JPH0678288B2 - α,α’―アゾビス(イゾブチルアミド)の製造法 - Google Patents

α,α’―アゾビス(イゾブチルアミド)の製造法

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JPH0678288B2
JPH0678288B2 JP60163115A JP16311585A JPH0678288B2 JP H0678288 B2 JPH0678288 B2 JP H0678288B2 JP 60163115 A JP60163115 A JP 60163115A JP 16311585 A JP16311585 A JP 16311585A JP H0678288 B2 JPH0678288 B2 JP H0678288B2
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azobis
isobutyramide
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methylisobutyrate
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幹晃 田中
裕美 名和
正巳 石原
一夫 白木
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Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
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Wako Pure Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水溶性ラジカル重合開始剤等として有用な、
式、 で示されるα,α′−アゾビス(イソブチルアミド)の
新規な製造方法に関する。
〔発明の背景〕
従来、有機ラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物と
過酸化物とが知られているが、後者は衝撃、加温等に対
し総じて不安定であり、火災、爆発等の危険性を孕んで
いる。他方、前者即ちアゾ化合物は、高活性であっても
物理的化学的に比較的安定であり、過酸化物に一般的な
自己誘導分解が見られず、正確に一次反応で分解するの
で、コントロール容易という利点があり、漸次多用され
るに到っていて、更に高性能のアゾ系重合開始剤への希
求は多大である。
水溶性アゾ系ラジカル重合開始剤として、最も有用なも
のの一つに、2,2′−アゾビス(イソブチルアミジン)
二塩酸塩があり、高分子量水溶性重合体とか高分子量カ
チオン性重合体を誘導するモノマーの重合等に汎用され
ている。しかしながら、この化合物が代表する有用な水
溶性アゾ系ラジカル重合開始剤は、一般に塩の形では効
果的であるが、遊離の形では効果的ではない。また、ア
ゾ系ラジカル重合開始剤として実用化されているものの
多くは、アゾに隣接する炭素に活性基のシアノ基が置換
されているが、これは毒性等の点で必ずしも好ましいこ
とではない。
一方、シアノ基をもたない、且つ非塩型で効果的なアゾ
系ラジカル重合開始剤として、式、 で示されるα,α′−アゾビス(イソブチルアミド)が
知られている。
α,α′−アゾビス(イソブチルアミド)は、熱重合や
光重合の重合開始剤として効果的であり、各種重合性モ
ノマー、例えばオレフィン、ビニルエステル、スチレ
ン、アクリルアミド、ビニルピロリドン等の重合に用い
ることができ、分散度が小さいポリマーを与え得る。ま
た、末端に官能基をもつオリゴマーを生成させることが
できるので、テレケリックポリブタジエン等、テレケリ
ックポリマーの合成にも用いられ、これを利用して、ブ
ロック共重合体やグラフト共重合体を合成し、高機能多
相系高分子をつくろうとする試みも行われている。
しかしながら、これまでα,α′−アゾビス(イソブチ
ルアミド)の製造方法によい方法が無く、未だ企業化さ
れるに至っていない。即ち、従来、α,α′−アゾビス
(イソブチルアミド)は、式、 で示されるアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のCH3O
H溶液にHClガスを通じた後加水分解して得られる、式、 で示されるα,α′−アゾビス(メチルイソブチレー
ト)をアンモニア水溶液中、数十日間反応させて合成す
る方法(例えば、Sb.Vys.Sk.Chem-Technol.Praze,[Odd
il]S1979,S2,287−301(Czech)等。)、または、con
c.H2SO4にAIBNを添加し、冷却下乃至室温で反応後水に
注いで合成する方法(例えば、Tetrahedron1980,36(1
2)1753−6(Eng)等。)或は、AIBNにH2O2を反応させ
る方法(例えば、特開昭51−136617号公報;C.A.96,1222
38m(1982)等。)等で合成されているが、これら従来
法はいずれも企業化困難である。即ち、例えば、α,
α′−アゾビス(メチルイソブチレート)をアンモニア
水溶液中で反応させる方法は、反応に極めて長時間を要
する上、収率も満足すべき収率は得られず、conc・H2SO
4にAIBNを添加して反応させる方法も、収率が極めて低
い。また、AIBNにH2O2を反応させる方法では、多量のH2
O2を用いる必要がある上、収率も、実際には必ずしも高
収率であるとはいえず、ブタノールを溶媒に用いる改良
法(C.A.96,122238m(1982))に於てさえも、なお且
つ、充分満足すべき収率は得られていない、というのが
実状である。
〔発明の目的〕
本発明は、上記の如き現状に鑑みなされたもので、短時
間に、高収率で目的物が得られる2,2′−アゾビス(イ
ソブチルアミド)の新規で且つ充分企業化が可能な製造
方法を提供することをその目的とする。
〔発明の構成〕
本発明は、式、 で示されるα,α′−アゾビス(メチルイソブチレー
ト)とアンモニアガスとを、非水溶媒中、金属アルコキ
シドの存在下に反応させることを特徴とする、式、 で示されるα,α′−アゾビス(イソブチルアミド)の
製造方法、である。
本発明の製造法は、非水系で反応を行う点に特徴を有す
る。即ち、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等の有機溶媒中、ナトリウムメトキシドやカ
リウム第三級ブトキシドのような金属アルコキシドの存
在下、α,α′−アゾビス(メチルイソブチレート)と
アンモニアガスとを反応させることにより初めてその目
的が達せられるものであり、水系で水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の塩基性触媒の存在下にα,α′−ア
ゾビス(メチルイソブチレート)とアンモニアとを反応
させても、初期の目的を達成することはできない。
反応には、通常、α,α′−アゾビス(メチルイソブチ
レート)に対し当量乃至稍々過剰量のNH3ガスを使用
し、触媒量の金属アルコキシド(例えばナトリウムメト
キシド,ナトリウムエトキシド,カリウム第三級ブトキ
シド等)の存在下、反応温度0〜40℃で均一反応させる
と、反応は通常約5〜7時間で実質的に終了する。その
後は、必要に応じて濃縮、冷却等の後、そのまま、或は
適当な有機溶媒を用いて、析出晶を取等により分離
し、要すれば精製して目的のα,α′−アゾビス(イソ
ブチルアミド)を単離する。
α,α′−アゾビス(イソブチルアミド)の水和物(2
水和物)が得たい場合には、これを、例えば水で再結晶
するとか、水で練洗するとか等、適当な方法で必要量の
水と接触させ、水和反応させればよい。
本発明の方法によれば、安価な原料を理論量乃至若干過
剰量用いて短時間に高収率で目的とするα,α′−アゾ
ビス(イソブチルアミド)が得られるので、前記従来
法、即ち、α,α′−アゾビス(メチルイソブチレー
ト)をアンモニア水溶液中で反応させる方法、conc・H2
SO4にAIBNを添加して反応させる方法、AIBNにH2O2を反
応させる方法等とは全く異なり、充分に企業化が可能な
方法といえる。
以下に実施例及び比較例を示すが、本発明は、これらの
実施例、比較例によって何等の制約を受けるものではな
い。
〔実施例〕
実施例 1 α,α′−アゾビス(メチルイソブチレート)230g,メ
タノール500ml、28%CH3ONaメタノール溶液38.5gを混合
し、25〜30℃でNH3ガス42gを1時間を要して導入し、同
温度で5時間反応させた。反応後反応液を濃縮し、0℃
に冷却して結晶を取、洗浄乾燥して、淡黄白色晶168g
を得た。収率83.9%。m.p.101℃。λmax372nm(ε=21.
44) 実施例 2 α,α′−アゾビス(メチルイソブチレート)46g,ナト
リウムエトキシド2.7gをエタノール70mlに溶解し、これ
にNH3ガス10gを導入して20〜30℃で6時間反応を行っ
た。一夜放置後析出晶を0℃で取し、メタノールで洗
浄後乾燥して淡黄白色晶34.2gを得た。収率85.4%。m.
p.102℃。
実施例 3 α,α′−アゾビス(メチルイソブチレート)46g,28%
CH3ONaメタノール溶液7.7gをトルエン100mlに溶解し、N
H3ガス11gを導入して15〜20℃で6時間反応を行った。
反応後反応液を濃縮し、0℃に冷却して結晶を取、洗
浄、乾燥して、淡黄白色晶33.5gを得た。収率83.7%。
m.p.102℃。
比較例 α,α′−アゾビス(メチルイソブチレート)230g,メ
タノール500ml,NaOH8.0g、25%アンモニア水165gを混合
し、25〜30℃で6時間反応させた。反応後反応液を濃縮
し、0℃に冷却して結晶を取、洗浄、乾燥して、目的
のα,α′−アゾビス(イソブチルアミド)を得たが、
目的物は5gしか得られなかった。
〔発明の効果〕
以上述べた如く、本発明は安価な原料を理論量乃至若干
過剰量用いて短時間に且つ極めて容易に高収率で目的と
するα,α′−アゾビス(イソブチルアミド)が得られ
る方法を提供するものであり、企業化が可能なα,α′
−アゾビス(イソブチルアミド)の製造方法を初めて提
供するものである点に於て極めて顕著な効果を奏するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 正巳 埼玉県川越市的場1633番地 和光純薬工業 株式会社東京研究所内 (72)発明者 白木 一夫 埼玉県川越市的場1633番地 和光純薬工業 株式会社東京研究所内 (56)参考文献 Sb. Vys. Sk. Chem. −Technol.Praze,[Odd il]S,S2,287−301(Czech) 1979 社団法人日本化学会編「新実験化学講座 14 有機化合物の合成と反応II」昭和52 年12月20日 丸善株式会社 第1147ー1148 頁 「サンドラーカロ 官能基別 有機化合 物合成法「エコ」昭和51年3月25日 広川 書店発行 第303頁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式、 で示されるα,α′−アゾビス(メチルイソブチレー
    ト)とアンモニアガスとを、非水溶媒中、金属アルコキ
    シドの存在下に反応させることを特徴とする、式、 で示されるα,α′−アゾビス(イソブチルアミド)の
    製造法。
JP60163115A 1985-07-24 1985-07-24 α,α’―アゾビス(イゾブチルアミド)の製造法 Expired - Lifetime JPH0678288B2 (ja)

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「サンドラーカロ官能基別有機化合物合成法「エコ」昭和51年3月25日広川書店発行第303頁
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社団法人日本化学会編「新実験化学講座14有機化合物の合成と反応II」昭和52年12月20日丸善株式会社第1147ー1148頁

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