JP3116976B2 - ポリイミド分離膜 - Google Patents
ポリイミド分離膜Info
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Description
成分と水酸基を有する芳香族ジアミン成分とを重合及び
イミド化して得られる、特定の繰り返し単位を有する芳
香族ポリイミドで構成されてなるガス分離膜に関する。
本発明の分離膜は、気体分離、例えばメタンとヘリユウ
ム、メタンと水素、酸素と窒素等の分離に効果的である
が、そのほか精製等の用途にも利用可能である。
度等が優れているため、すでに種々の繰り返し単位を有
する芳香族ポリイミドが提案され、分離膜としての利用
が進めらている。例えば、特公昭55−41802号公
報には、主鎖骨格のまわりの自由回転を拘束するため
に、リジッドなポリイミド骨格に置換基を導入したポリ
イミド分離膜が開示されていれる。特公昭62−526
12号公報、特公昭63−55974号公報、特公昭6
1−553086号公報等には、ビフェニルテトラカル
ボン酸類を主成分としたテトラカルボン酸成分と芳香族
ジアミン成分とから得られたポリイミド分離膜が開示さ
れていれる。
3−65214号公報、特開昭63−123420号公
報等には、種々のテトラカルボン酸成分とアルキル基、
ニトロ基、ハロゲン等種々の置換基を有する芳香族ジア
ミン成分とから得られたポリイミド分離膜が開示されて
いれる。これら公報で提案のポリイミドの分離膜は、そ
れなりの特徴、分離性を有している。
用すると、透過速度の高い膜では目的とする気体の分離
度が低下し、逆に分離度の高い膜は透過度が低い傾向に
あるため、使用目的に応じた分離膜の使い分けが要求さ
れると共に、透過度と分離度とのバランスがとれた膜の
開発が強く望まれている。
を抑制しながら、分離度を高めることができる膜を開発
することを目的として、鋭意研究を行った。その結果、
ジアミン成分として芳香環に水酸基を有し、芳香環がメ
チレン基で連結されている芳香族ジアミンを使用した膜
は、特にメタンとヘリュウムとの分離度が著しく高く、
またメタンと水素、酸素と窒素、メタンと炭酸ガス等に
おいても優れた分離度を示すことを知見し、本発明に至
った。
一般式(1)で示される繰り返し単位を有する芳香族ポ
リイミドで構成されてなるポリイミド分離膜に関する。
ビス(ジカルボキシフェニル)プロパン、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、ビス(ジカルボ
キシフェニル)スルホン、および、ビス(ジカルボキシ
フェニル)エーテルからなる群から選ばれたテトラカル
ボン酸成分の4価の芳香族残基を示す。)
Rのテトラカルボン酸成分としては、ビフェニルテトラ
カルボン酸類、例えば3,3’,4,4’-ビフェニル
テトラカルボン酸やその酸無水物、エステルなど、2,
3,3’,4’-ビフェニルテトラカルボン酸やその酸
無水物、エステルなど、ビス(ジカルボキシフェニル)
プロパン類、例えば2,2-ビス(3,4-ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパンやその酸無水物、エ
ステルなど、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニ
ル)プロパンやその酸無水物、エステルなど、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸類、例えば3,3’,4,4’
-ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその酸無水物、エ
ステルなど、2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸やその酸無水物、エステルなど、ピロメリ
ット酸類、例えばピロメリット酸やその酸無水物、エス
テルなど、ビス(ジカルボキシフェニル)スルホン、例
えば、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン
類やその酸無水物、エステルなど、ビス(ジカルボキシ
フェニル)エーテル類類、例えば、ビス(3,4-ジカ
ルボキシフェニル)エーテルやその酸無水物、エステル
など、からなる群から選ばれたテトラカルボン酸成分で
ある。
ビフェニルテトラカルボン酸類は、メタンとヘリュウム
との分離度が極めて高く、また、ビス(ジカルボキシフ
ェニル)プロパン類は、メタンとヘリュウムとの分離度
とともにメタンと炭酸ガスとの分離度も極めて高く、ヘ
リュウム、水素の透過度も優れているので、テトラカル
ボン酸成分としてこれらは特に好適である。また、これ
らテトラカルボン酸成分は、1種類でも複数種併用され
ていてもよい。
ヒドロキシジアミノジフェニルメタンとしては、3,
3’−ジヒドロキシ−4、4’−ジアミノジフェニルメ
タン、2,3’−ジヒドロキシ−4、4,−ジアミノジ
フェニルメタン、2,2’−ジヒドロキシ−4、4’−
ジアミノジフェニルメタンを挙げることができる。
質的にジヒドロキシジアミノジフェニルメタンである
が、その一部は他の芳香族ジアミンであってもよい。他
の芳香族ジアミンを併用する場合、その量は20モル%
以下にするのが適当である。他の芳香族ジアミンの具体
例としては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル、3,3’−ジメトキシ−ジアミノジフ
ェニルエーテルなどのジアミノジフェニルエーテル系化
合物、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’
−ジアミノビフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノビフェニルメタン、2,2’−ジフ
ルオロ−4,4’−ジアミノビフェニルメタン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルメタ
ン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェ
ニルメタンなどのジアミノビフェニルメタン系化合物、
3,7−ジアミノ−2,8−ジメチル−ジベンゾチオフ
ェン、2,8−ジアミノ−3,7−ジメチル−ジベンゾ
チオフェン、3,7−ジアミノ−2,6−ジメチル−ジ
ベンゾチオフェンなどのジアミノジベンゾチオフェン系
化合物、3,7−ジアミノ−2,8−ジメチル−ジフェ
ニレンスルフォン、3,7−ジアミノ−2,8−ジエチ
ル−ジフェニレンスルフォン、3,7−ジアミノ−2,
8−ジメトキシ−ジフェニレンスルフォン、2,8−ジ
アミノ−3,7−ジメチル−ジフェニレンスルフォンな
どのジアミノジフェニレンスルフォン系化合物、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベ
ンゾフェノンなどのジアミノベンゾフェノン系化合物、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−アミノフェニル)プロパンなどのビス(ア
ミノフェニル)プロパン系化合物を挙げることができ
る。
分離膜は、芳香族テトラカルボン酸成分と、芳香族ジア
ミン成分のジヒドロキシジアミノジフェニルメタンとか
ら、従来公知のポリイミド分離膜の製法、例えば特公平
3−8818号公報に記載の方法と同様の方法で製造す
ることができる。
ボン酸成分と芳香族ジアミン成分とを、略等モル、有機
極性溶媒中に溶解させ、約100℃以下、特に60℃以
下の温度で重合してポリアミック酸にし、このポリアミ
ック酸溶液をドープ液として使用し、基材上に塗布また
は流延して薄膜を形成させ、加熱、昇温しながら溶媒を
徐々に除去するとともに、アミド−酸結合をイミド化
し、次いで150〜350℃の温度で乾燥・熱処理する
方法、芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン
成分とを、略等モル、フエノール系溶媒中、約140℃
以上の温度で一段で重合およびイミド化して、フエノー
ル系溶媒に溶解したポリイミド溶液を得、これをドープ
液として使用し、基材上に塗布または流延して薄膜を形
成させ、加熱、昇温しながら溶媒を徐々に除去し、15
0〜350℃の温度で乾燥・熱処理する方法、などによ
って製造することができる。
としては、例えばN−メチル−2ピロリドン、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素などを挙
げることができる。また、フェノール系溶媒としては、
フエノール、クレゾール、キシレノール、モノハロゲン
化フェノール、モノハロゲン化アルキルフェノールなど
を挙げることができる。
分離膜は、これをそのまま使用しても、またその他の高
分子系分離膜や無機系多孔膜と積層または張り合わせて
使用してもよい。
ド分離膜は、種々の用途に利用できるが、メタンとヘリ
ュウムとの分離度が著しく高く、またメタンと水素、酸
素と窒素、メタンと炭酸ガス等においても優れた分離度
を示すので、例えばヘリュウムや炭酸ガスを含有する天
然ガスからのヘリュウムや炭酸ガスの分離・回収、炭酸
ガスを含有する油田のオフガスや燃焼排ガスからの炭酸
ガス除去、石油精製やアンモニア工場における水素の回
収、空気からの酸素又は窒素富化ガスの製造など、特に
気体分離膜として好適である。
65cm2のステンレス製のセルに分離膜を設置し、炭
酸ガス、メタンガス、窒素ガス、酸素ガス、ヘリュウム
ガス、または水素ガスを、各1.5kg/cm2に加圧
して50℃で分離膜を透過してくるガス量を流量計で測
定し、各ガスの透過度(P)を次の式で算出した。
コに、N−メチル−2−ピロリドン65.5gを入れ、
3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン1.1gを加えて溶解させ、窒素ガスを導入し
ながら攪拌下に、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン2.0gを30分間
かけて添加し、25℃で3時間保持して重合した。得ら
れたポリアミック酸溶液をガラス板上に流延し、100
℃で5時間イミド化を行い、次いで300℃で1時間熱
処理を行ってポリイミド膜を形成させた後、ガラス板か
ら、厚さ9.83μmのポリイミド分離膜を取り出し
た。この膜の各ガスの透過度および分離度を第1表に示
す。
コに、N−メチル−2−ピロリドン64.9gを入れ、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物2.9gを溶解・懸濁させた。これに、3,3’−
ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
2.3gを30分間かけて加え、25℃で1時間保持し
て重合した。得られたポリアミック酸溶液をガラス板上
に流延し、100℃で3時間イミド化を行い、次いで3
00℃で1時間熱処理を行ってポリイミド膜を形成させ
た後、ガラス板から、厚さ28.45μmのポリイミド
分離膜を取り出した。この膜の各ガスの透過度および分
離度を第1表に示す。
コに、N−メチル−2−ピロリドン86.1gを入れ、
攪拌下に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物11.8gを溶解・懸濁させた。これに、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル
9.8gを加え、窒素ガスを導入しながら25℃で5時
間保持して重合した。得られたポリアミック酸溶液は、
これを実施例1と同様にして製膜し、厚さ18.3μm
のポリイミド分離膜を得た。この膜の各ガスの透過度お
よび分離度を第1表に示す。
導入管の設けられたセパラブルフラスコに入れ、攪拌
下、窒素ガスを導入しながら、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物2.9g及び4,
4’−ジアミノジフェニルメタン2.0gを加え、18
0℃で3時間保持して重合及びイミド化させた。得られ
たポリイミド溶液をガラス板上に流延し、100℃で3
時間、次いで300℃で1時間熱処理を行ってポリイミ
ド膜を形成させた後、ガラス板から、厚さ12.5μm
のポリイミド分離膜を取り出した。この膜の各ガスの透
過度および分離度を第1表に示す。
ス導入管の設けられたセパラブルフラスコに入れ、攪拌
下、窒素ガスを導入しながら、2,2ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.8
g及び4,4’−ジアミノジフェニルメタン8.1gを
加え、180℃で4時間保持して重合及びイミド化させ
た。得られたポリイミド溶液は、これを比較例2と同様
にして製膜し、厚さ15.2μmのポリイミド分離膜を
得た。この膜の各ガスの透過度および分離度を第1表に
示す。
コに、N−メチル−2−ピロリドン52.4gを入れ、
攪拌下、窒素ガスを導入しながら、ピロメリット酸二無
水物6.5g及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル6.1gを加え、25℃で6時間保持して重合させ
た。得られたポリアミック酸溶液は、これを実施例1と
同様にして製膜し、厚さ13.4μmのポリイミド分離
膜を得た。この膜の各ガスの透過度および分離度を第1
表に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 実質的に下記一般式(1)で示される繰り
返し単位を有する芳香族ポリイミドで構成されてなるガ
ス分離膜。 【化1】 (ただし、式中のRは、ビフェニルテトラカルボン酸、
ビス(ジカルボキシフェニル)プロパン、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、ビス(ジカルボ
キシフェニル)スルホン、および、ビス(ジカルボキシ
フェニル)エーテルからなる群から選ばれたテトラカル
ボン酸成分の4価の芳香族残基を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04158460A JP3116976B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | ポリイミド分離膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04158460A JP3116976B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | ポリイミド分離膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0679151A JPH0679151A (ja) | 1994-03-22 |
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Family
ID=15672230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04158460A Expired - Lifetime JP3116976B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | ポリイミド分離膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3116976B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
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---|---|---|---|---|
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US8132677B2 (en) * | 2009-03-27 | 2012-03-13 | Uop Llc | Polymer membranes prepared from aromatic polyimide membranes by thermal treating and UV crosslinking |
US8613362B2 (en) * | 2009-03-27 | 2013-12-24 | Uop Llc | Polymer membranes derived from aromatic polyimide membranes |
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-
1992
- 1992-05-08 JP JP04158460A patent/JP3116976B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0679151A (ja) | 1994-03-22 |
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