JPH0679825A - 熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板およびその製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板およびその製造方法

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JPH0679825A
JPH0679825A JP4233743A JP23374392A JPH0679825A JP H0679825 A JPH0679825 A JP H0679825A JP 4233743 A JP4233743 A JP 4233743A JP 23374392 A JP23374392 A JP 23374392A JP H0679825 A JPH0679825 A JP H0679825A
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thermosetting resin
resin
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stainless steel
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Akitoshi Kato
昭年 加藤
Junichi Morita
順一 森田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表皮材のステンレス鋼板とその中間層の熱硬
化性樹脂との接着力を高めて長期間にわたり維持できる
広い用途に使用可能な熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合
鋼板を目的とする。 【構成】 樹脂接触面にりん酸無添加のクロメート皮膜
が形成されたステンレス鋼板を表皮材とし熱硬化性樹脂
を中間層として積層一体化されていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱硬化性樹脂サンドイッ
チ型複合鋼板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼板を表皮材とし合成樹脂を
中間層とした樹脂サンドイッチ型複合鋼板(制振鋼板)
は屋根材、壁材、カーテンレール材などに実用化が進め
られているが、これらの用途では高い接着力と長期間に
わたる安定した接着力の維持が要求されるため、ステン
レス鋼板の樹脂接着面にクロメート処理を施すとともに
樹脂中間層に熱硬化性樹脂を用いて接着力を高めるなど
の対策が採られている。しかしながら、ステンレス鋼板
は表面が不動態皮膜で強固に覆われているため、クロメ
ート処理液の濡れ性が悪い。このため、りん酸などのエ
ッチング剤で濡れ性の向上を計っているが、それでも均
一な処理面が得られず、このため表皮材であるステンレ
ス鋼板と中間層である熱硬化性樹脂との密着力が充分に
得られない。また、樹脂接着面に従来法によりクロメー
ト処理を施したステンレス鋼板を表皮材とし樹脂中間層
に熱硬化性樹脂を用いて加熱硬化しても、樹脂の硬化が
不充分となりがちで表皮材と樹脂中間層との密着力が充
分に得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
従来の熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板の問題点を
解消し、表皮材と中間層樹脂との高い接着力と長期間に
わたる安定した接着力の維持が可能な熱硬化性樹脂サン
ドイッチ型複合鋼板およびこれを容易に量産できる熱硬
化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板の製造方法を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記のような課題を解決
するためになされた本発明は一連の製造工程において使
用されるクロメート液中のりん酸分が表皮材であるステ
ンレス鋼板と中間層である熱硬化性樹脂との接着力に悪
影響を及ぼしていることを見いだし、このようなりん酸
分の使用を排除することにより表皮材と中間層樹脂との
高い接着力と長期間にわたる安定した接着力の維持を可
能としたものであって、樹脂接触面にりん酸無添加のク
ロメート皮膜が形成されたステンレス鋼板を表皮材とし
熱硬化性樹脂を中間層として積層一体化されていること
を特徴とする熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板と、
ステンレス鋼板の樹脂接触面をアルカリ水溶液で処理し
た後りん酸無添加のクロメート処理液をもってクロメー
ト皮膜を形成し、これを表皮材として熱硬化性樹脂を中
間に介在させて熱硬化させることを特徴とする熱硬化性
樹脂サンドイッチ型複合鋼板の製造方法とよりなるもの
である。
【0005】以下、本発明を実施例に併せ詳細に説明す
る。
【実施例】本発明において、表皮材とするステンレス鋼
板は先ずNaOH、オルソケイ酸ソーダなどの10〜5
0g/l 濃度のアルカリ水溶液をもって噴射するか或いは
浸漬するか電解などの手段によって少なくともその樹脂
接触面の濡れ性を向上しておき、次に、コロイダルシリ
カ(SiO2)の添加されたクロム酸を基本とするりん酸無
添加のクロメート処理液を塗布するか或いは浸漬するな
どの手段で前記ステンレス鋼板を処理すれば、ここに均
一なクロメート皮膜が形成される。この際、クロメート
処理液はCr量で20〜60mg/m2程度被覆することに
よって均一に被覆することができ、これによって積層一
体化させる樹脂との密着性は大きく向上されたものとな
る。なお、前記のようにして形成したクロメート皮膜中
に仮にりん酸が存在したとすれば、複合鋼板とするため
の中間層のポリエステル系樹脂などの熱硬化性樹脂に添
加されている架橋触媒(トリフェニルホスフィンなど)
がクロメート皮膜中のりん酸と接触することによって酸
化され、触媒機能を低下させる結果、樹脂の硬化に妨げ
となるものであるが、本発明ではクロメート処理液にり
ん酸が添加されていないりん酸無添加のクロメート皮膜
の形成によって前記のような樹脂の硬化に障害を来すこ
とは全くないものである。なお、工業的規模で製造する
クロメート液中にりん酸が不純物として含有されている
程度であれば、樹脂中の架橋触媒を酸化し、樹脂の熱硬
化を低下することはほとんどない。
【0006】前記のようにして樹脂接触面となる表面に
りん酸無添加のクロメート皮膜を均一に形成されたステ
ンレス鋼板の2枚の中間に熱硬化性樹脂をサンドイッチ
型に介在させたうえ常法により加熱加圧することにより
樹脂を確実に硬化させれば、ここに樹脂接触面にりん酸
無添加のクロメート皮膜が形成されたステンレス鋼板を
表皮材とし熱硬化性樹脂を中間層として積層一体化され
ている熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板となるもの
である。
【0007】次に、本発明の詳細な実施例1、2、3を
比較例1、2とともに示す。
【表1】 注1:ステンレス鋼板は表裏となる表皮材共に同一仕
様。 注2:クロメート処理液はクロム酸 1.0%、コロイダル
シリカ 2.0%で、りん酸添加クロメート処理液は上記処
理液にりん酸 0.5%添加。 注3:樹脂はポリエステルを溶剤で溶かしてロールコー
ターにより一方のステンレス鋼板の片面に塗布後 180℃
で90秒間の熱処理で溶剤を蒸発除去し、他方のステンレ
ス鋼板を該樹脂塗布面に重ね合せ、ロール圧着により接
着し、 180〜 200℃で30秒間熱硬化処理を行う。 注4:Tピール強度試験に際し、実施例1、2、3では
均一強固に樹脂とステンレス鋼板が密着。比較例1はア
ルカリ処理により均一なクロメート処理がなされている
が、りん酸の存在により樹脂の熱硬化が不充分で、密着
性が劣る。比較例2は樹脂の熱硬化は充分であるが、ア
ルカリ処理を欠くことによりクロメート処理が不均一
で、密着性が25mm幅、150mm 長さの試験片において大き
なバラツキを生じた。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、ステンレス鋼板を表皮
材とし熱硬化性樹脂を中間層とした熱硬化性樹脂サンド
イッチ型の複合鋼板の接着力が大幅に改善されたものと
して提供できるものであり、この接着力の向上により加
工した時の形状凍結性も改善され、高い接着力と長期間
にわたる安定した接着力の維持によって従来加工を困難
とした新用途にも使用が可能になるなど優れた効果を奏
する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂接触面にりん酸無添加のクロメート
    皮膜が形成されたステンレス鋼板を表皮材とし熱硬化性
    樹脂を中間層として積層一体化されていることを特徴と
    する熱硬化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂を中間層としクロメート皮
    膜が形成されたステンレス鋼板を表皮材として該熱硬化
    性樹脂の熱硬化により積層一体化する熱硬化性樹脂サン
    ドイッチ型複合鋼板の製造方法において、ステンレス鋼
    板の樹脂接触面をアルカリ水溶液で処理した後りん酸無
    添加のクロメート処理液をもってクロメート皮膜を形成
    し、これを表皮材として熱硬化性樹脂を中間に介在させ
    て熱硬化させることを特徴とする熱硬化性樹脂サンドイ
    ッチ型複合鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 クロメート処理液をクロム酸およびコロ
    イダルシリカからなるものとした請求項2に記載の熱硬
    化性樹脂サンドイッチ型複合鋼板の製造方法。
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