JP2550349B2 - 弾性舗装材 - Google Patents

弾性舗装材

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JP2550349B2
JP2550349B2 JP62140009A JP14000987A JP2550349B2 JP 2550349 B2 JP2550349 B2 JP 2550349B2 JP 62140009 A JP62140009 A JP 62140009A JP 14000987 A JP14000987 A JP 14000987A JP 2550349 B2 JP2550349 B2 JP 2550349B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はテニスコート、陸上競技場、体育館、ジョギ
ングコース及びステージ等の分野に使用される弾性舗装
材の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来から上記分野に使用される弾性舗装材としてはウ
レタンエラストマー等の弾性チップをウレタン等のバイ
ンダーで固めた弾性マットの表面に、更にウレタン等の
シームレス表層を形成したものが使用されている。該表
層は平滑である必要があるため、流動性の優れたセルフ
レベリングタイプの材料が用いられる。しかしながらセ
ルフレベリングタイプの材料は弾性チップの空隙に染み
込んで硬化するため、弾性舗装材の弾性が失われるとい
う不都合を生じる上、経済的にも好ましくない。従って
多数の空隙を有する弾性マットの表面に表層を形成する
には、通常はまず目止め層を形成し、しかる後セルフレ
ベリングタイプの材料を塗布している。例えば目止め材
として硅砂、ゴムチップを使用し、これらにより目止め
を施した後、表層を形成する方法(特公昭57−4370
9)、1mm未満の細粒ゴムと合成樹脂の混合物を目止め材
として施工した後、表層を形成する方法(特公昭56−24
043)、さらにはチクソ材を添加してチクソ性を大きく
した合成樹脂単体でゴムの目止めを行った後、セルフレ
ベリングタイプの材料を施工する方法等が知られてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながらこれら従来の技術においては目止め層と
表層を形成するには別々の材料、別個の手段を採用する
必要があり、工程的にも複雑で、施工に時間がかかると
いう欠点があり、その改良が望まれていた。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者等は同一材料、手段で目止め層と表層を形成
する方法について検討の結果、速硬化吹付材料を2成分
型高圧スプレーマシンで吹付施工することにより、上記
の問題を解決しう得ることを見出し、本発明に到達し
た。
即ち、本発明は加硫ゴム、ウレタンエラストマー等の
弾性チップがウレタン等のバインダーで接着されてなる
弾性マットの表面に、2液高圧スプレーンマシンでスプ
レーすることにより形成された速硬化型ウレタンエラス
トマーの表層を有してなる弾性舗装材である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する弾性マットは加硫ゴム、ウレタンエ
ラストマー等の弾性体をチップ状に粉砕し、ウレタン樹
脂等のバインダーで接着せしめ、マット状としたもので
ある。チップの粒径は5mm〜0.5mmであり、好ましくは3
〜1mmである。大きな粒径のチップで作成したマットは
空隙が多く、速硬化ウレタンエラストマーが多量に必要
であり、又作業が難しくなる。
その表面は凹凸が少なくて平滑である事が望ましく、
工場生産したマットのスライス品は好ましい物の一つで
ある。現場施工で下地の上に直接弾性マットを形成する
場合は、機械施工した場合でも表面を平滑にするためコ
テ、ロール等を使用し転圧したり擦ったりする事が望ま
しい。
弾性チップを接着するにはウレタン等のバインダー
を、ゴム100部に対し10〜30部程度用いるのが良く、バ
インダーとしては末端にイソシアネート基を有する一液
型ウレタンバインダーを使用するのが接着性が優れてい
るので好ましい。
本発明に使用する2液高圧型スプレーマシンとして
は、例えばガスマー社のH−2000型、グラスクラフト社
のT−3型などが好ましい。これらの2液高圧型スプレ
ーマシンは60〜150Kgf/cm2の吐出圧で施工出来るもので
あり、超速硬化材料を使用する事により目止めと表面層
の形成を連続して行えるものである。
本発明に使用する速硬化型ウレタンエラストマーは、
低粘度で且つ硬化速度を速くするために次のような主剤
(A)、硬化剤(B)、助剤(C)等よりなっている。
主剤(A)は有機ポリイソシアネート(A−1)又は
イソシアネート基の一部を分子量60〜8000のポリオール
と反応させてなる部分プレポリマー(A−2)である
が、必要により可塑剤又は難燃剤を添加しても良い。
硬化剤(B)は(B−1)少なくとも2個のヒドロキ
シル基を含有する分子量1000〜8000のポリオール、(B
−2)鎖延長剤として低分子ポリオール及び/又は芳香
核電子吸引基を含有しない活性芳香族ポリアミン、(B
−3)有機金属触媒よりなる。
必要により他の助剤(C)として顔料又は染料等の着
色剤、可塑剤、難燃剤、充填剤、安定剤を併用する事が
出来る。
すなわち、本ウレタン材料は溶剤を含まないため、厚
塗り及び連続積層が可能である。
このようにして調整したウレタン原液は非常にに反応
性が高く、原液を混合した後1〜10数秒で流動性を消失
する。
主剤(A)を構成する有機ポリイソシアネート(A−
1)としては、例えば2,4−トリレンジソシアネート、
2,6−トリレンジイソシシアネートおよびその混合物(T
DI)、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(M
DI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロ
ヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート(水素化MD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリレンジ
イソシアネート(HXDI)、粗製TDI、ポリメチレンポリ
フエニルポリイソシジアネート(粗製MDI)、及びこれ
らのイソシアネート類のイソシアヌレート化変性品、カ
ルボジイミド化変性品、ビュレット化変性品などであ
る。これらの有機ポリイソシアネートのうちMDI、粗製M
DI及びその変性品がとくに好ましい。
これらの有機ポリイソシアネート(A−1)はそのま
ま主剤(A)としてポリオール及び鎖延焼剤と反応させ
ることもでき、或いはまたイソシアネート基の一部をポ
リオールと例えば窒素気流中70〜80℃で数時間加熱して
得た部分プレポリマー(A−2)として使用することも
できる。
部分プレポリマー(A−2)の製造に使用できるポリ
オールには水、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール等の多価アルコールにエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドの1種又は2種以上を付加重合して
得たポリエーテルポリオール(PPG):テトラヒドロフ
ランを単独またはエチレンオキサイドと共に付加重合し
て得たポリテトラメチレンエーテル・グリコール(PTME
G):ポリテトラメチレン−エチレンエーテルグリコー
ル:ヒマシ油、ポリカーボネートポリオール等がある。
以上のほかに、ポリカルボン酸と低分子量ポリオールと
を反応させて得たポリエステルポリオール及びカプロラ
クトンを重合させて得たポリエステルポリオールも使用
できる。さらに前記の公知のポリエーテルポリオールな
いしポリエステルポリオールにアクリルニトリル、スチ
レン、メチルメタアクリレート等のエチレン性不飽和化
合物をグラフト重合させて得たポリマーポリオール及び
1,2−もしくは1,4−ポリブタジエンポリオールまたはこ
れらの水素添加物も使用できる。
反応性を高めるためポリオールのヒドロキシル基は、
第一級ヒドロキシル基を50%以上含むことが望ましい。
従って多価アルコールにプロピレンオキサイドまたはブ
チレンオキサイドを付加重合して得たポリエーテルポリ
オールは末端をエチレンオキサイドでキャップしたもの
が好ましい。
またポリエステルポリオールの製造に使用する低分子
量ポリオールは、末端が第一級ヒドロキシル基であるこ
とが望ましい。
部分プレポリマー(A−2)の製造に使用できるポリ
オールとしては、前記のポリオールの他、以下に示す低
分子量ポリオールが使用できる。低分子量ポリオールと
しては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリ
コールおよびこれらの混合物:エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−
ブチレングリコール:このほか水、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール
にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレ
ンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1種または2
種以上を付加重合して得た分子量1,000未満のポリエー
テルポリオール、分子量1,000未満のポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールなどがある。
部分プレポリマー(A−2)の製造に使用するポリオ
ールは前記ポリオールを単独まは2種以上混合して使用
できるが、ポリオールまたはその混合物の分子量は60〜
3,000が好ましい。
硬化剤(B)成分のうち(B−1)の少なくとも2個
のヒドロキシル基を有するポリオールとしては、上記で
例示した部分プレポリマー(A−2)の製造に使用する
ポリオールのうち分子量1000〜8000のものがすべて例示
できる。
本発明においては鎖延長剤(B−2)として低分子ポ
リオール及び/又は芳香核電子吸引基を含有しない活性
芳香族ポリアミンを使用する。低分子ポリオールとして
は前述の部分プレポリマー(A−2)の製造に使用でき
るポリオールのうち分子量が1000未満のものが例示で
き、なかでも60〜400のものが好ましい。また、芳香核
に電子吸引基を含有しない活性芳香族ポリアミンは、例
えば4,4′−ジアミノ・ジフェニル、4,4′−ジアミノ・
ジフェニルエーテル、2,3−ジアミノトルエンおよび3,4
−ジアミノトルエンの混合物、2,4−及び2,6−ジアミノ
トルエン(80:20(重量)の混合物を含む)、2,4−及び
/又は4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタン、1,3−及び
1,4−フェニレンジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミ
ン、アニリン−ホルムアルデヒド縮合によって得られる
タイプのポリフェニル−ポリメチレンポリアミンの液状
重合物、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3
−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−
2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミ
ノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベン
ゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−
ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミ
ノベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,6−ジアミノベンゼ
ン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼ
ン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼ
ン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼ
ン(および後者の2ジアミンの異なる割合による混合
物)、およびこれに類するもの:2,3−ジメチル−1,4−
ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナ
フタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタ
レン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレンおよび
これに類するもの:3,3′,5,5′−テトラメチル−ペンチ
ジン、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−ペンチジン
およびこれに関するもの:3,3′,5,5′−テトラメチル−
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テト
ラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,
5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3′,5,5′−テトラブチル−4,4′−ジアミ
ノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3′−メチル−
2′,4−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジイソプロ
ピル−3′−メチル−2′,4−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3′−ジエチル−2,2′−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,3′−ジエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ンおよびこれに類するもの:3,3′,5,5′−テトラエチル
−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′,5,5′−
テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフェニルエー
テルなどである。
これらの鎖延長剤(B−2)は単独または2種以上混
合して使用し、その使用量はポリオール(B−1)100
重量部(本発明で部は重量部を表す)に対し30〜160部
が適当である。有機ポリイソシアネート(A−1)若し
くは部分プレポリマー(A−2)、ポリオール(B−
1)及び鎖延長剤(B−2)の使用量は、有機ポリイソ
シアネート(A−1)若しくは部分プレポリマー(A−
2)中のNCO基とポリオール(B−1)及び鎖延長剤
(B−2)中の活性水素との当量比が0.90〜1.30となる
ようにする。
本発明に用いる有機金属触媒(B−3)は、例えば錫
アセテート、錫オクトニート、錫2−エチルヘキソエー
ト、錫ラウレート、錫マレニート、ジブチル錫ジアセテ
ート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレ
ート、鉛オクトニート、鉛2−エチルヘキソエート、鉛
ナフテネート等である。
これ等の有機金属化合物は、単独または混合して使用
する。その使用量は使用原料の総量に対し0.001〜5重
量%が好ましい。
本発明に用い得る他の助剤(C)は可塑剤、難燃剤、
充填剤、安定剤、着色剤などである。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジオクチル(DO
P)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン酸ジオクチル
(DOA)、リン酸トリクレジル(TCP)、塩素化パラフィ
ン等である。
難燃剤は、例えばトリス−β−クロロプロピルホスフ
ェート(ファイロールPCF、ストファ・ジャパン社
製)、トリス−ジクロロプロピルホスフェート(CRP大
八化学社製)、トリス−クロロエチルホスフェート(CL
P大八化学社製)等の燐酸エステル類、ジブロムネオペ
ンチルグリコール、トリブロムネオペンチルアルコール
等のブロム化合物等である。
充填剤は、例えばガラス繊維、カーボンブラック、炭
酸カルシウム、タルク、カオリン、ゼオライト、硅そう
土、パーライト、バーミキュライト、二酸化チタン等で
ある。
また安定剤は、例えば商品名イルガノックス1010及び
1076(チバガイギー社製)、ヨシノックスBHTB、BB及び
GSY−930(吉富製薬社製)などの位置障害形フェノール
類:チヌビンP、327及び328(チバガイギー社製)等の
ベンゾトリアゾール類:トミソープ800(吉富製薬社
製)などのベンゾフェノン類:サノールLS−770及び74
4、チヌビン144(チバガイギー社製)などの位置障害形
アミン類である。
本発明に用いる速硬化型ウレタンエラストマーのスプ
レーに当たっては、有機ポリイソシアネートまたは部分
プレポリマーはそのまま、または成分の流量比を調節す
るため適当量の可塑剤を混合しA成分とし、ポリオー
ル、鎖延長剤、有機金属触媒、着色剤等を混合しB成分
とする。A、B両成分を所定の流量比で高圧吹付装置よ
り噴出させ対象物である弾性マット表面に吹き付ける。
より具体的には例えば次のような方法があげられる。
(1)現場施工又は工場生産された弾性マットで一定厚
の下地弾性層を形成する。
(2)2液高圧スプレーマシンを用いて速硬化型ウレタ
ンエラストマーを(1)項の弾性マット上に吹付けまず
目止め層を形成する。
(3)次いで平滑な面を得るため同じ材料で2〜10数回
(設計厚によって異なる)スプレー層を積層する。
吹き付けられた混合液は弾性マットの空隙に染み込む
ことなく直ちに硬化するので、それ自身目止め剤として
の効果を有する。従って特別の目止め材を使用する必要
がない。吹き付けは上記(2)、(3)を連続して行っ
ても良いが、一旦中断して目止め層を形成させた後、さ
らに吹付けを行って表層を形成してもよい。
また最表層を形成する最にスプレーの吐出口と弾性マ
ットの距離を十分にとることにより、表層をノンスリッ
プ加工することもできる。また、必要によりトップコー
トを塗布してもよい。
〔発明の効果〕
本発明においては吹き付けは前述の如く2液高圧スプ
レーマシンで行うので、速硬化ウレタンエラストマーを
使用するにもかかわらず表層は平滑で凹凸がほとんどな
い。
本発明の弾性舗装材は同一の材料、同一の手段で目止
めと表層の形成がなされるので、製造作業が極めて簡単
である。また速硬化ウレタンエラストマーを使用するた
め施工時間が大幅に短縮できる。さらに必要であれば容
易に表面をノンスリップ加工とすることができる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例で説明する。
製造例1 (弾性チップ使用下地層(G−1)の作成) 廃タイヤを機械的に粉砕し、2〜3mmに篩分けたゴム
チップ100部に一液型ウレタンバインダーとしてBA−10
(三井東圧化学社製;NCO含量=7.2重量%)20部、硬化
促進剤としてジブチルチンジラウレート(DBTDL 10%
DOP溶液)0.10部を加え、モルタルミキサーを用い5分
間攪拌し、バインダーを全体にまぶす。次いで上記混合
物をアスファルトコンクリート上に20mmの厚さに敷きな
らし、表面を、熱ローラーで軽く転圧し平滑な表面を有
する下地層を作成した。
アスファルトコンクリート上には予めプライマーとし
て一液型ウレタンプライマーAX−743(三井東圧化学社
製;NCO含量=8.2重量%)を300g/m2塗布し、30分以上の
オープンタイムをとっておいた。
製造例2 (弾性チップ使用下地層(G−2)の作成) 廃タイヤを機械的に粉砕し、2〜3mmに篩分けしたゴ
ムチップ65部と1〜2mmに篩分けしたゴムチップ35部を
混合した後、一液型ウレタンバインダーBA−20(三井東
圧化学社製;NCO含量=9.0重量%)20部、硬化促進剤
(前出)0.1部を加え、5分間攪拌し後1m角の鉄製モー
ルドに入れ、プレスした後スチーム養生し硬化させた。
硬化物はスリッターを用い、適当な厚さにスライスし弾
性マットとした。
製造例3 (主剤(A−2−1)の調整) 純MDI(三井東圧化学社製MDI−PH)700g、カルボジイ
ミド変性液状MDI(三井東圧化学社製MDI−LK;NCO含量=
28.5重量%)300gにポリプロピレングリコールPPG−Dio
l−1000(三井東圧化学社製OH価=112)750gを加え窒素
気流下80℃で3時間反応させた後、希釈剤としてDOP
(ジオクチルフタレート)を190g加えて、NCO含量=13.
2重量%、粘度(cps/25℃)=600の変性ポリイソシアネ
ートを得た。
製造例4 (主剤(A−2−2)の調整) MDI−PHとMDI−LKを重量比で8/2の割合に混合したも
の1000gにテトラヒドロフランを開環重合した分子量200
0と1000のPTMEGを混合し、分子量1500に調整したもの55
2gを窒素気流下70℃で3時間反応させた後、難燃剤(ス
トウファー,ジャパン社製 ファイロールPCF)を173g
加え、NCO含量=17重量%、粘度(cps/25℃)1000の変
性ポリイソシアネートを得た。
実施例1 下地弾性層としてG−1、主剤としてA−2−1を選
び50℃に保温しておいた。一方硬化剤としては末端がエ
チレンオキサイドでキャップされた3官能のポリプロピ
レングリコールEP−330(三井東圧化学社製OH価;35、分
子量;5100)50g、末端がエチレンオキサイドでキャップ
された2官能のポリプロピレングリコールED−37A(三
井東圧化学社製OH価;38、分子量;3000)22g、鎖延長剤
としてDETDA(ジエチルトルエンジアミン)23gそれに有
機金属触媒としてナフテン酸鉛(Pb顔料24%)1.0g及び
緑色トーナー4gを加えたものを50℃に保温した。両者を
容量比=1/1で下記マシンを使用し、吹付けを行った。
スプレーマシンへの送液は、グラコ社のサプライポンプ
(エア駆動2:1タイプ208−177)を空気圧5kgf/cm2で行
った。
スプレーマシンはグラス−クラフト社T−3Hを用い、
静止時圧力約140kgf/cm2、動作時105〜119kgf/cm2で使
用した。液の温度調節は本体の熱交換器を主剤60℃、硬
化剤50℃に設定し、ホースヒーターの電流は4Aとした。
スプレーガンはプロブラーガンにフラットチャンバー
No.2を取り付け使用した。
第1層目は目止めを行うため若干厚目に1回で約1kg/
m2程度をスプレーした。表面には僅かにピンホールが残
る事もあるが、2層目に約0.5kg/m2塗布すると完全に平
滑な表面となった。3層目に約0.5kg/m2した後スプレー
ガンをほぼ水平近くの角度とし、施工面全体にミストを
かけノンスリップ加工を施した。スプレー後の硬化性に
関しては、タックフリータイムが17秒で数分後にゴム弾
性が発現し、30分後には歩行に充分耐えられるだけの物
性が出ていた。
このものの常態物性は、硬度88(ショアーA)、引張
り強さ130kgf/cm2、伸び400%、引裂強さ60kgf/cmで比
重は0.96であり、体育館の床材として適するものであっ
た。
このため従来工法に比較し、表層部の施工は一日で終
了し、物性強度の高い表層が得られた。
実施例2 下地としてG−2を選び、厚み10mmにスライスした。
主剤としてA−2−2を使い、50℃に保温して硬化剤と
してはPTMEG−1000(ポリテトラメチレングリコールOH
価56、分子量1000)71.7g、DETDA23.3g、有機金属触媒
としてDBTDL1.0g、顔料4gを加えたものを50℃に保温し
た。
両者を容量比=1/1で下記マシンを使用し吹付けを行
った。スプレーマシンへの送液は、ガスマーのサプライ
ポンプ(エア駆動2:1タイプOP−232)を空気圧6kgf/cm2
で行った。
スプレーマシンはガスマー社H−2000を用い、動作時
圧力104〜110kgf/cm2で使用した。液の温度調節は本体
の熱交換器を主剤60℃、硬化剤50℃に設定し、ホースヒ
ーターの電流は4Aとした。
スプレーは実施例1と同様に行い、硬化性はタックフ
リータイムが約5秒で硬化は極めて速いので、その後物
性発現も速く、20分後には歩行に耐えられた。
常態物性は、硬度95(ショアーA)、引張り強さ220k
gf/cm2、伸び220%、引裂き強さ85kgf/cmで比重は0.94
であり、耐摩耗性に優れるためステージ床に最適であっ
た。
製造例5 (弾性チップ使用下地層(G−3)の作成) 三井東圧化学株式会社製カラー防水材(サンシラール
C)のグリーン色のものを標準配合比(重量1/1)で攪
拌混合し、50×150×1000mmのモールドに流し込みブロ
ックを作成した。常温で1週間硬化させた後、粉砕機に
かけ2〜3mmのサイズに篩分けした。
できあがったウレタンチップ100部に一液型ウレタン
バインダーとしてBA−10を10部、硬化促進剤0.1部を加
えモルタルミキサーで5分間攪拌した後コンクリート上
に20mmの厚さに敷きならし、表面を熱ローラーで軽く転
圧し平滑な表面を有する下地弾性層を作成した。
コンクリート上にはプライマーとして予め一液型ウレ
タンプライマーであるサンPCを200g/m2塗布し、オープ
ンタイムを1時間とっておいた。
製造例6 (主剤(A−2−3)調整) MDI−PHとMDI−LKを重量比で1/1の割合に混合したも
の1000gにPPG−Diol 305g、ジプロピレングリコール40g
を窒素気流下80℃で3時間反応させた後、希釈剤として
トリス−クロロエチルフォスフェートを150g添加して、
NCO含量=17%、粘度(cps/25℃)=960の変性ポリイソ
シアネートを得た。
実施例3 下地弾性層としてG−3、主剤としてA−2−3を選
び50℃に保温しておいた。
一方、硬化剤としてはEP−330 68g、エチレングリコ
ール11g、アニリンのプロピレンオキサイド付加物(OH
価=570)22g、それに硬化触媒としてナフテン酸鉛(Pb
含量24%)0.8g及びベージュ色トーナー4gを加え50℃に
保温した。
両者を容量比で1/1で下記マシンを使用し吹付けを行
った。スプレーマシンへの送液はグラコ社のサプライポ
ンプ(208−177)を空気圧5kgf/cm2で行った。
スプレーマシンはグラス−クラフト社MINI−IIを用
い、静止時圧力約120kgf/cm2、動作時圧力100〜110kgf/
cm2で使用した。液の温度調節は本体の熱交換器を主剤6
0℃、硬化剤55℃に設定し、ホース電流は5Aとした。
スプレーガンはプロブラーガンにラウンドチャンバー
#1を取りつけ使用した。
1層目に約1kg/m2、2層目に0.6kg/m2、3層目に0.4k
g/m2、計2.0kg/m2の施工を行った。
スプレー後の硬化性に関してはタックフリータイムが
14秒で5分後にはゴム弾性が発現していた。このものの
常態物性は硬度96(ショアーA)、引張強さ120kgf/c
m2、伸び190%、引裂き強さ50kgf/cm、テーバー摩耗指
数180mg(H−22摩耗輪1000g荷重1000回当り)で、この
ものは弾力性があり、また摩耗性に優れるため幼稚園の
屋上遊戯場床に適するものであった。
製造例5 (主剤(A−2−3)調整) MDI−LKを800gと塩素化パラフィン200gをブレンド
し、NCO含量23.0%、粘度200(cps/25℃)の主剤(A−
2−3)を調整した。
実施例4 下地弾性層としてG−1、主剤としてA−2−4を選
び、40℃に保温しておいた。一方、硬化剤としてエチレ
ンオキサイドキャップジオールPPG−ED−37B(分子量30
00)60g、エチレングリコール18g、アニリンのプロピレ
ンオキサイド付加物(OH価=570)10g、アミン開始剤を
使用したポリプロピレングリコールAE−300(三井東圧
化学株式会社製OH価760)を12g、有機金属触媒としてナ
フテン酸鉛(Pb含有量24%)0.8g、着色用に黄色トーナ
ー4gを添加し50℃に保温した。
両者を容量比で1/1で下記マシンを使用し吹付けを行
った。スプレーマシンへの送液はグラコ社のサプライポ
ンプ(208−177)を空気圧5kgf/cm2で行った。
スプレーマシンはカスマー社H−2000動作時圧力104
〜110kgf/cm2で使用した。液の温度調節は本体の熱交換
器を主剤50℃、硬化剤60℃に設定し、ホースヒーター電
流は5アンペアとした。
スプレーは実施例1と同様に行い、硬化性タックフリ
ータイムが約5秒、ゴム弾性の発現は約4分であった。
常態物性は硬度68(ショアーD)、引張強さ227kgf/c
m2、伸び71%、引裂き強さ90kgf/cm、曲げモジュラス37
00kgf/cm2で、表面は硬度がたかく弾性のある床材がで
き、ステージ用にさいてきであった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加硫ゴム、ウレタンエラストマー等の弾性
    チップがウレタン等のバインダーで接着されてなる弾性
    マットの表面に、速硬化型ウレタンエラストマーを2液
    高圧スプレーマシンでスプレーし、弾性マットの目止め
    層と表面層の形成を連続して行ない、速硬化せしめてな
    る弾性舗装材。
  2. 【請求項2】弾性チップが粒径0.5mm〜5mmである特許請
    求の範囲第1項記載の弾性舗装材。
  3. 【請求項3】速硬化型ウレタン材料が溶剤を含有してい
    ない特許請求の範囲第1項記載の弾性舗装材。
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