JPH0674343U - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】帯状用紙が搬送中に蛇行したり、弛みが生じた
場合にも切断精度を向上させることのできる印字装置を
提供する。 【構成】帯状用紙１０を搬送手段１８Ａ、１８Ｂ、１８
Ｃ、１８Ｄで搬送する搬送途中で、印字器１４の上流側
に設けられた印字用検知センサー２２が帯状用紙１０に
形成された検知マーク１０Ａをで検知し、この検知結果
に基づいて、コントローラ２６が印字タイミングを決定
して印字を開始する。続いて、印字器１４と切断機１６
の間に設けられた切断用検知センサー２４が検知マーク
１０Ａを検知して、この検知結果に基づいて、コントロ
ーラ２６が切断タイミングを決定して切断を開始する。
このように、印字用センサー２２とは別に、切断用セン
サー２４を切断機１６の近くに設けたことにより、切断
用センサー２４から切断機１６までの距離が短くなるの
で、帯状用紙１０が印字用センサー２２と切断機１６の
間で蛇行したり、弛みが生じた場合にも切断ズレが生じ
難くなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は印字装置に係わり、特に、タグ（下げ札、荷札）の原紙である帯状用 紙に必要な事項を印字した後、所定長さに切断するタグ用の印字装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の印字装置は、帯状用紙を搬送手段で搬送する搬送途中で、サーマルヘ ッドとプラテンローラから成る印字器で前記帯状用紙に印字し、その後、切断機 で前記帯状用紙を所定長さごとに切断するもので、主としてタグ用の印字装置と して使用される。そして、従来の印字装置の場合、印字器の印字開始タイミング 及び切断機の切断開始タイミングは、印字器の上流側に設けられた１つの検知セ ンサーが帯状用紙の検知マークを検知した検知結果に基づいて決定されていた。 即ち、図４に示すように、一対の用紙送りローラ１Ａ、１Ｂにより挟持搬送され て供給リール２から巻き戻された帯状用紙３は、検知センサー４により帯状用紙 ３に形成された検知マークが検知され、その検知信号がコントローラ５に出力さ れる。そして、コントローラ５は、検知センサー４から印字位置までの印字距離 （図中ａ）だけ、用紙送りローラ１Ａ、１Ｂが帯状用紙３を送り出した時に印字 器６に指示を与えて印字を開始する。また、検知センサー４から切断位置までの 切断距離（図中ｂ）だけ、用紙送りローラ１Ａ、１Ｂが帯状用紙３を送り出した 時に切断機７に指示を与えて切断を開始する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の印字装置の場合、用紙送りローラ１Ａ、１Ｂにより搬送 される帯状用紙３が検知センサー４と切断機７との間で蛇行したり、弛みが生じ たりした際、所定位置で切断できなくなり切断精度が悪くなるという問題点があ る。即ち、印字器６は検知センサー４からの距離が近いので、帯状用紙３の蛇行 や弛みの影響を受け難く印字ズレが発生しにくいのに対し、切断機７は検知セン サー４からの距離が遠いので、蛇行や弛みの影響を受け易く切断精度が落ちる。 この結果、帯状用紙３が所定の正しい切断位置で切断できなくなるので、不良品 が発生するという問題がある。

【０００４】 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、帯状用紙が搬送中に蛇行し たり、弛みが生じた場合にも切断精度を向上させることのできる印字装置を提供 することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】

本考案は前記目的を達成する為に、帯状用紙を搬送手段で搬送する搬送途中で 、印字手段で前記帯状用紙に印字した後、切断手段で前記帯状用紙を所定長さに 切断する印字装置に於いて、前記印字手段の上流側に前記帯状用紙に形成された 検知マークを検知する印字用センサーを設けると共に、前記印字手段と前記切断 手段との間に前記検知マークを検知する切断用センサーを設け、前記印字手段の 印字開始タイミングを前記印字用検知センサーの検知結果に基づいて決定し、前 記切断手段の切断開始タイミングを前記切断用センサーの検知結果に基づいて決 定することを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案の印字装置によれば、印字手段の上流側に帯状用紙に形成された検知マ ークを検知する印字用センサーを設けると共に、前記印字手段と切断手段との間 に前記検知マークを検知する切断用センサーを設けた。そして、前記印字手段の 印字開始タイミングは前記印字用検知センサーの検知結果に基づいて決定し、前 記切断手段の切断開始タイミングは前記切断用センサーの検知結果に基づいて決 定するようにした。これにより、切断用センサーから切断手段までの距離が短く なるので、所定位置で切断ができない、所謂切断ズレが生じ難くなる。なぜなら 、搬送手段で搬送される帯状用紙が印字用センサーから切断機の間で蛇行したり 、弛みを生じた場合でも、切断手段の切断開始タイミングは切断用センサーを基 準として決定され、且つ、切断用センサーと切断手段との距離が短いので、その 間の帯状用紙の蛇行や弛みは、印字用センサーから切断手段の間の蛇行や弛みに 比べて無視できる程度に小さいためである。

【０００７】 このように、印字手段の上流側に設けられた印字用センサーとは別に、切断用 センサーを切断機の近くに設け、この切断用センサーの検知結果に基づいて切断 開始タイミングを決定することにより、切断精度は帯状用紙の蛇行や弛みに影響 されにくくなる。

【０００８】

【実施例】

以下添付図面に従って本考案に係る印字装置の好ましい実施例について詳説す る。図１は本考案の印字装置の構成を示しており、主として、帯状用紙１０を巻 回収納する供給リール１２と、帯状用紙１０に必要な印字を施す印字器１４と、 印字された帯状用紙１０を所定長さに切断する切断機１６と、帯状用紙１０を搬 送する搬送部１８と、印字器１４の上流側に設けられた印字用センサー２２と、 印字器２２と切断機１６との間に設けられた切断用センサー２４と、印字用セン サー２２からの信号に基づいて印字器１４の印字開始タイミング及び切断用セン サー２４からの信号に基づいて切断機１６の切断開始タイミングを制御するコン トローラ２６と、から構成されている。

【０００９】 また、前記印字器１４は、サーマルヘッド１４Ａとこれに対向したプラテンロ ーラ１４Ｂとで構成され、プラテンローラ１４Ｂはサーマルヘッド１４Ａに一定 圧で押圧可能に設けられている。そして、帯状用紙１０がサーマルヘッド１４Ａ とプラテンローラ１４Ｂに挟持されながら印字される。また、印字器１４はコン トローラ２６に配線２８で接続され、コントローラ２６からの指示により印字が 開始される。また、前記切断機１６は上下一対のロータリカッタ１６Ａ、１６Ｂ で構成され、この一対のロータリカッタ１６Ａ、１６Ｂが帯状用紙を挟持しなが ら回転することにより帯状用紙１０を切断する。また、切断機１６はコントロー ラ２６に配線３０で接続され、コントローラ２６からの指示により切断を開始す る。

【００１０】 また、印字用センサー２２及び切断用センサー２４は、透過型センサー又は、 反射型センサーが用いられ、図２に示すように前記帯状用紙１０に形成された検 知マークが帯状用紙１０に穿設された穴１０Ａの場合には、透過型センサーが使 用される。また、図３に示すように、帯状用紙１０に形成された検知マークが帯 状用紙の裏面に印されたマーク１０Ｂの場合には、反射型センサーが使用される 。また、印字用センサー２２及び切断用センサー２４は、夫々配線３２、３４に よりコントローラ２６に接続され、前記検知マーク１０Ａを検知した検知信号が コントローラ２６に入力される。また、印字用センサー２２はできるだけ印字器 １４に近い位置に、また、切断用センサー２４はできるだけ切断機１６に近い位 置に設けることが望ましい。

【００１１】 また、帯状用紙１０を搬送する搬送部１８は、駆動用ローラ１８Ａと、駆動用 ローラ１８Ａの上側に設けられ、帯状用紙１０を介して駆動ローラ１８Ａを押圧 する押圧ローラ１８Ｂとで構成され、駆動ローラ１８Ａはベルト１８Ｃを介して ステッピングモータ１８Ｄに連結している。また、ステッピングモータ１８Ｄは コントローラ２６に配線４０で接続され、コントローラ２６からの指示により作 動すると共に、駆動ローラ１８Ａを間欠回転させるステップ数（以下、駆動ロー ラ１８Ａが間欠的に行う一回の回転動作により送り出される帯状用紙１０の送り 量をステップと言う）がコントローラ２６に入力されるようになっている。これ により、コントローラからの指示でステッピングモータ１８Ｄが作動すると、ベ ルト１８Ｃを介して駆動ローラ１８Ａが間欠的に回転し、駆動ローラ１８Ａと押 圧ローラ１８Ｂとで帯状用紙１０を挟持しながら搬送し、同時に、駆動ローラ１ ８Ａのステップ数がコントローラ２６に逐次入力される。また、前記コントロー ラ２６には、印字用検知センサー２２から印字位置までの印字距離（図中Ａ）及 び切断用センサー２４から切断位置までの切断距離（図中Ｂ）が予め入力されて いる。

【００１２】 次に、上記の如く構成された本考案の印字装置の作用について説明する。 先ず、印字装置の電源を入れると、コントローラ２６からの指示によりステッ ピングモータ１８Ｄが作動して駆動ローラ１８Ａを間欠回転させ、供給リール１ ２から帯状用紙１０を巻き戻して印字器１４に向けて搬送する。次に、印字用セ ンサー２２が帯状用紙１０に形成された検知マーク１０Ａを検知すると、検知信 号がコントローラ２６に出力される。そして、コントローラ２６は、印字用セン サー２２が検知マーク１０Ａを検知した検知時からの駆動ローラ１８のステップ 数をカウントし、ステップ数が前記印字距離（図中Ａ）になった時に、印字器１ ４を作動させて帯状用紙１０に印字を開始する。次に、印字器１４で必要な印字 が施された帯状用紙１０は、切断機１６に向けて矢印５０方向に搬送され、切断 用センサー２４が帯前記検知マーク１０Ａを検知すると、検知信号がコントロー ラ２６に出力される。そして、コントローラ２６は駆動ローラ１８のステップ数 をカウントし、ステップ数が前記切断距離（図中Ｂ）になった時に、切断機１６ を作動させて帯状用紙１０を切断する。

【００１３】 このように、本考案の印字装置では、印字器１４の上流側に設けられた印字用 センサー２２とは別に、切断用センサー２４を印字器１４と切断機１６との間の 切断機１６近傍に設け、この切断用センサー２４の検知結果に基づいて切断機１ ６の切断開始タイミングを決定するようにした。これにより、切断用センサー２ ４から切断機１６までの距離が短くなるので、切断ズレが生じ難くなる。即ち、 搬送部１８で搬送される帯状用紙１０が、印字用センサー２２から切断機１６の 間で蛇行したり、弛みを生じた場合でも、切断機１６の切断開始タイミングは切 断用センサー２４を基準として決定され、且つ、切断用センサー２４と切断機１ ６との間の距離が短いので、その間の帯状用紙１０の蛇行や弛みは、印字用セン サー２２から切断機１６の間の蛇行や弛みに比べて無視できる程度に小さい。従 って、帯状用紙１０が蛇行したり、弛んだりした際にも前記切断距離（図中Ｂ） とステップ数の誤差が小さくなり切断ズレが発生しにくくなるので、切断精度を 向上させることができる。

【００１４】 尚、本実施例では、印字開始タイミング及び切断開始タイミングを、印字距離 又は切断距離と用紙送りローラにより帯状用紙を送り出すステップ数との関係で 説明したが、これに限定されるものではなく、タイマー機構等を用いてもよい。 更には、帯状用紙の検知マークが印字用センサーの位置に到達した時に、帯状用 紙の印字位置が印字器の印字位置にくるようにし、また、前記検知マークが切断 用センサーの位置に到達した時に、帯状用紙の切断位置が切断器の切断位置にく るように、印字用センサー、印字器、切断用センサー、切断機を配置して、印字 用センサー又は切断用センサーが検知マークを検知すると同時に印字又は切断が 行われるようにしてもよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の印字装置によれば、印字手段の上流側に帯状用 紙に形成された検知マークを検知する印字用センサーを設けると共に、前記印字 手段と切断手段との間に前記検知マークを検知する切断用センサーを設けた。そ して、前記印字手段の印字タイミングは前記印字用検知センサーの検知結果に基 づいて決定し、前記切断手段の切断タイミングは前記切断センサーの検知結果に 基づいて決定するようにした。これにより、切断用センサーから切断部までの距 離が近くなるので、帯状用紙が蛇行したり、弛んだりした際でも切断ズレが発生 しにくくなり切断精度を向上させることができる。従って、切断ズレによる不良 品が発生しないので、経済性がよくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る印字装置の構成を説明する説明図

【図２】帯状用紙の検知マークを示す平面図

【図３】帯状用紙の別の検知マークを示す平面図

【図４】従来の印字装置の構成を説明する説明図

【符号の説明】

１０…帯状用紙 １０Ａ、１０Ｂ…検知マーク １２…供給リール １４…印字器 １６…切断機 １８Ａ…駆動ローラ １８Ｂ…押圧ローラ １８Ｃ…無端状ベルト １８Ｄ…ステッピングモータ ２２…印字用センサー ２４…切断用センサー ２６…コントローラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｊ 11/42 Ｚ 9011−2Ｃ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】帯状用紙を搬送手段で搬送する搬送途中
   で、印字手段で前記帯状用紙に印字した後、切断手段で
   前記帯状用紙を所定長さに切断する印字装置に於いて、 前記印字手段の上流側に前記帯状用紙に形成された検知
   マークを検知する印字用センサーを設けると共に、前記
   印字手段と前記切断手段との間に前記検知マークを検知
   する切断用センサーを設け、前記印字手段の印字開始タ
   イミングを前記印字用検知センサーの検知結果に基づい
   て決定し、前記切断手段の切断開始タイミングを前記切
   断用センサーの検知結果に基づいて決定することを特徴
   とする印字装置。