JP3258377B2 - エレクトレット用複合材料の製法 - Google Patents

エレクトレット用複合材料の製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロホン、ヘッドホ
ン等の静電型電気音響変換器に好適に利用されるエレク
トレット用複合材料の製法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】上記エレクトレット用複合材料
の製法としては、金属板にエレクトレットを構成し得る
4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体等のフ
ッ素系樹脂を印刷、塗布又はスプレ−等によって均一に
薄膜状に付着させ乾燥焼付けする方法が提案されてい
る。
【0003】しかしながら、上記の製法では樹脂の膜厚
の均一性、平滑性に欠けるとともにピンホ−ル等の膜欠
陥が存在するためエレクトレット化した後の帯電劣化が
大きいという問題があった。
【0004】そこで,上記問題点を解消するために、加
熱ロ−ルおよび加熱源を有さないロ−ルの一対の圧着ロ
−ルに、加熱ロ−ル側に金属シ−ト、加熱源を有さない
側にエレクトレットを構成し得る熱可塑性樹脂フイルム
を供給しつつ、該ロ−ル間に金属シ−トおよび熱可塑性
樹脂フイルムを挿入し、両者を熱圧着させる方法が提案
されている(特開昭64−44010号)。
【0005】この方法ではフイルムの全面を溶融させ
ず、金属シ−トとの接触界面のみ融着することによりラ
ミネ−ト後フイルムの厚みが減少することなく、かつ積
層板全体にわたってフイルムの厚みが均一で表面の平滑
性に富んだエレクトレット用積層板を得ることができる
が、層間での接着性が出にくいため、圧着ロ−ル間と金
属シ−トおよび熱可塑性樹脂フイルムとの接触時間を長
くする必要が有り、生産性に劣るという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
消した圧着ロールによるエレクトレット用複合材料の製
法を見出したものであって、その要旨とするところは、
予め(熱可塑性樹脂フイルムの融解開始温度−50℃)
〜熱可塑性樹脂フイルムの分解開始温度に加熱された金
属板と,熱可塑性樹脂フイルムとを2本のゴムロ−ル間
に連続的に供給し熱圧着した後、さらに熱可塑性樹脂フ
イルムの融解開始温度〜熱可塑性樹脂フイルムの分解開
始温度で再加熱することを特徴とするエレクトレット用
複合材料の製法にある。
【0007】本発明に用いる金属板としては、アルミニ
ウム、ステンレス、銅、チタン及びそれらの合金等から
なる各種金属板が使用できるが、加工性の点からアルミ
ニウム板が好適に使用できる。金属板の厚みは、0.2
〜0.4mm、さらには0.25〜0.35mmのもの
が好適である。また金属シ−ト表面にはクロメ−ト処
理、ジルコニウム処理等の化成処理を施しても良い。
【0008】本発明に用いる熱可塑性樹脂フイルムは、
エレクトレットを構成し得る熱可塑性樹脂フイルムであ
り、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体
(以下FEPという)等のフッ素系樹脂フイルムやポリ
プロピレンフイルムが使用できる。EFPがエレクトレ
ットに優れている点から好ましい。
【0009】熱可塑性樹脂フイルムは、厚みが10〜5
0μm、好ましくは20〜30μmの範囲のものが好適
に使用できる。熱可塑性樹脂フイルム表面には、エレク
トレットに影響を与えない範囲で、コロナ処理、薬品処
理等の表面処理を施してもよい。
【0010】ここでFEPフイルムの場合、X線光電子
分光法(ESCA法)により測定した表面分析スペクト
ル値の相対元素存在比について、C−F、C−H、C=
O、O−C=O、O、FのうちC−Fが25原子%以下
でかつ、C−Hが20原子%以上、Fが50原子%以下
となるようにコロナ処理等の表面処理を施したものが金
属板との接着強度が大きいという利点がある。
【0011】上記金属板と熱可塑性樹脂フイルムを用い
て熱圧着するが、本発明では予め金属板を特定の温度範
囲で加熱しておく必要がある。金属板表面の加熱温度
は、(熱可塑性樹脂フイルムの融解開始温度−50℃)
〜熱可塑性樹脂フイルムの分解開始温度、さらには(熱
可塑性樹脂フイルムの融解開始温度−20℃)〜(熱可
塑性樹脂フイルムの分解開始温度−20℃)の範囲内と
するのが良い。
【0012】ここで、金属板表面の加熱温度が上記(熱
可塑性樹脂フイルムの融解開始温度−50℃)より低い
と、熱圧着時に層間で気泡を抱き込み易いために、均一
な接着力が得られず、また金属板表面の加熱温度が上記
熱可塑性樹脂フイルムの分解開始温度を越える場合に
は、熱可塑性樹脂フイルムが劣化し易く表面の平滑性に
影響が出るという問題がある。
【0013】熱圧着の方法は、上記金属板と熱可塑性樹
脂フイルムとを2本のゴムロール間に連続して供給して
行えばよく、ゴムロールとしてはシリコンゴム等の耐熱
ゴムを使用すればよい。
【0014】本発明の方法では熱圧着後さらに特定の温
度範囲で再加熱する必要があり、再加熱の条件は、熱可
塑性樹脂フイルムの融解開始温度〜熱可塑性樹脂フイル
ムの分解開始温度である。この温度範囲未満では、層間
での十分な接着力が得られず、温度範囲を越す場合には
フイルムが劣化し、外観上問題を生じ易い。
【0015】再加熱方法は、熱風や赤外線ヒータ等の加
熱手段を有する加熱炉中を通過させる方法によればよ
い。
【0016】本発明では、予め加熱した金属板と熱可塑
性樹脂フイルムとをゴムロ−ル間で熱圧着した後、熱可
塑性樹脂フイルムの融解開始温度以上に再加熱し接着力
を安定させるため、ゴムロ−ルでの熱圧着では、最終的
な接着力をえる必要はなくラミネ−ト時間が短縮でき
る。熱圧着ロ−ルとの接触時間が短く、また、再加熱時
にロ−ルによる熱圧着が不要なため、フイルム厚の不均
一化を減少できる。
【0017】
【実施例】実施例1 金属板として厚さ0.30mmのアルミニウム板、熱可
塑性樹脂フイルムとして厚さ25μmのFEPフイルム
(融解開始温度225℃,分解開始温度400℃)を用
い、表面温度370℃に加熱した上記アルミニウム板と
FEPフイルムとを2本のシリコンゴムロ−ル間(各ロ
ールの直径15cm)に連続的に供給し、引取り速度1
0m/分で連続的に熱圧着した。
【0018】その後さらに310℃で連続的に熱風式加
熱炉中で再加熱したところ、フイルム厚みの減少は見ら
れず表面粗さRa=0.15μの平滑なフイルム表面が
得られた。また180℃剥離強度測定(引張速度50m
m/分)において剥離不能であり、良好な接着力を持つ
積層板が得られた。
【0019】実施例2 金属シ−トとして、表面にクロメ−ト処理を施した黄銅
板(0.3mm厚)を用い実施例1と同様に積層、加熱
したところ、フイルム厚みの減少は見られず表面粗さR
a=0.16μとフイルム表面も平滑であり、上記18
0℃剥離強度測定において剥離不能と、強い剥離強度を
持つ積層板が得られた。
【0020】比較例1 実施例1と同一方法でアルミニウム板とFEPフイルム
とを積層し、その後再加熱を実施しなかったところフイ
ルム厚みに減少は見られず表面粗さRa=0.18μで
外観については問題なかったが、上記180℃剥離強度
が、0.5kg/20mm幅と実施1に比較して剥離強
度が劣っていた。
【0021】比較例2 実施例1で用いたアルミニウム板とFEPフイルムとを
使用し、350℃に加熱した金属ロール(ロール径:1
5cm)とシリコンゴムロール(ロール径:15cm)
間にアルミニウム板が金属ロールに接触するように両者
を引取り速度10m/分で連続的に挿入し熱圧着した。
得られた積層体は外観上問題なかったが、上記180℃
剥離強度が低く、引取り速度を5m/分以下に下げない
と実施例1と同一レベルにならなかった。
【0022】
【発明の効果】上述したように本発明の製法によれば、
フイルム表面の平滑性及び層間の接着性に優れた複合材
料が効率よく得られるため、優れた性能のエレクトレッ
トの製造への利用性が大きい。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板と熱可塑性樹脂フイルムを熱圧着
    してなるエレクトレット用複合材料の製法において、予
    め(熱可塑性樹脂フイルムの融解開始温度−50℃)〜
    熱可塑性樹脂フイルムの分解開始温度に加熱された金属
    板と、熱可塑性樹脂フイルムとを2本のゴムロ−ル間に
    連続的に供給し熱圧着した後、さらに熱可塑性樹脂フイ
    ルムの融解開始温度〜熱可塑性樹脂フイルムの分解開始
    温度で再加熱することを特徴とするエレクトレット用複
    合材料の製法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フイルムが4フッ化エチレ
    ン−6フッ化プロピレン共重合体であることを特徴とす
    る請求項1記載のエレクトレット用複合材料の製法。
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