JPH0678317B2 - 縮合ベンズアゼピン - Google Patents

縮合ベンズアゼピン

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JPH0678317B2
JPH0678317B2 JP62506016A JP50601687A JPH0678317B2 JP H0678317 B2 JPH0678317 B2 JP H0678317B2 JP 62506016 A JP62506016 A JP 62506016A JP 50601687 A JP50601687 A JP 50601687A JP H0678317 B2 JPH0678317 B2 JP H0678317B2
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alkyl
hydroxy
hydrogen atom
trans
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バーガー,ジョエル・ギルバート
チャン,ウェイ・コン
ゴールド,エリア・ハーマン
クレイダー,ジョン・ウェルチ
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Schering Plough Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼ
ピン系を含む縮合環核を有する化合物の縮合誘導体、そ
れらの製法、それらの製造に有用な中間体、およびそれ
らを含む薬剤組成物に関する。これらの化合物は精神
病、うつ病、痛み、および高血圧の処置に有用な薬剤学
的特性を備えている。
置換1−フエニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−
ベンズアゼピンは当技術分野で報告されている。たとえ
ば米国特許第3,393,192、3,609,138、4,011,319、4,28
4,555および4,477,378号ならびに英国特許第1,118,688
号明細書を参照されたい。これらの明細書に示された化
合物について論じられた活性には抗菌作用、中枢神経系
に対する作用および降圧作用が含まれる。
本発明は構造式Iによる化合物のトランス異性体、およ
びそれらの薬剤学的に受容できる塩に関する。
式中: Rは水素原子、アルキル、−CH2CH=CH2または であり; R1、R11およびR12は同一か、または異なり、それぞれ水
素原子またはアルキルであり; Xは水素原子、ハロ、アルキル、アルキルチオ、アルキ
ルスルフィニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ア
ルコキシまたはトリフルオロメチルであり; Yは水素原子、ヒドロキシ、アルコキシ、 −N▲R1 2▼、 であり;ここでR1は上記に定めるものであり、 Wは水素原子、ヒドロキシまたはアルコキシであり; 環 は縮合チオフエンまたは縮合ベンゼン環であり、該ベン
ゼン環は後記に定める置換基Zで置換されていてもよ
く; R2およびR3は互いに無関係に水素原子(ただし双方が水
素原子であることはない)、アルキル、アルアルキル、
シクロアルキル、アリール、ヒドロキシアルキルまたは
アルコキシアルキルであり; さらに、R2およびR3の一方が上記に定めたものである場
合、他方は、−R4NR5R6であってもよく{ここでR4はア
ルカンジイルであり、R5は水素原子もしくはアルキルで
あり、R6はアルキルであるか、またはR5とR6は窒素原子
と一緒に1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、1−ピ
ペリジニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、4−
モルホリニルもしくは1−ヘキサヒドロアゼピニル基を
形成する}、 さらにまた、R2とR3は窒素原子と一緒に1−アゼチジニ
ル、1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホ
リニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、1−(4
−アルコキシアルキルピペラジニル)、1−(4−ヒド
ロキシアルキルピペラジニル)、1−(3−ヒドロキシ
アゼチジニル)、1−(3−アルコキシアゼチジニ
ル)、1−(3−ヒドロキシピロリジニル)、1−(3
−アルコキシピロリジニル)、1−(3−もしくは4−
ヒドロキシピペリジニル)、1−(3−もしくは4−ア
ルコキシピペリジニル)、1−(4−オキソピペリジニ
ル)または1−(3−オキソピロリジニル)環を形成し
てもよく; さらにまた、R2が水素原子である場合、R3は−CHR7CO2R
8であってもよく、ここでR7およびR8は互いに無関係に
水素原子、アルキルまたはアルアルキルであり; R9はアルキル、アルアルキル、アリール、アルコキシア
ルキル、アリールオキシアルキル、アルアルコキシアル
キル、シクロアルキルアルキル、アルコキシカルボニル
アルキル、シクロアルキル、1−アダマンチル、シクロ
アルコキシアルキル、アルコキシ、アルアルコキシ、シ
クロアルコキシ、アリールオキシまたは−CHR7NHR8であ
り{ここてR7およびR8は前記に定めたものである};そ
して Zは前記に定めたX、アミノ、アルキルアミノまたは である{ここでR10は水素原子、アルキルまたはアリー
ルである}。
好ましい一群の化合物は、置換基がすべて上記に定めた
ものであり、ただしXがOCH3であり、YがOHであり、Z
およびR1が双方ともHである場合、RはCH3であること
はできない。
他の好ましい一群は下記一般式Iaで表わされる。
式中、R、R1、R11、R12、XおよびZは前記に定めたも
のである。
第3の好ましい式Iの一群は、Yが (R2およびR3は双方ともアルキルであるか、またはR2
よびR3のうち一方が水素原子、他方がアルキルであ
る)、−NHR1(R1は水素原子またはメチルである)、 (R1は水素原子またはメチルである)、 (R9は前記に定めたものである)、アミノまたはヒドロ
キシである。Wは好ましくはHである。Xは水素原子、
アルキル、ハロゲンまたはアルコキシであり;一方Zは
水素原子、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシまたはアル
コキシである。Rはメチルであり、R1は水素原子または
メチルである。環 は場合によりハロ、アルキルまたは−OR1により置換さ
れた縮合ベンゼン環である。
第3の好ましい一群の化合物は、上記式IaにおいてRが
メチルであり;R1、R11およびR12が水素原子であり;Xが
水素原子であり、メチル、メトキシ、クロロもしくはブ
ロモであり、Yがヒドロキシ、アミノ、 (R9前記に定めたものである)、 もしくは−NHCH3であり;Zが水素原子、ハロ、アルキル
もしくは−OR1(R1は水素原子またはアルキルである)
であるもの;またはこれらの化合物の薬剤学的に受容で
きる塩である。
好ましい式Iの化合物には以下のものが含まれる。
(1) トランス5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−
ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕−
インデノ−〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に
受容できる塩; (2) (+)−トランス5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒド
ロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ
〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
学的に受容できる塩; (3) (−)−トランス5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒド
ロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ
〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
学的に受容できる塩; (4) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチル−ベンズ
〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
学的に受容できる塩; (5) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−アミノ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕−イ
ンデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容
できる塩; (6) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−ヒドロキシ−7−メチル−ベンゾ〔d〕−インデノ
〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容できる
塩; (7) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3,
7−ジメチル−2−ヒドロキシ−ベンズ〔d〕−インデ
ノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容でき
る塩; −5,6,7,7a,8,12b−ヘキサ クロロ−7−シクロプロピルメチル−2−ヒドロキシ−
ベンズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはそ
の薬剤学的に受容できる塩; (9) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−7
−アリル−3−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンズ〔d〕
インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受
容できる塩; (10) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3
−クロロ−2−ヒドロキシ−7,8,8−トリメチル−ベン
ズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬
剤学的に受容できる塩;および (11) トランス−3−クロロ−5,6,7,7a,8,11b−ヘキ
サヒドロ−7−メチル−チエノ〔2′,3′:4,5〕シクロ
ペンタ〔1,2−a〕〔3〕ベンズアゼピン−2−オール
またはその薬剤学的に受容できる塩。
特に好ましい化合物は以下のものである。
(1) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕
−インデノ−〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的
に受容できる塩; (2) (+)−トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒ
ドロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベン
ズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬
剤学的に受容できる塩; (3) (−)−トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒ
ドロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベン
ズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬
剤学的に受容できる塩; (4) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチル−ベンズ
〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
学的に受容できる塩; (5) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−アミノ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕−イ
ンデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容
できる塩; (6) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−ヒドロキシ−7−メチル−ベンズ〔d〕−インデノ
〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容できる
塩; (7) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3,
7−ジメチル−2−ヒドロキシ−ベンズ〔d〕−インデ
ノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容でき
る塩;および (8) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
−ヒドロキシ−3−クロロ−7,8,8−トリメチル−ベン
ズ〔d〕インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
学的に受容できる塩。
本発明の他の観点は式Iの化合物を、精神病、痛みおよ
び/またはうつ病の処置に有用な薬剤組成物の製造に用
いることである。
本発明のさらに他の観点は、式Iの化合物を薬剤学的に
受容できる担体と混合することよりなる薬剤組成物の製
法である。
本発明のさらに他の観点は、式II、XI、XIIIおよびXIV
を有する中間体からなる。
これらは式Iの化合物の製造に有用である。これらの式
中、 Rは水素原子、アルキル、−CH2CH=CH2または であり; R1、R11およびR12は同一か、または異なり、それぞれ水
素原子またはアルキルであり; Xは水素原子、ハロ、アルキル、アルキルチオ、アルキ
ルスルフイニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ア
ルコキシまたはトリフルオロメチルであり; Yは水素原子、ヒドロキシ、アルコキシ、 −N▲R1 2▼、 であり; Wは水素原子、ヒドロキシまたはアルコキシであり; 環 は縮合チオフエンまたは縮合ベンゼン環であり、縮合ベ
ンゼン環は後記に定める置換基Zで置換されていてもよ
く; R2およびR3は互いに無関係に水素原子(ただし双方が水
素原子であることはない)、アルキル、アルアルキル、
シクロアルキル、アリール、ヒドロキシアルキルまたは
アルコキシアルキルであり; さらに、R2およびR3の一方が上記に定めたものである場
合、他方は−R4NR5R6であつてもよく{ここでR4はアル
カンジイルであり、R5は水素原子もしくはアルキルであ
り、R6はアルキルであるか、またはR5とR6は窒素原子と
一緒に1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、1−ピペ
リジニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、4−モ
ルホリニルもしくは1−ヘキサヒドロアゼピニル基を形
成する}、 さらにまた、R2とR3は窒素原子と一緒に1−アゼチジニ
ル、1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホ
リニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、1−(4
−アルコキシアルキルピペラジニル)、1−(4−ヒド
ロキシアルキルピペラジニル)、1−(3−ヒドロキシ
アゼチジニル)、1−(3−アルコキシアゼチジニ
ル)、1−(3−ヒドロキシピロリジニル)、1−(3
−アルコキシピロリジニル)、1−(3−もしくは4−
ヒドロキシピペリジニル)、1−(3−もしくは4−ア
ルコキシピペリジニル)、1−(4−オキソピペリジニ
ル)または1−(3−オキソピロリジニル)環を形成し
てもよく; さらにまた、R2が水素原子である場合、R3は−CHR7CO2R
8であつてもよく、ここでR7およびR8は互いに無関係に
水素原子、アルキルまたはアルアルキルであり; R9はアルキル、アルアルキル、アリール、アルコキシア
ルキル、アリールオキシアルキル、アルアルコキシアル
キル、シクロアルキルアルキル、アルコキシカルボニル
アルキル、シクロアルキル、1−アダマンチル、シクロ
アルコキシアルキル、アルコキシ、アルアルコキシ、シ
クロアルコキシ、アリールオキシまたは−CHR7NHR8であ
り{ここでR7およびR8は前記に定めたものである}; R′はC1−C3アルキルであり;そして Zは前記に定めたX、アミノ、アルシルアミノまたは である{ここでR10は水素原子、アルキルまたはアリー
ルである〕。
本発明の他の観点は、構造式Iを有する化合物の製法に
おいて、 〔式中: Rは水素原子、アルキル、−CH2CH=CHまたは であり; R1、R11およびR12は同一か、または異なり、それぞれ水
素原子またはアルキルであり; Xは水素原子、ハロ、アルキル、アルキルチオ、アルキ
ルスルフイニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ア
ルコキシまたはトリフルオロメチルであり; Yは水素原子、ヒドロキシ、アルコキシ、 −N▲R1 2▼、 であり; Wは水素原子、ヒドロキシまたはアルコキシであり; 環 は縮合チオフエンまたは縮合ベンゼン環であり、縮合ベ
ンゼン環は後記に定める置換基Zで置換されていてもよ
く; R2およびR3は互いに無関係に水素原子(ただし双方が水
素原子であることはない)、アルキル、アルアルキル、
シクロアルキル、アリール、ヒドロキシアルキルまたは
アルコキシアルキルであり; さらに、R2およびR3の一方が上記に定めたものである場
合、他方は−R4NR5R6であつてもよく{ここでR4はアル
カンジイルであり、R5は水素原子もしくはアルキルであ
り、R6はアルキルであるか、またはR5とR6は窒素原子と
一緒に1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、1−ピペ
リジニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、4−モ
ルホリニルもしくは1−ヘキサヒドロアゼピニル基を形
成する}、 さらにまた、R2とR3は窒素原子と一緒に1−アゼチジニ
ル、1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホ
リニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、1−(4
−アルコキシアルキルピペラジニル)、1−(4−ヒド
ロキシアルキルピペラジニル)、1−(3−ヒドロキシ
アゼチジニル)、1−(3−アルコキシアゼチジニ
ル)、1−(3−ヒドロキシピロリジニル)、1−(3
−アルコキシピロリジニル)、1−(3−もしくは4−
ヒドロキシピペリジニル)、1−(3−もしくは4−ア
ルコキシピペリジニル)、1−(4−オキソピペリジニ
ル)または1−(3−オキソピロリジニル)環を形成し
てもよく; さらにまた、R2が水素原子である場合、R3は−CHR7CO2R
8であつてもよく、ここでR7およびR8は互いに無関係に
水素原子、アルキルまたはアルアルキルであり; R9はアルキル、アルアルキル、アリール、アルコキシア
ルキル、アリールオキシアルキル、アルアルコキシアル
キル、シクロアルキルアルキル、アルコキシカルボニル
アルキル、シクロアルキル、1−アダマンチル、シクロ
アルコキシアルキル、アルコキシ、アルアルコキシ、シ
クロアルコキシ、アリールオキシまたは−CHR7NHRそし
であり{ここでR7およびR8は前記に定めたものであ
る}; Zは前記に定めたX、アミノ、アルキルアミノまたは である{ここでR10水素原子、アルキルまたはアリール
である}〕; (A)次式の化合物を分子内縮合させる ことを特徴とする。
式Iによる化合物は構造式IIの化合物を脱水触媒の存在
下に分子内縮合させることにより製造できる。有効な脱
水触媒には硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、リン酸および無水フツ化水素酸が含まれ
る。
上記の分子内縮合は種々の温度および圧力、たとえば0
〜100℃で、減圧、大気圧、または加圧下に行うことが
できる。不活性溶剤を用いるか、または反応を溶剤の存
在下に行うことができる。目的生成物を得るのに要する
時間は温度、圧力およびバツチサイズに応じて若干異な
るが、反応は一般に24時間以内に終了する。
i 式IIの化合物は式Vのアミンを式VIの化合物と反応
させて 式VIIの化合物となし、 次いで式VIIの生成物中のカルボニル基を還元すること
により得られる。記号Lは一般に“脱離基”として知ら
れる容易に置換しうる部分を表わす。当技術分野で用い
られる適切な脱離基にはハライド、たとえば塩素原子、
臭素原子またはヨウ素原子、およびOSO2Rを示すが、こ
れらに限定されず、ここでRは水素原子、アルキル、ペ
ルフルオロアルキル、アルアルキル、またはアリール
(たとえばパラ−トルエンスルホニル)である。還元工
程に用いる好ましい還元剤にはNaBH4、LiAlH4、BH3、お
よびNaAlH2(OCH2CH2OCH3が含まれる。還元剤、た
とえば炭素担持パラジウムまたはラネーニツケルおよび
1〜10気圧の水素ガスを用いる接触還元も有効である。
ii 式IIの化合は式VIIIのアミンと式IXの化合物を上記
筋に記載の条件下で、ただし還元工程なしに反応させる
ことによつても得られる。
式VIIIのアミンは当業者に既知の方法により製造され、
これにはJ.Org.Cem.52、1649(1987)が含まれる。
iii 式IIの化合物は、式Xのアルデヒド類(R1=H)
またはケトン類(R1=アルキル)と式VIIIのアミノアル
コールを適宜な還元剤、たとえばナトリウムシアノボロ
ヒドリドの存在下にpH4〜7で反応させるとにより製造
できる。
iv.式IIの化合物は式VIIの化合物と式Xのアルデヒド類
またはケトン類を反応させ、あらかじめ縮合反応水を除
去したのち、得られた中間縮合反応生成物を還元剤、た
とばNaBH4もしくはNaCNBH3で還元することにより、また
は触媒、たとえば炭素上パラジウムもしくはラネーニツ
ケルを用いて1〜10気圧の水素雰囲気下で接触還元する
ことによつても製造できる。
(B) 式Iの化合物は次式の化合物 を適宜な還元剤と反応させて式Iの化合物となすことに
よつても製造できる。好ましい還元剤は水素および触媒
−PtO2が特に好ましい触媒である−およびNaCNBH3から
なる(pH4〜7、好ましくは酢酸の存在下)。
式XIの化合物は、たとえば式XIIの化合物をXXIと同じく
1−ハロ−2,2−ジアルコキシエタンと、適切な溶剤、
たとえばジメチルホルムアミドおよび触媒、たとえばア
ルカリ金属ヨウ化物、好ましくはヨウ化カリウムの存在
下に反応させて、IXIII(R′はC1−C3アルキルであ
る)の化合物となすことにより製造できる。
式XIIIの化合物を強酸、たとえばトリフルオロメタンス
ルホン酸メタンスルホン酸または硫酸と、約0〜25℃の
温度で反応させて式XIの化合物、およびさらにWがOHま
たはOR′である式Iの化合物となすことができる。
C.式Iの化合物は式XIVの化合物 を還元剤、たとえばLiAlH4またはBH3、好ましくはBH
3と、約0〜約70℃の温度で反応させて式Iの化合物と
なすことによつても製造できる。
式XIVの化合物を製造するための一方法を以下に示す。
この方法はYがOHまたはアルコキシである場合に特に利
用できる。Yが他の定められた置換基の1つである場合
は、下記の工程のほかに当技術分野で既知の付加的工程
が必要であろう。化物XIVはまず式XVの化合物をXVaの化
合物と反応させて 式XVIの化合物となし これを酸性触媒、たとえばトルエンスルホン酸またはオ
キシ塩化リン/ピリジンにより、約20〜約120℃の温度
で連続的に水を除去しながら脱水して、式XVIIの化合物
となすことができる。
式XVIIの化合物を、m−クロロ過安息香酸により約0〜
約20℃の温度で、次いでアルカリ金属水酸化物、たとえ
ば水酸化ナトリウムと接触させ、続いて強い鉱酸と接触
させることにより酸化して、式XVIIIの化合物となすこ
とができる。
次いで式XVIIIの化合物とアルキルアミンを、連続的に
水を除去しながら反応させて式XIXの化合物となし、 次いでこれを接触、たとえば亜鉛末および酢酸またはNa
CNBH3の存在下にpH4〜7で、好ましくは酢酸またはナト
リウムシアノボロヒドリドの存在下に酢酸の存在下で還
元して、式XXの化合物となし、 次いでこれを、ジメチルスルホキシド(DMSO)、または
DMSOと極性非プロトン溶剤、たとえばジメチルホルムア
ミド(DMF)からなる混合溶剤中で強塩基により処理し
て、式XIIの化合物となすことができる。用いられる強
塩基は好ましくはカリウム−t−ブトキシドまたは水素
化ナトリウムである。
あるいは式XVIIの化合物とBH3−硫化メチルをハロカー
ボン系溶剤(たとえばCH2Cl2)中で20〜65゜において反
応させ、得られた反応混合物を80〜120゜の温度で混合
溶剤系、たとえばジグライム/CH2Cl2中においてヒドロ
キシルアミン−0−スルホン酸で処理して、式XXIの化
合物にR=Hを付与することもできる。
式XXIの化合物をハロアセチルハライドと接触させて式X
XIIの化合物となすことができる。
これを光で照射して式XVIの化合物となし、 次いでこれを還元して式Iの化合物となすことができ
る。
上記の方法A〜Cにおいて、特定のR、R1、R11、R12
W、X、YおよびZ基を反応中保護しておくことが望ま
しく、および/または必要である。通常の保護基が有効
である。たとえば次表の第1欄に挙げる基を同表の第2
欄に示すように保護することができる。
もちろん、当技術分野で周知の他の保護基も使用でき
る。1または2以上の反応ののち、保護基を標準法によ
り除去することができる。
また、式I中のR、R11、R12、W、X、YおよびZ基
は、化合物を合成する原料の適宜な選択により、または
式Iの化合物を、その置換基から目的する他のR、R1
R11、R12、W、X、Y基への変換を行うのに適した試薬
と反応させることにより、変化させることができる。た
とえば置換基塩素原子は、塩素化剤、たとえばスルフリ
ルクロリドと、非反応性溶剤中で反応させることによ
り、水素原子の代わりに付与することができる。X位の
ヒドロキシメチル置換基は、適宜な溶剤系、たとえばジ
メトキシエタンおよび水性水酸化カリウムよりなる混合
溶剤系中で、高められた温度において、ホルムアルデヒ
ドと反応させることにより、水素原子の代わりに付与す
ることができる。このヒドロキシメチル置換基は、触
媒、たとえば水酸化パラジウムを用いて水素雰囲気中で
加圧下に加圧させることにより還元して、メチル基とな
すことができる。メトキシ置換基は、水素代ナトリウ
ム、DMFおよびエタンチオールの混合物中で還流するこ
とにより、または濃塩酸との反応により、ヒドロキシに
変換できる。他の置換は標準法により達成される。
ここおよび請求の範囲において用いる下記の語は、特に
明記しない限り下記の範囲を含む。
ハロ−フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを表わ
す; アルキル(たとえばアルキルチオ、アルコキシ、アルア
ルキル、アウコキシアルコキシなどのアルキル部分を含
む)−1〜6個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖状の
炭素鎖を表わす; シクロアルキル基(シクロアルコキシ基のシクロアルキ
ル部分を含む)−3〜7個の炭素原子を含む飽和炭素環
を表わす; アルカンジイル−1〜6個の炭素原子を含む二価の直鎖
または分枝鎖状炭化水素鎖を表わし、有効な2本の結合
はそれの同一の、または異なる炭素原子から出る、たと
えばメチレン、エチレン、エチリデン、−CH2CH2CH
2−、−CH2CHCH3、=CHCH2CH3など; アリール(たとえばアルアルキルまたはアルアルコキシ
基のアリール部分を含む)−非置換フエニル、およびア
ルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロまたはトリフル
オロメチルによりモノ置換されたフエニル。
式Iの化合物は鎮痛、抗コリン、攻撃抑制および全身性
精神安定作用をもつ。従つて本発明は、式Iの化合物を
薬剤学的に受容できるキヤリヤーと組合わせたものから
なる薬剤組成物、および有効量の式Iの化合物を罹患動
物に投与することにより、哺乳動物において精神病、精
神分裂症もしくはうつ病を含む精神障害を治療する方
法、また哺乳動物において痛みもしくは不安を抑制する
方法を包含する。式Iの化合物は持続的な作用を与え
る。
XおよびYがヒドロキシであり、Rが水素原子である特
定の式Iの化合物は賢血管拡張薬としても有効である。
従つてこれらの化合物は薬剤学的に受容できるキヤリヤ
ー組合わせて薬剤組成物中に、および哺乳動物に賢血管
拡張効果を示す量のこの種の化合物を投与することによ
り高血圧を抑制する方法に用いることができる。
本発明は式Iのトランス異性体を目的するが、ラセミ混
合物も有用である。従つて式Iのトランス化合物をラセ
ミ混合物から分離する必要はないと考えられる。この種
の異性体およびそれらの混合物はすべて本発明の範囲に
含まれる。特に指示しない限り、ここに記載する製法に
よれば可能性のある構造異性体をすべて含む生成物分布
が得られるが、生理学的応答は立体化学構造に応じて異
なる可能性があると解される。異性体は常法、たとえば
分別結晶化またはHPLCにより分離できる。
は縮合チオフエン環を表わしうる。この種の縮合チオフ
エン環中のイオウ原子は、環の非縮合位置のいずれかに
ある。
式IおよびIaの化合物は溶媒和されていない形、または
水和形を含めて溶媒和された形で存在しうる。一般に、
薬剤学的に受容できる溶剤、たとえば、水、エタノール
などで溶媒和された形のものは、本発明の目的に対して
溶媒和されていない形のものと均等である。
式IおよびIaの化合物は有機酸および無機酸と薬剤学的
に受容できる塩類を形処しうる。塩の形成に適した酸の
例は塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、マロン酸、
サリチル、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビ
ン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、ならびに当技術
分野で周知の他の鉱酸およびカルボン酸である。塩類は
常法により、遊離塩基形を塩類の形成に十分な量の目的
酸と接触させることにより製造される。塩類を適宜な希
塩基水溶液、たとえば希水酸化ナトリウム水溶液、炭酸
カリウム、アンモニアおよび炭酸水素ナトリウムで処理
することにより、遊離塩基を再生しうる。遊離塩基形は
ある種の物理的特性、たとえば極性溶剤中での溶解性に
おいてそれらの各塩形と若干異なるが、他の点では塩類
は本発明の目的に対してそれらの各遊離塩基形と均等で
ある。
式Iの化合物は抗精神病活性および抗うつ活性を示すべ
く企画された試験法において薬理活性を示す。これらの
化合物は薬剤治療用量において無毒性である。
競合抑制活性 神経組織において再現性のある生理学的変化を生じうる
多くの化合物は1または2以上のレセプター部位に結合
することにより作用すると考えられる。標的器官または
組織のモホジネートを用いたインビトロ試験においてこ
れらのレセプター部位と強く相互作用する化合物は、イ
ンビボにおいて投与された際にも同様な特性を示すと予
想され、従つて有効な治療薬および/または診断薬とし
て継続研究するための候補となる。
インビトロにおけるレセプター部位へのある化合物の結
合は、結合の特異性および有効部位の飽和性によつて証
明される。D−1およびD−2レセプターの結合を解明
する方法、ならびにデータの解釈がビラード(Billar
d)らLife Sciences 35、1885(1984)に記載されてお
り、この場合ドーパミンD−1レセプターに対するベン
ズアゼピン(R)−(+)−8−クロロ−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−3−メチル−5−フエニル−1H−3−ベン
ズアゼピン−7−オール・ヘミスレエート(SCH 2339
0)の結合が解明されている。D−1レセプター結合に
対する選択性はD−2レセプター結合と対比して、D−
2レセプター占有に伴う不都合な潜在的に不可逆性の神
経学的副作用を避けるという治療上の利点を与えると考
えられる。
材料および方法 トリチウム化SCH 23390およびトリチウム化スピペロン
(有効なD−2レセプターリカンド)を前記ビラードら
の文献の記載に従つて調製し、必要に応じ0.05Mトリス
緩衝液(pH7.4)中に系列希釈した。本発明化合物を本
明細書の記載に従つて合成し、必要に応じ0.05Mトリス
緩衝液(pH7.4)に希釈した。
組織の調製 チヤールズ・リバー・ブリーデイング・ラボラトリーズ
(マサチユセツツ州)からの雄のスプラーク−ドーレイ
ラツト(200〜250g)を用いて脳組織を得た。ラツトを
人道的に屠殺し、それらの脳を摘出して氷に乗せた。線
条組織(Striatal tissue)を切除し、プールし、100容
量(w/v)の氷冷50mMトリス緩衝液、pH7.4(25℃)中で
ホモジナイズした(ブリンクマン・ポリトロン、10
秒)。ホモジネートを20,000×gで10分間遠心分離し
た。得られたペレツトをトリス緩衝液中で再度ホモジナ
イズし、再び遠心分離した。最終ペレツトは120mM・NaC
l、5mM・KCl、2mM・CaCl2、および1mM・MgCl2を含有す
る50mMトリス緩衝液(pH7.4)に再懸濁された。
アツセイ ポリプロピレン製インキユベーシヨン試験管に下記のも
のを入れた。種々の濃度の各被験化合物100μ−メチ
ルセルロース4mg/mlを含有する0.05Mトリス(pH7.4)に
溶解または懸濁−、トリス緩衝液中の3H−SCH23390溶液
100μ(最終の反応混合物濃度=0.3nM)またはトリス
緩衝液中の3H−スピペロン(最終濃度=0.2nM)、およ
び組織懸濁液800μ(約3mg/アツセイ)。試験管を37
℃で15分間インキユベートし、ワツトマンGF/Bフイルタ
ーによつて速やかに減圧過し、氷冷した50mMトリス緩
衝液(pH7.4)4mlで4回リンスした。フイルターをシン
チレーシヨンバイアルに移し、シンチレーター(シント
ゾル.アイソラボ社)10mlにより25℃で16時間平衡化
し、液体シンチレーシヨン計数管により放射能を測定し
た。ビラードらの記載の従つて関係式KIC50/(1+
(〔L〕/KD))を用いてK値を測定した。式中、IC
50=特異的に結合した3H−Sch23390の50%を置換するの
に必要な被験薬物の濃度、〔L〕=アツセイに用いた放
射性リガンドの濃度、およびKD=解離定数である。
結果 本発明の一連の化合物に関するアツセイにより測定され
た抑制定数(K)を下記の第I表に示す。
SCH 23390についての競合結合アツセイにおいてこれら
の化合物のKの値が比較的小さいことは、式Iの化合
物がD−1レセプター部位に強固に結合することを示
す。D−2部位−スピペロンはこれに対する選択性が高
い−に対するK値が比較的高いことは、それらの化合
物がそのレセプター部位に特異的に結合しないことを示
す。
式Iの化合物から薬剤組成物を調製するためには、不活
性な、薬剤学的に受容できるキヤリヤーを有効化合物と
混合する。薬剤学的に受容できるキヤリヤーは固体また
は液体のいずれであつてもよい。固形配合物には散剤、
錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤カシエー剤および坐剤
が含まれる。固体キヤリヤーは希釈剤、芳香剤、可溶化
剤、滑剤、懸濁剤、結合剤、または錠剤崩壊助剤として
も作用しうる物質1種または2種以上であつてもよく;
これはカプセル形成剤であつてもよい。
液体製剤には液剤、懸濁剤および乳剤が含まれる。一例
として非経口注射用の水または水−プロピレングリコー
ル溶液が挙げられる。
また、使用直前に経口または非経口投与用の液体剤形に
変えるこを意図した固形製剤も包含される。この液体剤
形には液剤、懸濁剤および乳剤が含まれる。これらの固
形製剤は単位用量剤形として供給するのがきわめて好都
合であり、そのまま1回液剤単位を得るために用いられ
る。
本発明は他のデリバリーシステムをも包含し、これには
経皮デリバリーが含まれる(必ずしもこれに限定されな
い)。経皮組成物はクリーム剤、ローシヨンおよび/ま
たは乳剤の形をとることができ、この目的のために当技
術分野で一般的なマトリツクス型または貯留型の経皮バ
ツチに含有されてもよい。
好ましくは製剤は単位用量剤形である。この形態の場
合、製剤は適量の有効化合物を含有する単位用量に小分
割されている。単位用量剤形はパツケージ製剤であつて
もよく、各パツケージは区別された量の製剤、たとえバ
イアルまたはアンプル中のパケツト錠剤、カプセル剤お
よび散剤を内包する。単位用量剤形はカプセル剤、カシ
エー剤もしくは錠剤自体であつてもよく、これらのいず
れかが適宜な数量パツケージされたものであつてもよ
い。
単位用量製剤中の有効化合物の量は個々の用途、および
有効成分の効力ならびに意図する処置法に従つて1〜10
0mgの範囲で変更または調整される。これは約0.02〜約
2.0mg/kgの用量に相当し、これを1日1〜3回の投与に
分割することもできる。組成物は所望により他の治療薬
を含有してもよい。
用量は患者の要件、処置される状態の程度、および用い
る個々の化合物に応じて変えられる。個々の状況に適し
た用量の決定は医療の分野の専門家が容易になしうる範
囲のものである。1日量全体を分割して少量ずつ1日に
わたつて、または連続投与手段により投与することがで
きる。
本発明を以下の実施例により例示するが、これらは本発
明の範囲を限定するものと解すべきではない。他の経路
および同族構造は当業者に自明であろう。
トランス−6−メチル−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ
−2−ヒドロキシ−3−クロロ−ベンゾ〔d〕インデノ
−〔2,1−b〕アゼピン A.1−(3−メトキシ−4−クロロフエニル)−1−イ
ンデン 還流冷却器および添加ろうとを備えた500mlの三口フラ
スコにマグネシウムリボン4.6g(.189ミリモル)および
ヨウ素結晶1個を装入した。フラスコを乾燥窒素でフラ
ツシし、その間火炎で短時間加熱した。冷却後、乾燥エ
ーテル200ml中の2−クロロ−5−ブロモアニソール38.
0g(0.172ミリモル)の溶液25mlを添加ろうとから添加
し、フラスコを短時間加温して反応を開始した。次いで
溶液を1時間にわたつて、緩和な還流が維持される速度
で添加した。添加終了跡、反応物をさらに3時間、加熱
還流した。フラスコを氷−塩浴中で0℃に冷却し、乾燥
エーテル100ml中の1−インダノンの溶液を90分間にわ
たつて添加し、その間反応温度を00゜以下に維持した。
次いで反応物を室温で一夜撹拌し、次いで1M.HCl溶液で
pH7となし反応停止した。水層を分離し、エーテル200ml
で2回抽出した。エーテル層を合わせて乾燥させ(MgSO
4)、蒸発させて油を得た。これを、ヘキサン中の5%
酢酸エチルで溶離するHPLCにより精製して、目的生成物
23.4gを得た。
200MHz NMR(CDCl3)d35.1(d,2H,J=2Hz)、3.95(s,
3H)、6.59(tr,1H,J=2Hz)、6.85−7.58(m,7H) B.トランス−1−(3−メトキシ−4−クロロフエニ
ル)−2−インダンアミン 乾燥ジグライム70mlに溶解した、工程Aで得た化合物1
7.9g(69.7ミリモル)の溶液を、塩化メチレン中の2Mボ
ラン−硫化メチル複合体11.6mlで処理した。乾燥ジグイ
ライム50ml中のヒドロキシルアミン−O−スルホン酸8.
13g(71.8ミリモル)の溶液を添加し、100℃で6時間撹
拌を続けた。室温に冷却したのち、3N・HClを添加して
酸性となし反応停止した。次いで2時間撹拌した。反応
物を水300mlで希釈し、酢酸エチル200mlで3回抽出し
た。水層を固体水酸化カリウムで塩基性となり、酢酸エ
チル300mlで3回抽出した。有機層を乾燥させ(MgS
O4)、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムに導通し、
まずヘキサンで、次いで10%メタノール−塩化メチレン
で溶離して、目的のアミン5.47g(28%)を得た。
200MHz NMR(CDCl3)d27.6(dd,1H,J=9.16Hz)、3.24
(dd,1H,J=8.16Hz)、3.86(d,1H,J=8Hz)、6.70−6.
90(m,3H)、7.10−7.30(m,4H) C.N−(2,2−ジエトキシエチル)−トランス−1−(3
−メトキシ−4−クロロフエニル)−2−インダンアミ
乾燥DMF35ml中の工程Bからのアミン1.0g(3.65ミリモ
ル)、2−ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール
0.55ml(3.65ミリモル)、および無水炭酸カリウム1.0g
(7.3ミリモル)の混合物を150゜で4時間撹拌した。室
温に冷却したのち、混合物をエーテル300mlに注入し、
水50mlずつ3回洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ
た。残渣を1:1ヘキサン−酢酸エチル溶離するフラツシ
ユクロマトグラフイーにより精製して、目的生成物を油
として得た。
200MHz NMR(CDCl3)d1.15(tr,6H,J=7Hz)、2.70−
2.90(m,3H)、3.20−3.70(m,6H)、4.09(d,1H,J=8H
z)、4.55(tr,1H,J=5Hz)、6.70−6.90(m,3H)、7.1
0−7.30(m,4H) D.トランス−7,7a,8,12b−テトラヒドロ−2−メトキシ
−3−クロロ−ベンゾ〔d〕インデノ−〔2,1−b〕ア
ゼピン 塩化メチレン100mlに溶解した、工程Cで得たアセター
ルの溶液を0゜で、トリフルオロメタンスルホン酸100m
lを10分間にわたつて低速の定常流で添加することによ
り処理した。混合物を室温になるまで5時間撹拌した。
混合物を再び0゜に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウムで
慎重にpH7となした。混合物を塩化メチレン100mlずつで
3回抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させ
て、上記エナミン0.57gを暗色の油として得た。
200MHz NMR(CDCl3)d2.79(dd,1H,J=8Hz,15Hz)、3.
50−3.59(m,2H)、3.78(s,3H)、4.27(d,1H,J=6H
z)、5.21(d,1H,J=10Hz)、6.23(dd,1H,J=5、10H
z)、6.99(s,1H)、7.18(s,1H)、7.20−7.55(m,4
H) E.トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−メト
キシ−3−クロロ−ベンズ〔d〕インデノ−〔2,1−
b〕アゼピン 工程Dで得た粗製エナミンを無水エタノール20mlに溶解
し、ナトリウムシアノボロニドリド0.12g(1.91ミリモ
ル)で処理した。これに氷酢酸0.108mlを添加し、混合
物を室温で3時間撹拌した。1M・HCl10mlにより反応を
停止し、30分間撹拌した。反応物を30%NaOHで塩基性と
なし、酢酸エチル250ml中に抽出した。有機相を乾燥さ
せ(MgSO4)、蒸発させて、生成物350ml(53%)を油と
して得た。
200MHz NMR(CDCl3)d3.60−3.85(m,3H)、3.10−3.4
0(m,4H)、3.71(s,3H)、4.54(d,1H,J=8Hz)、7.07
(s,1H)、7.16(s,1H)、7.20−7.40(m,4H) F.トランス−6−メチル−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒド
ロ−2−メトキシ−3−クロロ−ベンゾ〔d〕インデノ
−〔2,1−b〕アゼピン 工程Eで得た化合物300mg(1.00ミリモル)の溶液をア
セトニトリル20mlに溶解し、37%ホルムアルデヒド水溶
液0.4ml(5.3ミリモル)を添加し、次いでナトリウムシ
アノポロヒドリド0.10g(1.59ミリモル)を添加した。3
0分後に、氷酢酸の滴加により溶液をpH7となし、次いで
さらに1時間45分間撹拌した。用材を減圧下に除去し、
残渣を酢酸エチル125mlに入れた。これを10%炭酸水素
ナトリウム50mlで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発さ
せて油を得た。これをシリカゲル上で酢酸エチルにより
溶離するフラツシユクロマトグラフイーにより精製し
て、生成物150mlを油とて得た。
200MHz NMR(CDCl3)d2.17(dd,1H,J=12、12Hz)、2.
69(m,2H)、2.37(s,3H)、2.90−3.40(m,4H)、3.77
(s,3H)、4.67(d,1H,J=9Hz)、7.03(s,1H)、7.17
(s,1H)、7.20−7.35(m,4H) G.トランス−6−メチル−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒド
ロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−ベンズ〔d〕インデ
ノ−〔2,1−b〕アゼピン−ヒドロキシアミド 工程Fで得た生成物147mg(0.47ミリモル)の塩化メチ
レン10ml中の溶液を−78゜で三臭化ホウ素90μlにより
処理し、混合物を4時間撹拌し、その間に室温に達し
た。反応を乾燥メタノール10mlで停止し、10分間撹拌し
た。溶剤を減圧下に蒸発させ、残渣を2回目のメタノー
ル10mlで処理した。10分後に溶剤を10mmHgおよび50゜で
45分間蒸発させて粗臭化水素酸塩180mg(100%)を得
た。
200MHz NMR(d6−DMSO)d2.97(s,3H)、2.90−3.90
(m,7H)、5.02(d,1H,J=8Hz)、6.99(s,1H)、7.36
(m,5H) 一部をメタノール−エーテルから再結晶した。
計算値 C56.76 H5.03 N3.68 実測値 C56.40 H4.92 N3.55 上記の方法および当業者に既知の関連法を適用すること
により、下記の第II表に挙げる化合物を合成することが
できる。第II表に示す置換基の組合わせについて、W、
R11およびR12はすべて水素原子であり、 は2,3位または3,2位で縮合したベンゼンまたはチオフエ
ンである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 223/14 495/04 108 9165−4C C07F 9/553 9155−4H (72)発明者 ゴールド,エリア・ハーマン アメリカ合衆国ニュージャージー州07052, ウエスト・オレンジ,ルーズベルト・アベ ニュー 10 (72)発明者 クレイダー,ジョン・ウェルチ アメリカ合衆国ニュージャージー州07016, クランフォード,ノース・ユニオン・アベ ニュー 428

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トランス異性体構造式Iを有する化合物お
    よびそれらの薬剤学的に受容できる塩; 〔式中: Rは水素原子、アルキル、−CH2CH=CH2または であり; R1、R11およびR12は同一か、または異なり、それぞれ水
    素原子またはアルキルであり; Xは水素原子、ハロ、アルキル、アルキルチオ、アルキ
    ルスルフィニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ア
    ルコキシまたはトリフルオロメチルであり; Yは水素原子、ヒドロキシ、アルコキシ、 −NR1 2であり;ここでR1は上記に定めるものであり、 Wは水素原子、ヒドロキシまたはアルコキシであり; 環 は縮合チオフェンまたは縮合ベンゼン環であり、該ベン
    ゼン環は後記に定める置換基Zで置換されていてもよ
    く; R2およびR3は互いに無関係に水素原子(ただし双方が水
    素原子であることはない)、アルキル、アルアルキル、
    シクロアルキル、アリール、ヒドロキシアルキルまたは
    アルコキシアルキルであり; さらに、R2およびR3の一方が上記に定めたものである場
    合、他方は、−R4NR5R6であってもよく{ここでR4はア
    ルカンジイルであり、R5は水素原子もしくはアルキルで
    あり、R6はアルキルであるか、またはR5とR6は窒素原子
    と一緒に1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、1−ピ
    ペリジニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、4−
    モルホリニルもしくは1−ヘキサヒドロアゼピニル基を
    形成する}、 さらにまた、R2とR3は窒素原子と一緒に1−アゼチジニ
    ル、1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−モルホ
    リニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、1−(4
    −アルコキシアルキルピペラジニル)、1−(4−ヒド
    ロキシアルキルピペラジニル)、1−(3−ヒドロキシ
    アゼチジニル)、1−(3−アルコキシアゼチジニ
    ル)、1−(3−ヒドロキシピロリジニル)、1−(3
    −アルコキシピロリジニル)、1−(3−もしくは4−
    ヒドロキシピペリジニル)、1−(3−もしくは4−ア
    ルコキシピペリジニル)、1−(4−オキソピペリジニ
    ル)または1−(3−オキソピロリジニル)環を形成し
    てもよく; さらにまた、R2が水素原子である場合、R3は−CHR7CO2R
    8であってもよく、ここでR7およびR8は互いに無関係に
    水素原子、アルキルまたはアルアルキルであり; R9はアルキル、アルアルキル、アリール、アルコキシア
    ルキル、アリールオキシアルキル、アルアルコキシアル
    キル、シクロアルキルアルキル、アルコキシカルボニル
    アルキル、シクロアルキル、1−アダマンチル、シクロ
    アルコキシアルキル、アルコキシ、アルアルコキシ、シ
    クロアルコキシ、アリールオキシまたは−CHR7NHR8であ
    り{ここでR7およびR8は前記に定めたものである};そ
    して Zは前記に定めたX、アミノ、アルキルアミノまたは である{ここでR10は水素原子、アルキルまたはアリー
    ルであり};そして アルキル、ならびにアルコキシおよびアルアルキルのア
    ルキル部分は1〜6個の炭素原子を含む直鎖または分枝
    鎖状の炭素鎖を表わし、アリール、およびアルアルキル
    のアリール部分は非置換フェニル、およびアルキル、ヒ
    ドロキシ、アルコキシ、ハロまたはトリフルオロメチル
    によりモノ置換されたフェニルを表わす〕。
  2. 【請求項2】置換基が請求の範囲第1項に定めたもので
    あり、ただしXがOCH3であり、YがOHであり、Zおよび
    R1が双方ともHである場合、RはCH3であることはでき
    ない化合物。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項または第2項に記載の化
    合物において、W、R11およびR12がすべて水素原子であ
    る化合物。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか
    に記載の化合物において、 Yがヒドロキシ、 (R2およびR3は双方ともアルキルであるか、またはR2
    よびR3のうち一方が水素原子、他方がアルキルであ
    る);−NHR1(R1は水素原子またはメチルである); (R1は水素原子またはメチルである);または (R9は請求の範囲第1項に定めたものである)であり; Xが水素原子、アルキル、ハロゲンまたはアルコキシで
    あり; Zが水素原子、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシまたは
    アルコキシであり; Rがメチルであり;そして R1が水素原子またはメチルである化合物。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか
    に記載の化合物において、 Yがヒドロキシ、アミノ、 または−NHCH3であり;ここでR9は請求の範囲第1項に
    定めるものであり; 環 は縮合ベンゼン環であり; Zは水素原子、ハロ、アルキルまたは−OR1であり、こ
    こでR1は水素原子またはアルキルであり; Xは水素原子、メチル、メトキシ、クロロまたはブロモ
    であり; Rはメチルであり;そして R1は水素原子である化合物。
  6. 【請求項6】請求の範囲第1項に記載の下記の化合物: (1) トランス5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2−
    ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕−
    インデノ−〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に
    受容できる塩; (2) (±)−トランス5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒド
    ロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ
    〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
    学的に受容できる塩; (3) (−)−トランス5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒド
    ロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ
    〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
    学的に受容できる塩; (4) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチル−ベンズ
    〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
    学的に受容できる塩; (5) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −アミノ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕−イ
    ンデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容
    できる塩; (6) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −ヒドロキシ−7−メチル−ベンゾ〔d〕−インデノ
    〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容できる
    塩; (7) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3,
    7−ジメチル−2−ヒドロキシ−ベンズ〔d〕−インデ
    ノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容でき
    る塩; (8) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3
    −クロロ−7−シクロプロピルメチル−2−ヒドロキシ
    −ベンズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたは
    その薬剤学的に受容できる塩; (9) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−7
    −アリル−3−クロロ−2−ヒドロキシ−ベンズ〔d〕
    インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受
    容できる塩; (10) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3
    −クロロ−2−ヒドロキシ−7,8,8−トリメチル−ベン
    ズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬
    剤学的に受容できる塩;および (11) トランス−3−クロロ−5,6,7,7a,8,11b−ヘキ
    サヒドロ−7−メチル−チエノ〔2′,3′:4,5〕シクロ
    ペンタ〔1,2−a〕〔3〕ベンズアゼピン−2−オール
    またはその薬剤学的に受容できる塩。
  7. 【請求項7】請求の範囲第1項に記載の下記の化合物: (1) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕
    −インデノ−〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的
    に受容できる塩; (2) (±)−トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒ
    ドロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベン
    ズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬
    剤学的に受容できる塩; (3) (−)−トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒ
    ドロ−2−ヒドロキシ−3−クロロ−7−メチル−ベン
    ズ〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬
    剤学的に受容できる塩; (4) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −ヒドロキシ−3−メトキシ−7−メチル−ベンズ
    〔d〕−インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
    学的に受容できる塩; (5) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −アミノ−3−クロロ−7−メチル−ベンズ〔d〕−イ
    ンデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容
    できる塩; (6) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −ヒドロキシ−7−メチル−ベンゾ〔d〕−インデノ
    〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容できる
    塩; (7) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−3,
    7−ジメチル−2−ヒドロキシ−ベンズ〔d〕−インデ
    ノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤学的に受容でき
    る塩; (8) トランス−5,6,7,7a,8,12b−ヘキサヒドロ−2
    −ヒドロキシ−3−クロロ−7,8,8−トリメチル−ベン
    ズ〔d〕インデノ〔2,1−b〕アゼピンまたはその薬剤
    学的に受容できる塩。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項ないし第7項のいずれか
    に記載の化合物を薬剤学的に受容できるキャリヤーと組
    合わせたものからなる精神病の処置、痛みの処置、うつ
    病の処置および/または賢血管拡張薬用薬剤組成物。
  9. 【請求項9】構造式Iを有する化合物の製法において、 〔式中: Rは水素原子、アルキル、−CH2CH=CH2または であり; R1、R11およびR12は同一か、または異なり、それぞれ水
    素原子またはアルキルであり; Xは水素原子、ハロ、アルキル、アルキルチオ、アルキ
    ルスルフィニル、アルキルスルホニル、ヒドロキシ、ア
    ルコキシまたはトリフルオロメチルであり; Yは水素原子、ヒドロキシ、アルコキシ、 −NR1 2であり; Wは水素原子、ヒドロキシまたはアルコキシであり; 環 は縮合チオフェンまたは縮合ベンゼン環であり、該ベン
    ゼン環は後記に定める置換基Zで置換されていてもよ
    く; R2およびR3は互いに無関係に水素原子(ただし双方が水
    素原子であることはない)、アルキル、アルアルキル、
    シクロアルキル、アリール、ヒドロキシアルキルまたは
    アルコキシアルキルであり; さらに、R2およびR3の一方が上記に定めたものである場
    合、他方は、−R4NR5R6であってもよく{ここでR4はア
    ルカンジイルであり、R5は水素原子もしくはアルキルで
    あり、R6はアルキルであるか、またはR5とR6は窒素原子
    と一緒に1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、1−ピ
    ペリジニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、4−
    モルホリニルもしくは1−ヘキサヒドロアゼピニル基を
    形成する}、 さらにまた、R2とR3は窒素原子と一緒に1−アゼチジニ
    ル、1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、4−ホルモ
    リニル、1−(4−アルキルピペラジニル)、1−(4
    −アルコキシアルキルピペラジニル)、1−(4−ヒド
    ロキシアルキルピペラジニル)、1−(3−ヒドロキシ
    アゼチジニル)、1−(3−アルコキシアゼチジニ
    ル)、1−(3−ヒドロキシピロリジニル)、1−(3
    −アルコキシピロリジニル)、1−(3−もしくは4−
    ヒドロキシピペリジニル)、1−(3−もしくは4−ア
    ルコキシピペリジニル)、1−(4−オキソピペリジニ
    ル)または1−(3−オキソピロリジニル)環を形成し
    てもよく; さらにまた、R2が水素原子である場合、R3は−CHR7CO2R
    8であってもよく、ここでR7およびR8は互いに無関係に
    水素原子、アルキルまたはアルアルキルであり; R9はアルキル、アルアルキル、アリール、アルコキシア
    ルキル、アリールオキシアルキル、アルアルコキシアル
    キル、シクロアルキルアルキル、アルコキシカルボニル
    アルキル、シクロアルキル、1−アダマンチル、シクロ
    アルコキシアルキル、アルコキシ、アルアルコキシ、シ
    クロアルコキシ、アリールオキシまたは−CHR7NHR8であ
    り{ここでR7およびR8は前記に定めたものである}; R′はC1−C3アルキルであり;そして Zは前記に定めたX、アミノ、アルキルアミノまたは である{ここでR10は水素原子、アルキルまたはアリー
    ルであり};そして アルキル、ならびにアルコキシおよびアルアルキルのア
    ルキル部分は1〜6個の炭素原子を含む直鎖または分枝
    鎖状の炭素鎖を表わし、アリール、およびアルアルキル
    のアリール部分は非置換フェニル、およびアルキル、ヒ
    ドロキシ、アルコキシ、ハロまたはトリフルオロメチル
    により置換されたフェニルを表わす〕; (a) 次式の化合物を分子内縮合させる; (b) 次式の化合物を還元剤と反応させる; (c) 次式の化合物を還元剤と接触させる; または次式の化合物VIIIを強酸と反応させる; ことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】置換基が請求の範囲第11項に定めるもの
    であり、ただしXがOCH3であり:YがOHであり、Xおよび
    R1が双方ともHである場合、RはCH3であることはでき
    ない、請求の範囲第9項に記載の方法。
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