JPS5811430B2 - アシルシアニド類の製造方法 - Google Patents

アシルシアニド類の製造方法

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JPS5811430B2
JPS5811430B2 JP15423580A JP15423580A JPS5811430B2 JP S5811430 B2 JPS5811430 B2 JP S5811430B2 JP 15423580 A JP15423580 A JP 15423580A JP 15423580 A JP15423580 A JP 15423580A JP S5811430 B2 JPS5811430 B2 JP S5811430B2
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JP
Japan
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cyanide
reaction
chloride
cyanating
acyl cyanides
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JP15423580A
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JPS5777661A (en
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小柳雅之
田中正人
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアシルシアニド類の新規な製造方法、さらに詳
しくは、酸ハロゲン化物をアルカリ金属シアン化物によ
ってシアノ置換することを特徴とするアシルシアニド類
の製造方法に関するものである。
アシルシアニド類は、それ自身、殺虫、殺菌作用を有す
る農薬、あるいはある種の漂白剤の作用増強剤として有
用であり、また炭水化物、ヌクレオシド及びヌクレオチ
ドなどの高選択的アシル化剤としての有用性が認められ
ている。
更にアシルシアニド類は多数の有用な複素環化合物合成
中間体として重要であり、また公知方法によって容易に
医薬、農薬との関係で有用なα−ケトン酸、α−オキシ
酸、α−アミノケトン、α−アミノ酸、1.2−アミン
エタノール誘導体、アリール酢酸誘導体などに誘導でき
る重要な一群の化合物である。
従来、このようなアシルシアニド類は酸ハロゲン化物を
シアン化することによって製造されるが、この場合のシ
アン化方法としては、(1)過剰の銀又は銅のシアノ化
物を用いる方法 (2)ピリジン存在下乾燥シアン化水
素を用いる方法 (3)有機珪素又は錫シアン化物を用
いる方法が知られているが(1) 、 (2)の方法は
高温かつ長時間を要するばかりでなく、シばしばいわゆ
るアシルシアニドダイマーを副生ずるという重大な欠点
を有しており、かつシアノ化剤の経済性にも問題がある
また(3)の方法は低温かつ高収率云アシルシアニド類
を与えるが、シアン化剤が高価であり、大規模なアシル
シアニド類の工業的製造法としての経済性に欠点を有す
る一方シアノ北隣として安価なアルカリ金属シアニド類
を用いることが出来れば、その方法の工業的価値は大き
いと考えられるが、銅又は亜鉛のシアン化物などの触媒
なしでは反応は極めて遅く、また相間移動触媒として第
四級アンモニウム塩を用い、有機溶液−水の2相系で反
応させる方法では30〜50%ものダイマーの副生を伴
うなど公知方法はいずれも工業的に満足すべき結果をも
たらさない。
本発明者らは、従来法におけるこのような欠点を克服す
べく鋭意研究を重ねた結果、全く予想外にも、酸ハロゲ
ン化物を加水分解させるおそれがあると信じられている
水を微量含ませた有機溶剤中で、酸ハロゲン化物のアル
カリ金属シアン化物によるシアノ化反応が極めて迅速に
進むことを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに
到った。
すなわち、本発明によれば酸ハロゲン化物をシアノ化す
るにあたり、重金属シアン化物又は相間移動触媒の如き
触媒を何ら要せず、単に水を含ませた溶剤中でシアノ化
剤としてアルカリ金属シアン化物を用いて反応を行うこ
とを特徴とするアシルシアニド類の製造方法が提供され
る。
本発明で用いるシアノ化剤はアルカリ金属シアン化物で
あればいずれをも用いることができるが、工業的に大量
かつ安価に入手できるシアン化ナトリウム又はシアン化
カリウムを用いるのが有利であり、またこ減らの混合物
、あるいは他種の金属シアン化物を共存させてもよい。
用いるアルカリ金属シアン化物は好ましくは粉砕して用
い、その量と酸ハロゲン化物の量との関係はどちらが過
剰であっても反応の進行を妨げるものではない。
しかし反応後のシアンイオンを含む無機塩類の後処理や
、酸ハロゲン化物とアシルシアニドとの分離を容易にす
る意味からはアルカリ金属シアン化物は酸ハロゲン化物
に対して小過剰以下で用いるのが最も好ましい。
本発明で用いる酸ハロゲン化物は一般式RCOX(Rは
有機基、Xはハロゲン原子を示す)で表わされ、好まし
いものは、Rがアリール、アルケニル、複素環基のもの
であり、特に好ましくはRがアリール又は複素芳香環基
のものである。
また前記酸ハロゲン化物の有機基Rは種々の置換基によ
って置換されていてもよい。
酸ハロゲン化物の具体例としては、たとえば、塩化ベン
ゾイル、臭化ベンゾイル、ヨウ化ベンゾイル、o、m又
はp−塩化トルオイル、o、m又はp−塩化アニソイル
、02m又はp−クロル塩化アニソイル、02m又はp
−ブロム塩化ベンゾイル、フタロイルクロライド、イソ
又はテレフタロイルクロライド、02m又はp−ニトロ
ベンゾイルクロライド、m−フェノキシ(又はベンジル
オキシ、アセトキシ若しくはベンゾイルオキシ)ベンゾ
イルクロライド、3,4−ジメトキシ(又はジアセトキ
シ、若しくはジベンジルオキシ)ベンゾイルクロライド
、o−(2,,6−ジクロルアニリノ)ベンゾイルクロ
ライド、p−イソブチルベンソイルクロライド、3−ク
ロロ−4−フェニルベンゾイルクロライド、1−又は2
−ナフトエ酸クロライド及びその核置換体などの芳香族
カルボン酸ハロゲン化物、2−又は3−フランカルボン
酸クロライド、2−又は3−チオフェンカルボン酸クロ
ライド、02m又はp−ピリジンカルボン酸クロライド
及びそれらの核置換体などの複素環カルボン酸ハロゲン
化物及びフマロイルジクロリド、シンナモイルクロライ
ド、アクリロイルクロリド、シンナモイルクロライド、
アクリロイルクロライドなどの不飽和カルボン酸ハロゲ
ン化物などを挙げることができる。
なお、これらの酸ハロゲン化物はあくまでも例示であっ
て、これらのものに限られるものではない。
本発明の酸ハロゲン化物とシアン化アルカリ化合物との
反応において用いる溶剤としては、アセトニトリル、プ
ロピオニトリル、フェニルアセトニトリルなどのニトリ
ル系の溶剤が特に好ましい。
すなわち、ベンゼン、アセトン、スルホラン、ピリジン
、ジメチルホルムアミドなどの溶剤中では、酸ハロゲン
化物とシアン化アルカリからのアシルシアニド類の生成
は極めて遅いのに対し、ニトリル系の溶剤中でははるか
に速く進行するからである。
更に驚くべきことにこれらニトリル系溶剤に少量の水を
添加すると反応が著しく促進されることがわかった。
また、ニトリル系以外の溶剤でも少量の水を添加するこ
とにより反応速度が促進されることもわかった。
添加する水の量は少なすぎるとその反応促進効果が弱く
、多すぎると酸ハロゲン化物の加水分解や、アシルシア
ニドダイマーの副生を助長するので反応基質に応じて適
当な濃度範囲は溶剤に対して0.01〜10重量%であ
り、多くの場合最適濃度範囲は0.1〜3重量%の間に
ある。
本反応における好ましい反応温度は、溶剤の種類、酸ハ
ロゲン化物の反応性、添加した水の量によって決められ
、通常室温〜150℃の範囲であるか、これ以上に加熱
してもさしつかえはない。
本発明の反応により生成したアシルシアニドは、反応溶
液を口過して生成したハロゲン化アルカリ及び場合によ
っては過剰のシアン化アルカリを除き、その日夜を蒸軍
することにより容易に分離精製することができる。
本発明においては、不飽和脂肪族、芳香族、複素環族の
広範囲の酸ハロゲン化を、安価なアルカリ金属シアニド
を用いてシアン化し、穏和な条件下短時間かつ高収率に
アシルシアニド類を得ることができ、しかも反応操作も
容易であって、本発明のシアノ化法は工業的に極めて有
利な方法ということができる。
次に本発明を実症例に基づき例示し、更に詳細に説明す
る。
実施例 1 10m1のフラスコに粉砕したシアン化カリウム426
〜、アセトニトリル3ml、塩化ベンゾイル0.69m
1を加え、80℃で反応を行った。
60゜180.300分後にジフェニルを内部標準物質
としてガスクロマトグラフィーにより反応溶液を分析し
たところ、それぞれ4.8%、20.3%、38.2%
の収率でベンゾイルシアニドの生成していることを認め
た。
比較例 アセトニトリルに代えてアセトン又はジメチルホルムア
ミドを用いて実施例1と同様に反応させた。
しかしベンゾイルシアニドの収率は5時間後でもそれぞ
れ4%、3%にとどまった。
またアセトニトリルの代りにベンゼン、ヘキサン、スル
ホランを用いてもベンゾイルシアニドの生成は全く認め
られなかった。
実施例 2 水24μlを添加して実施例1と同様に反応、分析した
ところ反応時間40分でのベンゾイルシアニドの収率は
81.2%であった。
実施例 3 水の添加量を12μlとした以外は実施例2と同様に反
応、分析したところ180分後のベンゾイルシアニドの
収率は86.0%であった。
実施例 4 アセトニトリルに代えてプロピオニトリルを用い、水の
添加量を18μlとした他は実施例2と同様に反応分析
したところ210分後のベンゾイルシアニドの収率は7
7.1%であった。
実施例 5〜9 種々の酸ハロゲン化物6mmoA、シアン化カリウム6
.55mmol、アセトニトリル3mlを水の添加とと
もに80℃で反応させた時のアシルシアニド類の収率を
、水の添加量、反応時間とともに表1にまとめて示した
実施例 10 シアン化カリウムに代えてシアン化ナトリウム321m
gを用いたほかは実施例1と同様に反応分析したところ
、60分後のベンゾイルシアニドの収率は54.4%で
あった。
実施例 11 実施例1において、o−メチル塩化ベンゾイルを用いた
以外は同様にして反応を行ったところ、反応時間4時間
で0−メチルベンゾイルシアニドを95%の収率で得た
実施例 12 実症例1において、アセトニトリルに代えて、水18μ
lを含むジメチルホルムアミドを用いて同様にして反応
を行った結果、反応時間1時間で4.3%の収率でベン
ゾイルシアニドが得られ、また水18μlを含むベンゼ
ンを用いて同様にして反応を行ったところ、5時間で2
.1%の収率でベンゾイルシアニドが得られた。
この結果を前記比較例の結果と対比することにより、ニ
トリル系以外の溶剤でも少量の水を加える時には、反応
速度は著しく促進されることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸ハロゲン化物をシアノ化するにあたり、シアノ化
    剤としてアルカリ金属シアン化物を用い、ニトリルを含
    む溶剤中で反応させることを特徴とするアシルシアニド
    類の製造方法。 2 酸ハロゲン化物をシアノ化するにあたり、シアン化
    剤としてアルカリ金属シアン化物を用い、少量の水を含
    む溶剤中で反応させることを特徴とするアシルシアニド
    類の製造方法。 3 酸ハロゲン化物をシアノ化するにあたり、シアン化
    剤としてアルカリ金属シアン化物を用い、ニトリルと少
    量の水を含む溶剤中で反応させることを特徴とするアシ
    ルシアニド類の製造方法。
JP15423580A 1980-10-31 1980-10-31 アシルシアニド類の製造方法 Expired JPS5811430B2 (ja)

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JPS5777661A JPS5777661A (en) 1982-05-15
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