JPH0672011B2 - 合成モルデナイト成形体の製造方法 - Google Patents

合成モルデナイト成形体の製造方法

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JPH0672011B2
JPH0672011B2 JP60206637A JP20663785A JPH0672011B2 JP H0672011 B2 JPH0672011 B2 JP H0672011B2 JP 60206637 A JP60206637 A JP 60206637A JP 20663785 A JP20663785 A JP 20663785A JP H0672011 B2 JPH0672011 B2 JP H0672011B2
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    • C01B33/26Aluminium-containing silicates, i.e. silico-aluminates
    • C01B33/28Base exchange silicates, e.g. zeolites
    • C01B33/2807Zeolitic silicoaluminates with a tridimensional crystalline structure possessing molecular sieve properties; Isomorphous compounds wherein a part of the aluminium ore of the silicon present may be replaced by other elements such as gallium, germanium, phosphorus; Preparation of zeolitic molecular sieves from molecular sieves of another type or from preformed reacting mixtures
    • C01B33/2861Zeolitic silicoaluminates with a tridimensional crystalline structure possessing molecular sieve properties; Isomorphous compounds wherein a part of the aluminium ore of the silicon present may be replaced by other elements such as gallium, germanium, phosphorus; Preparation of zeolitic molecular sieves from molecular sieves of another type or from preformed reacting mixtures of mordenite type, e.g. ptilolite or dachiardite

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はあらかじめ、原料混合物の成形体をつくりこれ
を焼成した後、結晶化させることによる合成モルデナイ
ト成形体の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
モルデナイト型ゼオライトは、天然にも産出するゼオラ
イトの一種であるが、その合成方法も種々提案されてい
る。その多くはモルデナイト結晶粉末の製造方法であ
る。
合成モルデナイトを工業的に利用する場合は、モルデナ
イト結晶粉末そのままでは、使用し難い場合が多く、球
状,柱状あるいは適当な形にした成形体を用いるのが一
般的である。
しかしながら、ゼオライト結晶粉末そのものには、相互
結合性がないので、成形体を製造する場合には適当な可
塑性と強度を付与する為に、通常有機又は無機結合剤が
用いられる。無機結合剤としては、例えばカオリン,モ
ンモリロナイトなどの粘土鉱物あるいはシリカゾル,ア
ルミナゾル等がある。しかしながら、このようにして製
造されたモルデナイト成形体は、触媒化の過程で酸処
理,熱処理等の苛酷な処理によってその機械的強度が著
しく低下する場合がある。また、例えば機械的強度があ
る程度維持されたとしても、結合剤が添加された分だけ
ゼオライト成分が希釈されるばかりでなく、工業的使用
に耐えうる機械強度を付与する為には、結合剤の量を増
加させる必要がある。それに加えてこれらの成形体を使
用する場合には、結合剤である粘土鉱物等の焼成物その
ものが好ましくない副反応を引きおこす原因となること
さえある。
モルデナイト粉末を結合剤と混合して成形体を得る方法
に代えて、予め原料混合物の成形体を造り、これを焼成
し、結晶化させて実質的に結晶化前と同一の形状を有す
る合成モルデナイト成形体を製造する方法が既にいくつ
か提案されている。
しかしながら、従来の方法では成形体の焼成工程或いは
結晶化後の合成モルデナイト成形体の反応容器からの取
り出し及び洗浄工程について特別な工夫はなされていな
かった。成形体の焼成温度と時間については特公昭40-1
8614公報及び特公昭45-38975公報に簡単な記載があるの
みである。また、特公昭40-18614公報に開示されている
方法においては、合成モルデナイト成形体と共に粉末状
のモルデナイトが多量に副生し、その粉末が成形体粒子
間に固く付着する形で存在する為に成形体粒子同志が互
いに付着して大きな塊となり、反応容器からの取り出し
及び洗浄が困難であった。
ところで、本発明者らは、原料混合物中にモルデナイト
種子結晶粉末を存在させることによって、粉末状モルデ
ナイトの副生量を1/10以下にまで抑制できることを見出
した。このことによってモルデナイト成形体の回収率を
向上させたばかりでなく、粉末状モルデナイトによる成
形体の相互付着を大幅に低減させることが可能となっ
た。
また、本発明者らは、原料成形体を焼成する際に10℃/
分以上の平均昇温速度で焼成温度まで加熱して、かつ40
0℃以上の温度で2時間以内焼成することによって、原
料成形体中の有機成分を表面に集中して炭化させること
なく均一に分解することができることを見出した。この
ような条件を設定することにより、焼成成形体の結晶化
の工程で成形体の表面剥離が起きたり、結晶化成形体が
焼成成形体の形状を維持できなくなったり、或いは原料
成形体の焼結が進行し、焼成成形体の細孔容積が減少す
る等の問題を解決することができた。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らが見出した前述の二つの方法を組み合せるこ
とにより、結晶化度,強度,細孔容積,結晶粒子径等の
物性については十分に満足できる合成モルデナイト成形
体が得られる。しかし、合成モルデナイト成形体の製造
において、特に結晶化終了後、反応容器中で合成モルデ
ナイト成形体が粘度の高い珪酸ナトリウムによって相互
付着する。また、種子結晶の効果によって粉末状モルデ
ナイトの生成量は大幅に抑制されるものの、結晶化充填
層の上部においてはなお粉末状モルデナイトによる成形
体同志の相互付着が激しく、その取り扱いが著しく困難
となり、またその後の洗浄工程においても多量の温水と
長時間を費やさなければならないことが判明した。すな
わち、結晶化が終了したモルデナイト成形体は粘度の高
い珪酸ナトリウム水溶液に浸されており、この珪酸ナト
リウム水溶液の粘度は反応容器を冷却することによっ
て、さらに高くなる。従って合成モルデナイト成形体と
珪酸ナトリウム水溶液とを効率よく分離する為には高温
高圧下で珪酸ナトリウム水溶液を反応容器から抜き出す
という困難な作業を伴う。
本発明は、このような問題の解決を目的としたものであ
る。すなわち、合成モルデナイト成形体を製造する場
合、結晶化したモルデナイト成形体が粘度の高い珪酸ソ
ーダ水溶液及び粉末状モルデナイトの副生によって相互
付着することを防止して、その取り扱いを容易にかつ安
全に行い、それによって高純度かつ高結晶性の合成モル
デナイト成形体を製造することができる方法の提供を目
的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、シリカ源,アルミナ源,アルカリ源および水
を主成分とし、原料混合物を成形し(えられたものを
「原料成形体」という)、焼成した後(えられたものを
「焼成成形体」という)珪酸ナトリウム水溶液中で加熱
して(えられたものを「結晶化成形体」ともいう)合成
モルデナイト成形体を製造する方法において、上記原料
混合物中にモルデナイト種子結晶粉末を存在させ、上記
原料成形体を焼成する際に10℃/分以上の平均速度で40
0℃以上の焼成温度まで加熱し、かつ該焼成温度で2時
間以内焼成し、上記焼成成形体を結晶化する際に、上記
珪酸ナトリウム水溶液としてSiO2濃度7〜25wt%,Na2O
濃度2〜8wt%およびSiO2/Na2Oモル比0.9〜4.0のもの
を使用することによる合成モルデナイト成形体の製造方
法を要旨とする。
本明細書において、昇温速度に係る平均とは、次式で表
わされるものをいう。
(t′−to)/T t′:焼成温度(℃) to:昇温開始時温度 T:昇温開始から焼成温度に達するまでの時間(分) 本発明に用いられる原料は特定されるものではないが、
それらの混合物中の各成分のモル比は SiO2/Al2O3 9〜30好ましくは10〜20 Na2O/Al2O3 0.5〜7.5好ましくは0.5〜2 であればよい。従って原料成形体の組成と結晶化液の組
成を適当に組み合せることによってSiO2/Al2O3比が12
〜30である高シリカモルデナイト成形体を製造すること
も可能である。
シリカ源としては無定形シリカ,シリカゾル,シリカゲ
ル,珪酸ナトリウム;天然に産出する珪藻土,珪酸塩鉱
物などが用いられる。特に天然物を用いる場合にはあら
かじめゼオライトの製造に好ましくない不純物を除去し
てから用いることも有効な手段である。またアルミナ源
としては水酸化アルミニウム,酸化アルミニウム,アル
ミン酸ナトリウム,硫酸アルミニウム,硝酸アルミニウ
ム;天然に産出するカオリナイト,モンモリロナイトな
どのアルミノ珪酸塩鉱物などがある。上記のシリカ源ま
たはアルミナ源として天然原料を用いる場合には特に目
的とする成分とともに含有されているアルミナまたはシ
リカ含量も考慮して上記した組成範囲に入るようにする
必要がある。上記の珪酸ナトリウムやアルミン酸ナトリ
ウムはアルカリ源でもある。アルカリ源としては、苛性
ソーダを用いることもできる。
原料混合物中に存在させる種子結晶粉末の添加量は、乾
量基準の原料混合物重量に対して0.1〜10wt%の範囲と
するのが好ましい。0.1wt%より少ない添加量では種子
結晶の効果が十分現れず、10wt%をこえても効果の向上
は小さいからである。その効果が顕著に現れる0.5〜5wt
%の量がもっとも好ましい範囲である。
種子結晶の粒子径は1〜5μ程度のものが効果的である
が、数10μ程度の結晶凝集体を用いてもよい。それより
も大きな凝集体結晶を用いる場合は粉砕して用いれば効
果的である。
また、種子結晶は天然モルデナイトまたは合成モルデナ
イトのどちらでもよい。合成モルデナイトを用いる場合
は、そのSiO2/Al2O3モル比は10〜30の範囲のいずれの
ものでもよく、通常目的とするモルデナイト成形体のSi
O2/Al2O3モル比に合わせて同程度のものが用いられる
が、このモル比の異なるものを使用しても格別の問題は
ない。
種子結晶は原料混合物中に均一に分散している程その効
果が顕著に現われる。粉末のまま添加して原料粉体と十
分混合してもよいし、原料粉体に添加する水または珪酸
ナトリウム中に分散させて添加してもよい。この時に添
加する水の最適量は原料混合物を成形する際の成形体の
形状,大きさ,成形機器の種類等によって異るが、一般
的にその水分量は乾量基準の原料混合物重量に対して40
〜120wt%の範囲にあってそれより少ない場合には成形
が非常に困難であり、また、それより大になると成形体
の形が崩れたり相互付着をおこすので好ましくない。
均一に混合された原料混合物は次いで所望の形状に成形
される。吸着剤または触媒として使用する場合の成形体
の形状は一般的に球状あるいは円柱状であるが、特殊な
用途においては円筒状,角柱状,板状,ハニカム状等の
ものが用いられ、これらの形状のものも前記組成範囲内
で原料を組み合わせることによって成形可能である。
また、成形する場合に、原料混合物の粘性と可塑性を高
め、成形機器との摩擦を少なくして成形性を良くする為
に、成形助剤または滑剤として例えばカルボキシメチル
セルロース,ステアリン酸,アルコール類,界面活性
剤,繊維類などを原料混合過程で添加することも本発明
の範囲に含まれる。
成形機器の種類は成形体の形状に応じて押出し式,打錠
式,回転式など種々の方式のものが用いられる。
所望の形状に成形された原料混合物すなわち原料成形体
は、次いで焼成処理される。焼成される原料成形体は成
形助剤としての有機物または原料に天然原料を使用した
場合には、その天然原料中に含まれる有機成分を含有し
ている。特にシリカ源として珪藻土を使用した場合に
は、原料成形体に持ち込まれる有機成分の量が多い。
このような原料成形体中の有機成分は、焼成時の昇温速
度が遅いと成形体の表面に集中し、そこで炭化する。焼
成成形体の表面に炭素分が析出すると結晶化の工程で成
形体の表面剥離が起こり、結晶化成形体は焼成成形体の
形状を維持できず、所望の形状を有する結晶化成形体を
得ることが出来ない。一方原料成形体中の有機物を完全
に除去する為に長時間高温下で焼成すると成形体の焼結
が進行し、焼成成形体の細孔容積は焼結の進行に伴って
減少する。
従って、焼成時の昇温速度と焼成温度及び原料成形体中
の有機成分の炭化の関係から、原料成形体の焼成は平均
10℃/分以上の速度で焼成温度まで昇温し、かつ400℃
以上の温度で2時間以内の焼成が適当である。
すなわち、平均10℃/分以上の速度で昇温すれば、原料
成形体中の有機成分が表面に集中して炭化することなく
均一に分解される。このとき、原料成形体中の有機成分
を完全にかつ均一に分解し、さらに結晶化後の成形体に
実用に耐え得る機械的強度を付与する為には400℃以上
での焼成が必須である。しかしながら、必要以上に高温
で焼成すると原料成形体がガラス化するなどによって反
応性が低下するばかりでなく細孔容積が減少するので、
好ましい焼成温度は500〜800℃である。
このようにして焼成成形体を調製すれば、一般に市販さ
れている3号珪酸ナトリウム水溶液(SiO2=29.3wt%,
Na2O=9.36wt%)中で結晶化を行った場合でも、副生す
る粉末状モルデナイトの量は、添加した種子結晶の作用
により、種子結晶を添加しない場合に比べて1/10以下に
まで抑制され、得られた合成モルデナイト成形体中のモ
ルデナイト結晶の粒子径も小さく、触媒化の際の酸処
理,水蒸気処理等の効果が顕著に現われる。また、上記
の焼成方法の効果により、形状の揃った細孔容積の十分
に大きい合成モルデナイト成形体が得られる。
しかしながら市販の3号珪酸ナトリウム水溶液をそのま
ま結晶化液として使用した場合、結晶化後の結晶化液の
粘度は大幅に増大し、反応容器を冷却することによって
さらに高くなり、この傾向は合成モルデナイト成形体の
外表面付近で特に著しい。さらに粉末状モルデナイトの
生成は種子結晶の効果によって大幅に抑制されるもの
の、結晶化・充填層の上部においてはなお粉末状モルデ
ナイトによる成形体同志の相互付着が激しく、その取り
扱いが著しく困難である。そこで本発明者らは、この点
を改良すべくさらに検討を加えた結果、結晶化液として
使用する珪酸ナトリウム水溶液のSiO2濃度のみを低くし
た場合、焼成成形体は結晶化の過程でその形状を維持す
ることが困難となり、極端な場合は成形体としての形状
を全く維持していないことさえあり、またNa2O濃度のみ
を低くした場合には焼成成形体の形状は維持されるが、
結晶化が十分に進行せず結晶化度の高い結晶化成形体を
得ることが困難であり、SiO2及びNa2O濃度の両方を低く
する場合は、そのSiO2/Na2Oモル比も重要な因子である
ことを見出した。そして下記のような組成範囲の結晶化
液を用いることによって粉末状モルデナイト及び高粘度
の珪酸ナトリウムによる成形体粒子同志の相互付着がな
く取扱いが非常に容易になることを見出し本発明に至っ
た。
すなわち、本発明においては結晶化液として使用する珪
酸ナトリウム水溶液中のSiO2およびNa2O濃度はそれぞれ
7〜25wt%および2〜8wt%の範囲であり好ましくは7
〜12wt%および2〜6wt%の範囲である。また、SiO2/N
a2Oモル比は0.9〜4.0の範囲が好適である。このとき、
結晶化液の組成は原料成形体の組成にかかわらず、上記
範囲が好適であり、使用する珪酸ナトリウム水溶液の量
は、容器内に入れた焼成成形体が完全に浸される量以上
であればよい。
本発明の実施に際しては、SiO2及びNa2O濃度ならびにSi
O2/Na2Oモル比を所定の範囲に調整する為にどのような
原料或いは混合方法を用いても良い。その一例は、3号
珪酸ナトリウム水溶液を純水にて希釈する方法である。
この方法によれば、比較的容易に、かつ経済的にしかも
珪酸ナトリウム水溶液のSiO2/Na2Oモル比を変えること
なく、SiO2及びNa2O濃度の低い珪酸ナトリウム水溶液を
調製することができる。
結晶化は150〜200℃の範囲で自生圧下で行えばよい。結
晶化時間は24〜72時間が好ましい範囲である。
また、結晶化に際しては、成形体が攪拌羽根の回転によ
って引き起こされる成形体同志のまさつ或いは成形体と
攪拌羽根等とのまさつによって摩滅しない程度の回転数
であれば、攪拌が可能である。
結晶化終了後、反応容器を冷却水によって室温まで冷却
し、結晶化成形体を結晶化液と分離した後、水または温
水で十分に洗浄し、乾燥することによってナトリウム型
の合成モルデナイト成形体が得られる。
〔作用と効果〕
以上説明したとおり、本発明によれば結晶化終了後、珪
酸ナトリウム水溶液の粘度上昇及び粉末状モルデナイト
の生成による成形体の相互付着がおこらないため、結晶
化成形体の取扱いが非常に容易になり、室温下において
結晶化成形体と結晶化液を分離することが可能となっ
た。また結晶化液中のSiO2及びNa2O濃度が低い場合には
粉末状モルデナイトの副生は全く起らない。これは結晶
化液中のSiO2及びNa2O濃度が低いため結晶化初期にモル
デナイト結晶核の発生が抑えられた為だと考えられる。
従って、粉末状モルデナイトによる結晶化成形体相互の
付着は完全に防止された。さらに結晶化液として希釈し
た珪酸ナトリウム水溶液を使用した場合には、使用する
3号珪酸ナトリウム水溶液の使用量を減らすことが出来
るので、極めて経済的であり、結晶化成形体の洗浄につ
いても、多量の水または温水を使用する必要がなくなっ
た。
さらに都合の良いことに、合成モルデナイト成形体の製
造において、今まで全く不可能であった攪拌下での合成
モルデナイト成形体の結晶化が可能となった。これは溶
液と成形体間の双方向の物質移動が抑えられた為だと考
えられる。このことは工業的な製造プロセスを考えた場
合特筆すべきことと考えられる。一般に静置下でゼオラ
イトの合成を行う場合、大型の反応容器を使用すること
が出来ない。これは反応容器内の温度分布が大きくなり
すぎる為であり、温度分布が大きくなりすぎると純度或
いは結晶度の高いゼオライトを得ることが困難となる。
温度分布を小さくする方法としては反応容器の伝熱面積
を広くすることが考えられる。しかし、反応容器の伝熱
面積を広くすると当然反応容器の構造は複雑なものとな
り、工業的な製造装置として適当ではなくなる。従って
攪拌下での合成が可能となったことにより、反応装置の
大型化に伴う熱伝導の問題を解決する為に反応装置の構
造に関しての特別な工夫を行う必要はなくなる。
本発明の方法による合成モルデナイト成形体は、十分量
のベンゼンを吸着する。またイオン交換,酸処理,熱処
理等を行ってもその形状は維持され、触媒化の処理効果
が顕著に現われるばかりでなく、工業的使用に耐え得る
機械的強度を持っている。
したがって、そのままの形で吸着剤または、イオン交換
剤として使用することもでき、またアンモニウムイオン
交換後焼成することによってH型としたり、鉱酸処理と
熱処理を繰返し行って脱アルミニウムしたH型とするこ
とによって触媒化し、種々の反応の固体酸触媒として用
いることもできる。
〔実施例〕
以下、実施例においてさらに詳細に説明する。
実施例1,2,3 原料として使用した、ジョージアカオリン,珪藻土,珪
酸ナトリウム水溶液(3号)及び種子結晶の組成を表1
に示した。これらの原料を表2に示した割合で混合し、
たて型攪拌混練機で十分混練した。このとき造粒助剤と
して実施例1および3ではステアリン酸カルシウム6gと
アビセル45gを、実施例2ではアビセル135gとカルボキ
シメチルセルロース90gを添加した。また、種子結晶と
して添加した合成モルデナイトの平均粒子径は7μであ
った。
このようにして得た原料混合物は成形機によって実施例
1および3では外形1.8mmの円柱状に、実施例2では直
径2〜4mmの球状に成形した。これらの原料成形体は100
℃で2時間乾燥した後、あらかじめ650℃に加熱してお
いた焼成炉に投入した。成形体の温度は20分で大気温度
から650℃に達した。さらにこの温度で1時間保持し
た。このようにして得られた焼成成形体1kgは室温まで
空気冷却した後、それぞれ表3に示した組成の珪酸ナト
リウム水溶液1.5l中に入れ、180℃で48時間加熱し、自
生圧下で結晶化を行った。
結晶化終了後、反応容器は室温まで冷却した。反応容器
内の結晶化成形体は反応容器の外側に小型の木槌を用い
て軽く衝撃を与えた後、水流によって反応容器から流し
出すことが可能であった。結晶化成形体は結晶化前と同
一形状を有しており反応容器からの取り出しに際しても
その形状を損なうことがなかった。このとき副生した粉
末状モルデナイトは実施例1および2では1g以下、実施
例3では5gであった。
実施例1,2および3で得られた合成モルデナイト成形体
を粉砕し、粉末X線回折法により測定した結果、いずれ
も不純物を全く含まない結晶化度の高いモルデナイトで
あることを確認した。
図1に実施例1で得られた合成モルデナイト成形体の粉
末X線回折図を示す。
実施例4 焼成成形体36kgを実施例1と同様の方法で調製した。こ
の焼成成形体を100lの大型反応容器に投入し、60℃の珪
酸ナトリウム水溶液(SiO2=8.80wt%,Na2O=2.81wt
%)54lを注入した。反応容器の昇温を開始して3時間
後に、反応容器内部の温度が180℃に達した。結晶化は1
80℃の自生圧下で60時間行った。また、反応容器内の焼
成成形体と結晶化液の攪拌は昇温開始と同時に開始し、
5時間後にその攪拌を停止した。
結晶化終了後、反応容器を冷却水によって室温まで冷却
し、結晶化液を反応容器下部より抜き出した。反応容器
内の結晶化成形体は反応容器に衝撃を与えることなく、
水流のみによって反応容器から流し出すことが可能であ
った。このようにして得られた結晶化成形体は結晶化前
と同一形状を有しており、粉末X線回折法により測定し
た結果、結晶化度の高い、不純物を含まないモルデナイ
トであることを確認した。また、他の物性を測定した結
果、表4に示したように十分実用に耐える合成モルデナ
イト成形体であることを確認した。
比較例1,2 焼成成形体は実施例1と同様の方法で調製した。この焼
成成形体各1kgをそれぞれ表5に示した組成の珪酸ナト
リウム水溶液及び水酸化ナトリウム水溶液1.5l中に入
れ、175℃の自生圧下で48時間保持した。
結晶化終了後反応容器は室温まで冷却した。
比較例1では結晶化成形体は粘度の高い珪酸ナトリウム
水溶液に浸されていた。反応容器内の結晶化成形体は実
施例1と同じ方法で取り出すことは出来なかった。即
ち、結晶化成形体の形状を損うことなく反応容器から取
り出すことが出来なかった。このとき副生した粉末状モ
ルデナイトの量は26gであった。得られた結晶化成形体
を粉末X線回折法により測定した結果、不純物を含まな
いモルデナイトであることを確認した。
比較例2では焼成成形体は結晶化終了後その形状を全く
維持しておらず、スラリー状態であった。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られた合成モルデナイト成形体の粉
末X線回折図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ源,アルミナ源,アルカリ源及び水
    を主成分とする原料混合物を成形して原料成形体をえ、
    これを焼成して焼成成形体をえ、さらにこれを珪酸ナト
    リウム水溶液中で加熱して合成モルデナイト成形体を製
    造する方法において、 (a)上記原料混合物中にモルデナイト種子結晶粉末を
    存在させ、 (b)上記原料成形体を焼成する際に、10℃/分以上の
    平均速度で400℃以上の焼成温度まで加熱し、かつ該焼
    成温度で2時間以内焼成し、さらに (c)上記焼成成形体を結晶化する際に、上記珪酸ナト
    リウム水溶液として、SiO2濃度7〜25wt%,Na2O濃度2
    〜8wt%及びSiO2/Na2Oモル比0.9〜4.0のものを使用す
    る ことを特徴とする合成モルデナイト成形体の製造方法。
JP60206637A 1985-09-20 1985-09-20 合成モルデナイト成形体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0672011B2 (ja)

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