JPH0675762U - ロール式感熱孔版印刷用マスタ - Google Patents
ロール式感熱孔版印刷用マスタInfo
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- JPH0675762U JPH0675762U JP1714393U JP1714393U JPH0675762U JP H0675762 U JPH0675762 U JP H0675762U JP 1714393 U JP1714393 U JP 1714393U JP 1714393 U JP1714393 U JP 1714393U JP H0675762 U JPH0675762 U JP H0675762U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 原紙を使用する感熱孔版式製版印刷装置の小
型化、原紙ロールのコンパクト化及び低コスト化を達成
できるロール式感熱孔版印刷用マスタを提供する。 【構成】 感熱孔版式製版印刷装置に使用されて穿孔製
版されるべきロール式感熱孔版印刷用マスタであって、
マスタ1は、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみか
ら成り、マスタ1の一端としての始端部1aをその外周
に巻き付けている芯管2の外径寸法d1が8乃至20m
mであり、マスタ1が芯管2の外周に巻かれたマスタ供
給ロール1Rの外径寸法Aが45mm以下である。
型化、原紙ロールのコンパクト化及び低コスト化を達成
できるロール式感熱孔版印刷用マスタを提供する。 【構成】 感熱孔版式製版印刷装置に使用されて穿孔製
版されるべきロール式感熱孔版印刷用マスタであって、
マスタ1は、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみか
ら成り、マスタ1の一端としての始端部1aをその外周
に巻き付けている芯管2の外径寸法d1が8乃至20m
mであり、マスタ1が芯管2の外周に巻かれたマスタ供
給ロール1Rの外径寸法Aが45mm以下である。
Description
【0001】
本発明は、発熱素子により穿孔製版されるロール式感熱孔版印刷用マスタ、さ らに詳しくは、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成り、いわゆる多孔 質の可撓性支持体を有しない感熱孔版印刷用マスタの長尺状シートをロール状に 巻いて使用するロール式感熱孔版印刷用マスタに関する。
【0002】
感熱孔版式製版印刷装置に用いられる感熱孔版印刷用原紙(以下、単に「原紙 」という)として、非常に薄いポリエステル等の熱可塑性合成樹脂フィルムに和 紙のような多孔質の可撓性支持体を貼り合わせるようにして、その全体の厚さを 40乃至55μm程度にしたものがよく知られている。この原紙は、最近のデジ タル式製版印刷一体機に用いられており、通常、その約200乃至250版分が 長尺状シート材としてロール状に巻かれた状態で供給されて、製版印刷一体機の 中で一定長さに切断されて使用される。
【0003】 図8及び図9に示されているように、その原紙100は、通常、その外径寸法 Dが40乃至60mm程度の厚紙から成る紙芯2Aの外周面上に原紙100の巻 き始めの一端をセロテープS(商品名)等で貼り付けて固定し、一定の巻き強さ で巻かれて、ロール状感熱孔版印刷用原紙(以下、単に「原紙ロール」という) 100Rを形成する。例えば、紙芯2Aの外径寸法Dの採用例は、株式会社リコ ー製の感熱孔版式製版印刷装置プリポートに使用される原紙ロール100Rの場 合、その外径寸法Dは60mmであり、理想科学工業株式会社製の感熱孔版式製 版印刷装置リソグラフに使用される原紙ロール100Rの場合、その外径寸法D は45mmである。
【0004】 このような原紙ロール100Rの巻き強さに関する形成技術は、例えば実公平 3−31574号公報に示されている。その原紙ロール100Rを例えば実開昭 61−98067号公報に示されている感熱孔版式製版印刷装置に使用した場合 、原紙ロール100Rの紙芯2Aの外径寸法Dが、例えば40mm未満程度で小 さいと原紙100の巻き始めの部分で特に強い巻きぐせカールが付いてしまい、 感熱孔版式製版印刷装置上での原紙100の搬送において、ジャム等の搬送トラ ブルが発生する不具合があった。そこで、紙芯2Aの外径寸法Dは、その寸法が 40mm未満程度になると巻きぐせカールによる原紙100の搬送トラブルが発 生することから紙芯2Aの外径寸法Dは、若干の安全度を見て一般的に45mm 以上が必要とされていた。
【0005】
しかしながら、紙芯2Aの外径寸法Dが大きいことは、供給する原紙ロール1 00Rの大きさが大となり、これを収納する感熱孔版式製版印刷装置自体も大き くなってしまう問題がある。また、原紙ロール100Rを保管収納する包装箱が 大きくなるためその運送コストが高くなると共に、保管するためのスペースも大 きくなり、最終的にはコスト高につながる。加えて、紙芯2Aのコストも高くな ると共に、紙芯2Aが大きくなるとオペレータの原紙ロール100R交換時の操 作性も低下する問題があった。しかも、原紙100の巻き始めの一端をセロテー プS(商品名)等で貼り付け固定することは手間のかかる作業で自動化しにくく 、コストアップの要因となっていた。すなわち、従来から現在に到るまで、原紙 ロール100Rの紙芯2Aを小径にしてサプライとしての原紙ロール100R全 体の寸法を小さくすることが望まれていながら実現できなかったわけである。
【0006】 したがって、本考案はかかる問題点を解決するために、原紙を使用する感熱孔 版式製版印刷装置の小型化、原紙ロールのコンパクト化及び低コスト化を達成で きるロール式感熱孔版印刷用マスタを提供することを目的とする。
【0007】
本考案者は、従来のロール式感熱孔版印刷用原紙の巻きぐせは、原紙を構成す る和紙ベース等の多孔質の可撓性支持体にそのほとんどが起因することを見出し 、熱可塑性合成樹脂フィルムと和紙ベース等の多孔質の可撓性支持体とを貼り合 わせてその厚さを40乃至55μmにもしていることが巻きぐせカールの原因で あること、その構成が厚さ2乃至8μmの実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムの みから成るロール式感熱孔版印刷用マスタにおいては、上記のような巻きぐせカ ールはほとんど発生しないことに気付き、本考案に到達したものである。
【0008】 本考案は、上述した目的を達成するため、請求項1記載の考案は、感熱孔版式 製版印刷装置に使用されて穿孔製版されるべきロール式感熱孔版印刷用マスタで あって、上記マスタは、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成り、上記 マスタの一端をその外周に巻き付けている芯管の外径寸法が8乃至20mmであ り、上記マスタが上記芯管の外周に巻かれたマスタ供給ロールの外径寸法が45 mm以下である構成としている。
【0009】 請求項2記載の考案は、請求項1記載のロール式感熱孔版印刷用マスタにおい て、上記マスタ供給ロールから引き出された上記マスタの他端がその外周面上に 固定され巻き付けられた排版巻取ロール用芯管を持った排版巻取ロールを有し、 同排版巻取ロール用芯管の外径寸法が8乃至20mmである構成としている。
【0010】 請求項3記載の考案では、請求項1又は2記載のロール式感熱孔版印刷用マス タにおいて、上記芯管又は上記排版巻取ロール用芯管は、熱可塑性合成樹脂製の 押出し管から成り、上記マスタの一端が上記芯管の外周面上に熱溶着で固定され ている。
【0011】 ここで、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成るマスタとは、主に感 熱穿孔される熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成り、その熱可塑性合成樹脂フ ィルムに帯電防止剤等の微量成分を含有させてなるものや、さらにはその熱可塑 性合成樹脂フィルムの両主面、すなわち表面及び裏面のうち少なくとも一方に必 要に応じオーバーコート層等の薄膜層を一層又は複数層形成したものをも含むマ スタをいう。
【0012】
請求項1記載の考案によれば、マスタは、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルム のみから成り、マスタの一端をその外周に巻き付けている芯管の外径寸法が8乃 至20mmであり、マスタが芯管の外周に巻かれたマスタ供給ロールの外径寸法 が45mm以下であることにより、たとえ、従来と同様の200乃至250版分 のマスタをマスタ供給ロールに収納したとしてもその外径寸法を45mm以下に 非常に小さくできる。
【0013】 請求項2記載の考案によれば、マスタ供給ロールから引き出されたマスタの他 端がその外周面上に固定され巻き付けられた排版巻取ロール用芯管を持った排版 巻取ロールを有し、排版巻取ロール用芯管の外径寸法が8乃至20mmであるこ とにより、これら2本の芯管を感熱孔版式製版印刷装置の所定の位置にセットす るだけですむため、その交換セット操作が簡単になり、マスタそのものにオペレ ータが手を触れて作業する必要がなくなり、マスタ供給ロールのセット時のばら つきによるスキューやしわ発生のトラブルを防止できる。
【0014】 請求項3記載の考案によれば、芯管又は排版巻取ロール用芯管は、熱可塑性合 成樹脂製の押出し管から成り、マスタの一端が芯管の外周面上に熱溶着で固定さ れていることにより、芯管又は排版巻取ロール用芯管は、非常に安価な熱可塑性 合成樹脂製の押出し材を使用できると共に、マスタの一端が芯管の外周面上に熱 溶着で固定されているので、マスタの一端の芯管外周面上への貼り付け作業を自 動化しやすい。
【0015】
以下、添付図面を参照して本考案の好適な一実施例について詳述する。
【0016】 図1において、符号1はロール式感熱孔版印刷用マスタ(以下、単に「マスタ 」という)を、符号1Rはマスタ供給ロールをそれぞれ示す。マスタ1は、その 厚さが2乃至8μm、より好ましくは2乃至5μmの長尺シート状のもので、例 えばポリエステルのような実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成る。こ こで、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成るマスタとは、主に感熱穿 孔される熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成り、その熱可塑性合成樹脂フィル ムに帯電防止剤等の微量成分を含有させてなるものや、さらにはその熱可塑性合 成樹脂フィルムの両主面、すなわち表面及び裏面のうち少なくとも一方に必要に 応じ発熱素子を備えたサーマルヘッド(図示しない)での製版時のスティックス リップを防止するためのオーバーコート層等の薄膜層を一層又は複数層形成した ものをも含むマスタをいう。
【0017】 マスタ供給ロール1Rは、マスタ1の一端がその外径寸法d1が10mmの熱 可塑性合成樹脂製の押出し管から成る芯管2の外周に巻き付けられていて、その 外径寸法Aは35mmに設定されている。芯管2は、例えば塩化ビニルやポリプ ロピレンのような安価な熱可塑性合成樹脂製の押出し管が一定の長さに切断され て形成されたものである。この芯管2の外径寸法d1は実験値であり、その実験 によれば、外径寸法d1が8mmの芯管2にマスタ1を手作業で巻き付けるのが 精一杯であって、芯管2の外径寸法d1が8mm未満の大きさになると初期巻き 付けの作業性が著しく低下することが分かった。したがって、芯管2へのマスタ 1の巻き付け作業性の点から使用可能な外径寸法d1の下限値は8mmであり、 またその好ましい外径寸法d1は10乃至12mm程度である。
【0018】 また、実験によれば、外径寸法d1が10mmの芯管2に厚さ4μmのマスタ 1を巻き付けていった場合、その1版の長さを530mmとして200版分を巻 くとマスタ供給ロール1Rの外径寸法Aは約31mmになる結果が得られた。ま た、外径寸法d1が12mmの芯管2に厚さ4μmのマスタ1を巻き付けていっ た場合、その1版の長さを600mmとして250版分を巻くとマスタ供給ロー ル1Rの外径寸法Aは35乃至36mmになる結果が得られた。
【0019】 また、さらに他の実験によれば、外径寸法d1が20mmの芯管2に厚さ4μ mのマスタ1を巻き付けていった場合、その1版の長さを530mmとして25 0版分を巻くとマスタ供給ロール1Rの外径寸法Aが約45mmになる結果が得 られた。芯管2の外径寸法d1があまりに小さ過ぎるとマスタ1の一端の芯管2 への固定や初期の巻き付けが困難となり、巻き付け時にしわが発生しやすくなる 。また逆に、外径寸法d1が、大きければ巻き付け作業はやりやすいがマスタ供 給ロール1Rの外径寸法Aが大きくなってしまい、感熱孔版式製版印刷装置のコ ンパクト化と低コスト化とが図れなくなってしまう。そこで、上記の実験結果と 、後述する図4又は図5に示す輪転印刷機1000へのマスタ供給ロール1Rの 供給とを併せて考慮し、各寸法の実用的な使用範囲について、芯管2の外径寸法 d1が8乃至20mmであり、マスタ供給ロールの外径寸法Aを45mm以下( 芯管2の外径寸法d1との関連では30乃至45mm)であることが判明した。
【0020】 図1において、マスタ供給ロール1Rの芯管2の長さL1は、マスタ1の幅寸 法よりも大きくできていて、感熱孔版式製版印刷装置へのセット作業時に、オペ レータが直接にマスタ1に触れることなく芯管2を持ってセットすることを可能 にすると共に、セットを行いやすくなっている。この芯管2のマスタ1の各側端 からの突出寸法は、好ましくは少なくとも15mm出ていることが望ましい。
【0021】 図2において、マスタ1の一端としての始端部1aは、芯管2の外周面上に数 箇所のポイント溶着による熱溶着で固定されている。ここで、ポイント溶着とは 、電熱線等により加熱される先細の金属棒状部材を複数並設し、これらの金属棒 状部材の先端部を芯管2の外周面上に載置したマスタ1の始端部1aに当接させ る等の方法により行う熱溶着をいう。また、熱溶着は、マスタ1の始端部1aの 全幅方向に渡り溶着するライン溶着でも可能だが、熱可塑性合成樹脂フィルムが 加熱によって収縮する性質を有しているため、この性質によりマスタ1にしわが 発生しやすい。そこで、図2に示すように、芯管2の外周面上に位置するマスタ 1の始端部1aにおける両側端部をゴム脚から成る固定部材3で固定しておいて 、溶着時にマスタ1の始端部1aがその幅方向に収縮することを防止しながらポ イント溶着をすることが望ましい。
【0022】 図3に本考案の別の実施例を示す。この実施例は、上記実施例に対して、マス タ供給ロール1Rの他に、マスタ供給ロール1Rから引き出されたマスタ1の他 端としての終端部1eがその外周面上に固定され巻き付けられた、その外径寸法 d2が10mmの熱可塑性合成樹脂製の押出し管から成る排版巻取ロール用芯管 9を持った排版巻取ロール8を有していることが相違する。マスタ供給ロール1 Rから引き出されたマスタ1の他端としての終端部1eは、予め芯管9の外周面 上に数箇所のポイント溶着による熱溶着で固定されている。この熱溶着は、図2 に示したと同様の装置で溶着時にマスタ1の終端部1eがその幅方向に収縮する ことを防止しながらポイント溶着をすることが望ましい。このように、マスタ1 の長尺シート方向の両端、すなわち始端部1a及び終端部1eが予め両芯管2, 9に熱溶着で固定されていることにより、オペレータが初期セット時に芯管9に マスタ1の終端部1eを手作業でセロテープ等で貼り付けるという面倒で困難な 作業が不要となる。
【0023】 排版巻取ロール8の芯管9は、マスタ供給ロール1Rの芯管2と同様に、例え ば塩化ビニルやポリプロピレンのような安価な熱可塑性合成樹脂製の押出し管が 一定の長さに切断されて形成されたものである。この芯管9の外径寸法d2はマ スタ供給ロール1Rの芯管2と同様に実験値であり、好ましくは10mmで、そ の実用的な使用範囲は8乃至20mmである。芯管9の長さL2は、マスタ供給 ロール1Rと同様に、マスタ1の幅寸法よりも大きくできていて、感熱孔版式製 版印刷装置へのセット作業時に、オペレータが直接にマスタ1に触れることなく 芯管9を持ってセットすることを可能にすると共に、セットを行いやすくなって いる。この芯管9のマスタ1の各側端からの突出寸法は、好ましくは少なくとも 15mm出ていることが望ましい。
【0024】 上述のマスタ供給ロール1R、すなわち好ましくは200版分に相当する長さ のマスタ1を収納してもその外径寸法Aが30mm程度のマスタ供給ロール1R を使用する感熱孔版式製版印刷装置としては、図4に示す輪転印刷機1000が 使用できる。この輪転印刷機1000の構成の詳細は、同一出願人から既に出願 されている特願平5−6781号に示されているため、その詳細な説明は省略す る。同図において、符号20は外周面に製版済のマスタ1bが巻き付けられ回転 中心軸21の周りに図示矢印方向に回転する円筒状版胴を、符号25は円筒状版 胴20の外周面下方の近傍に軸26の周りに回転可能に設けられたプレスローラ を、符号7a,7bは円筒状版胴20を挟んで回転中心軸21の周りに回動自在 に配設された給版アーム対を、符号30は印刷用紙を、符号10a,10bは円 筒状版胴20を挟んで回転中心軸21の周りに給版アーム対7a,7bとは独立 に回動自在に配設された排版アーム対をそれぞれ示す。
【0025】 輪転印刷機1000の特徴は、図4に示すように、マスタ供給ロール1Rの芯 管2の両端が給版アーム7aと給版アーム7bとの間に軸1sを中心として、排 版巻取ロール8の芯管9の両端が排版アーム10aと排版アーム10bとの間に 軸14を中心としてそれぞれ回転自在に配設されており、また給版アーム対7a ,7b及び排版アーム対10a,10bが円筒状版胴20の外周に配設されてい て、印刷時には円筒状版胴20と一緒に回転するようになっていることである。 輪転印刷機1000において、マスタ供給ロール1Rの外径寸法Aが大きいとプ レスローラ25の逃げ量が非常に大きくなってしまい、プレスローラ25が円筒 状版胴20の外周面に印刷用紙30を介して押圧する際に騒音を発生すること、 或いは印刷速度が制限されるという問題が発生する。このような点から実用的、 かつ、実現可能と判断されるマスタ供給ロール1Rの外径寸法Aは、せいぜい4 5mm程度であり、好ましくは35mm以下であることが望ましい。
【0026】 輪転印刷機1000に対するサプライとしてのロール状感熱孔版印刷用マスタ のセットやリセット作業は、マスタ供給ロール1Rと排版巻取ロール8とがペア になった状態で行われる。すなわち、図5に示す状態において、マスタ押えクラ ンパ90をマニュアル操作で矢印方向に完全に開いて、使用済マスタ供給ロール 1Aと使用済マスタで満杯になった排版巻取ロール8Aとを取り外して、太矢印 で示すように、代わりに新しいマスタ供給ロール1Rと排版巻取ロール8とのセ ットを取り付けてセット作業が行われる。
【0027】 図6(a)に示すように、排版巻取ロール8の芯管9の一端部には、回り止め 用の切欠き溝9aが形成されている。排版巻取ロール8が輪転印刷機1000に セットされたときに、切欠き溝9aと、この切欠き溝9aと嵌合するための図示 しない歯車の軸上に設けられた、切欠き溝9aに対して直角方向に突出した図示 しない突起とが嵌合することにより、図示しない排版巻取モータの回転力が図示 しない歯車による回転伝達機構によって芯管9から排版巻取ロール8へとその回 転力が確実に伝達されるようになっている。
【0028】 芯管9の一端部に設けられた回り止めは、上記切欠き溝9aに限らず上記とは 逆に、芯管9の長さ方向に対して直角に突出した突起9bであっても良く、この 場合、図示しない歯車の軸端部には上記切欠き溝が設けられることになる。
【0029】 図7に示すように、芯管2に実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみから成る マスタ1を矢印方向に巻き付けてマスタ供給ロール1Rを形成する場合、その巻 き付け時の巻き付け強さ、すなわちマスタ張力Tは実験の結果500乃至200 0gfが最適であることが分かった。マスタ張力Tが400gf以下では巻かれ たマスタ供給ロール1Rの外径が大になり、巻きがゆるくなってマスタ供給ロー ル1Rの表面がやわらかくなるため取り扱いにくく、しわが発生しやすい。また マスタ張力Tが3000gf以上だと逆にかたくなり過ぎてマスタ1自体が若干 伸びた状態で巻かれてしまうので好ましくない。
【0030】 芯管2の外周面上へのマスタ始端部1aの固定及び芯管9の外周面上へのマス タ終端部1eの固定方法は、上記実施例に限定されることなく、従来通りのセロ テープによる貼り付け固定、接着剤による固定、各芯管の外周面上に形成された スリットへの挟み込み固定等によっても良いことは言うまでもない。
【0031】 また、上記各芯管へのマスタ1の固定方法に対応して、芯管の材料は、上記実 施例に限定されることなく、従来通りの紙芯又は木材等から成る複合材料であっ ても良い。そして、その芯管の形成方法は、上記実施例に限定されず、その材料 に応じた最も適正な製造方法及びそのコストから選定されることは言うまでもな い。
【0032】
以上述べたように、請求項1記載の考案によれば、マスタは、実質的に熱可塑 性合成樹脂フィルムのみから成り、マスタの一端をその外周に巻き付けている芯 管の外径寸法が8乃至20mmであり、マスタが芯管の外周に巻かれたマスタ供 給ロールの外径寸法が45mm以下であることにより、たとえ、従来と同様の2 00乃至250版分のマスタをマスタ供給ロールに収納したとしてもその外径寸 法を45mm以下に非常に小さくできるので、それを収納するスペースが小さく てすみ、それを使用する感熱孔版製版印刷装置全体のコンパクト化を図ることが できる。また、供給するための梱包箱が小さくなるので、包装コストの低減、運 送コストの低減及びその保管スペースの削減を図ることができる。
【0033】 請求項2記載の考案によれば、マスタ供給ロールから引き出されたマスタの他 端がその外周面上に固定され巻き付けられた排版巻取ロール用芯管を持った排版 巻取ロールを有し、排版巻取ロール用芯管の外径寸法が8乃至20mmであるこ とにより、これら2本の芯管を感熱孔版式製版印刷装置の所定の位置にセットす るだけですむため、その交換セット操作が簡単になり、マスタそのものにオペレ ータが手を触れて作業する必要がなくなり、マスタ供給ロールのセット時のばら つきによるスキューやしわ発生のトラブルを防止できる。
【0034】 請求項3記載の考案によれば、芯管又は排版巻取ロール用芯管は、熱可塑性合 成樹脂製の押出し管から成り、マスタの一端が芯管の外周面上に熱溶着で固定さ れていることにより、芯管又は排版巻取ロール用芯管は、非常に安価な熱可塑性 合成樹脂製の押出し材を使用できると共に、マスタの一端が芯管の外周面上に熱 溶着で固定されていることにより、マスタの一端の芯管外周面上への貼り付け作 業が自動化しやすいので、大量の生産にも対応することができると共に低コスト 化も図れる。
【図1】本発明の一実施例を示すロール式感熱孔版印刷
用マスタの斜視図である。
用マスタの斜視図である。
【図2】マスタ供給ロールの芯管外周面上へマスタの一
端を固定する方法を示す斜視図である。
端を固定する方法を示す斜視図である。
【図3】本考案の別の実施例を示す斜視図である。
【図4】図1のロール式感熱孔版印刷用マスタを使用す
る輪転印刷機の要部構成図である。
る輪転印刷機の要部構成図である。
【図5】図4における構成及び作用を補足する輪転印刷
機の要部構成図である。
機の要部構成図である。
【図6】図3の構成を補足する斜視図である。
【図7】マスタ供給ロールの巻き付け強さを示す断面図
である。
である。
【図8】従来の感熱孔版印刷用原紙の一端を固定する方
法を示す斜視図である。
法を示す斜視図である。
【図9】従来の感熱孔版印刷用原紙を示す斜視図であ
る。
る。
A マスタ供給ロールの外径寸法 d1 マスタ供給ロールの芯管の外径寸法 d2 排版巻取ロール用芯管の外径寸法 L1 マスタ供給ロールの芯管の長さ L2 排版巻取ロール用芯管の長さ 1 ロール式感熱孔版印刷用マスタ 1a マスタの一端としての始端部 1e マスタの他端としての終端部 1R マスタ供給ロール 2 マスタ供給ロールの芯管 8 排版巻取ロール 9 排版巻取ロール用芯管 1000 感熱孔版式製版印刷装置としての輪転印刷機
Claims (3)
- 【請求項1】感熱孔版式製版印刷装置に使用されて穿孔
製版されるべきロール式感熱孔版印刷用マスタであっ
て、 上記マスタは、実質的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみ
から成り、上記マスタの一端をその外周に巻き付けてい
る芯管の外径寸法が8乃至20mmであり、上記マスタ
が上記芯管の外周に巻かれたマスタ供給ロールの外径寸
法が45mm以下であることを特徴とするロール式感熱
孔版印刷用マスタ。 - 【請求項2】請求項1記載のロール式感熱孔版印刷用マ
スタにおいて、 上記マスタ供給ロールから引き出された上記マスタの他
端がその外周面上に固定され巻き付けられた排版巻取ロ
ール用芯管を持った排版巻取ロールを有し、同排版巻取
ロール用芯管の外径寸法が8乃至20mmであることを
特徴とするロール式感熱孔版印刷用マスタ。 - 【請求項3】請求項1又は2記載のロール式感熱孔版印
刷用マスタにおいて、 上記芯管又は上記排版巻取ロール用芯管は、熱可塑性合
成樹脂製の押出し管から成り、上記マスタの一端が上記
芯管の外周面上に熱溶着で固定されていることを特徴と
するロール式感熱孔版印刷用マスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993017143U JP2576738Y2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | ロール式感熱孔版印刷用マスタ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993017143U JP2576738Y2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | ロール式感熱孔版印刷用マスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0675762U true JPH0675762U (ja) | 1994-10-25 |
JP2576738Y2 JP2576738Y2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=11935784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993017143U Expired - Fee Related JP2576738Y2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | ロール式感熱孔版印刷用マスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576738Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04334485A (ja) * | 1991-05-10 | 1992-11-20 | Brother Ind Ltd | スタンプ装置 |
JPH05294084A (ja) * | 1992-04-20 | 1993-11-09 | Ricoh Co Ltd | 感熱孔版印刷原版 |
-
1993
- 1993-04-06 JP JP1993017143U patent/JP2576738Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05294084A (ja) * | 1992-04-20 | 1993-11-09 | Ricoh Co Ltd | 感熱孔版印刷原版 |
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Publication number | Publication date |
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JP2576738Y2 (ja) | 1998-07-16 |
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