JP3034556B2 - 医薬用化合物類 - Google Patents

医薬用化合物類

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JP3034556B2
JP3034556B2 JP2105129A JP10512990A JP3034556B2 JP 3034556 B2 JP3034556 B2 JP 3034556B2 JP 2105129 A JP2105129 A JP 2105129A JP 10512990 A JP10512990 A JP 10512990A JP 3034556 B2 JP3034556 B2 JP 3034556B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は化学的化合物類及び医薬品としてのそれらの
使用に関する。
本発明の化合物類は以下の式及びそれらの塩類で示さ
れる 式中、R1は水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、
ハロゲン原子、アミノ基、アセトアミド基、ヒドロキシ
−C1-4アルキル基、カルボキシアルデヒド基、C1-4アル
キル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-4アルコキシ
−カルボニル基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、
C1-4アルキルチオ基、C1-4アルキルスルホニル基若しく
はC1-4アルコキシ−C1-4アルキルを示し、R2は水素原子
若しくはハロゲン原子を示し、R3は置換されていてもよ
いフェニル基あるいはベンゼン、シクロヘキサン、シク
ロヘキセン、シクロペンタン若しくはシクロペンテンか
ら選択される置換されていてもよい環(但し、該環中の
炭素原子のうちの1個は酸素、イオウ若しくは窒素原子
に替えられてもよい)とオルト位縮合した置換されてい
てもよいフェニル基を示し、かつR4は水素原子、C1-4
ルキル基、C2-4アルケニル基若しくは置換されていても
よいベンジル基を示す)。
本発明の化合物類は中枢神経系に作用を示す。
ハロゲン原子について言えば、好ましい基はフッ素、
塩素及び臭素原子、特に塩素及び臭素原子である。C1-4
アルキル基は直鎖若しくは分枝してもよく、例としてメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基若しく
はtert−ブチル基がある。好ましいアルキル基はメチル
基及びエチル基である。C1-4アルキル−カルボニル基、
C1-4アルコキシ−カルボニル基、C1-4アルコキシ基、C
1-4アルキルチオ基及びC1-4アルキルスルホニル基は、
それぞれRが上で定義したようなC1-4アルキル基を示す
式RCO−,ROCO−,RO−,RS−及びRSO2−で表わされる。好
ましい例はアセチル基、メトキシカルボニル基、エトキ
シカルボニル基、メトキシ基、エトキシ基、メチルチオ
基及びエチルチオ基である。カルボキシアルデヒド基は
式−CHOで表わされる。ヒドロキシC1-4アルキル基は−O
Hで置換されたC1-4アルキル基を示し、例えばヒドロキ
シメチル基及び−CH(CH3)OH及び−C(CH32OH等の
基を含む。R1は好ましくは水素原子、ハロゲン原子若し
くはC1-4アルキルチオ基、特にハロゲン原子、とりわけ
塩素若しくは臭素原子を示す。R2は好ましくは水素原子
を示す。
R3が置換されていてもよいフェニル基を示す場合、そ
れはフェニル基若しくは例えばニトロ基、シアノ基、ア
ミノ基、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル基、C1-4
アルキル基(特にメチル基)、C1-4アルコキシ基(特に
メトキシ基及びエトキシ基)、及びハロゲン原子(特
に、フッ素、塩素若しくは臭素原子)から選択される1
個以上(例えば1個ないし3個)の置換基を持つフェニ
ル基でもよい。好ましい置換基はC1-4アルキル基、C1-4
アルコキシ基及びハロゲン原子である。該フェニル環に
2個以上の置換基がある場合、該置換基類はもちろん異
なっていてもよい。代わって、R3が縮合系を示す場合
は、該フェニル基かつ/又は縮合環は1個以上の先に定
義した置換基、好ましくはハロゲン原子、水酸基若しく
はC1-4アルコキシ基で置換されていてもよい。R3がオル
ト縮合環を示す場合、その例としてはナフチル基、ベン
ゾフラニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、ベンゾチエ
ニル基、クロマニル基、クロメニル基、インドリル基、
インドリニル基、インダニル基、インデニル基、1,2,3,
4−テトラヒドロナフチル基、ジヒドロナフチル基、及
びキノリニル基があり、それらはそれぞれハロゲン原
子、水酸基若しくはC1-4アルコキシ基で置換されていて
もよく、例えばクロロクロマニル基、メトキシシクロマ
ニル基、ヒドロキクロマニル基及びヒドロキシベンゾフ
ラニル基が挙げられる。好ましい例は: である。R3の最も好ましい例は置換されていてもよいフ
ェニル基、特に非置換型フェニル環である。
R4がC2-4アルケニル基を示す場合、それは例えばビニ
ル基若しくはアリル基を示してもよい。R4は好ましくは
C1-4アルキル基、特にメチル基を示す。置換されていて
もよいベンジル基にはベンジル基及び該フェニル環が1
個以上、好ましくは1から3個の、例えばニトロ基、シ
アノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、トリフルオロメチ
ル基、C1-4アルキル基(特にメチル基)、C1-4アルコキ
シ基(特にメトキシ基及びエトキシ基)及びハロゲン原
子(特にフッ素、塩素若しくは臭素原子)から選択され
る置換基類で置換されたベンジル基が含まれる。好まし
い置換基類はC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基及びハ
ロゲン原子である。該フェニル環上に2個以上の置換基
がある場合、該置換基類はもちろん異なっていてもよ
い。
好ましい化合物群は、式中R1がハロゲン原子を示し、
R2が水素原子を示し、R3がフェニル基若しくはベンゾフ
ラニル基を示し、かつR4がC1-4アルキル基を示す前記の
式(I)で示される群である。
遊離塩基若しくは塩の形態で製造された本発明の化合
物類の好ましい例は以下のとおりである: 1,3−ジブロモ−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒド
ロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン。
1,3−ジブロモ−6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン。
6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ
−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン。
1−ブロモ−6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン。
1−クロロ−6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン。
6−メチル−1−メチルチオ−4−フェニル−5,6,7,
8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン。
該新規化合物類は遊離アミン型及び塩類のいずれも有
用である。例えば該環内窒素原子は塩基性であり、さら
に該分子上に塩基性の置換基類が存在することもあるた
め、該化合物類は酸付加塩類として存在することもあ
る。該酸付加塩類は好ましくは、例えば塩酸、臭化水素
酸、硝酸、硫酸若しくはリン酸等の無機酸類との塩、若
しくは例えばグリコール酸、マレイン酸、ヒドロキシマ
レイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サ
リチル酸、o−アセトキシ安息香酸等の有機カルボン酸
類あるいは例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン
酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、トルエン−p−
スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸等の有機スル
ホン酸類のような有機酸類との塩等の適用な酸との医薬
上許容しうる非毒性付加塩類である。
1個以上の該置換基が酸性である化合物類、例えばカ
ルボキシル基を持つ化合物類の場合、塩基付加塩類も製
造することができる。このような塩類の例としては脂肪
族及び芳香族アミン類、脂肪族ジアミン類及びヒドロキ
シアルキルアミン類から誘導される塩類と同様に水酸化
アンモニウム及び、アルカリ金属及びアルカリ土類金属
の水酸化物類、から誘導される塩類がある。このような
塩類の製造に特に有用な塩基には、水酸化アンモニウ
ム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化カルシウ
ム、メチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミ
ン、シクロヘキシルアミン及びエタノールアミンが含ま
れる。カリウム及びナトリウム塩の形態が特に好まし
い。
医薬上許容しうる塩類の他に、例えばピクリン酸若し
くは蓚酸との塩類等の他の塩類も本発明に含まれる;そ
れらは該化合物類の精製時若しくは他の例えば医薬上許
容しうる酸付加塩類の製造時の中間体として適当と思わ
れ、あるいは該塩基類の同定、特徴付け若しくは精製に
おいて有用である。
式(I)の化合物類はR3基が結合している含窒素環上
の炭素原子にキラル中心を持つことが認められるであろ
う。それらの全立体異性体及びラセミ混合物が本発明の
範囲に含まれる。異性体はキラル酸による適当な塩類の
製造及びそれに続くエナンチオマーの遊離化のような通
常の方法によりラセミ混合物から単離することができ、
あるいはその代わりとしては純粋な異性体を得るよう考
案された方法によってそれらを製造することができる。
本発明は式(I)の化合物を製造する方法も含み、そ
の方法は次の(a)−(c)の工程を含む: (a) 式(II)の化合物を ハロゲンと反応させて、R1がハロゲン原子を示し、R2
水素原子を示し、R3及びR4が先に定義したものを示す化
合物を得、その後R1をハロゲン原子以外に転化するか、
あるいはR4が水素原子を示す場合はアルキル化を行なっ
てもよい工程; (b) 式(III)の化合物 (式中、R1及びR2がそれぞれハロゲン原子を示す)を還
元して、R1及びR2が水素原子を示すか若しくはR1がハロ
ゲン原子を示しR2が水素原子を示し、R3及びR4が先に定
義したものを示す化合物を得、その後R1がハロゲン原子
を示す場合にはハロゲン原子以外に転化するか、あるい
はR4が水素原子を示す場合はアルキル化を行なってもよ
い工程;若しくは (c) 式(IV)の化合物 (式中、R1及びR2がそれぞれハロゲン原子を示す)を環
化して、R1及びR2がそれぞれハロゲン原子を示し、R3
びR4が先に定義したものを示す化合物を得、その後R1
ハロゲン原子以外に転化するか、あるいはR4が水素原子
を示す場合はアルキル化を行なってもよい工程。
上記の反応(a)について、該反応は好ましくは例え
ば酢酸等の溶媒の存在下で10℃から50℃の温度で行なわ
れる。用いるハロゲン原子は通常塩素若しくは臭素、最
も好ましくは臭素であってもよく、1当量若しくは約1
当量が求める産物の収率を確実に高めるためには必要で
ある。
式(II)の中間体化合物は上記の反応(b)によっ
て、式(III)の化合物を還元してハロゲン置換基類を
除去してこれから製造してもよい。該反応は好ましくは
例えば酢酸等の溶媒の存在下で50℃から120℃の温度で
行なわれる。該還元剤は好ましくは粉末の亜鉛である。
過剰の還元剤を使用する場合は両方のハロゲン置換基類
が除去され、還元剤が少ない場合は一部単ハロゲン化化
合物が得られる。
式(III)の化合物類は、上記の反応(c)で述べた
ような環化により得てもよい。該環化反応は、好ましく
は30℃から80℃の昇温下で、トリフルオロ酢酸等の溶媒
中でメタンスルホン酸等の無機酸を使用するか、若しく
は好ましくは0℃から30℃でジクロロメタンあるいは1,
1,2,2−テトラクロロエタン等の溶媒中で塩化アルミニ
ウム等のルイス酸を使用することにより達成してもよ
い。式(IV)の反応体は例えば臭素等のハロゲンの式
(V)で示される適当な3−置換チオフェンへの作用及
それに続く式(VI)で示されるオキシランとの反応によ
り製造してもよい。
該反応は好ましくは、50℃から100℃の温度で例えばア
セトニトリル、ジメチルスルホキシド若しくはジメチル
ホルムアミド等の極性溶媒中で行なわれる。
式(V)の化合物類は既知であり、あるいは例えば適
当なシアニドの還元及び標準法によるN−アルキル化の
ような既知の方法により製造してもよい。式(VI)のオ
キシラン中間体類は既知の化合物であり、あるいは例え
ば、ジメチルスルホキシド中で水素化ナトリウム及びヨ
ウ化トリメチルスルホキソニウムを使用して適当なアル
デヒドから製造するような標準的方法により製造しても
よい。
環化反応(c)は、R4が水素原子を示すか、あるいは
アルキル基、アルケニル基若しくは置換されていてもよ
いベンジル基で適当に置換された式(IV)の化合物に行
なってもよい。例えば、該合成の始めに3−チオフェン
−3−エチルアミンの蟻酸との反応及びそれに続く水素
化リチウムアルミニウムによる該ホルムアミドの還元に
よってメチル基を導入することが便宜的と考えられる。
代わりの方法としては、上記の反応から容易に明らか
であるように、水素原子以外のR4基を反応(a)、
(b)及び(c)におけるような臭素化、亜鉛処理若し
くは環化の後の該合成の最終段階として、単に該アルキ
ル基、アルケニル基若しくは置換されていてもよいフェ
ニル基を導入するための適当な試薬類を用いての該二級
窒素原子のアルキル化若しくは好ましいメチル基の場合
はエシュバイラー・クラークのメチル化反応により導入
することができる。
いったんハロゲン置換基がR1に導入されれば、多様な
他の置換基に転化できることが認められるであろう。例
えば、該R1位の臭素基は標準的反応条件を用いてアルキ
ル基、アルキルチオ基、塩素原子及びニトリル基等の置
換基に替えることができる。該R1位のニトリル基はアミ
ノメチル基、カルボキシアルデヒド基及びヒドロキシメ
チル基に還元することができる。
R1が水酸基若しくはヒドロキシ−C1-4アルキル基等を
示す場合、例えば最初にC1-4アルコキシ若しくはC1-4
ルコキシ−C1-4アルキル誘導体を製造することにより、
後で容易に除去されて求める化合物が得られるような通
常の保護基で該基を保護する必要があることが認められ
るであろう。
前述のように、本発明の化合物類は低毒性であり有用
な中枢神経系作用を持つ。本作用は十分確立された方法
を用いた広範な試験で証明されている。より詳しく言え
ば、該化合物類はビラードら、ライフサイエンス、35
巻、第1885−1893頁、1984年に述べられている3H−SCH2
3390結合試験で活性を持つことが示されている。例え
ば、以下の実施例に開示した本発明の化合物類は10μM
以下のIC50値(3H−SCH23390の結合を50%減少させるの
に必要な該化合物の濃度)を有する。当試験は該化合物
類がドパミン、すなわち中枢神経系におけるD1受容体と
相互作用を持つことを示しており、このことはそれらが
ラット網膜ホモジネートによるサイクリックアデノシン
モノホスフェート産生を変化させられることにより確証
付けられる(リグスら、ジャーナルオブメディカルケミ
ストリィ、30巻、第1914−1918頁、1987年)。式(I)
の化合物類及びその医薬上許容しうる酸付加塩類は、抑
うつ、軽度不安状態、精神分裂症及び急性躁病等のある
種の精神異常状態及びパーキンソン症候群の治療におい
て有用な強力な中枢作用化合物である。
本発明はまた、保護されていない形態の式(I)の化
合物若しくはその医薬上許容しうる塩と共に医薬上許容
しうる希釈剤若しくはキャリアーを含む医薬用組成物を
含む。
該化合物類は通常医薬用組成物の形態を用いて、例え
ば経口あるいは経直腸、例えば注射による局所あるいは
非経口、及び吸入等の種々の経路で投与してもよい。こ
のような組成物類は薬学分野で既知の方法で製造され、
通常最低1個の活性化合物を含む。本発明の組成物類の
製造において、該活性成分を通常キャリアーと混合する
か、あるいはキャリアーで希釈し、かつ/又は例えばカ
プセル、小分包(sachet)、紙若しくは他の包装物の形
態であってもよい容器に入れる。該キャリアーを希釈剤
として用いる場合、それは該活性成分に対して賦形剤、
補形剤若しくは溶媒として働く固体、準固体、若しくは
液体物質であってもよい。このように、本組成物は錠剤
類、トローチ剤類、小分包剤類、カシェ剤類、エリキシ
ル剤類、懸濁剤類、エアゾール剤類(固型若しくは液体
溶媒入り)、例えば重量で10%までの該活性化合物を含
有する軟膏類、軟及び硬ゼラチンカプセル剤類、坐剤
類、注射用溶液類及び懸濁液類、及び無菌封入粉末剤類
の形態であってもよい。吸入投与用の特殊な薬剤形態と
してはエアゾール類、アトマイザー類及びベポライザー
類がある。
適当なキャリアーの例としてはラクトース、デキスト
ロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、で
んぷん類、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギナ
ート類、トラガカントゴム、ゼラチン、シロップ、メチ
ルセルロース、メチル−及びプロピル−ヒドロキシベン
ゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱物
油がある。本発明の組成物類は、本技術分野で周知なよ
うに、患者に投与した後に該活性成分の急速放出、持続
性放出若しくは遅延放出をもたらすように処方してもよ
い。
該組成物類が単位用量形態に処方される場合は、各単
位用量形態が5mgから500mg、例えば25mgから200mgを含
有することが好ましい。“単位用量形態”という用語は
ヒト対象者及び動物に対する単位用量として適当な物理
的に不連続な単位を意味し、各単位は望ましい医薬用キ
ャリアーと共に求める治療効果をもたらすように算出さ
れたあらかじめ決められた量の活性物質を含有する。
該活性化合物類は広い用量範囲にわたって有効であ
り、例えば1日あたりの用量は通常0.5から300mg/kgの
範囲であり、より一般的には5から100mg/kgの範囲であ
る。もっとも、投与される量は医師が治療すべき状態、
投与する化合物の選択及び選択した投与経路を含む関連
する情況を考慮して決定するものであると考えられ、そ
れゆえに上記の用量範囲は本発明の範囲を限定しようと
するものでは決してない。
以下の実施例は本発明を詳しく説明するものである。
製造した該化合物類の構造は核磁気共鳴、IR、及びマス
スペクトルによって確認し、該産物の純度はほとんどの
場合HPLCによって調べた。記述した該反応類からはラセ
ミ混合物が得られる。
実施例1 (a) チオフェン−3−エチルアミン ジエチルエーテル(100ml)中無水塩化アルミニウム
(26.6g)の溶液を室温で窒素通気下のエーテル(100m
l)中水素化リチウムアルミニウム(7.6g)の攪拌懸濁
液に加えた。該攪拌混合液にエーテル中のチオフェン−
3−アセトニトリル(24.6g)を30分以上かけて加え、
該発熱反応により該混合液は還流した。
1時間後水(8ml)を注意して(発熱のため)加え、
続いて5M塩酸水(400ml)を加えた。該水層を分離し、5
0%水酸化ナトリウム水(160ml)を加えてpH〜11に塩基
性化した。該水性溶液をジクロロメタン(2×200ml)
で抽出し、該抽出液を硫酸マグシウム上で乾燥させ、濾
過して留去し、淡黄色液(25.0g)を得た。蒸留により
無色の液体としてチオフェン−3−エチルアミンを得
た、6mmHgでb.p.78−79゜。
(b) 2,5−ジブロモチオフェン−3−エチルアミン 酢酸(150ml)及び2M水酸化ナトリウム水(150ml)中
のチオフェン−3−エチルアミン(19.1g)の攪拌溶液
に臭素(60.0g)を10−15゜で1時間以上かけて滴下混
合した。臭化水素酸2,5−ジブロモチオフェン−3−エ
チルアミンの淡褐色固体(m.p.211゜)が沈殿し、室温
に1時間置いた後濾取した。該臭化水素塩を水(200m
l)及び0.880アンモニア水溶液(45ml)に懸濁し、ジク
ロロメタン(2×100ml)で抽出した。該抽出液を乾燥
させ、濾過して留去し、2,5−ジブロモチオフェン−3
−エチルアミンを褐色油状物質として得た。
(c) N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)
−2,5−ジブロモチオフェン−3−エチルアミン アセトニトリル(135ml)中2,5−ジブロモチオフェン
−3−エチルアミン(31.6g)及び酸化スチレン(13.3
g)の溶液を24時間加熱還流した。室温に置いた後、痕
跡量の黒色タールの混入した褐色結晶類を濾取した。炭
素処理しながらアセトニトリル(45ml)から再結晶し、
表題産物(m.p.94゜)を黄褐色結晶として得た。
第2の産物収量が合わせた元の蒸留液類の留去、クロ
マトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン中1%メタノ
ール)及びアセトニトリル若しくはn−ヘキサンからの
再結晶から得られた。
(d) 塩酸1,3−ジブロモ−4−フェニル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン 方法1 トリフルオロ酢酸(35ml)中N−(2−ヒドロキシ−
2−フェニルエチル)−2,5−ジブロモチオフェン−3
−エチルアミン(7.0g)及びメタンスルホン酸(1.57m
l)の溶液を5時間加熱還流した。褐色の該反応混液を
留去し、残渣を氷水(70ml)中に懸濁して0.880アンモ
ニア水溶液(7ml)で塩基性化し、ジクロロメタン(2
×100ml)で抽出した。該抽出液を乾燥させ、濾過して
留去し、暗褐色の油状物質を得た。シリカ上でジクロロ
メタン中2%メタノールで溶出するクロマトグラフィー
から1,3−ジブロモ−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピンを得た。該アミ
ンのエタノール溶液(15ml)にエタノール性塩酸(1当
量)を加えて結晶性塩酸塩を製造した。該溶液を冷却し
て濾取し、塩酸1,3−ジブロモ−4−フェニル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピンを黄
褐色固体として得た。元の蒸留液をジエチルエーテルで
希釈して第2の産物収量を得た。
方法2 乾燥1,1,2,2−テトラクロロエタン(15ml)中N−
(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)−2,5−ジブ
ロモチオフェン−3−エチルアミン(3.0g)の溶液を5
−10゜で窒素通気下でテトラクロロエタン(15ml)中無
水塩化アルミニウム(2,95g)の攪拌懸濁液に滴下混合
した。室温に4時間置いた後、氷水(50ml)を加え、該
混合物液をジクロロメタン(2×50ml)で抽出した。該
抽出液を水(50ml)、0.880アンモニア水(5ml)で洗浄
し、乾燥、濾過して留去し、該表題産物の遊離塩基及び
異性体産物、2,3−ジブロモ−8−フェニル−5,6,7,8−
テトラヒドロ−4H−チエノ〔2,3−d〕アゼピンの混合
物を含む褐色油状物質を得た。
該粗混合物をクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチ
ル中1%メタノール)にかけ、1,3−ジブロモ−4−フ
ェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ〔3,4−d〕アゼピン、
m.p.126゜(EtOH)を得た。より後方のカラム分画から
は該異性体産物を得た。
実施例2 塩素1,3−ジブロモ−6−メチル−4−フェニル−5,
6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン 方法1 ジメチルホルムアミド(8ml)中塩酸1,3−ジブロモ−
4−フェニル−5,6,7,8−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピ
ン(1.6ml)、98%蟻酸(1.6ml)及び40%ホルムアルデ
ヒド(1.6ml)の溶液を100゜で1時間加熱した。冷却に
より白色固体が折出し、濾取した。該固体を水(40ml)
及び0.880アンモニア水溶液(10ml)に懸濁し、ジクロ
ロメタン(2×2ml)で抽出した。該抽出液を乾燥、濾
過し、留去して1,3−ジブロモ−6−メチル−4−フェ
ニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕
アゼピン(m.p.83゜)を得た。該塩酸塩をエタノール
(10ml)中でエタノール性塩酸を用いて製造し、該表題
産物を得た、m.p.260゜。
方法2 (a) メチルチオフェン−3−エチルアミン (i)98%蟻酸(20.6g)をトルエン(200ml)中チオ
フェン−3−エチルアミン(50.8g)の溶液に加え、該
混合物をディーンアンドスターク条件下で4時間加熱し
た。該溶液を留去して3−チエニルエチルホルムアミド
の淡色液体を得た。
(ii)乾燥ジエチルエーテル(100ml)中3−チエニ
ルエチルホルムアミド(62.0g)の溶液を室温で窒素通
気下ジエチルエーテル(500ml)中水素化リチウムアル
ミニウム(19.0g)の攪拌懸濁液に1時間以上かけて滴
下混合した。還流温度に2時間置いた後、該混合液を冷
却させ、水(19ml)、2M水酸化ナトリウム(38ml)及び
水(57ml)を加えた。0.5時間激しく攪拌した後、該懸
濁液を濾過し、該濾液を留去した。該液体残渣(58g)
をエタノール(60ml)に溶解し、エタノール性塩酸(〜
5M、90ml)を加えた。冷却した後、塩酸メチルチオフェ
ン−3−エチルアミンの白色結晶(m.p.149゜)を濾取
した。該塩酸塩をジクロロメタン及びアンモニア水で分
液して遊離塩基に転化し、その後希釈してメチルチオフ
ェン−3−エチルアミン(2mmHgでb.p.78゜)を無色液
体として得た。
(b) メチル2,5−ジブロモチオフェン−3−エチル
アミン メチルチオフェン−3−エチルアミンを実施例1
(b)で述べた方法により臭素化し、該表題産物を油状
物質として得た。
(c) N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチ
ル)、N−メチル2,5−ジブロモチオフェン−3−エチ
ルアミン メチル2,5−ブロモチオフェン−3−エチルアミンを
実施例1(c)のように酸化スチレンと反応させ、クロ
マトグラフィーの後該表題産物を油状物質として得た。
(d) 塩酸1,3−ジブロモ−6−メチル−4−フェニ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕ア
ゼピン N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)、N−
メチル2,5−ジブロモチオフェン−3−エチルアミンを
実施例1(d)方法1のように環化し、該表題産物を得
た。
実施例3 6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4
H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン 酢酸(20ml)中塩酸1,3−ジブロモ−6−メチル−4
−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4
−d〕アゼピン(0.98g)の攪拌溶液に窒素通気下で亜
鉛粉末(0.73g)を加え、該混合液を加熱還流した。2
時間後にさらに亜鉛粉末(0.73g)を加え、20時間加熱
した。全部で24時間加熱した後、水(30ml)、0.880ア
ンモニア水(10ml)を加え、ジクロロメタン(2×30m
l)で抽出した。該抽出液を乾燥させ、濾過して留去し
黄色油状物質を得た。シリカ上のクロマトグラフィー
(ジクロロメタン中2%メタノール)により該標題化合
物を無色油状物質として得た。
1H NMR δ(CDCl3)7.24−7.39(5H,m,ArH),6.92
(1H,d,J=3.1Hz,H1),6.25(1H,d,J=3.1Hz,H3),4.17
(1H,d,J=9.7Hz,PhCH),2,80−3.06(5H,m,5−CH2 7−
CHeq 8−CH2),2.45(3H,s,NCH3),2.30−2.50(1H,m,7
−CHax). 実施例4 塩酸1−ブロモ−6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4,d〕アゼピン 方法1 臭素(0.16g)の酢酸(8ml)溶液を室温で酢酸(10m
l)中6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒド
ロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピンの攪拌溶液に滴下
混合した。0.5時間後、該混合液を留去し、水(30ml)
及び0.880アンモニア水溶液(5ml)を加えた後、ジクロ
ロメタン(3×30ml)で抽出した。該抽出液を乾燥後、
濾過して留去し、黄色油状物質(0.29g)を得た。シリ
カ上のクロマトグラフィー(ジクロロメタン中2%メタ
ノール)及びそれに続くエタノール及びエタノール性塩
酸から結晶化により該表題産物(210゜)を得た。
1H NMR δ(CDCl3)13.58(1H,br s,HCl),7.25−7.
43(5H,m,ArH),6.30(1H,s,H3),5.02(1H,d,J=10.9H
z,PhCH),3.26−3.75(5H,m,5−CH2 7−CHeq 8−CH2),
2.88−3.05(1H,m,7CHax),2.89(3H,s,NCH3). 方法2 亜鉛粉末(0.19g)を酢酸(10ml)中1,3−ジブロモ−
6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4
H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン(0.58g)の攪拌溶液に
加え、該混合液を窒素通気下で5時間加熱還流した。該
混合液を留去し、水(20ml)及び0.880アンモニア水溶
液(5ml)を加え、ジクロロメタン(2×20ml)で抽出
した。該抽出液を乾燥させ、濾過、留去して該残渣をク
ロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン中1%メタ
ノール)にかけ、1−ブロモ−6−メチル−4−フェニ
ル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4,−d〕
アゼピンを油状物質として得た。より後方のカラム分画
は6−メチル−4−フェニル5,6,7,8−テトラヒドロ−4
H−チエノ〔3,4−d〕アゼピンを含有した。
実施例5 6−メチル−1−メチルチオ−4−フェニル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.5M,0.34ml)
を−70゜の窒素通気下で乾燥テトラヒドロフラン(2m
l)中1−ブロモ−6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8
−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン(185
mg)の攪拌溶液に滴下混合した。5分後ジメチルジスル
フィド(0.10ml)を滴下混合し、該透明溶液を室温まで
暖めた。水(0.2ml)を加え、該混合液を留去し、残渣
を水に懸濁した。ジクロロメタンによる抽出から油状物
質を得、これをクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチ
ル中2%メタノール)にかけ該表題産物を得た。該塩酸
塩をエタノール及びエタノール性塩酸から製造し、イソ
プロパノール−ヘキサンから再結晶して白色結晶を得た
(m.p.195゜)。
1H NMR δ(CDCl3)7.26−7.45(5H,m,ArH),6.34(1
H,s,H3),4.99(1H,d,PhCH),2.90−3.80(6H,m,5−CH2
7−CH2 8−CH2),2.89(3H,s,NCH3). 実施例6 1−クロロ−6−メチル−4−フェニル−5,6,7,8−テ
トラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン (a) メチル2,5−ジクロロチオフェン−3−エチル
アミン スルファリルクロライド(7.56g)をジクロロメタン
(50ml)中塩酸メチルチオフェン−3−エチルアミン
(5.0g)の攪拌混合液に窒素通気下で、加え10−15゜に
冷却した。室温に2時間置いた後、該混合液も留去し、
該白色固体残渣をイソプロパノール(20ml)から再結晶
して塩酸メチル2,5−ジクロロチオフェン−3−エチル
アミンの白色結晶(5.55g、m.p.129゜)を得た。該塩酸
塩を水(50ml)及び2M水酸化ナトリウム(10ml)に懸濁
し、ジクロロメタン(2×50ml)で抽出した。該抽出液
を乾燥させ、濾過して留去し、メチル2,5−ジクロロチ
オフェン−3−エチルアミンを無色油状物質として得
た。
(b) N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチ
ル)、N−メチル2,5−ジクロロチオフェン−3−エチ
ルアミン メチル2,5−ジクロロチオフェン−3−エチルアミン
を実施例1(c)のように酸化スチレンと反応させ、ク
ロマトグラフィーの後該表題産物を油状物質として得
た。
(c) 1,3−ジクロロ−6−メチル−4−フェニル−
5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピ
ン N−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル)、N−
メチル2,5−ジクロロチオフェン−3−エチルアミンを
塩化アルミニウムを用いて実施例1(d)方法2のよう
に環化し、該表題産物を得た。
(d) 1−クロロ−6−メチル−4−フェニル−5,6,
7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕アゼピン 酢酸(2ml)中1,3−ジクロロ−6−メチル−4−フェ
ニル−5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ〔3,4−d〕
アゼピン(73mg)及び炭素上10%パラジウム(20mg)の
混合液を60p.s.i.で24時間水素化した。該混合液を濾過
し、該濾液を留去して黄色油状物質を得た。シリカ上の
クロマトグラフィー(ジクロロメタン中1%メタノール
−アンモニア)から該表題産物を油状物質として得た。
1H NMR δ(CDCl3)7.10−7.40(5H,m,ArH),5.96(1
H,s,H3)4.08(1H,d,PhCH),2.7−3.10(5H,m,5−CH2 7
−CH2 8−CHeq),2.39(3H,s,NCH3),2.30(1H,m,8−CH
ax). 以下の実施例は本発明の活性成分を含む通常の処方類
の製造を詳しく説明するものである。
実施例7 硬ゼラチンカプセル剤 各カプセル剤は以下を含有する 活性成分 10mg 1%シリコンでんぷん 250mg 該活性成分を該1%シリコンでんぷんに混和し、該処
方をゼラチンカプセル類に充填する。
実施例8 錠 剤 各錠剤は以下を含有する 活性成分 10mg 炭酸カルシウム 300mg ステアリン酸マグネシウム 10mg でんぷん 30mg ヒドロキシプロピル 10mg メチルセルロース 酸化鉄 4mg 該活性成分を炭酸カルシウム及びでんぷんで類粒化す
る。乾燥させた該顆粒を潤滑剤及び崩壊剤と混和し、求
める用量強度の錠剤に圧縮する。該錠剤をその後コーテ
ィングしてもよい。
実施例9 注射用液 活性成分 10mg 水 1ml 該活性成分を水に溶解し、適当な装置を用いてバイヤ
ル類、アンプル類若しくは前充填注射筒類に分配する。
該製品を滅菌する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 25/24 A61P 25/24 (56)参考文献 欧州特許出願公開324610(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 495/04 A61K 31/55 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I)によって示される化合物又はその
    塩。 (式中、R1は水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、
    ハロゲン原子、アミノ基、アセトアミド基、ヒドロキシ
    −C1-4アルキル基、アルキル基、カルボキシアルデヒド
    基、C1-4アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C
    1-4アルコキシ−カルボニル基、C1-4アルキル基、C1-4
    アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、C1-4アルキルスル
    ホニル基もしくはC1-4アルコキシ−C1-4アルキルを示
    し、 R2は水素原子若しくはハロゲン原子を示し、 R3はフェニル基を示し、該フェニル基はニトロ基、シア
    ノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル
    基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基及びハロゲン原
    子から選ばれる少なくとも1個で置換されていてもよ
    く、又は R3はベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シク
    ロペンタン若しくはシクロペンテンから選択される環
    (該環中の炭素原子のうち1個は酸素、イオウ若しくは
    窒素原子に替えられてもよい)とオルト縮合したフェニ
    ル基を示し、該環及び該フェニル基はそれぞれ、ニトロ
    基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、トリフルオ
    ロメチル基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基及びハ
    ロゲン原子から選ばれる少なくとも1個で置換されてい
    てもよく、及び R4は水素原子、C1-4アルキル基、C2-4アルケニル基若し
    くはベンジル基を示し、該ベンジル基はそのフェニル環
    がニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、ト
    リフルオロメチル基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ
    基及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1個で置換
    されていてもよい。)
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の化合物であって、R3
    ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、トリ
    フルオロメチル基、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基
    及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1個で置換さ
    れていてもよいフェニル基である請求項(1)記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】R3がフェニル基を示す請求項(2)記載の
    化合物。
  4. 【請求項4】R1が水素原子、ハロゲン原子若しくはC1-4
    アルキルチオ基を示す請求項(2)又は(3)の化合
    物。
  5. 【請求項5】R2が水素原子を示す請求項(2)〜(4)
    のいずれか1項記載の化合物。
  6. 【請求項6】R4がC1-4アルキル基を示す請求項(2)〜
    (5)のいずれか1項記載の化合物。
  7. 【請求項7】請求項(1)記載の化合物若しくはその医
    薬上許容しうる塩を有効成分として含有する中枢神経作
    用薬。
  8. 【請求項8】請求項(1)記載の化合物若しくはその医
    薬上許容しうる塩を有効成分として含有する鬱病、軽度
    不安状態、精神分裂症、急性躁病又はパーキンソン症候
    群の治療のための医薬組成物。
  9. 【請求項9】請求項(1)記載の化合物の製造方法であ
    って、下記式(II)の化合物 (式中、R3及びR4は請求項1に定義したとおりであ
    る。)をハロゲンと反応させて、式(I)においてR1
    ハロゲン原子を示し、R2が水素原子を示し、R3及びR4
    請求項1に定義したとおりである化合物を得、その後、
    任意にR1をハロゲン原子以外に転化するかあるいはR4
    水素原子を示す場合はアルキル化を行う方法。
  10. 【請求項10】請求項(1)記載の化合物の製造方法で
    あって、下記式(III)の化合物 (式中、R1及びR2がそれぞれハロゲン原子を示し、R3
    びR4は請求項1に定義したとおりである。)を還元し
    て、式(I)においてR1及びR2が水素原子を示すか若し
    くはR1がハロゲン原子を示しR2が水素原子を示し、R3
    びR4が請求項1に定義したとおりである化合物を得、そ
    の後、任意にR1がハロゲン原子を示す場合にはハロゲン
    原子以外に転化するか、あるいはR4が水素原子を示す場
    合はアルキル化を行う方法。
  11. 【請求項11】請求項(1)記載の化合物の製造方法で
    あって、下記式(IV)の化合物 (式中、R1及びR2がそれぞれハロゲン原子を示し、R3
    びR4は請求項1に定義したとおりである。)を環化し
    て、式(I)においてR1及びR2がそれぞれハロゲン原子
    を示し、R3及びR4が請求項1に定義したとおりである化
    合物を得、その後、任意にR1をハロゲン原子以外に転化
    するか、あるいはR4が水素原子を示す場合はアルキル化
    を行う方法。
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