JPH0669746A - ノイズフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立工数を減らし、かつ金属製ケースの上縁
と接続端子とを絶縁する沿面距離を確保して外形を小型
化することができるノイズフィルタ。 【構成】 金属製筒型のフィルタケース１と、ノイズフ
ィルタ回路素子７，８を装着しフィルタケース１内に納
めたプリント基板６と、接続端子５を上面に有しフィル
タケース１の一方の端部に設けた開口部に装着した絶縁
材質の端子板４とよりなり、端子板４はフィルタケース
１の開口から挿入し外周面はフィルタケース１の内面に
接し内周面にはプリント基板位置決め用突起４２を有す
る筒状のスペーサ部４３と、上面に接続端子５を備えフ
ィルタケース１の開口を塞ぐ端子板部４１と、接続端子
５よりも外側部分の端子板部４１の上面に突出させた沿
面絶縁突起４４とを一体に形成したノズルフィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、円筒型等の筒型をし
たフィルタケースにノイズフィルタ回路部品を納めたノ
イズフィルタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のノイズフィルタとしては、例えば
実開平４−１９８２０号公報に開示されている円筒型ノ
イズフィルタがある。図４は同公報に記載の円筒型ノイ
ズフィルタの斜視図であり、図５は同円筒型ノイズフィ
ルタの断面図である。

【０００３】１はアルミニウム等の金属製の有底円筒金
属ケース、２は絶縁性円筒内ケース、３は絶縁性円筒ス
ペーサ、４は端子板を兼ねた蓋板、５は接続端子、６は
円形プリント基板、７はコンデンサ、８はチョークコイ
ルである。

【０００４】上記従来の円筒型ノイズフィルタは、金属
製の有底円筒金属ケース１に絶縁性円筒内ケース２を挿
入し、そしてコンデンサ７、チョークコイル８等のノズ
ルフィルタ回路素子を実装した円形プリント基板６を固
定用樹脂と共に有底円筒金属ケース１内の絶縁性円筒内
ケース２の上部に挿入して位置決め固定し、チョークコ
イル８等のリード線を半田付けする。更に絶縁性円筒ス
ペーサ３を挿入し、接続端子５を取り付けた蓋板４を乗
せ、有底円筒金属ケース１の上縁を内側にかしめて蓋板
４を固定し、最後にチョークコイル８等のリード線を接
続端子５に半田付けして完成する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の円筒型ノイズフ
ィルタは、円形プリント基板６と絶縁性円筒スペーサ３
が別々であるために組立工数が多くかかる。また有底円
筒金属ケース１の上縁をかしめて蓋板４を固定する組立
のため、外形の小型化を計るとき、かしめにより内側に
曲がった有底円筒金属ケース１の上縁に対する接続端子
５の沿面距離が充分に取れず、絶縁不良を起こすといっ
た問題があった。

【０００６】この発明は、上記従来技術の問題点を解消
するために成されたもので、組立工数を減らし、かつ金
属製ケースの上縁と接続端子とを絶縁する沿面距離を確
保して外形を小型化することができるノイズフィルタを
提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、この発明に係
るノイズフィルタは、金属製筒型のフィルタケースと、
ノイズフィルタ回路素子を装着し前記フィルタケース１
に納めたプリント基板と、接続端子を上面に有しフィル
タケースの一方の端部に設けた開口部に装着した絶縁材
質の端子板とよりなり、端子板はフィルタケースの開口
から挿入し外周面はフィルタケースの内面に接し内周面
にはプリント基板位置決め用突起を有する筒状のスペー
サ部と、上面に接続端子を備えフィルタケースの開口を
塞ぐ端子板部と、接続端子よりも外側部分の端子板部の
上面に突出させた沿面絶縁突起とを一体に形成して成る
ことを特徴とする構成によって、前記の目的を達成しよ
うとするものである。

【０００８】

【作用】上記の構成により、この発明に係るノイズフィ
ルタは、端子板は接続端子を備えた端子板部とフィルタ
ケースに挿入するスペーサ部とが一体に形成してある。
そして、ノイズフィルタ回路素子を装着したプリント基
板は端子板のスペーサ部内に設けたプリント基板位置決
め用突起に係止することにより容易に位置決めし取り付
けすることができる。そして、端子板のスペーサ部を金
属製筒型のフィルタケースの一方の端部に設けた開口か
ら挿入して組み立てることができ、従来より組立工数を
減少させることができる。

【０００９】更に、端子板部の上面に、接続端子より外
側部分に突出させて設けた沿面絶縁突起によって、金属
製筒型のフィルタケースの縁部と接続端子との沿面距離
を確保することができ絶縁性能を確実とし、外形を小型
化することができる。

【００１０】

【実施例】以下、この発明に係るノイズフィルタを実施
例により説明する。

【００１１】図１は、この発明の一実施例の構成を示す
断面図であり、図２は同実施例の端子板の斜視図であ
る。なお前記従来の円筒型ノイズフィルタと同一または
相当する部分は同一符号で示す。

【００１２】１はアルミニウム等の金属製筒型のフィル
タケースであり、一方の端部は開口となっている。２は
フィルタケース１の内部奥に挿入された筒形絶縁ケース
である。

【００１３】４はフィルタケース１に挿入し筒形絶縁ケ
ース２に当接させてフィルタケース１の開口に装着する
絶縁材質の端子板である。

【００１４】端子板４は、フィルタケース１の開口から
挿入して外周面はフィルタケース１の内面に接し、内周
面にはプリント基板位置決め用突起４２を内径の段差に
より形成した筒状のスペーサ部４３と、フィルタケース
１の開口を塞ぐ端子板部４１とからなり、スペーサ部４
３と端子板部４１とは一体に形成されている。

【００１５】端子板部４１の上面には接続端子５が取り
付けてあり、接続端子５よりも外側部分に接続端子５を
囲むようにして端子板部４１の上面を突出させた沿面絶
縁突起４４が形成してある。

【００１６】６はプリント基板であり、コンデンサ７、
チョークコイル８等のノイズフィルタ回路素子が装着し
てある。

【００１７】次に、上記実施例の組立について説明す
る。金属製筒型のフィルタケース１の一方の端部に設け
た開口から筒形絶縁ケース２を挿入する。コンデンサ
７、チョークコイル８等のノイズフィルタ回路素子を実
装しチョークコイル８等のリード線を半田付けしたプリ
ント基板６を不図示の固定用樹脂と共に端子板４の筒状
のスペーサ部４３に挿入し、プリント基板位置決め用突
起４２に係止し固定する。

【００１８】上記プリント基板６を装着した端子板４の
筒状のスペーサ部４３をフィルタケース１の一方の端部
の開口から挿入し、スペーサ部４３の端部を筒形絶縁ケ
ース２に当接させ、端子板部４１によりフィルタケース
１の開口を蓋する。そしてフィルタケース１の縁部をか
しめて端子板４を固定し、チョークコイル８等のリード
線を接続端子５に半田付けする。

【００１９】なお、フィルタケース１およびスペーサ部
４３は円筒状に形成することが便利であるが、角筒状に
形成しても良い。

【００２０】本実施例は上記説明のように、端子板４は
接続端子５を備えた端子板部４１とスペーサ部４３とが
一体に形成してある。そして、ノイズフィルタ回路素子
７、８等を装着したプリント基板６は端子板４のスペー
サ部４３内に設けたプリント基板位置決め用突起４２に
係止することにより容易に位置決め装着でき、端子板４
のスペーサ部４３を金属製筒型のフィルタケース１の一
方の端部の開口から挿入して組み立てることができ、従
来より組立工数を減少させることができる。

【００２１】更に、端子板部４１の上面に備えた接続端
子５よりも外側部分に接続端子５を囲むようにして端子
板部４１の上面を突出させた沿面絶縁突起４４によっ
て、金属製筒型のフィルタケース１の縁部と接続端子と
の沿面距離を確保することができ絶縁性能を確実とし、
ノズルフィルタの外形を小型化することができる。

【００２２】（他の実施例）図３は、本発明の他の実施
例の要部断面図であり、フィルタケースおよび端子板を
示す。なお、前記実施例と同一また相当する部分は同一
符号で示し重複説明を省略する。

【００２３】前記実施例は、金属製筒型のフィルタケー
ス１の一方の端部に設けた開口から筒形絶縁ケース２を
まず挿入し、次にノイズフィルタ回路素子７、８等を装
着したプリント基板６を端子板４のスペーサ部４３内に
設けたプリント基板位置決め用突起４２に係止して装着
し、端子板４のスペーサ部４３を金属製筒型のフィルタ
ケース１の一方の端部に設けた開口から挿入して、スペ
ーサ部４３の端部を筒形絶縁ケース２に当接させ、端子
板部４１によりフィルタケース１の開口を蓋する構成で
あるが、本実施例は、図３に示すように、端子板４のス
ペーサ部４３が金属製筒型のフィルタケース１の底部に
直接当接する構成となっている。

【００２４】なおフィルタケース１のスペーサ部４３の
端面部分、即ちフィルタケース１の底部に絶縁材質の底
板９を装着しても良い。その他の構成は前記実施例の構
成に準じている。

【００２５】上記構成により、前記実施例と同様にフィ
ルタケース１の縁部と接続端子との沿面距離を確保する
ことができ絶縁性能を確実とし、ノズルフィルタの外形
を小型化することができる。そして、前記実施例より以
上に組立工数とコストの低減を計ることもできる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、端子板は接続端子を備えた端子板部とフィルタケー
スに挿入するスペーサ部とが一体に形成してある。更に
ノイズフィルタ回路素子を装着したプリント基板は端子
板のスペーサ部の内周面に設けたプリント基板位置決め
用突起に係止することにより容易に位置決め装着するこ
とができ、そして端子板のスペーサ部を金属製筒型のフ
ィルタケースの一方の端部に設けた開口から挿入して組
み立てることができるので、従来より組立工数を減少さ
せ、コストを節減することができる。

【００２７】更に、端子板部の上面に、接続端子よりも
外側部分の端子板部の上面を突出させて設けた沿面絶縁
突起によって、金属製筒型のフィルタケースの縁部と接
続端子との沿面距離を確保することができるので、絶縁
性能を確実とし、ノイズフィルタ効果を損なうことなく
外形を小型化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の構成を示す断面図である。

【図２】一実施例の断面図である。

【図３】他の実施例の要部断面図である。

【図４】従来の円筒型ノイズフィルタの斜視図である。

【図５】従来の円筒型ノイズフィルタの断面図である。

【符号の説明】

１ フィルタケース ２ 筒形絶縁ケース ４ 端子板 ５ 接続端子 ６ プリント基板 ７ コンデンサ ８ チョークコイル ９ 底板 ４１ 端子板部 ４２ プリント基板位置決め用突起 ４３ スペーサ部 ４４ 沿面絶縁突起

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属製筒型のフィルタケースと、ノイズ
   フィルタ回路素子を装着し前記フィルタケース１に納め
   たプリント基板と、接続端子を上面に有しフィルタケー
   スの一方の端部に設けた開口部に装着した絶縁材質の端
   子板とよりなり、端子板はフィルタケースの開口から挿
   入し外周面はフィルタケースの内面に接し内周面にはプ
   リント基板位置決め用突起を有する筒状のスペーサ部
   と、上面に接続端子を備えフィルタケースの開口を塞ぐ
   端子板部と、接続端子よりも外側部分の端子板部の上面
   に突出させた沿面絶縁突起とを一体に形成して成ること
   を特徴とするノイズフィルタ。