゴムの記載は省
略している。
本発明の舗装構造物は、第1図および第2図に示される
ように、ゴム弾性層の表面に可撓性高分子物浸透層が形
成され、ゴム弾性層と、一体的な連続構造となり、分離
不可能になつていることから、可撓性高分子物浸透層
は、ゴム弾性層と分離不可能な状態になつている。した
がつて、スパイク等有する靴で、この舗装構造物の舗装
面上を歩いても、表面の舗装が剥離することなく、表面
強度および耐久性に富んだものとなる。しかも可撓性高
分子物浸透層が、可撓性高分子物と弾性ゴム粒子3とフ
アイバー状ゴムとからなるため、それ自体弾力を有し、
可撓性高分子物浸透層の下部に形成されている多孔性の
ゴム弾性層の弾力と相俟つて、優れた踏み心地,歩行性
を有するだけでなく、高温下での下地と舗装構造物間と
の歪みや気化水蒸気の滞留を吸収し、舗装構造体の剥離
や膨れを抑制する。
また、本発明の舗装構造物を用いた舗装の補修はつぎの
ようにして簡単に行うことができる。すなわち、舗装表
面部が摩耗あるいは欠損した場合、この部分に可撓性高
分子物あるいは場合によつては可撓性高分子物とゴム粒
子とフアイバー状ゴムとの混合物を塗布ないしは充填さ
せることで足りる。これは、従来の舗装の補修が全面張
替等極めて労力を有するものであつたのに比べ、極めて
簡単な方法といえる。
〔発明の効果〕 以上のように、本発明の舗装構造物は、ゴム弾性層が弾
性ゴム粒子だけでなく、弾性ゴム粒子とフアイバー状ゴ
ムとから構成されていることから、ゴム弾性層自体の強
度が大幅に向上している。そしてその表面に、可撓性高
分子物を浸透させることによつて、可撓性高分子物浸透
層が形成されていることから、この層の作用によつて表
面強度および耐久性が向上する。特に、この可撓性高分
子物浸透層においても、その層中には、弾性ゴムだけで
なく、フアイバー状ゴムが分散していることから、この
フアイバー状ゴムの投錨硬化によつて、ゴム弾性層の最
表面の、可撓性高分子物浸透層の耐久性および強度が向
上し、特に耐スパイク性が大幅に向上する結果、ゴルフ
場歩径路等の、スパイク靴で歩行される場所において充
分に実用に耐えうるようになる。また、上記ゴム弾性層
の構造により、優れた踏み心地,歩行性を有するだけで
なく、高温下での下地と舗装構造物間との歪みや、気化
水蒸気との対流を抑制し、舗装構造体の剥離や膨れをも
抑制しうるようになる。また、本発明の方法によれ
ば、、工期が短く作業も簡単で施工法に優れている。ま
た、補修工事も、例えば可撓性高分子物を損傷部分に再
度浸透させるだけで足り、極めて簡単に行うことができ
るという利点を有しているのである。したがつて、ゴル
フ場歩径路,遊歩道,プールサイド,屋内・屋外運動
場,ジヨギング走路,テニスコート等に有効に利用する
ことができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 長さ300mm×幅300×厚み50mmの密粒アスコン上に接着剤
としてポリエーテル型ウレタンプレポリマー(平均分子
量1000のポリオキシプロピレングリコールとメチレンビ
スフエニルイソシアネートとを付加反応させたもの,末
端イソシアネート基含有率16%)を300g/m2だけ塗布
し、引き続きその上に厚み18mmのゴム弾性層を形成し
た。このゴム弾性層の形成は、バインダーとしてポリエ
ーテル型ウレタンプレポリマー(平均分子量1000のポリ
オキシプロピレングリコールとメチレンビスフエニルイ
ソシアネートとを付加反応させたもの,末端イソシアネ
ート基含有率9%)を、また弾性ゴム粒子として平均粒
子径8メツシユのニトリル−ブタジエンゴム粒子を用
い、フアイバー状ゴム(平均直径1mm,平均長さ5mmのも
の)を用いた。この場合、弾性ゴム粒子に対して、10%
の割合でフアイバー状ゴムを用いた。そして、平型モル
タルミキサー中で、上記バインダーとゴム成分(ゴム粒
子+フアイバー状ゴム)とを1:5(重量比)の割合で混
合し、これを接着剤を塗布した下地面に均一に塗布し、
室温に放置してバインダーのポリウレタンプレポリマー
を硬化させるゴム弾性層を形成した。つぎに、ゴム弾性
層の硬化を確認した後、これの表面に、可撓性高分子物
であるポリマーを2kg/m2(固形分)だけ均一に塗布し浸
透させた(平均浸透厚み約5mmとなつた)。上記ポリマ
ーとしては、ポリエーテル型ウレタンプレポリマー(平
均分子量1000のポリオキシプロピレングリコールとトリ
レンジイソシアネートとを付加反応させたもの,末端イ
ソシアネート基含有率3%)〔A剤〕と、メチレンオル
トクロロアニリンおよび平均分子量2000のポリオキシプ
ロピレングリコールを主成分としこれに無機充填剤,顔
料,可塑剤,安定剤等を配合してなる硬化剤〔B剤〕と
を混合した後、トルエンを5重量%添加して均一混合
し、粘度を3000cps/20℃に調整したものを使用した。以
上の施工は1日で完了した。このようにして本発明の舗
装構造物を得た。
〔実施例2〕 実施例1において、フアイバー状ゴムの使用割合を、弾
性ゴム粒子70部に対して、フアイバー状ゴムが30部にな
るように変えた。それ以外は実施例1と同様にして、舗
装構造物を得た。
〔比較例1〕 実施例1において、フアイバー状ゴムの使用をとりやめ
た。それ以外は実施例1と同様にして舗装構造物を得
た。
〔実施例3〕 実施例1において、可撓性高分子物浸透層形成用ポリマ
ーとして、二液型ウレタンに代えて、アクリル酸系合成
樹脂エマルジヨン(カネボウ・エヌエスシー社製,KBK−
L30)を使用した。それ以外は実施例1と同様にして、
舗装構造物を得た。
〔実施例4〕 実施例3において、フアイバー状ゴムの使用割合を、弾
性ゴム粒子70部に対して、フアイバー状ゴムが30部にな
るように変えた。それ以外は実施例3と同様にして、舗
装構造物を得た。
〔比較例2〕 実施例3において、フアイバー状ゴムの使用をとりやめ
た。それ以外は実施例3と同様にして、舗装構造物を得
た。
このようにして得られた実施例品および比較例品につい
て、耐スパイクテスト,耐摩耗試験,耐候性試験を行
い、また加熱伸縮率,剥離強さを測定した。
〔評価〕
耐スパイクテストは、第5図に示す供試体支持台9,回転
子10(荷重となるおもりを内蔵している),スパイクピ
ン11,回転駆動軸12からなる試験機にサンプル13をのせ
て荷重を20kgとし、回転駆動軸12を矢印のように1000回
回転したのちの摩耗減量および層間剥離の有無を調べ
た。体摩耗試験は、JIS-K7204に準じCS-17,荷重1kg,100
0回回転したのちの摩耗減量を測定した。耐候性試験
は、JIS-A1415に準じWS型ウエザ・オ・メーターで1000
時間暴露後の肉眼観察により評価した。
加熱伸縮率は、JIS-A6021に準じ80℃×168時間後の伸縮
率を測定した。下地との剥離接着力は、JIS-K6854に準
じ20℃における90°剥離強さを測定した。また、下地か
らの剥離・膨れは、ゴルフ場歩径路として3年間の実地
テストを行うことにより判定した。以上の結果を総合
し、総合評価(◎優秀、○良好、△やや不良、×不良)
とした。
この結果を第1表に示す。なお、それぞれについて施工
に要した日数も併せて示す。
第1表において、実施例1,2と比較例1との対比、およ
び実施例3,4と比較例2との対比から明らかなように、
実施例で得られた舗装構造物は、弾性ゴム層において、
フアイバー状ゴムが絡み合い、その投錨効果を発揮する
ことから、比較例に比べて、耐久性(耐スパイク性,体
磨耗性で表される)が、一層向上していることがわか
る。
【図面の簡単な説明】 第1図および第2図は本発明の舗装構造物の断面構造の
模式図であり、第3図および第4図は従来の舗装構造物
の断面構造の模式図、第5図は耐スパイクテストに用い
た試験装置の要部斜視図である。 1…下地、1a,1b…接着剤層、2…バインダー、3…弾
性ゴム粒子、4…ゴム弾性層、5…トツプコート層、6
…樹脂表面層、6a…目止め材、7…可撓性高分子物、8
…可撓性高分子物浸透層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤谷 昇 兵庫県明石市藤江1155番地の81 (56)参考文献 特開 昭61−286403(JP,A) 実開 昭53−107029(JP,U) 特公 昭54−33654(JP,B2)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下地面に対して、下記の(A),(B),
    (C)の3層が順次積層形成されていることを特徴とす
    る舗装構造物。 (A)接着剤層。 (B)弾性ゴム粒子の粒子間に、フアイバー状ゴムを分
    散させた状態で、弾性ゴム粒子をバインダーで結着させ
    てなるゴム弾性層。 (C)上記(B)のゴム弾性層の表面層に浸透形成され
    た可撓性高分子物浸透層。
  2. 【請求項2】ゴム弾性層(B)が、空隙率20〜40%のも
    のである特許請求の範囲第1項記載の舗装構造物。
  3. 【請求項3】ゴム弾性層(B)と高分子物充填層(C)
    の合計厚みが、5〜25mmである特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の舗装構造物。
  4. 【請求項4】ゴム弾性層(B)および高分子物充填層
    (C)の平均厚みが、それぞれ2mm以上である特許請求
    の範囲第1項ないし第3項のいずれか一項に記載の舗装
    構造物。
  5. 【請求項5】弾性ゴム粒子が、平均粒子径4〜16メツシ
    ユの天然ゴム粒子,合成ゴム粒子もしくはそれらの混合
    物である特許請求の範囲第1項記載の舗装構造物。
  6. 【請求項6】合成ゴム粒子が、スチレン−ブタジエンゴ
    ム粒子,ニトリル−ブタジエンゴム粒子,ポリウレタン
    ゴム粒子,ブチルゴム粒子,クロロプレンゴム粒子また
    はエチレン−プロピレンゴム粒子の単独もしくは2種以
    上の混合物である特許請求の範囲第5項記載の舗装構造
    物。
  7. 【請求項7】可撓性高分子物が二液反応硬化型ポリウレ
    タンを主成分とするものである特許請求の範囲第1項記
    載の舗装構造物。
  8. 【請求項8】下地面を接着剤層を形成する工程と、弾性
    ゴム粒子をバインダーで結着させて上記接着剤層上にゴ
    ム弾性層を形成する工程と、フアイバー状ゴムを粒子間
    に分散させた状態で、可撓性高分子物を上記ゴム弾性層
    の表層部から浸透させてゴム弾性層の表面に可撓性高分
    子物浸透層を形成する工程を備えていることを特徴とす
    る舗装構造物の製法。
  9. 【請求項9】フアイバー状ゴムを粒子間に分散させた状
    態で、弾性ゴム粒子をバインダーで結着させてゴム弾性
    層を形成する工程と、可撓性高分子物を上記ゴム弾性層
    の表層部から浸透させてゴム弾性層の表面に可撓性高分
    子物浸透層を形成する工程と、上記ゴム弾性層の底面ま
    たは下地面の少なくとも一方に接着剤層を形成したの
    ち、上記ゴム弾性層の底面と下地面とを接着する工程を
    備えていることを特徴とする舗装構造物の製法。
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