JPH0672199B2 - 光学用樹脂組成物 - Google Patents

光学用樹脂組成物

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JPH0672199B2
JPH0672199B2 JP21364987A JP21364987A JPH0672199B2 JP H0672199 B2 JPH0672199 B2 JP H0672199B2 JP 21364987 A JP21364987 A JP 21364987A JP 21364987 A JP21364987 A JP 21364987A JP H0672199 B2 JPH0672199 B2 JP H0672199B2
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JP
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tert
butyl
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polycrotonate
optical resin
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哲也 竹内
利明 北野
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、透明性および耐熱性に優れた樹脂製品をつ
くりうる光学用樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、プラスチツク光学素子が、計量であること、量産
性に優れること等を理由に普及しつつある。このような
プラスチツク光学素子に用いられる樹脂としては、ポリ
メチルメタクリレート樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポ
リスチレン樹脂等が知られている。しかしながら、これ
らの樹脂は透明性および成形加工性に優れる一方、熱変
形温度が70〜120℃と低く耐熱性が充分でないため、耐
熱性が要求される分野、例えば自動車用光学素子(車載
用光フアイバ,車載用CDプレーヤーのピツクアツプレン
ズ,計器用レンズ等)や高温消毒を施す眼内レンズ等へ
の応用には不向きである。したがつて、透明性,成形加
工性とともに、耐熱性を兼ね備えた光学用樹脂の開発が
強く望まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、透明性,成形加工性,耐熱性の3つの条件を同
時に満たす樹脂を得ることは容易でない。例えば透明で
かつ耐熱性に優れるポリクロトン酸tert−ブチル樹脂が
開発されている(特開昭49−83786号公報)が、この樹
脂は熱分解温度(250℃)でも軟化しないため、成形加
工が困難である。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、透
明性,成形加工性,耐熱性の3つの条件を同時に満たす
光学用樹脂組成物の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の光学用樹脂組成
物は、ほぼ同一の屈折率を有するポリクロトン酸tert−
ブチルとポリメタクリル酸tert−ブチルとを必須成分と
する光学用樹脂組成物であつて、上記ポリメタクリル酸
tert−ブチルが全量の10〜70重量%含有されているとい
う構成をとる。
すなわち、本発明者らは、光学用樹脂として透明でかつ
耐熱性に優れるポリクロトン酸tert−ブチル樹脂に注目
し、この樹脂に成形加工性を付加するために一連の研究
を行つた結果、上記ポリクロトン酸tert−ブチルにポリ
メタクリル酸tert−ブチルを所定割合で配合すると成形
加工が容易になることを見いだしこの発明に到達した。
つぎに、この発明を詳細に説明する。
この発明で用いられるポリクロトン酸tert−ブチルは、
特に限定されるものではなく、通常の製法、例えばエー
テル溶媒中で酸触媒存在下、クロトン酸とイソブチレン
とを反応させて得られるクロトン酸tert−ブチルモノマ
ーを重合させることにより容易に得られるものである。
上記重合反応における重合触媒としては、アニオン重合
開始剤が好適で、n−ブチルリチウム,2−メチルブチル
リチウム,sec-ブチルリチウム,1,1−ジフエニルヘキシ
ルリチウム,9−フルオレニルリチウム,ナフタレンリチ
ウム,ナフタレンソデイウム,ジブチルマグネシウム等
が用いられる。その他、低分子量のポリスチリルリチウ
ム,ポリ−α−メチルスチリルリチウム等の炭素水素リ
ビングポリマーも使用可能である。そして、高真空ある
いは窒素雰囲気下、−30〜78℃の低温で、バルク下ある
いは充分に脱水したテトラヒドロフラン,トルエン等の
溶媒中で重合反応を行うことにより容易に重合体が得ら
れる。
上記ポリクロトン酸tert−ブチルとともに用いられるポ
リメタクリル酸tert−ブチルも、特に限定されるもので
はなく、通常の製法で得られるものである。通常のラジ
カル重合法による以外に、例えば上記ポリクロトン酸te
rt−ブチルと同様の製法において、クロトン酸のかわり
にメタクリル酸を用いることによつても容易に得られ
る。このポリメタクリル酸tert−ブチルは、組成物に対
して軟化効果を付与する作用をする。
この発明の光学用樹脂組成物は、例えば上記ポリクロト
ン酸tert−ブチルとポリメタクリル酸tert−ブチルをブ
レンドすることにより容易に得られる。両者のブレンド
方法は特に限定されるものではなく、例えばポリクロト
ン酸tert−ブチルとポリメタクリル酸tert−ブチルを各
々テトラヒドロフラン,トルエン等の同一溶媒に溶解し
その溶液同士を混合したのちメタノール中に微粉末状に
沈澱させてその沈澱物を乾燥させることにより容易にブ
レンド品である光学用樹脂組成物が得られる。また、上
記2種類のモノマーのうち、片方のモノマーを共通溶媒
中で重合させ、ついで他方のモノマーを上記溶媒中で重
合させ、これを上記ブレンド法と同様、メタノール中に
沈澱させる等の方法によつても得ることができる。
この発明の光学用樹脂組成物において、ポリメタクリル
酸tert−ブチルの配合量は全量に対して10〜70重量%
(以下「%」と略す)に設定することが必要である。ポ
リメタクリル酸tert−ブチルの配合量が10%未満では得
られる組成物に対する軟化効果が不充分で組成物の成形
加工が困難となる。逆に70%を超えると組成物の耐熱性
と物理的強度が不充分なものとなる。
なお、この発明の光学用樹脂組成物には、上記ポリクロ
トン酸tert−ブチルとポリメタクリル酸tert−ブチルの
必須成分以外に、得られる組成物の諸特性を妨げない範
囲内で、各種の添加物を配合することができる。例えば
ポリクロトン酸tert−ブチルと相溶するような樹脂や屈
折率がnD=1.459±0.005の範囲内にあるような樹脂を配
合するようにしても差し支えない。
このようにして得られる光学用樹脂組成物は、ポリクロ
トン酸tert−ブチルとポリメタクリル酸tert−ブチルが
均一にブレンドされた透明性に優れた樹脂組成物であ
り、変形温度が170℃以上と高いにもかかわらず成形加
工性にも優れ、多分野への応用が期待できるものであ
る。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 クロトン酸500gとイソブチレン500gをジエチルエーテル
1に溶かしたのち硫酸25mlを触媒として添加し、室温
下、密閉容器中5日間静置反応させてクロトン酸tert−
ブチルを得た。充分に精製したクロトン酸tert−ブチル
153.0gと水素化カルシウム0.5gを500mlフラスコに入れ
高真空中で24時間撹拌することにより充分に脱水し真空
蒸留したのち、予め充分に乾燥し内部を真空状態にした
500ml三つ口セパラブルフラスコ(撹拌子,滴下用ロー
ト付)中に仕込んだ。このフラスコを、ドライアイス−
イソプロピルアルコール浴を用い内部が−70℃になるよ
うに冷却したのち、n−ブチルリチウムの1.5M−ヘキサ
ン溶液30mlをフラスコの滴下用ロートから滴下し、溶液
が増粘し撹拌できない程度にゲル状になるのを観察し
た。滴下から30分後に反応を止め、内容物をテトラヒド
ロフランに溶解して取り出したのち多量のメタノール中
に投入してポリマーを沈澱させた。そして、この沈澱物
をろ別し減圧乾燥して144.1gのポリクロトン酸tert−ブ
チルを得た。
一方、メタクリル酸500gとイソブチレン500gをジエチル
エーテル1に溶かしたのち硫酸25mlを触媒として添加
し、室温下、密閉容器中5日間静置反応させてメタクリ
ル酸tert−ブチルを得た。充分に精製したメタクリル酸
tert−ブチル130.1gを用い、n−ブチルリチウムの1.5M
−ヘキサン溶液の量を22mlにした以外は上記ポリクロト
ン酸tert−ブチルの製法と同様にして102.5gのポリメタ
クリル酸tert−ブチルを得た。ただし、重合反応時間は
20分とした。
このようにして得られたポリクロトン酸tert−ブチル15
gとポリメタクリル酸tert−ブチル15gをそれぞれ200ml
のテトラヒドロフランに溶解したのち両溶液を混合して
ポリクロトン酸tert−ブチルとポリメタクリル酸tert−
ブチルの重量比が1:1のテトラヒドロフラン溶液を得
た。この溶液を多量のメタノール中に投入しポリマーを
微粉末状に沈澱させたのち、この沈澱物をろ別し減圧乾
燥して27.3gの樹脂組成物を得た。この組成物は、ポリ
クロトン酸tert−ブチルとポリメタクリル酸tert−ブチ
ルの重量比が1:1のブレンド品である。
この樹脂組成物を、成形温度170℃,成形圧1.8t/cm2,成
形時間10分の成形条件で圧縮成形し、20mm×20mm×3mm
の透明樹脂シートを得た。そして、このシートから適当
な大きさ(3mm×3mm)のサンプルを切り出して線膨張率
を測定したところ、下記のようなデータが得られた。
〔実施例2〜4、比較例1〜3〕 実施例1と同様にして得られたポリクロトン酸tert−ブ
チルとポリメタクリル酸tert−ブチルを用い、その配合
割合を下記の第2表にように変えて6種類の樹脂組成物
を得た。
これらの実施例品および比較例品について、透明性,耐
熱性および成形加工性を評価した。
〔発明の効果〕 以上のように、この発明の光学用樹脂組成物は、従来実
現することのできなかつた透明性,成形加工性,耐熱性
の3つの条件を同時に満たしたものである。したがつ
て、これを用いた光学素子は、従来その利用が制限され
ていたような耐熱性が要求される分野に幅広く応用する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリクロトン酸tert−ブチルとポリメタク
    リル酸tert−ブチルとを必須成分とする光学用樹脂組成
    物であつて、上記ポリメタクリル酸tert−ブチルが全量
    の10〜70重量%含有されていることを特徴とする光学用
    樹脂組成物。
JP21364987A 1987-08-27 1987-08-27 光学用樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0672199B2 (ja)

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