JPH067086A - 油脂乳化組成物の製造方法 - Google Patents

油脂乳化組成物の製造方法

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JPH067086A
JPH067086A JP4168987A JP16898792A JPH067086A JP H067086 A JPH067086 A JP H067086A JP 4168987 A JP4168987 A JP 4168987A JP 16898792 A JP16898792 A JP 16898792A JP H067086 A JPH067086 A JP H067086A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 0.5重量%以上の油脂結晶を析出させた油脂相
中に、水を含有する相及び/又は固体粉末の相を混合
し、かつそれらを安定分散させて、油脂乳化組成物を得
る。 【効果】 チョコレート、マーガリン、クリーム等の乳
化油脂食品において、従来技術としての乳化剤を使用し
た乳化組成物に比べて、製造時における良好な作業性を
有し、また、従来にないなめらかで口当たりの優れた食
感や水々しい風味をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チョコレート、マーガ
リン、クリーム等の乳化油脂食品に用いられる油脂乳化
組成物の製造法に関し、詳しくは、ハードバターやショ
ートニングなどの油脂相(以下Fと略記)中に分散する
果汁や牛乳などの水を含有する相(以下Wと略記)が、
F中の一部の油脂結晶によって安定して分散している構
造や、F中に分散する砂糖や粉乳などの固体粉末の相
(以下Sと略記)がF中の一部の油脂結晶によって安定
して分散している構造、あるいはF中に分散するWとS
がF中の一部の油脂結晶によってそれぞれ独立に安定し
て分散している構造を持ち、良好な作業性かつ優れた食
感及び風味をもつ油脂乳化組成物の製造方法に関するも
のである。本発明における油脂乳化組成物という用語
は、F中にW及び/又はSが分散した状態でかつF中の
一部が油脂結晶として存在する構造を有する組成物を示
す。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら広く知られているチョコレート、マーガリン、クリー
ム等の乳化油脂食品は、その乳化構造の形成化及び安定
化に各種の乳化剤が使用されている。その主なものとし
ては、レシチン、モノグリセリン脂肪酸エステル、、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノ
ール酸エステル等があり、その食品の乳化特性に応じて
これらの乳化剤を併用しているものがほとんどである。
【0003】例えば近年、水分を含有するチョコレート
が広く開発されてきたが、チョコレート中に水を分散さ
せるのにチョコレートに本来使用している乳化剤である
レシチンのみでは乳化が不安定であり、含水チョコレー
トの問題点である製造時の粘度上昇や食感の悪化(ザラ
ツキ感)などが発生してしまう。そのためにレシチンと
共に、更にポリグリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪
酸エステルを併用している(特開昭60−27339号
公報、特開平3−151831号公報)。
【0004】しかし、上記のいかなる乳化剤を用いた方
法でもチョコレート中の水を含有する相の形成安定化に
必要な乳化力はなく、そのために上述の含水チョコレー
トの問題が発生してしまう。また、通常のチョコレート
の乳化剤であるレシチンに加えて、更に乳化力の強い他
の乳化剤を用いるために、口中における通常チョコレー
トの融解挙動であるW/O型からO/W型への乳化転相
が起こりにくく、口溶け感や水々しさなどの風味が悪化
する。また、これらに使用される乳化剤は特有の異味を
もっており、少量使用されるだけでもその味が付着して
しまう。
【0005】また、特開昭57−115140号公報に
は、少なくとも一部分が固体化されている脂肪質からな
る「水/脂肪質型」エマルジョンを形成する粒子を、チ
ョコレートの通常の成分の他に、チョコレート組成物中
に分散させて含む耐熱性チョコレート組成物が開示され
ている。しかしながら、一部固体化しても溶解したチョ
コレートに添加する際に、固体は溶解し、水と粉体が網
目構造を作り耐熱性はでるが、風味が落ちるという欠点
を有する。
【0006】マーガリンやクリーム等は上記含水チョコ
レートほどの乳化安定性をもたせる必要はないが、一般
にレシチン、モノグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂
肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化
剤を単品あるいは併用して用いているのが常である。こ
れらの乳化食品も上記の諸問題をもっており、これらの
乳化形態であるW/O型エマルションを安定化させる乳
化剤としてはその種類が少なく、抜本的な解決方法が期
待されてきた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な現状に鑑み、更に鋭意研究した結果、F中に分散する
W及び/又はSがF中の一部の油脂結晶の作用によって
安定化している構造をもち、良好な作業性かつ優れた食
感及び風味をもつ油脂乳化組成物の製造方法を見いだ
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
0.5 重量%以上の油脂結晶を析出させたF中に、W及び
/又はSを混合し、かつそれらを安定分散させることを
特徴とする油脂乳化組成物の製造方法を提供するもので
ある。
【0008】本発明においては、F中にW及び/又はS
を混合するときに、F中に 0.5重量%以上の油脂結晶を
析出させることが重要である。また、F中にWとSの両
方を混合分散させる方法としては、以下に示す2つの方
法が挙げられる。 (1) F中にSを分散させたサスペンションと、F中にW
を分散させた乳化物を作製し、このどちらかあるいは両
方におけるFのうちの 0.5重量%以上の油脂結晶を析出
させてから両者を混合する方法。 (2) F中にSを分散させたサスペンションを作製し、こ
のサスペンションを40℃以下の温度にして、この温度よ
り低い温度のWをサスペンション中に混合分散させるこ
とによってF中の 0.5重量%以上の油脂結晶を析出させ
る方法。
【0009】本発明の方法によると、ハードバターやシ
ョートニングなどのF中に分散する果汁や牛乳などのW
が、F中の一部の油脂結晶によって安定して分散してい
る構造や、F中に分散する砂糖や粉乳などのSがF中の
一部の油脂結晶によって安定して分散している構造、あ
るいはF中に分散するWとSがF中の一部の油脂結晶に
よってそれぞれ独立して安定して分散している構造を持
つ油脂乳化組成物が得られ、この油脂乳化組成物は、製
造時における良好な作業性を有し、また、従来にないな
めらかで口当たりの優れた食感や水々しい風味をもつ。
【0010】本発明の最大の特徴は、乳化組成物作製時
の乳化構造の形成化ならびに経時的な乳化構造の安定化
に至るまで油脂結晶の作用を用いる点にある。本発明に
おける油脂結晶の作用による乳化力は、従来から使われ
ている様々な乳化剤のもつ乳化力よりも著しく強いため
に、本発明の方法を用いることによって前述の含水チョ
コレートの問題点を完全に解決することができる。ま
た、口中体温にて油脂結晶を融解するように調整すれ
ば、口中においてW/O型からO/W型へ乳化転相が起
こり、口溶け感や水々しさが強く発現される。
【0011】本発明の方法により作製した油脂乳化組成
物を光学顕微鏡で観察すると、WやSの界面を油脂結晶
が被膜化していることから、このような構造が乳化安定
に関与しているものと考えられる。上記の油脂結晶によ
る乳化安定化を完全に行うために、油脂結晶がF中の
0.5重量%以上であることが必要であり、かつ、油脂結
晶の平均粒径は30μm以下であることが好ましい。
【0012】本発明中のFにおいて、ある特定のグリセ
リド組成における油脂結晶を用いると効果は著しく向上
する。即ち、F中にジグリセリドを5重量%以上含有す
ることが好ましく、また、F中に構成脂肪酸残基の総炭
素数が58以上のトリグリセリドを5重量%以上含有する
ことが好ましい。このような特定のグリセリド組成が前
述の油脂結晶による乳化安定化に特に適する。
【0013】また、本発明の方法においては、本発明の
効果を損なわない程度に、通常の乳化剤としてのレシチ
ン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮
合リシノール酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの
乳化剤を少量組み合わせて用いてもよい。
【0014】以上のように、乳化組成物作製時の乳化構
造の形成化ならびに経時的な乳化構造の安定化に至るま
で油脂結晶の作用を用いた本発明の製造法によれば、従
来の乳化剤を使用した乳化物にない良好な作業性かつ優
れた食感及び風味をもち、チョコレート、マーガリン、
クリーム等の乳化油脂食品に適した油脂乳化組成物を得
ることができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して本発明の効
果をより一層明確にするが、本発明は以下の例示のみに
限定されるものではない。なお、例中の%及び部は全て
重量基準である。
【0016】ジグリセリド試料の調製例 ナタネ油分解脂肪酸(組成はパルミチン酸:4%、ステ
アリン酸:2%、オレイン酸:60%、リノール酸:21
%、リノレン酸:12%)500 部と精製グリセリン80部に
ムコール・ミーハイのリパーゼ製剤 100部を混合し、40
℃で8時間減圧下で攪拌し、エステル化反応を行った。
生成物を脱酸処理後、エステル化反応物430 部を得た。
この反応物 400部に対してシリカゲル2000部のカラムク
ロマト処理を行い、ジグリセリド 315部(ジグリセリド
含量99.9%) を得た(以下ジグリセリド試料と略記)。
【0017】トリグリセリド試料の調製例1 パーム油中融点部(ヨウ素価32)1000部と市販のステア
リン酸(純度98%)700部をn−ヘキサン4000部に溶解
し、リゾプス・デレマーのリパーゼ50部を吸着させたセ
ライト160 部を添加し、40℃3日間密閉容器中で混合攪
拌し、エステル交換反応を行った。しかる後に、系から
酵素を濾別し、n−ヘキサンを除去した粗反応生成物を
薄膜式分子蒸留機により 200℃/0.05TORRの条件で脱酸
し、反応生成物 900部を得た。次いで、その反応生成物
800 部をシリカゲル2000部のカラムクロマト処理して精
製を行い、トリグリセリド600 部を得た。更に、そのト
リグリセリド400 部をn−ヘキサン2000部に溶解し、晶
析分画後、中融点画分(収率62.5%)を得た(以下トリ
グリセリド試料−1と略記)。
【0018】トリグリセリド試料の調製例2 ナタネ油300部と完硬ハイエルシンナタネ油300 部にナ
トリウムメチラート0.5部を添加して、エステル交換反
応を行った。反応物を水洗処理後、カラムクロマト処理
を行い、トリグリセリド500 部を得た。このトリグリセ
リド400 部をアセトン2000部に溶解し、晶析分画後、中
融点画分(収率48.5%)を得た(以下トリグリセリド試
料−2と略記)。
【0019】トリグリセリド試料の調製例3 ナタネ油500 部とパーム油200 部にナトリウムメチラー
ト0.5 部を添加して、エステル交換反応を行った。水洗
処理後、常法によりトランス化水添を行った。その後、
カラムクロマト処理を行い、トリグリセリド600 部を得
た。このトリグリセリド400 部をアセトン2000部に溶解
し、晶析分画後、中融点画分(収率62%)を得た(以下
トリグリセリド試料−3と略記)。
【0020】配合油脂の調製例 表1に示す配合比によって、下記の実施例及び比較例で
使用する油脂〜を調製した。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1 下記方法により生クリーム含有チョコレートを製造し
た。まず、下記に示す配合で常法によってチョコレート
ベースを作製し、これをテンパリング後、温度を29℃に
した。 カカオマス 8 部 全脂粉乳 16 部 グラニュー糖 19.5 部 油脂 25 部 レシチン 0.4 部 香料 0.1 部 ──────────────────────── 79 部 次に下記の配合にてW/Oエマルションを作製し、その
エマルションを20℃に下げて(この温度をT1 とす
る)、油脂結晶を析出させた。 油脂 10 部 生クリーム 10 部 洋酒 1 部 ──────────────────────── 21 部 上記チョコレートベースに上記エマルションを27℃にて
(この温度をT2 とする)混合したのち、冷却固化し
た。また、混合したときの粘度を測定した(その粘度を
Vとする)。作製したチョコレートの水分量は6%、油
分量は48%であった。
【0023】上記操作時における油脂結晶量を下記に示
す方法にて求め、また油脂結晶の平均粒子径を下記方法
により測定した。その結果を表2に示した。また、上記
粘度V、及び作製した生クリーム含有チョコレートの食
感風味評価(なめらかさ、水々しさ、口溶け)結果を表
3に示した。
【0024】<油脂結晶量の測定方法>下記に示すよう
なチョコレートベース中と同じ油脂分に相当する配合を
行った。 ココアバター 4 部 乳脂肪 4 部 油脂 25 部 レシチン 0.4 部 香料 0.1 部 ──────────────────────── 33.5 部 上記配合の油脂分をテンパリング後、温度を29℃に保
ち、そのときの油脂結晶量をパルスNMR法によって測
定した(その油脂結晶量をS0 とする)。また、下記に
示すようなW/Oエマルション中と同じ油脂分に相当す
る配合を行った。 油脂 10 部 乳脂肪 4.5 部 ──────────────────────── 14.5 部 この油脂分の温度をT1 まで下げたときの油脂結晶量を
測定した(その油脂結晶量をS1 とする)。上記2つの
混合油脂分をT2 にて混合して、そのときの油脂結晶量
を測定した(その油脂結晶量をS2 とする)。
【0025】<油脂結晶の平均粒子径の測定方法>製造
したチョコレート2gに5%エーロゾルOT水溶液20ml
とガラスビーズ20mlを加え、ガラス棒にて砕き分散させ
た。水30mlとアンモニア水30mlを加え、遠心して油脂結
晶の層を分取して 0.5%エーロゾルOT水溶液にて任意
の濃度に懸濁させて、島津製作所(株)製レーザー式粒
度分布計SALD−1100にて油脂結晶の平均粒子径を測定し
た。
【0026】比較例1 油脂として、油脂を用い、W/Oエマルション中に油
脂結晶を析出させる時の温度T1 を29℃、チョコレート
ベースとエマルションの混合時の温度T2 を29℃とする
以外は実施例1と同様にして生クリーム含有チョコレー
トを作製した。この時の油脂結晶量S0,S1,S2 及び油
脂結晶の平均粒子径の測定結果を表2に、また粘度V、
及び作製した生クリーム含有チョコレートの食感風味評
価結果を表3に示す。
【0027】実施例2 下記方法により生クリーム含有チョコレートを製造し
た。まず、下記に示す配合で常法によってチョコレート
ベースを作製し、これをテンパリング後、温度を29℃に
した(この時の油脂結晶量をS0 とする)。 カカオマス 8 部 全脂粉乳 16 部 グラニュー糖 19.5 部 油脂 35 部 レシチン 0.4 部 香料 0.1 部 ──────────────────────── 89 部 次に下記配合の混合物を冷却して温度5℃に下げた(そ
の温度をT1 とする)。 生クリーム 10 部 洋酒 1 部 ──────────────────────── 11 部 上記チョコレートベースに上記配合物を27℃の温度にて
混合した(その温度をT2 、その油脂結晶量をS2 とす
る)のち、冷却固化した。また、混合したときの粘度を
測定した(その粘度をVとする)。作製したチョコレー
トの水分量は6%、油分量は48%であった。
【0028】上記操作時における油脂結晶量S0,S2
び油脂結晶の平均粒子径の測定結果を表2に、また粘度
V、及び作製した生クリーム含有チョコレートの食感風
味評価結果を表3に示した。
【0029】比較例2 油脂として、油脂を用い、生クリーム配合物の温度T
1 を29℃、チョコレートベースと生クリーム配合物の混
合時の温度T2 を29℃とする以外は実施例2と同様にし
て生クリーム含有チョコレートを作製した。この時の油
脂結晶量S0,S2 及び油脂結晶の平均粒子径の測定結果
を表2に、また粘度V、及び作製した生クリーム含有チ
ョコレートの食感風味評価結果を表3に示す。
【0030】実施例3 油脂 80 部を、15℃にして油脂結晶を析出させた(そ
の温度をT2 、その油脂結晶量をS2 とする)。これに
水20部を混合分散したのち、常法通り冷却してマーガリ
ンを作製した。この時の油脂結晶量S2 及び油脂結晶の
平均粒子径の測定結果を表2に、また作製したマーガリ
ンの食感風味評価結果を表3に示す。
【0031】比較例3 油脂として、油脂を用い、油脂結晶の析出温度T2
50℃とする以外は実施例3と同様にしてマーガリンを作
製した。この時の油脂結晶量S2 及び油脂結晶の平均粒
子径の測定結果を表2に、また作製したマーガリンの食
感風味評価結果を表3に示す。
【0032】実施例4 油脂 70 部を15℃にして油脂結晶を析出させた(その
温度をT2 、その油脂結晶量をS2 とする)。これに粉
糖20部と脱脂粉乳20部を混合分散し、ホイップしてクリ
ームを作製した。この時の油脂結晶量S2 及び油脂結晶
の平均粒子径の測定結果を表2に、また作製したクリー
ムの食感風味評価結果を表3に示す。
【0033】比較例4 油脂として、油脂を用い、油脂結晶の析出温度T2
25℃とする以外は実施例4と同様にしてホイップクリー
ムを作製した。この時の油脂結晶量S2 及び油脂結晶の
平均粒子径の測定結果を表2に、また作製したクリーム
の食感風味評価結果を表3に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】注) *:評価基準 ◎:非常に優れている ○:優れている ×:悪い ××:非常に悪い 上記の結果から、従来の乳化剤使用による乳化組成物に
比べて、本発明の方法により得られた油脂乳化組成物は
作業性、食感風味、全てにおいて優れていることがわか
った。
【0037】
【発明の効果】本発明による油脂乳化組成物は、チョコ
レート、マーガリン、クリーム等の乳化油脂食品におい
て、従来技術としての乳化剤を使用した乳化組成物に比
べて、製造時における良好な作業性を有し、また、従来
にないなめらかで口当たりの優れた食感や水々しい風味
をもつものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 13/00 A 6345−4G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.5 重量%以上の油脂結晶を析出させた
    油脂相(以下Fと略記)中に、水を含有する相(以下W
    と略記)及び/又は固体粉末の相(以下Sと略記)を混
    合し、かつそれらを安定分散させることを特徴とする油
    脂乳化組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 F中にSを分散させたサスペンション
    と、F中にWを分散させた乳化物を作製し、このどちら
    かあるいは両方におけるFのうちの 0.5重量%以上の油
    脂結晶を析出させてから両者を混合することを特徴とす
    る請求項1記載の油脂乳化組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 F中にSを分散させたサスペンションを
    作製し、このサスペンションを40℃以下の温度にして、
    この温度より低い温度のWをサスペンション中に混合分
    散させることによってF中の 0.5重量%以上の油脂結晶
    を析出させることを特徴とする請求項1記載の油脂乳化
    組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2002080692A1 (ja) * 2001-03-30 2004-07-22 不二製油株式会社 含水チョコレート類の製造法
JP2016021874A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 株式会社Adeka 可塑性油中水型乳化物

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