JPH0671545A - 工具研削装置 - Google Patents

工具研削装置

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JPH0671545A
JPH0671545A JP29480392A JP29480392A JPH0671545A JP H0671545 A JPH0671545 A JP H0671545A JP 29480392 A JP29480392 A JP 29480392A JP 29480392 A JP29480392 A JP 29480392A JP H0671545 A JPH0671545 A JP H0671545A
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punch
rotary table
grinding
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slider
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Kazuyuki Uchida
和行 内田
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パンチボディをパンチ組立体から分解するこ
となくパンチの刃先を研磨でき、またダイの上面肩R部
のエッジ部も容易に研磨でき、さらに、パンチ,ダイの
形状が異なったものでも予め組込んだ研磨条件の作業モ
ードを選択することにより容易に研磨できるようにした
工具研削装置を提供することにある。 【構成】 基台3に左右方向へ移動可能に支持されたス
ライダ29に回転テーブル33を回転可能に設け、この
回転テーブル33に装着した被加工物を研削する研削工
具53を前記回転テーブル33の軸方向に離隔した位置
に回転自在かつ上記軸方向へ移動自在に設けてなること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークに加工を施す
工具特にパンチ,ダイの刃先を研磨する工具研削装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークに例えば打抜き加工を行な
うためにタレットパンチプレスのごときパンチプレスが
知られている。このパンチプレスにおいてはワークに種
々な形状の打抜きを行なうため、種々なパンチとダイが
知られている。
【0003】このパンチとダイを使用してワークに打抜
き加工を行なえば、当然のことながら、パンチ,ダイの
刃先が摩耗したり、傷付いたりして切れなくなって加工
精度に影響を及ぼす。すなわち、作業者がパンチ,ダイ
の寿命を判断した際には、パンチ,ダイの刃先を研磨し
て再度使用するようにしている。
【0004】このパンチ,ダイの刃先を研磨する研削装
置としては、パンチ,ダイを固定したワークテーブルを
固定し、砥石を回転させながら砥石ヘッドを左右方向並
びに上下方向へ移動せしめてパンチ,ダイの刃先を研磨
するタイプや、回転自在な砥石を備えた砥石ヘッドを固
定し、ワークテーブルを左右方向並びに上下方向へ移動
せしめてパンチ,ダイの刃先を研磨するタイプが知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のパンチ,ダイの刃先を研磨する研削装置で、例えば
パンチの刃先を研磨する際にはパンチアッセンブリから
パンチボディを分解して取出して行なわなければなら
ず、また、研磨後再組付けしなければならないという問
題があった。
【0006】また、ダイの刃先を研磨する場合には、ダ
イの上面は簡単に研磨できるが、ダイ研磨後に発生する
ダイ上面肩R部のエッジ部は作業者が手動で研磨しなけ
ればならず、手間と労力がかかるという問題があった。
【0007】パンチ,ダイの形状には代表的にみてパン
チおよび凸シャー,ダイ,凹シャーがあるが、これら各
形状においては研磨加工条件が異なり、その都度作業者
が条件変更を行なって研磨加工を行なっているため、非
常に作業が大変であった。
【0008】この発明の目的は、上記問題点を改善する
ために、パンチボディをパンチアッセンブリから分解す
ることなくパンチの刃先を研磨でき、またダイの上面肩
R部のエッジ部も容易に研磨でき、さらに、パンチ,ダ
イの形状が異なったものでも予め組込んだ研磨条件の作
業モードを選択することにより容易に研磨できるように
した工具研削装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、基台に左右方向へ移動可能に支持され
たスライダに回転テーブルを回転可能に設け、この回転
テーブルに装着した被加工物を研削する研削工具を前記
回転テーブルの軸方向に離隔した位置に回転自在かつ上
記軸方向へ移動自在に設けて工具研削装置を構成した。
【0010】前記工具研削装置において、前記研削工具
を、回転テーブルのほぼ中央部まで外周がかかる円板状
の砥石とし、回転テーブルの軸心に対して偏心した位置
に設け、前記回転テーブル上に被加工物をほぼ中央部に
固定可能に設けてなることが望ましい。
【0011】また、パンチガイドとパンチボディとスト
リッパ用弾性部材とを備えてなるパンチ組立体を支持す
るパンチ支持装置を回転テーブルに設け、このパンチ支
持装置に、前記ストリッパ用弾性部材に抗してパンチガ
イドからパンチボディの先端を突出せしめるための押圧
装置を備えてなることが望ましい。
【0012】前記工具研削装置において、被加工物の適
宜位置へ接触可能な研削工具を先端部に備えた補助研削
アームを基台またはスライダに装着して設け、この補助
研削アームを、前記研削工具が被加工物に接触する位置
と被加工物から離反した位置とへ位置変更自在に設けて
なることが望ましい。
【0013】前記工具研削装置において、前記回転テー
ブルに装着した被加工物の先端部と研削工具との間に侵
入可能かつ前記被加工物の先端部から離反した位置へ退
避可能なゲージ板を、スライダあるいは基台に装着して
なることが望ましい。
【0014】前記押圧装置を上下動せしめるリフタ装置
を備えてなること、前記押圧装置は、パンチ組立体の弾
性部材に抗してパンチボディを押圧する状態と、パンチ
支持装置に対してパンチ組立体を着脱する位置に支持す
る状態とに作動状態を切換可能に設けてなること、ま
た、前記パンチ支持装置は回転テーブルに対して着脱可
能なリング状のフランジ部材を備えてなり、このフラン
ジ部材がパンチ組立体におけるパンチガイドのフランジ
部と当接する当接面は、前記回転テーブルの軸心に対し
て傾斜した傾斜面であることが望ましい。
【0015】この発明は、基台に左右方向へ移動可能に
支持されたスライダに回転テーブルを回転可能に設け、
この回転テーブルに装着した被加工物の上端面を研削す
る研削工具を回転自在に支承した昇降スライダを上下動
自在に設け、この昇降スライダに、前記回転テーブルに
対して着脱交換すべき被加工物を吊下げ可能なフック部
を備えて工具研削装置を構成した。
【0016】また、この発明は、基台に左右方向へ移動
可能に支持され、かつ回転テーブルを回転自在に備えた
第1スライダと、上記回転テーブルに装着した被加工物
を研削するための研削工具を回転自在に支承し、かつ上
記回転テーブルの軸心と平行な方向へ移動可能な第2ス
ライダと、上記研削工具と前記被加工物との間に進退可
能なゲージ板と、上記研削工具と前記被加工物とによっ
て前記ゲージ板を挟み込んだ状態を検出する接触検出部
と、この接触検出部が作動したときにおける前記第2ス
ライダの位置を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶し
た第2スライダの位置を原点位置として第2スライダの
位置を制御する制御部と、を備えて工具研削装置を構成
した。
【0017】さらに、この発明は、基台に左右方向へ移
動可能に支持され、かつ回転テーブルを回転自在に備え
た第1スライダと、上記回転テーブルに装着した被加工
物を研削するための研削工具を回転自在に支承し、かつ
上記回転テーブルの軸心と平行な方向へ移動可能な第2
スライダと、この第2スライダの作動を制御する制御部
と、前記被加工物がパンチまたはダイであることを選択
するパンチ,ダイの選択部と、パンチおよびダイに対応
した加工条件がデータとして予め格納されている加工条
件データ格納部と、前記選択部によって選択されたパン
チまたはダイの加工条件を前記加工条件データ格納部か
ら取出して前記制御部へデータを転送するデータ転送部
と、を備えて工具研削装置を構成した。
【0018】
【作用】この発明の工具研削装置を採用することによ
り、基台に対してスライダが左右方向へ移動され、この
スライダ上に回転可能な回転テーブルが設けられる。こ
の回転テーブルの軸方向に離隔した位置に回転自在かつ
上記軸方向へ移動自在な研削工具が設けられる。
【0019】したがって、回転テーブル上に被加工物と
してのパンチあるいはダイを装着して回転テーブルを回
転させながら左右方向へ移動せしめると共に、砥石を回
転させながら研削工具へ砥石を接近せしめることによっ
て、被加工物に研磨加工される。
【0020】パンチ組立体を支持するパンチ支持装置を
回転テーブルに設けると共にこのパンチ支持装置に支持
されたパンチ組立体のパンチボディを押圧せしめる押圧
装置を設けることによってパンチを分解することなく研
磨加工される。
【0021】基台またはスライダに補助研削アームを設
けることにより、この補助研削アームの先端部に備えた
研削工具で、例えばダイ上面肩R部のエッジ部が研磨加
工される。
【0022】この工具研削装置には、パンチまたはダイ
であることを選択する選択部が設けられているので、こ
の選択部によってパンチまたはダイを選択することによ
り、予め組み込められた研削条件で容易に研磨加工され
る。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0024】図1および図2を参照するに、工具研削装
置1は基台としての箱形状のベッド3を備えており、こ
のベッド3上には支持テーブル5が取付けられている。
前記ベッド3の一部を構成する下部フレーム7上には研
削液としてのクーラントを収納するクーラント収納ボッ
クス9が設けられている。
【0025】前記ベッド3の前面には開閉可能な扉11
A,11Bが設けられており、例えばベッド3内の下部
フレーム7上に設けられているクーラント収納ボックス
9を出し入れする際に扉11A,11Bが開閉されるも
のである。前記ベッド3の右側面には工具研削装置1を
作動せしめるための強電盤13が設けられている。
【0026】前記支持テーブル5上の左右両側にはサイ
ドフレーム15R,15Lが立設されている。このサイ
ドフレーム15Rと15Lとの間にあって、支持テーブ
ル5上には箱形状の上部ボックス17が立設されてい
る。
【0027】この上部ボックス17の前側には上方向へ
回動可能な上カバー19と下方向へ回動可能な下カバー
21が枢支連結されている。この下カバー21が下方向
へ回動された図2に示した状態においては、工具として
のパンチ,ダイあるいは治具を取付けたりする際に作業
テーブルの役目を果すものである。前記サイドテーブル
15Rの前面には操作盤23が設けられている。
【0028】前記支持テーブル5には例えば矩形状の穴
25が形成されていると共に、この穴25の下方におい
て前記ベッド3の左右壁には前後方向へ離隔した平行な
複数のガイド部材27が左右方向へ延伸して支持されて
いる。この各ガイド部材27には左右方向へ移動可能な
スライダ29が装着されている。
【0029】このスライダ29の中央部には例えば円形
状の穴31が形成されており、この穴31には回転可能
な回転テーブル33が装着して設けられている。前記ス
ライダ29の後側には例えば左右方向へ延伸したラック
が設けられており、このラックに噛合したピニオンを装
着したモータが例えば支持テーブル5に設けられてい
る。
【0030】上記構成により、モータを駆動せしめると
ピニオンが回転される。このピニオンの回転によりラッ
クを介してスライダ29がガイド部材27に案内されて
移動されることになる。
【0031】前記スライダ29に形成された穴31には
図3に示されているように、ベアリング35を介して回
転可能な回転テーブル33が支持されている。この回転
テーブル33の下部にはプーリ37が装着されて一体化
されている。また、前記スライダ29の図1および図3
において右側の下部にはブラケット39を介して回転用
駆動モータ41が設けられており、この回転用駆動モー
タ41の出力軸43には駆動プーリ45が嵌着されてい
る。この駆動プーリ45と前記プーリ37とにはベルト
47が巻回されている。
【0032】上記構成により、回転用駆動モータ41を
駆動せしめると、出力軸43を介して駆動プーリ45が
回転される。この駆動プーリ45の回転によりベルト4
7,プーリ37を介して回転テーブル33が回転される
ことになる。
【0033】再び図1を参照するに、前記上部ボックス
17には上下方向へ延伸した複数の平行なガイドレール
49が左右方向へ適宜な間隔で設けられている。このガ
イドレール49には昇降スライダ51が設けられている
と共にこの昇降スライダ51の下部フレーム51Fの下
部には回転自在な研削工具としてのカップ状砥石53が
支持されている。しかも、前記下部フレーム51F上に
は、回転用駆動モータ55が設けられており、この回転
用駆動モータ55の出力軸には前記カップ状砥石53が
装着されて支持されている。前記下部フレーム51Fの
前側下部には被加工物としてのパンチあるいはダイを吊
下げる吊下げ可能なフック部57が備えられている。
【0034】前記上部ボックス17の上部フレーム17
U上には昇降用駆動モータ59が取付けられている。こ
の昇降用駆動モータ59の出力軸には上下方向へ延伸し
たボールねじ61の上部が連結されていると共に、ボー
ルねじ61の下部が軸受を介して上部ボックス17の下
部フレーム17Dに支承されている。前記ボールねじ6
1に螺合したナット部材63が前記昇降スライダ51に
一体化されている。
【0035】上記構成により、回転用駆動モータ55を
駆動せしめると、カップ状砥石53が回転される。この
カップ状砥石53を回転させると共に、昇降用駆動モー
タ59を駆動せしめると、ボールねじ61が回転され
る。このボールねじ61の回転によりナット部材63を
介して昇降用スライダ51が上下動されることになる。
したがって、カップ状砥石23は回転した状態で上下動
されることとなる。
【0036】前記スライダ29の先端部には研削工具6
5を備えた補助研削アーム67が設けられている。この
補助研削アーム67はベッド3上に設けられていても構
わない。また、前記昇降スライダ51における下部フレ
ーム51Fの図1において右側には下方へ延伸した支柱
69が上下動可能に垂設されており、この支柱69の下
部には水平面において回転可能な水平アーム71の後部
が枢支されている。この水平アーム71の先端部にはゲ
ージ板73が備えられている。このゲージ板73はベッ
ド3にブラケットを介して回動可能に設けても構わない
ものである。
【0037】図3に示されているように、回転テーブル
33の下部には押圧装置75が設けられている。この押
圧装置75の一部を構成する油圧シリンダ77が前記回
転テーブル33の下部軸心部に装着して設けられてい
る。この油圧シリンダ77に装着されたピストンロッド
79の上端には凹部状のパンチ受け部81が一体化され
ている。
【0038】油圧シリンダ77の下部にはロータリジョ
イント83が設けられており、このロータリジョイント
83には配管85の一端が接続されており、この配管8
5の他端は前記スライダ29の下部にブラケット87を
介して取付けられた油圧発生装置89に接続されてい
る。この油圧発生装置89にはハンドル91が備えられ
ている。
【0039】上記構成により、ハンドル91を例えばレ
ンチで把持して一方向へ回転させると、油圧発生装置8
9から配管85,ロータリジョイント83を経て油圧シ
リンダ77に油圧が供給されてピストンロッド79を介
してパンチ受け部81が上昇されることになる。また、
ハンドル91を他方向へ回転させると、油圧シリンダ7
7から油圧が抜けて、パンチ受け部81が下降されるこ
とになる。
【0040】なお、油圧発生装置89はスライダ29の
下部にブラケット87を介して取付けた例で説明した
が、支持テーブル5,あるいは回転テーブル33などに
設けても構わない。
【0041】図3,図4および図5に示されているよう
に、前記回転テーブル33上にはパンチ支持装置93が
設けられている。すなわち、回転テーブル33の軸心部
にはパンチ組立体95が挿入可能な穴33Hが形成され
ている。この穴33Hの外周近傍の回転テーブル33の
円周上には適宜な間隔で複数(本実施例では3ヶ)の係
止部材97が設けられている。
【0042】前記パンチ組立体95はパンチガイド9
9,パンチボディ101,ストリッパ用弾性部材103
並びにパンチヘッド105などから構成されている。
【0043】前記回転テーブル33の穴33Hに装着さ
れているリング部材107の外周部には、適宜な間隔で
複数(本実施例では3ヶ)の係合部材109が設けられ
ている。また、前記リング部材107の内周には例えば
90度毎に、パンチガイド99に設けられたキー99K
が装着されている溝111が設けられている。
【0044】上記構成により、パンチ組立体95を逆さ
まにして、図3に示したように回転テーブル33の穴3
3Hに挿入し、パンチヘッド105を前記パンチ受け部
81上に載せる。この状態にしてパンチ支持装置93の
一部であるリング部材107をパンチガイド99に装着
する。その際、パンチガイド99のキー99Kをリング
部材107の溝111に係合させる。リング部材107
を回転せしめて係合部材109が係止部材97に係合し
てパンチ組立体95が図3に示したように回転テーブル
33に支持されることになる。
【0045】この状態において、油圧発生装置89を作
動させると、油圧シリンダ77のピストンロッド79が
上昇することによってパンチ受け部81が上昇する。パ
ンチ組立体95が上昇してパンチガイド99のフランジ
99Fがリング部材107のフランジ面に当接する。さ
らにパンチ受け部81が上昇すると、ストリッパ用弾性
部材103の付勢力に抗してパンチボディ101が上昇
して、図4に示したようにパンチガイド99より突出さ
れることになる。
【0046】この状態において、回転テーブル33を回
転させる。また、カップ状砥石53を回転させながら下
降せしめることによってパンチボディ101の先端部で
あるパンチ刃先の上面が研磨されることになる。
【0047】なお、図4に示したごとく、パンチボディ
101の刃先がパンチガイド99より突出した状態にお
いては、パンチガイド99とパンチボディ101との間
に隙間Sが生じるので、研磨した際に発生する切粉など
がこの隙間Sから内部に侵入しないようにパンチ刃先の
外周にゴムなどの弾性部材Gをカバーするのがよい。パ
ンチ刃先が円形である場合には、スライダ29を左右方
向へ移動せしめてパンチ刃先の側面をカップ状砥石53
の側面に当接せしめた状態で回転テーブル33を回転せ
しめることによってパンチ刃先の側面が研磨されること
になる。
【0048】図6に示されているように、回転テーブル
33の軸心部33Cと、カップ状砥石53の中心53C
とは偏心されており、カップ状砥石53の外周部すなわ
ち半径が回転テーブル33の軸心部33Cよりやや大き
く設定しておくことによって、回転テーブル33の軸心
部33Cにパンチ組立体95または後述するダイをセッ
トすることにより、回転テーブル33の回転と、カッブ
状砥石53の回転並びに昇降動のみによって研磨できる
ものである。
【0049】また、パンチ組立体95におけるパンチボ
ディ101の先端がシャー角を有している場合には、図
7に示したように、シャー角と同じ角度で傾斜面113
Sを有した傾斜プレート113をパンチ受け部81上に
設け、パンチヘッド105を傾斜プレート113の凹部
に装着せしめる。さらに、パンチガイド99のフランジ
99Fが傾斜して装着し、当接する傾斜面107Sを有
したリング部材107を用いることによって、パンチ刃
先が水平に取付けられる。而して、上述した要領によっ
てパンチ刃先の上面並びに側面を研磨することができ
る。
【0050】また、図8に示されているようなパンチ刃
先が角度αのシャー角を有している場合には、前述した
ように傾斜プレート113をパンチ受け部81上に設け
て、シャー角を有した部分を水平にした状態にして、ス
ライダ29を左右方向、図8において矢印方向に往復動
せしめることにより、シャー角を有した先端部分を容易
に研磨させることができる。
【0051】図9,図10に示されているように、パン
チ組立体95にパンチガイド99がなくてパンチボディ
101が外部に露出しているような場合には、図10に
示したパンチ支持治具115を用いてパンチボディ10
1の外周部を把持してリング部材107上に設け、リン
グ部材107の係合部材109を係止部材97に係合せ
しめることによって、支持される。
【0052】パンチ支持治具115は、U字形状のブロ
ックホルダ117を備えており、このブロックホルダ1
17の凹部溝117Gには大きさの異なる複数のV字形
状の係合溝(本実施例では相対向した面に2ヶ)119
1 ,119G2 を備えた支持ブロック119が設けら
れている。またブロックホルダ117の隅には複数の穴
121が形成されており、この穴121にはボルト12
3を挿入して、このボルト123によってブロックホル
ダ117が前記リング部材107に取付けられるように
なっている。
【0053】前記ブロックホルダ117には、凹部溝1
17G内へ支持ブロック119およびパンチ組立体95
のパンチボディ101を締結固定するための締付具12
5が設けられている。すなわち、ブロックホルダ117
の一隅における上下に突出した突出部117Uと117
Dとの間には締付用アーム127の後端がピン129で
回転可能に枢支されている。締付アーム127の先端に
はU字形状の溝131が形成されている。
【0054】前記突出部117U,117Dを有したブ
ロックホルダ127の対向した側には、ピン133で回
動可能な締付ボルト135の後端が枢支されている。こ
の締付ボルト135の先端側にはナット137を螺合せ
しめる雄ねじ部135Nが形成されている。
【0055】上記構成により、ブロックホルダ117の
凹部溝117G内に支持ブロック119を係合せしめる
と共に、この支持ブロック119の係合溝119G1
たは119G2 (図10においては119G2 )にパン
チ組立体95におけるパンチボディ101を当接せしめ
る。この状態において、締付アーム127をピン129
を支点として矢印で示したごとく90度回動せしめる。
【0056】次いで、締付ボルト135をピン133を
支点として矢印で示したごとく90度回動せしめると、
締付ボルト135が締付アーム127の溝131内に係
合される。この状態においてナット137を雄ねじ部1
35Nに沿って締め付けることによって、パンチボディ
101が支持ブロック119に固定される。この状態で
ブロックホルダ117は前記リング部材107に複数の
ボルト123で固定されて図9に示したごとき状態とな
る。
【0057】この状態において、回転テーブル33を回
転せしめると共に、カップ状砥石53を回転せしめなが
ら上方から下方へ下降せしめることによってパンチボデ
ィ101の刃先上面を研磨することができる。また、パ
ンチボディ101の刃先側面を研磨する際には、スライ
ダ29を左右方向へ移動せしめてカップ状砥石53の側
面をパンチボディ101の刃先側面に当接せしめて回転
させることにより行なうことができる。
【0058】図11に示されているように、パンチ組立
体95が大径で重い場合には、作業者がパンチ組立体9
5を手でもって回転テーブル33の穴33Hに挿入する
作業が非常に大変である。そのために、図11に示した
ようなパンチ吊り具139が用いられる。
【0059】すなわち、パンチ吊り具139は半円弧状
のブロックホルダ141を備えており、このブロックホ
ルダ141の内周面にはパンチ組立体95におけるパン
チガイド99のフランジ99Fを嵌合せしめる半円弧状
の溝141Gが形成されている。ブロックホルダ141
の一端にはピン143により回動可能な半円弧状の締付
ホルダ145の一端が枢支されている。この締付ホルダ
145の内周面にもパンチガイド99のフランジ99F
を嵌合せしめる半円弧状の溝145Gが形成されてい
る。
【0060】前記ブロックホルダ141の他端にはピン
147で締付ボルト149の後部が回動可能に枢支され
ている。しかも締付ボルト149にナット151が螺合
されている。一方、前記締付ホルダ145の他端にはU
字状の溝153が形成されている。
【0061】前記ブロックホルダ141上にはほぼ月型
状の支持ブロック155が一体化されており、この支持
ブロック155のほぼ中心部には円柱状の取付ブロック
157が設けられている。この取付ブロック157にあ
けられた穴には引っかけ用ワイヤ159が挿入されてい
る。しかもこの引っかけ用ワイヤ159の両端にはU字
形状の引っかけ部161が設けられている。
【0062】上記構成により、図11に示した大径のパ
ンチ組立体95を作業者が手で持ち上げて図2に示した
下カバー21(作業テーブル兼用)上に載せる。次いで
図11に示したパンチ吊り具139における例えば締付
ホルダ145の溝145Gをパンチボディ99のフラン
ジ99Fに嵌合せしめ、さらにピン143を支点として
ブロックホルダ141を矢印で示したごとく回動せしめ
てブロックホルダ141の溝141Gをパンチボディ9
9のフランジ99Fに嵌合せしめる。さらに締付ボルト
149を溝153に挿入し、ナット151で締付けるこ
とによってパンチ組立体95がパンチ吊り具139に固
定される。
【0063】引っかけ用ワイヤ159の両端に設けられ
ている引っかけ部161を合せて、図1に示したあるフ
ック部57に引っかける。そして昇降スライダ51を上
昇せしめてパンチ吊り具139を上昇せしめるとパンチ
組立体95が一旦宙吊り状態となる。この状態で昇降ス
ライダ51を下降せしめることによってパンチ組立体9
5が回転テーブル33の穴33Hに挿入されてパンチヘ
ッド105がパンチ受け部81上に載せられる。
【0064】この状態でパンチ吊り具139をパンチ組
立体95から外した後、リング部材107が上方からパ
ンチガイド99の外側になるようにセットし、さらにリ
ング部材107の係合部材109を係止部材97に係合
せしめると、図3に示したごとき状態となる。
【0065】この図3に示した状態になった後は、上述
した要領でもって動作せしめることによって、パンチボ
ディ99の刃先上端あるいは側面を研磨することができ
る。パンチ組立体95と対をなすダイ163の上面を研
磨する場合には、図12に示されているように係止部材
97に係合されるダイ用支持治具165が用いられる。
すなわち、ダイ用支持治具165はリング部材167か
らなり、このリング部材167の外周には適宜な間隔で
例えば3個の係合部材169が設けられており、この係
合部材169を前記係止部材97に係合せしめることに
よって係止される。
【0066】リング部材167に段付状の複数の係合溝
167G1 ,167G2 が形成されている。この係合溝
167G1 ,167G2 はダイ163の大きさによって
使いわけられる。
【0067】上記構成により、係合溝167G1 または
167G2 にダイ163を係合せしめた状態において、
回転テーブル33を回転せしめると共に、カップ状砥石
53を回転させながら下降せしめることによってダイ1
63の上面を研磨することができる。
【0068】図13に示したように、ダイ163におけ
る上端肩部163Hのエッジ部の研磨は補助研削アーム
67の先端に設けられた研削工具65によって行なわれ
る。すなわち、補助研削アーム67の後部はロッド17
3にピン175で揺動可能に枢支されている。このロッ
ド173の後部はスライダ29の一隅に立設された支柱
177の上部に水平方向に回動可能に設けられている。
また、ロッド173には補助研削アーム67を支持固定
せしめる支持固定ブロック179が設けられている。
【0069】上記構成により、ダイ163における上面
肩部163Hのエッジ部に研磨加工を行なう場合には、
図13においてダイ163を装着した回転テーブル33
を回転させる。この状態において、2点鎖線に示した退
避位置にある補助研削アーム67のヘッド部67Hを作
業者が手で把んで水平方向へ移動せしめて実線の位置に
位置決めすると共にヘッド部67Hを押下げることによ
って研削工具65でダイ163における上面肩部163
Hのエッジ部に研磨(面取り)が行なわれることにな
る。
【0070】ダイ用支持治具165の別の実施例として
は、図14に示されているように、リング部材167の
上部にフランジ167Fが一体化されており、このフラ
ンジ167Fの上面に十字形状の溝167G1 ,167
2 が形成されている。この溝167G1 の一方側にお
けるフランジ167Fの外周には円弧状のブロックホル
ダ181が複数のボルト183によって取付けられてい
る。
【0071】また、前記溝167G1 の他方側における
フランジ167Fの外周には円弧状の固定ブロック18
5が図示省略の複数のボルトによって取付けられてい
る。固定ブロック185には偏心軸187が装着されて
おり、偏心軸187の上部にはハンドル189が取付け
られている。
【0072】上記構成により、ブロックホルダ181の
内周と固定ブロック185の内周とで形成される円の大
きさとほぼ同じ大きさのダイ163を、ブロックホルダ
181と固定ブロック185との間に装着し、ハンドル
189を回動せしめることによって偏心軸187が回動
して、この偏心軸187によってダイ163が固定され
ることになる。
【0073】この状態において、リング部材167の係
合部材169を回転テーブル33の係止部材97に係合
せしめることによって、ダイ163が回転テーブル33
にセットされることとなる。この状態で回転テーブル3
3を回転せしめると共に、カップ状砥石53を回転させ
ながら下降せしめることによってダイ163の上面が研
磨されることになる。
【0074】ダイ163の大きさがブロックホルダ18
1の内周と固定ブロック185の内周とで形成される円
の大きさより小さい場合には、図14に示した円弧状の
スペーサ191,193の下端に設けられた突起部19
5を前記溝167G1 に係合せしめて、スペーサ19
1,193をそれぞれブロックホルダ181,固定ブロ
ック185の内周に当接せしめる。そしてスペーサ19
1と193との間にダイ163を装着し、偏心軸187
で固定させる。この状態で上述した要領に基づいてダイ
163の上面が研磨されることになる。
【0075】したがって、ダイ163の大きさに応じて
スペーサ191,193を揃えるか、あるいは別のスペ
ーサを付加することによって種々な大きさのダイ163
を装着固定させることができる。
【0076】また、図15に示したように、ダイ163
の大きさが比較的小さい場合には、ダイ支持プレート1
97に複数、例えば5ヶの装着穴197Hを形成せし
め、この装着穴197Hにダイ163を装着固定し、さ
らにダイ支持プレート197を図14に示したブロック
ホルダ181と固定ブロック185の間に装着し偏心軸
187で固定せしめることによって、上述した要領でダ
イ163の上面が研磨される。したがって、この場合に
は複数のダイ163を同時に研磨することができる。
【0077】上記ダイ163によりさらに大きさが小さ
い図15に示したダイ163Aに研磨を行なう場合に
は、アダプタリング部材199をダイ支持プレート19
7の穴197Hに装着すると共にアダプタリング部材1
99にダイ163Aを装着固定することによって研磨加
工を行なうことができる。
【0078】前記工具研削装置1をNC制御せしめる制
御装置201が図2に示した操作盤23に接続されて設
けられている。すなわち、制御装置201は図16に示
されているように、CPU203を備えており、このC
PU203には前記スライダ29を左右方向へ移動せし
めるための駆動モータ205,回転テーブル33を回転
せしめる回転用駆動モータ41,前記カップ状砥石53
を回転せしめる回転用駆動モータ55,昇降スライダ5
1を昇降せしめる昇降用駆動モータ59が接続されてい
る。これら駆動モータ205,回転用駆動モータ41,
回転用駆動モータ55および昇降用駆動モータ59には
それぞれエンコーダが備えられている。また、カップ状
砥石53と前記パンチボディ101またはダイ163の
刃先とによって前記ゲージ板73を挟み込んだ状態を例
えば通電によって検出する接触検出部207が前記CP
U203に接続されている。接触検出部207が作動し
たときにおける昇降用スライダ51の位置を記憶する記
憶部209がCPU203に接続されている。
【0079】前記記憶部209に記憶した昇降用スライ
ダ51の位置を原点位置として昇降用スライダ51の位
置を制御したり、あるいは昇降用スライダ51の作動を
制御する制御部211が前記CPU203に接続されて
いる。さらに、前記CPU203には、被加工物がパン
チ組立体95またはダイ163であることを選択する選
択部213,パンチ組立体95およびダイ163に対応
した加工条件がデータとして予め格納されている加工条
件データ格納部215および選択部213によって選択
されたパンチ組立体95またはダイ163の加工条件を
前記加工条件データ格納部215から取出して前記制御
部211へデータを転送するデータ転送部217が接続
されている。
【0080】上記構成により、パンチ組立体95または
ダイ165のどちらか一方を回転テーブル33上に載置
して固定する。昇降用スライダ51を下降せしめると共
にゲージ板73を回動せしめて待機位置から加工位置へ
位置決めする。而して、カップ状砥石53とパンチ組立
体95またはダイ163の刃先とによってゲージ板73
を挟み込んだ状態を例えば通電によって接触検出部20
7で検出する。
【0081】この接触検出部207で検出された昇降ス
ライダ51の位置が原点位置として記憶部209に記憶
される。前記選択部213で選択されたパンチ組立体9
5またはダイ163を加工条件データ格納部215に取
込ませることによって、加工条件データが指定される。
この加工条件データがデータ転送部217によって制御
部211へ取込まれる。而して、この制御部211でス
ライダ29の駆動モータ205,回転用駆動モータ4
1,回転用駆動モータ55および昇降用駆動モータ59
が制御される。すなわち、スライダ29の左右方向にお
ける移動量と回転テーブル33の回転数、並びに昇降ス
ライダ51の移動量すなわち原点位置まで早送りで、原
点位置通過後は微速で送る移動量、カップ状砥石53の
回転数が制御されてパンチボディ101の刃先上面また
は側面、ダイ163の上面を自動的に研磨加工すること
ができる。
【0082】このように、パンチ組立体95を分解する
ことなくパンチボディ101の刃先をパンチガイド99
より突出せしめて自動的に研磨加工することができる。
またパンチ組立体95およびダイ163の大きさに応じ
てそれぞれの治具を用いることによって簡単かつ容易に
研磨加工することができる。
【0083】図1〜図16で説明した実施例において
は、パンチ組立体95を逆さまにして回転テーブル30
の穴33Hに挿入し、パンチヘッド105をパンチ受け
部81上に載せた後、押圧装置75の油圧シリンダ77
を作動せしめることにより、パンチボデイ101がパン
チガイド99に対して上昇してパンチボテイ101の先
端部であるパンチ刃先が突出されるようになっている。
このような構造では重量のあるパンチ組立体95をセッ
ティングするのでは非間に手間がかかりすぎてしまうた
めに、例えば図17図に示されているような構造とする
ことで対応できるものである。
【0084】すなわち、図17において、回転テーブル
33の下部軸心部には押圧装置75の一部である押圧用
エアシリンダ219が装着されており、この押圧用のエ
アシリンダ219に装着されたピストンロッド221の
上部には凹部状のパンチ受け部81が一体化されてい
る。
【0085】前記押圧用エアシリンダ219の下部には
ロータリジョイント223が設けられている。このロー
タリジョイント223には配管225の一端が接続され
ており、配管225の他端は図示省略のエア源に接続さ
れている。
【0086】また、図17において前記ベッド3内には
前記パンチ受け部81を回転テーブル33上より突出さ
せるためのリフタ用エアシリンダ227が設けられてい
る。このリフタ用エアシリンダ227に装着されたピス
トンロッド229の先端は前記ロータリジョイント22
3の下部に設けられている。前記リフタ用エアシリンダ
227には配管230の一端が接続されており、この配
管230の他端は図示省略のエア源に接続されている。
【0087】前記押圧用エアシリンダ219とリフタ用
エアシリンダ227を作動せしめるための操作用ハンド
ル231が図18に示されているように、ベッド3の手
前側に配置されている。この操作用ハンドル231は、
例えば押圧用エアシリンダ219とリフタ用エアシリン
ダ227が共に作動していない状態のA位置と、押圧用
エアシリンダ219が作動し、リフタ用エアシリンダ2
27が作動していない状態のB位置および押圧用エアシ
リンダ219が作動していないで、リフタ用エアシリン
ダ227が作動している状態のC位置の3位置に切替え
られる。
【0088】上記構成により、パンチ組立体95が特に
重い場合には、操作ハンドル231をA位置からC位置
に切替えて、パンチ受け部81を回転テーブル33より
上方へ突出せしめて、パンチ組立体95を逆さまにして
パンチ受け部81にセットする。パンチ組立体95がパ
ンチ受け部81にセット終了すると、操作ハンドル23
1をC位置からA位置に切替えて、パンチ受け部81を
元の位置に戻してパンチ組立体95を回転テーブル33
内に挿入せしめる共に、回転テーブル33上にあるパン
チ支持装置93にパンチ組立体95を支持せしめる。
【0089】次いで、操作ハンドル231をA位置から
B位置に切替えてパンチ刃先をパンチガイド99より突
出せしめる。この状態において、上述した実施例と同じ
要領でパンチ刃先に研磨加工が行われることとなる。
【0090】このように、パンチ受け部81を回転テー
ブル33より上方へ突出せしめるようにしたことによ
り、パンチ組立体95のセットに手間がかからず簡単な
操作でスピーディに行なうことができる。
【0091】なお、パンチ受け部81は、パンチ組立体
95の種類によって厚さの異なるものに種々差し替るこ
とができる。また、パンチ受け部81を回転テーブル3
3の上方へ突出せしめる手段として、押圧用エアシリン
ダ219およびリフタ用エアシリンダ231の両者を同
時に作動せしめるようにしても構わないものである。
【0092】上述した実施例においては、金型特にダイ
163の上面を研磨する場合に、図12または図14に
示されているような係止部材97に係合されるダイ用支
持治具165を用いた例で説明したが、図19に示され
ているような、ダイ支持治具233を用いて対応するこ
ともできる。
【0093】すなわち、図19において、複数の係合部
材167を備えたリンダ部材167のほぼ中央部にチャ
ック本体235を設け、このチャック本体235には複
数の径方向へ移動し位置決め可能なスクロールチャック
爪237が設けられている。しかも、各スクロールチャ
ック爪237には高さ方向へ複数の段差が設けられてい
る。
【0094】上記構成により、スクロールチャック爪2
37を径方向へ移動せしめることによって、ダイ163
を支持固定されて研磨加工が行われることになる。スク
ロールチャック爪237を径方向へ移動せしめることに
よって、各種の大きさの異なるダイ163を支持固定さ
せることができるものである。
【0095】前記図16で説明した制御装置201が図
2に示した操作盤23に接続されている。この操作盤2
3の一例が図20に示されている。図20に示されてい
るように、操作用に各スイッチが設けられている。
【0096】特に、図20において左側のやや上部に設
けられている原点復帰ボタン239を押すことにより、
カップ状砥石53は例えば20〜30mm下降し、その後
自動的に上昇し、NC原点位置をキャッチし、原点出し
を行なうことができるものである。この原点位置出し操
作は、手動下降ボタンを押し、さらにNC原点ボタンを
押してNC原点を完了させる操作よりもボタン数を少な
くして操作をし易くしたものである。
【0097】パンチ組立体95又はダイ163の位置決
め検出を行なうのに自動の他に手動でも行なえるように
した。すなわち、図20において中央の上部には位置決
め用スイッチ241が設けられている。この位置決め用
スイッチ241の操作により、自動と手動とに切替えら
れるようになっている。
【0098】手動で行なう位置決めの手順としては、位
置決め用スイッチ241を手動にセレクトして切替え、
次いで、ホイル下降ボタン243を押してカップ状砥石
53を高速で加工物(パンチ組立体95あるいはダイ1
63)へ近づけ、近づいた所で図2または図18に示さ
れている操作盤23に備えられた手動ハンドルにて手動
送りさせる。さらに、カップ状砥石53が加工物に接触
した所で位置決めスタートボタン245を押すと共に自
動スタートボタン247を押して自動加工に入るように
したものである。例えば前記ホイル下降ボタン243は
原点復帰ボタン239の下側に、位置決めスタートボタ
ン245はホイル下降ボタン243の下側に、および自
動スタートボタン247は位置決めスタートボタン24
5の下側に設けられている。
【0099】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜の変更を行なうことにより、その
他の態様で実施し得るものである。
【0100】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、この発明によれば、特許請求範囲に記載され
たとおりの構成であるから、パンチボディをパンチ組立
体から分解することなく、パンチの刃先を研磨できる。
また、ダイの上面肩部のエッジ部も容易に研磨できる。
さらに、パンチ,ダイの形状が異なったものでも容易に
治具を用いることによって対応でき、しかも予め組込ん
だ研磨条件の作業モードを選択することによって、容易
かつ自動的に研磨加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施する一実施例の工具研削装置の
側面図である。
【図2】図1における斜視図である。
【図3】図1におけるIII 矢視部の拡大断面で、回転テ
ーブルにパンチ組立体を支持せしめた状態図である。
【図4】図3においてパンチ組立体におけるパンチボデ
ィの刃先をパンチガイドより突出させた状態図である。
【図5】図3においてパンチ組立体を回転テーブルに支
持せしめるパンチ支持装置の斜視図である。
【図6】回転テーブルとカップ状砥石との関係を示した
平面図である。
【図7】パンチボディの刃先先端が傾斜したパンチ組立
体を回転テーブルに支持せしめた状態図である。
【図8】V溝を有したパンチボディの刃先をカップ状砥
石で研磨する状態を示した斜視図である。
【図9】パンチガイドがないパンチ組立体を回転テーブ
ルに支持せしめた状態図である。
【図10】図9においてパンチボディを支持せしめるパ
ンチ支持治具の斜視図である。
【図11】大径のパンチ組立体を吊上げるパンチ吊り具
の斜視図である。
【図12】ダイを回転テーブルに支持せしめた状態の拡
大断面図である。
【図13】ダイの上面肩部のエッジ部を補助研削アーム
の先端に設けた研削工具で研磨する状態を示した斜視図
である。
【図14】ダイを支持せしめるダイ用支持治具の斜視図
である。
【図15】小径のダイを複数装着したダイ支持プレート
の斜視図である。
【図16】工具研削装置を制御せしめる制御装置の構成
ブロック図である。
【図17】パンチ組立体を回転テーブル内にセットする
他の実施例を示した拡大側面断面図である。
【図18】押圧用エアシリンダとリフタ用エアシリンダ
を作動せしめる操作ハンドルを機械の前側に設けた一例
の工具研削装置の斜視図である。
【図19】ダイを支持せしめるダイ支持装置の他の実施
例を示した斜視図である。
【図20】図18に示した操作盤23の一例を示す拡大
正面図である。
【符号の説明】
1 工具研削装置 3 ベッド(基台) 29 スライダ 33 回転テーブル 41 回転用駆動モータ 51 昇降スライダ 53 カップ状砥石(研削工具) 55 回転用駆動モータ 57 フック部 65 研削工具 67 補助研削アーム 73 ゲージ板 75 押圧装置 89 油圧発生装置 93 パンチ支持装置 95 パンチ組立体 97 係止部材 99 パンチガイド 101 パンチボディ 109 係合部材 115 パンチ支持治具 139 パンチ吊り具 163 ダイ 165 ダイ用支持治具 201 制御装置 207 接触検出部 209 記憶部 211 制御部 213 選択部 215 加工条件データ格納部 217 データ転送部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】前記押圧装置に、セットされたパンチ組立
を上下動せしめるリフタ装置を備えてなること、前記
押圧装置は、パンチ組立体の弾性部材に抗してパンチボ
ディを押圧する状態と、パンチ支持装置に対してパンチ
組立体を着脱する位置に支持する状態とに作動状態を切
換可能に設けてなること、また、前記パンチ支持装置は
回転テーブルに対して着脱可能なリング状のフランジ部
材を備えてなり、このフランジ部材がパンチ組立体にお
けるパンチガイドのフランジ部と当接する当接面は、前
記回転テーブルの軸心に対して傾斜した傾斜面であるこ
とが望ましい。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台に左右方向へ移動可能に支持された
    スライダに回転テーブルを回転可能に設け、この回転テ
    ーブルに装着した被加工物を研削する研削工具を前記回
    転テーブルの軸方向に離隔した位置に回転自在かつ上記
    軸方向へ移動自在に設けてなることを特徴とする工具研
    削装置。
  2. 【請求項2】 前記研削工具を、回転テーブルのほぼ中
    央部まで外周がかかる円板状の砥石とし、回転テーブル
    の軸心に対して偏心した位置に設け、前記回転テーブル
    上に被加工物をほぼ中央部に固定可能に設けてなること
    を特徴とする請求項1記載の工具研削装置。
  3. 【請求項3】 パンチガイドとパンチボディとストリッ
    パ用弾性部材とを備えてなるパンチ組立体を支持するパ
    ンチ支持装置を回転テーブルに設け、このパンチ支持装
    置に、前記ストリッパ用弾性部材に抗してパンチガイド
    からパンチボディの先端を突出せしめるための押圧装置
    を備えてなることを特徴とする請求項1記載の工具研削
    装置。
  4. 【請求項4】 被加工物の適宜位置へ接触可能な研削工
    具を先端部に備えた補助研削アームを基台またはスライ
    ダに装着して設け、この補助研削アームを、前記研削工
    具が被加工物に接触する位置と被加工物から離反した位
    置とへ位置変更自在に設けてなることを特徴とする請求
    項1記載の工具研削装置。
  5. 【請求項5】 前記回転テーブルに装着した被加工物の
    先端部と研削工具との間に侵入可能かつ前記被加工物の
    先端部から離反した位置へ退避可能なゲージ板を、スラ
    イダあるいは基台に装着してなることを特徴とする請求
    項1記載の工具研削装置。
  6. 【請求項6】 前記押圧装置を上下動せしめるリフタ装
    置を備えてなることを特徴とする請求項3記載の工具研
    削装置。
  7. 【請求項7】 前記押圧装置は、パンチ組立体の弾性部
    材に抗してパンチボディを押圧する状態と、パンチ支持
    装置に対してパンチ組立体を着脱する位置に支持する状
    態とに作動状態を切換可能に設けてなることを特徴とす
    る請求項3記載の工具研削装置。
  8. 【請求項8】 前記パンチ支持装置は回転テーブルに対
    して着脱可能なリング状のフランジ部材を備えてなり、
    このフランジ部材がパンチ組立体におけるパンチガイド
    のフランジ部と当接する当接面は、前記回転テーブルの
    軸心に対して傾斜した傾斜面であることを特徴とする請
    求項3記載の工具研削装置。
  9. 【請求項9】 基台に左右方向へ移動可能に支持された
    スライダに回転テーブルを回転可能に設け、この回転テ
    ーブルに装着した被加工物の上端面を研削する研削工具
    を回転自在に支承した昇降スライダを上下動自在に設
    け、この昇降スライダに、前記回転テーブルに対して着
    脱交換すべき被加工物を吊下げ可能なフック部を備えて
    なることを特徴とする工具研削装置。
  10. 【請求項10】 基台に左右方向へ移動可能に支持さ
    れ、かつ回転テーブルを回転自在に備えた第1スライダ
    と、上記回転テーブルに装着した被加工物を研削するた
    めの研削工具を回転自在に支承し、かつ上記回転テーブ
    ルの軸心と平行な方向へ移動可能な第2スライダと、上
    記研削工具と前記被加工物との間に進退可能なゲージ板
    と、上記研削工具と前記被加工物とによって前記ゲージ
    板を挟み込んだ状態を検出する接触検出部と、この接触
    検出部が作動したときにおける前記第2スライダの位置
    を記憶する記憶部と、この記憶部に記憶した第2スライ
    ダの位置を原点位置として第2スライダの位置を制御す
    る制御部と、を備えてなることを特徴とする工具研削装
    置。
  11. 【請求項11】 基台に左右方向へ移動可能に支持さ
    れ、かつ回転テーブルを回転自在に備えた第1スライダ
    と、上記回転テーブルに装着した被加工物を研削するた
    めの研削工具を回転自在に支承し、かつ上記回転テーブ
    ルの軸心と平行な方向へ移動可能な第2スライダと、こ
    の第2スライダの作動を制御する制御部と、前記被加工
    物がパンチまたはダイであることを選択するパンチ,ダ
    イの選択部と、パンチおよびダイに対応した加工条件が
    データとして予め格納されている加工条件データ格納部
    と、前記選択部によって選択されたパンチまたはダイの
    加工条件を前記加工条件データ格納部から取出して前記
    制御部へデータを転送するデータ転送部と、を備えてな
    ることを特徴とする工具研削装置。
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