JPH0671148A - ポリイミド分離膜 - Google Patents

ポリイミド分離膜

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JPH0671148A
JPH0671148A JP26644692A JP26644692A JPH0671148A JP H0671148 A JPH0671148 A JP H0671148A JP 26644692 A JP26644692 A JP 26644692A JP 26644692 A JP26644692 A JP 26644692A JP H0671148 A JPH0671148 A JP H0671148A
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健一 岡本
Hidetoshi Kita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、炭酸ガス等気体透過性能の優れたポ
リイミド分離膜、さらには有機液体の分離にも好適に使
用できる化学的に安定なポリイミド分離膜を提供するこ
とにある。 【構成】本発明は、ポリイミドの主鎖骨格にポリオキシ
アルキレン構造単位を有するポリイミド分離膜に関す
る。更に詳しくは、芳香族テトラカルボン酸と、ハード
セグメントとしての芳香族ジアミンおよびソフトセグメ
ントとしての脂肪族ジアミンとのブロック共重合体から
なるポリイミド分離膜に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミドの主鎖骨格
にポリオキシアルキレン構造単位を有するポリイミド分
離膜に関する。更に詳しくは、本発明は、芳香族テトラ
カルボン酸と、ハードセグメントとしての芳香族ジアミ
ンおよびソフトセグメントとしての脂肪族ジアミンとの
ブロック共重合体からなるポリイミド分離膜に関するも
のである。
【0002】本発明のポリイミド分離膜は、気体混合物
の分離膜として広く適用できるが、二酸化炭素(炭酸ガ
ス)の選択透過性に優れているので、炭酸ガス含有気体
混合合物、例えば炭酸ガスと窒素ガス、酸素ガス等を含
む混合ガスから炭酸ガスを分離するガス分離膜として好
適である。また、本発明のポリイミド分離膜は、有機溶
剤に対して膜が膨潤したりせず、優れた耐久性を有して
おり、有機液体の選択透過性、例えばベンゼンやアセト
ンとシクロヘキサンを含む系においてベンゼンやアセト
ンの選択透過性が優れているので、浸透気化法及び蒸気
透過法による有機液体の分離膜として好適である。
【0003】
【従来の技術】ポリイミドは、化学的、熱的、機械的耐
久性等において優れているため、すでに種々の反復単位
を有するポリイミドが提案され、分離膜としての利用が
進められている。例えば、特公昭55−41802号公
報には、主鎖骨格のまわりの自由回転を拘束するため
に、リジッドなポリイミド骨格に置換基を導入したポリ
イミド分離膜が開示されている。特公昭62−5261
2号公報、特公昭63−55974号公報等には、ビフ
ェニルテトラカルボン酸を主成分としたテトラカルボン
酸と芳香族ジアミンとからなるポリイミド分離膜が開示
されている。また、特開平1−261421号公報、特
開平2−2857号公報、特開平3−65228号公
報、特開平4−110029号公報等には、ジアミン成
分として種々の置換基を有する芳香族ジアミンを用いた
ポリイミド分離膜が開示されている。これら公報に開示
のポリイミド分離膜は、いずれも芳香族テトラカルボン
酸と芳香族ジアミンの種類を変えることによって、分離
性能の改良を試みている。
【0004】またこれらとは別に、多孔膜にポリエチレ
ングリコールを含浸させたり、他のポリマーとブレンド
して製膜した分離膜についての提案がある。例えば、ジ
ャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・サイエンス,
第27巻2387〜2393頁(1982)には、ニト
ロセルロースとポリエチレングリコールとのブレンド膜
についての研究報告が記載され、ポリエチレングリコー
ルが多くなるにつれて炭酸ガスの透過性が向上した旨記
載されている。しかしながら、含浸膜やブレンド膜は、
膜の安定性に欠けるという難点がある。例えば水分を多
く含むガスに適用した場合膜が膨潤し、ポリエチレング
リコールが脱離したり、パーベパレーション法で有機液
体を分離する場合に適用すると膜の化学的安定性に問題
が生じたりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の難点
を改善でき、炭酸ガス等気体透過性能の優れたポリイミ
ド分離膜、さらにはベンゼン、アセトン、シクロヘキサ
ンのような蒸留では分離しにくい有機液体の分離にも好
適に使用できる化学的に安定なポリイミド分離膜を提供
することにある。また本発明は、ジアミン成分として芳
香族ジアミンとともに脂肪族のポリオキシアルキレンジ
アミンを用い、ポリイミドの主鎖骨格にポリオキシアル
キレン構造単位を導入した、親水性ポリエーテル連続相
と疎水性のポリミド分散相からなるミクロ相分離構造を
とる共重合体のポリイミド分離膜を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
【化4】 〔但し、式中のAは芳香族テトラカルボン酸に基く4価
の芳香族残基で、B1は芳香族ジアミンに基く2価の芳
香族残基である。〕で示される反復単位(1)および一
般式(2)
【化5】 〔但し、式中のAは芳香族テトラカルボン酸に基く4価
の芳香族残基で、B2は一般式(3)
【化6】 (但し、式中のRは水素またはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基などの低級アルキル基で、nは1〜
5、mは2〜6000の整数である。)で示される脂肪
族ジアミンに基く2価の脂肪族残基である。〕で示され
る反復単位(2)の共重合体で構成されてなるポリイミ
ド分離膜に関する。
【0007】本発明において、一般式(1)および
(2)の芳香族テトラカルボン酸としては、ビフェニル
テトラカルボン酸類、例えば3,3’,4,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸やその酸無水物、エステルな
ど、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸
やその酸無水物、エステルなど;ビス(ジカルボキシフ
ェニル)プロパン類、例えば2,2−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)プロパンやその酸無水物、エステ
ルなど、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパンやその酸無水物、エステル
など;ピロメリット酸類、例えばピロメリット酸やその
酸無水物、エステルなど;ベンゾフェノンテトラカルボ
ン類、例えば3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸やその酸無水物、エステルなど、2,3,
3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその酸
無水物、エステルなど;ビス(ジカルボキシフェニル)
スルホン類、例えばビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホンやその酸無水物、エステルなど;ビス(ジ
カルボキシフェニル)エーテル類、例えばビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテルやその酸無水物、エ
ステルなどを挙げることができる。これらのなかでも、
ビフェニルテトラカルボン酸類、ピロメリット酸類、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン類は好適である。芳香族テ
トラカルボン酸は1種類でも、また複数併用されていて
もよく、また置換基を有するものでもよい。
【0008】本発明において、一般式(1)の芳香族ジ
アミンとしては、ベンゼン環を一個及び又は二個以上有
する芳香族ジアミン化合物が使用される。具体的には、
例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
4’− ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメト
キシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのジ
フェニルエーテル系化合物;4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
2,2’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジア
ミノジフェニルメタンなどのジフェニルメタン系化合
物;4,4’−ジアミノビベンジル、4,4’−ジアミ
ノ−2,2’−ジメチルビベンジルなどのビベンジル化
合物;4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−
ジアミノベンゾフェノン、2,2’−ジアミノベンゾフ
ェノンなどのベンゾフェノン系化合物;2,2−ビス
(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−
(4’−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンなどの
2,2−ビス(フェニル)プロパン系化合物;3,3’
−ジメチルベンチジン、3,3’−ジメトキシベンチジ
ンなどのベンチジン系化合物;3,3’−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルホンなどのジアミノジフ
ェニルスルフィド系化合物;o−、m−,p−フェニレ
ンジアミンなどのフェニレンジアミン系化合物;3,5
−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノ安息香酸、2,
3−ジアミノ安息香酸などのジアミノ安息香酸系化合
物;2,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリ
ジン、2,3−ジアミノピリジンなどのジアミノピリジ
ン系化合物などを挙げることができる。これらの芳香族
ジアミンは1種類でも、また複数併用されてもよい。
【0009】本発明において、一般式(2)のB2で示
される一般式(3)の脂肪族ジアミンは、ポリイミドの
主鎖骨格にポリオキシアルキレン構造単位を導入し、親
水性のポリエーテル連続相を形成させるために用いられ
る。一般式(3)においてnの数があまり大きいと選択
透過性の改善効果が十分でなくなるので、nは1〜5、
好ましくは1〜3が、またmの数があまり大きくなる
と、製膜性が悪くなったり、熱的、機械的耐久性も悪く
なるので一般にはmは2〜6000、好ましくは5〜1
000のものが好適に使用される。
【0010】本発明において、前記脂肪族ジアミンの具
体例としては、例えばビス(3−アミノプロピル)−ポ
リオキシエチレン、ビス(3−アミノプロピル)−ポリ
オキテトラメチレン、両末端にアミノ基を有するポリプ
ロピレンオキシドやポリメチレンオキシド、ビス(3−
アミノフェノキシ)ポリオキシエチレンなどを挙げるこ
とができる。
【0011】本願発明において、反復単位(1)と反復
単位(2)との割合は、特に制限されないが、反復単位
(2)の量が少なすぎると選択透過性の改善効果が十分
でなく、またあまり多すぎると熱的、機械的耐久性が悪
くなる傾向があるので、反復単位(1)と反復単位
(2)との割合は、反復単位(1)5〜50重量%、反
復単位(2)95〜50重量%、好ましくは反復単位
(1)10〜30重量%、反復単位(2)90〜70重
量%の範囲が好適である。
【0012】本願発明のポリイミド分離膜は、前記芳香
族テトラカルボン酸と芳香族ジアミンと脂肪族ジアミン
とから得られたポリアミック酸溶液、またはポリイミド
の有機溶媒溶液を製膜用ドープ液として使用し、そのド
ープ液から薄膜を形成して溶媒を除去し、固化する乾燥
工程を主体にして製膜する乾式製膜法、あるいはドープ
液から形成した薄膜を凝固液と接触凝固させて製膜する
湿式製膜法等によって製造でき、平膜状、中空糸状など
種々の形状のポリイミド分離膜にすることができる。
【0013】本願発明のポリイミド分離膜の好適な製造
法の1例を、ポリアミック酸溶液から製造する場合と、
ポリイミドの有機溶媒溶液から製造する場合とについ
て、次に具体的に示す。
【0014】〔ポリアミック酸溶液からの製造法〕芳香
族テトラカルボン酸と略等モルのジアミン成分(芳香族
ジアミンと脂肪族ジアミン)とを有機極性溶媒中で、約
100℃以下、好ましくは60℃以下の温度で重合して
ポリアミック酸を製造する。次いで得られたポリアミッ
ク酸の有機極性溶媒溶液(ポリマー濃度:約3〜30重
量%)を製膜用ドープ液として使用し、約10〜100
℃の温度の基材上に塗布又は流延してドープ液から薄膜
を形成し、次いで薄膜から溶媒を蒸発除去するととも
に、次第に加熱・昇温してポリアミック酸のアミドーイ
ミド結合をイミド環化すると前記一般式(1)および
(2)で示した反復単位(1)及び反復単位(2)を有
するポリイミドが得られる。反復単位(1)と反復単位
(2)の割合は、芳香族ジアミンと脂肪族ジアミンとの
使用割合を変えることによって自由に調節することがで
きる。次にこれを約150〜350℃のポリイミドが溶
融しない温度で十分加熱して乾燥・熱処理すると目的の
ポリイミド分離膜が得られる。なお、重合の際の有機極
性溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルフォキシドなどが挙げられる。
【0015】〔ポリイミドの有機溶媒溶液からの製造
法〕芳香族テトラカルボン酸と略等モルのジアミン成分
(芳香族ジアミンと脂肪族ジアミン)とを、フエノール
系化合物の有機溶媒中で約120℃以上、好ましくは1
40〜250℃の温度で一段階で重合及びイミド化する
と反復単位(1)及び反復単位(2)を有するポリイミ
ドの有機溶媒溶液が得られる。次いでこの有機溶媒溶液
(ポリマー濃度:約3〜30重量%)を製膜用ドープ液
として使用し、約30〜100℃の温度の基材上に塗布
又は流延してドープ液から薄膜を形成し、次いで薄膜か
ら溶媒を蒸発除去する。次いで150〜400℃の温
度、特に170〜350℃のポリイミドが溶融しない温
度で十分に乾燥・熱処理すると目的のポリイミド分離膜
が得られる。なお、フェノール系化合物の有機溶媒とし
ては、例えばフェノール、o−,m−,p−クレゾー
ル、3,5−キシレノールなどや、3−クロルフェノー
ル、4−クロルフェノール、3−ブロムフェノール、4
−ブロムフェノール、2−クロル−4−ヒドロキシトル
エン、3−クロル−5−ヒドロキシトルエンなどのハロ
ゲン化フェノールを挙げることができ、これらは前記N
−メチル−2−ピロリドンなどと併用してもよい。
【0016】本願発明の反復単位(1)及び反復単位
(2)を有するポリイミド分離膜は、これをプラズマ処
理して使用してもよい。プラズマ処理は、一般には0.
05〜5Torrの圧力、1〜100Wの放電出力で1
〜60分間行われる。プラズマ処理すると、分離度(分
離係数)が向上する。
【0017】本願発明の反復単位(1)及び反復単位
(2)を有するポリイミド分離膜は、脂肪族ジアミンに
由来する親水性のポリエーテル連続相と芳香族ジアミン
に由来する疏水性のポリイミド分散相からなるミクロ相
分離構造をとっており、透過は主としてゴム状態のポリ
エーテル相を通って起こり、ガラス状態のポリイミド分
散相は主として膜の耐溶剤性、耐熱性の保持に寄与して
いる。
【0018】
【実施例】次に実施例及び比較例を示し、本願発明を説
明する。各例において、気体透過係数は、膜面積14.
65cmのステンレス製のセルに分離膜を設置し、水
素ガス、炭酸ガス、酸素ガス、窒素ガス、メタンガス
を、2kg/cm〜5kg/cmの圧力に加圧して
供給し、透過側を減圧して25℃又は35℃で分離膜を
透過してくるガス量を圧力センサーで測定し、各ガスの
気体透過係数を次の式で算出した。また透過係数比は、
各ガスの気体透過係数の比で示した。
【0019】
【式1】
【0020】また、各例において、浸透気化分離性能
は、次の方法で測定した。膜面積22cmのステンレ
ス製のセルに分離膜を設置し、ベンゼン−シクロヘキサ
ンまたはアセトン−シクロヘキサン混合物を供給し、透
過側を減圧して、透過物を液体窒素でトラップして透過
重量及び透過組成を測定した。透過組成はガスクロマト
グラフで決定した。
【0021】実施例1 窒素気流中、室温下に、3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物(以下、BPDAと略記)
1.16gを、ジメチルアセトアミド(以下、DMAc
と略記)30.7gに溶解した。次いでこれに、ビス
(3−アミノプロピル)−ポリオキシエチレン(分子量
1150,以下、PEO2と略記)1.8gを加えて1
時間攪拌後、3,5−ジアミノ安息香酸(以下、DAB
Aと略記)0.09gを加え、さらに4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル(以下、ODAと略記)を0.3
6g加えて24時間攪拌し、ポリマー濃度15重量%の
ポリアミック酸溶液を得た。ポリアミック酸溶液は、こ
れを濾過して、テフロン製シャーレに流延し、80℃で
4時間乾燥し、次いで200℃で20時間真空下で熱処
理して、共重合ポリイミド膜を得た。この膜は、−45
℃と241℃の二つにガラス転移点(Tg)を有し、ミ
クロ相分離構造をとっていた。このことは透過電子顕微
鏡観察からも確認された。この膜を用いて、気体透過性
能テストを行った。その結果を第1表に示す。
【0022】実施例2 実施例1のPEO2を、ビス(3−アミノプロピル)−
ポリオキシエチレン(分子量2430,以下、PEO3
と略記)にかえたほかは、実施例1と同様にして、ポリ
マー濃度15重量%のポリアミック酸溶液を得た後、実
施例1と同様にして共重合ポリイミド膜を得た。この膜
は、−56℃と249℃の二つにガラス転移点(Tg)
を有し、ミクロ相分離構造をとっていた。このことは透
過電子顕微鏡観察からも確認された。この膜を用いて、
気体透過性能テストを行った。その結果を第1表に示
す。
【0023】実施例3 実施例1のPEO2の代わりに、ビス(3−アミノプロ
ピル)−ポリオキシテトラメチレン(分子量2220,
以下、PTHFと略記)を用いたほかは、実施例1と同
様にして、ポリマー濃度15重量%のポリアミック酸溶
液を時た後、実施例1と同様にして共重合ポリイミド膜
を得た。この膜は、−93℃と245℃の二つにガラス
転移点(Tg)を有し、ミクロ相分離構造をとってい
た。このことは透過電子顕微鏡観察からも確認された。
この膜を用いて、気体透過性能テストを行った。その結
果を第1表に示す。
【0024】実施例4 実施例1のPEO2の代わりに、両末端にアミノ基を有
するポリプロピレンオキシド(分子量2000,以下、
PPOと略記)を用いたほかは、実施例1と同様にし
て、ポリマー濃度15重量%のポリアミック酸溶液を得
た後、実施例1と同様にして共重合ポリイミド膜を得
た。この膜は、−57℃と245℃の二つにガラス転移
点(Tg)を有し、ミクロ相分離構造をとっていた。こ
のことは透過電子顕微鏡観察からも確認された。この膜
を用いて、気体透過性能テストを行った。その結果を第
1表に示す。
【0025】実施例5 窒素気流中、室温下に、2,2−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(以
下、6FDAと略記)1.95gを、DMAc23.7
gに溶解した。次いでPEO3を2.39gを加えて1
時間攪拌後、DABAを0.118g加え、さらにOD
Aを0.479g加えて4時間攪拌した。次いでDMA
cで希釈し、ポリマー濃度を10重量%に調整した後、
トリエチルアミン2.4mlと無水酢酸1.6mlを加
えて1.5時間攪拌し、50℃に昇温して1時間攪拌し
た。次いでこの溶液をイソプロピルアルコール500m
lに滴下後、イソプロピルアルコールで洗浄し、減圧乾
燥して共重合ポリイミド粉末を得た。ポリイミド粉末
は、これを塩化メチレンに溶解してポリマー濃度7重量
%の溶液にして濾過した後、テフロン製シャーレに流延
し、室温で24時間乾燥し、次いで150℃で3時間真
空下で熱処理して共重合ポリイミド膜を時た。この膜を
用いて、気体透過性能テストを行った。その結果を第1
表に示す。
【0026】実施例6 窒素気流中、室温下に、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと略
記)3.21gを、DMAc52.2gに溶解した。次
いでPTHFを4.5g加えて1時間攪拌した後、DA
BAを0.3gおよびODAを1.2g加え、24時間
攪拌してポリマー濃度15重量%のポリイミド前駆体
(ポリアミック酸)溶液を得た。ポリアミック酸溶液
は、これを濾過した後、テフロン製シャーレに流延し、
80℃で4時間乾燥し、次いで200℃で20時間真空
下で熱処理して共重合ポリイミド膜を得た。この膜は、
−87℃と237℃の二つにガラス転移点(Tg)を有
し、ミクロ相分離構造をとっていた。このことは透過電
子顕微鏡観察からも確認された。この膜を用いて、ベン
ゼン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法による分離
テストを行った。その結果を第2表に示す。
【0027】実施例7 実施例6で得られた共重合ポリイミド膜に、500W水
銀灯を用い紫外線を1時間照射した。この膜を用いて、
ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法による
分離テストを行った。その結果を第2表に示す。
【0028】実施例8 実施例6で得られた共重合ポリイミド膜を真空度0.1
Torr,放電出力50Wのアルゴンプラズマで30分
間処理した。この膜を用いて、ベンゼン−シクロヘキサ
ン混合溶液の浸透気化法による分離テストを行った。そ
の結果を第2表に示す。
【0029】実施例9〜13 実施例6のBTDAの代わりにBPDAを、またPTH
Fの代わりにPPO、ビス(3−アミノプロピル)−ポ
リオキシエチレン(分子量527,以下、PEOlと略
記)、PEO2、PEO3、またはビス(3−アミノプ
ロピル)−ポリオキシエチレン(分子量8900、以
下、PEO4と略記)を用いたほかは、実施例6と同様
にして、ポリマー濃度15重量%のポリイミド前駆体
(ポリアミック酸)溶液を得た後、実施例6と同様に製
膜して共重合ポリイミド膜を得た。この膜を用いて、ベ
ンゼン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法による分
離テストを行った。その結果を第2表に示す。
【0030】実施例14〜16 実施例10〜12と同様の共重合ポリイミド膜を用い、
アセトン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法による
分離性能テストを行った。その結果を第3表に示す。
【0031】実施例17 実施例10で得られた共重合ポリイミド膜を真空度0.
1Torr,放電出力50Wのアルゴンプラズマで30
分間処理した。この膜を用いて、アセトン−シクロヘキ
サン混合溶液の浸透気化法による分離テストを行った。
その結果を第3表に示す。
【0032】比較例1〜3 ジアミンとして、ODAのみを用いたほかは、実施例1
と同様にしてBPDAとODAとからポリイミド膜を得
た。この膜を用いて、気体透過性能テストを行った(比
較例1)。その結果を第1表に示す。また、この膜を用
いて、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法
による分離テストを行った(比較例2)。その結果を第
2表に示す。また、この膜を用いて、アセトン−シクロ
ヘキサン混合溶液の浸透気化法による分離テストを行っ
た(比較例3)。その結果を第3表に示す。
【0033】比較例4〜5 ジアミンとして、ODAのみを用いたはかは、実施例5
と同様にして6FDAとODAとからポリイミド膜を得
た。この膜を用いて、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶
液の浸透気化法による分離テストを行った(比較例
4)。その結果を第2表に示す。また、この膜を用い
て、アセトン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法に
よる分離テストを行った(比較例5)。その結果を第3
表に示す。
【0034】比較例6〜8 ジアミンとして、ODAのみを用いたはかは、実施例6
と同様にしてBTDAとODAとからポリイミド膜を得
た。この膜を用いて、気体透過性能テストを行った(比
較例6)。その結果を第1表に示す。また、この膜を用
いて、ベンゼン−シクロヘキサン混合溶液の浸透気化法
による分離テストを行った(比較例7)。その結果を第
2表に示す。また、この膜を用いて、アセトン−シクロ
ヘキサン混合溶液の浸透気化法による分離テストを行っ
た(比較例8)。その結果を第3表に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/74 A 7199−3B

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 〔但し、式中のAは芳香族テトラカルボン酸に基く4価
    の芳香族残基で、B1は芳香族ジアミンに基く2価の芳
    香族残基である。〕で示される反復単位(1)および一
    般式(2) 【化2】 〔但し、式中のAは芳香族テトラカルボン酸に基く4価
    の芳香族残基で、B2は一般式(3) 【化3】 (但し、式中のRは水素またけ低級アルキル基で、nは
    1〜5、mは2〜6000の整数である。)で示される
    脂肪族ジアミンに基く2価の脂肪族残基である。〕で示
    される反復単位(2)の共重合体で構成されてなるポリ
    イミド分離膜。
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