JP2625210B2 - ゴルフ練習場のフェアウエイ施工方法 - Google Patents

ゴルフ練習場のフェアウエイ施工方法

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JP2625210B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ゴルフ練習場のフェアウエイ施工方法に
関する。
〔従来の技術と解決しようとする課題〕
ゴルフ練習場におけるフェアウエイには、ゴルフコー
スと同様な感覚が要求されることに基き、一般的にはそ
の造成に於ては天然芝を敷き込み保守管理して打撃練習
の用に供して居るが、入場者数の増加に伴い、打球が天
然芝を直撃することに依り芝が傷められ保守管理の限界
を超えることが現実である。
特に総打球数の大部分が特定の個所、例えば打者位置
より100m以遠又は対面防球ネットから手前100m以内に落
下集中することが常である。従って収容数が多く、経済
性が高まる練習場であればある程この部分の芝は破壊さ
れ土壌むき出しの荒地となることが現実である。その事
は直ちにゴルフコースと同様な感覚が要求されている条
件に反し、収容能力を減殺させる結果を生むことにな
る。このような問題解決の為、経済性と相まって止むを
得ず天然芝への依存をあきらめ、人工芝生の施工を導入
することになるが人工芝の材質上、打球が強烈な衝撃を
与えたりその後発生する摩擦による発熱や静電気の発生
等に依り更にはその材質を構成する樹脂、化学繊維の着
色剤に依る汚染の為、ボールが着色汚染し、特に前者の
化学変化による汚染したボールはゴルフ練習場の洗浄機
でもって洗浄しても除去出来ないのが現実であり、また
たく間に汚染されるボールを救済出来る対策が無いのが
実情である。
ちなみに経済性を無視し間断なきボールのチェンヂや
人工芝の材質的改良がなされたとしても、ボールの集球
に関しての解決がなされない。
ゴルフ人口の増加に伴う練習場の増設は新たな競合を
生み、一層の経済性を要求されると共に、近代都市の夜
型化、24時間営業への対応には、省力化の徹底以外に道
は無いと思われる。
クラブハウス内のコンピュータ化等の省力化が進んで
もフェアウエイに散在するボールの集球は多くの入力に
頼るかそれを補佐する為に、人工芝では殆ど不可能に近
いが、例えばパンチカーベット等表面が少しでも平滑に
近い繊維シートを用いてフェアウエイの一部分を不自然
な強い傾斜を設けて集球を試みられて居るが、材質強度
の点で経済性に問題があったり、老化と共にシートの破
れがボールの滞留に拍車をかけ、更にはボールの着色の
問題、10%以上の傾斜面を設けても降雨時の摩擦係数の
増大に依る集球能力の低下を免がれられないのが実情で
ある。
そこで、この発明の課題は、施工が簡単で耐久性に優
れ、ボールの自動回収を実現して常備ボール数を激減さ
せることができ、しかもボールを汚損することがなく、
適度な着地反発性が得られ、自然な感じのフェアウエイ
を構成することができるゴルフ練習場のフェアウエイ施
工方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記のような課題を解決するため、この発明は、ゴル
フ練習場の現地で、ゴムチップとウレタンゴム等をミキ
シングし、これをゴルフ練習場のフェアウエイ上に展圧
することにより、所望の厚みに形成した弾性層を該フェ
アウエイ上に傾斜状となるよう敷設した後、この弾性層
の少なくとも表面にゴルフボールを汚染しにくいウレタ
ン系等の塗料で着色を施し、更にその上に透明なクリア
コート層を塗布する構成を採用したものである。
〔作用〕
ゴムチップとウレタンゴム等をミキシングし、これを
所望厚みに成形した弾性層をゴルフ練習場のフェアウエ
イに敷設し、その表面をウレタン系等の汚染しにくい塗
料で着色すると共にクリアコート層で保護したので、表
面に対して衝突したボールに色の付着発生がなく、着色
とボールの適度な着地反発性とによって、自然な感じの
フェアウエイを構成することができる。
また、表面はボールの転動性がよく、緩い傾斜の敷設
でボールを傾斜下り側に回収することができる。降雨時
においても弾性層の材質特性上、摩擦係数の低下により
回収能力を一層向上させることができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図はゴルフ練習場におけるフェアウエイに敷設す
る弾性層1の断面構造を示しており、ゴムチップ2とウ
レタンゴム3等を混合してミキシングし、これを所望の
厚みに展圧してシート状に成形する。
上記弾性層1の表面に、変色及び汚染がなくボールに
付着しにくい塗料4、例えばウレタン系の緑色塗料を吹
付け等の手段によって塗布する。
更に、塗料4を保護すると同時に塗料4がボールに付
着するのを防止するため、透明のクリアコート層5を上
から塗布する。
上記弾性層1は、ゴルフ練習場の現地において、直接
施工するものであり、フェアウエイの整地面に対して弾
性層1は接着剤6によって固定化する。
なお、塗料4による着色は、ゴムチップ2とウレタン
ゴム3の混合時に行なうようにしてもよい。
次に、ゴルフ練習場におけるフェアウエイを現地施工
によって仕上げる場合の方法を説明する。
フェアウエイを整地した状態で、アスファルト等の舗
装を行ない、この舗装面に接着剤6を塗布し、ゴムチッ
プ2と液状ウレタンゴム3を混合してミキシングし、化
学反応を始めた混合物を接着剤6の上に展圧し、表面を
コテで加熱成形して例えば6〜8mm程度の厚さを有する
弾性層1を成形する。このように弾性層1の表面はコテ
で平滑に仕上り、フェアウエイ整地面の仕上状態を吸収
できる。
弾性層1に対してその表面に、塗料4による着色とク
リアコート層5による保護層とを施せば作業は完了す
る。なお、施工納期やコストの低減を図るため、弾性層
の施工時に専用フィニッシャーを用いれば、能率化が一
層向上する。
上記弾性層1の敷設施工時において、第2図と第3図
に示すように、弾性層1を緩い傾斜状になるよう敷設
し、傾斜下り側の端部に集球溝7を形成する。
このように弾性層1に傾斜を与えておくと、弾性層1
上に落下したボールは傾斜下り側へと自然に転動し、集
球溝7内に落込むためボールの回収が自動的に行なえ、
晴雨時にかかわらず円滑な集球が得られる。
また、第2図に示したように、弾性層1の表面を着色
する塗料4の色彩は自由に選択できるため、グリーン部
分8やバンカー部分9等を表現するようにしてもよい。
更に、直接フェアウエイに色彩でヤード表示を行なう
と、ヤード表示板が不要になる。
前記弾性層1は、ゴムチップ2を液体原料であるウレ
タンゴム3等とミキシングし、化学反応でかためた構造
になっているため、適度な弾力性を有すると共に、ゴム
チップが衝撃応力を分散させ、ボールも弾性層1をも傷
めず、耐久性に良結果を与えると共に、ボールの着地反
発正も天然芝生に近い状態となり、自然な感じが得られ
る。
また、弾性層1の表面はクリアコート層5が塗布され
ているため、塗料4の耐久性が向上していると共に、ボ
ールが衝突しても塗料4が付着するのを防止することが
できる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によると、ゴムチップとウレ
タンゴム等をミキシングして弾性層を形成し、このシー
トをゴルフ練習場のフェアウエイに敷設したので、ボー
ルの適度な着地反発性が得られると同時にボールの転動
性が良く、緩い傾斜をもたせるだけでボールを傾斜下り
側に転動させることができ、自然な感じを損なうことな
く、ボールの自動回収化が可能になり、しかも、弾性層
は、ゴルフ練習場の現地において、ゴムチップとウレタ
ンゴム等をミキシングして展圧することにより敷設する
ので、施工能率が向上するだけでなく、フェアウエイの
表面に凹凸があっても平滑な表面の弾性層を形成するこ
とができる。
また、従来の芝生代替フェアウエイの多くが降雨時に
ボールの転動性が極度に悪化するのに反し、弾性層を敷
設したフェアウエイは水に対する摩擦係数が極めて小さ
いため、全天候的に安定した完全集球が可能となる。
更に、弾性層は表面がクリアコート層で保護されてい
るので、弾性層自体の耐久性を向上させると共に、ボー
ルが衝突した場合に塗料がボールに付着するというよう
なことがない。更に、塗料、クリアコート層の塗替の反
復により使用年数を永続させることができ、イメージチ
ェンジを容易に、しかも経済的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に用いる弾性層の縦断面図、第2図は
施工状態を示す斜視図、第3図は同上要部の拡大縦断面
図である。 1……弾性層、2……ゴムチップ、 3……ウレタンゴム、4……塗料、 5……クリアコート層、6……接着剤。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−37403(JP,A) 実願 昭61−117090号(実開 昭63− 23306号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) 実願 昭61−156603号(実開 昭63− 61404号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴルフ練習場の現地で、ゴムチップとウレ
    タンゴム等をミキシングし、これをゴルフ練習場のフェ
    アウエイ上に展圧することにより、所望の厚みに形成し
    た弾性層を該フェアウエイ上に傾斜状となるよう敷設し
    た後、この弾性層の少なくとも表面にゴルフボールを汚
    染しにくいウレタン系等の塗料で着色を施し、更にその
    上に透明なクリアコート層を塗布することを特徴とする
    ゴルフ練習場のフェアウエイ施工方法。
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