JPH0669059A - ドラムコアの巻線方法及び装置 - Google Patents

ドラムコアの巻線方法及び装置

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JPH0669059A
JPH0669059A JP4241335A JP24133592A JPH0669059A JP H0669059 A JPH0669059 A JP H0669059A JP 4241335 A JP4241335 A JP 4241335A JP 24133592 A JP24133592 A JP 24133592A JP H0669059 A JPH0669059 A JP H0669059A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドラムコアに巻回されるワイヤの切断をドラ
ムコアのフランジ外径より内側で確実に行えるようにし
てドラムコアのフランジ外径からワイヤが突出する不良
の発生を防止し、ドラムコアに対する巻線作業を円滑に
実行可能とする。 【構成】 回転可能な巻線チャック機構20で保持した
ドラムコアにワイヤを巻線する場合に、巻線チャック機
構20の開閉爪30間の割り溝29にワイヤを通した後
に、開閉爪30にてドラムコアのフランジを挟持すると
ともに巻線チャック機構内の押えピン28及び該押えピ
ンの周囲のスリーブ26にて前記ドラムコアの端面に前
記ワイヤを押さえ付け、可動カッター部材にて前記ワイ
ヤをスリーブ26のエッヂEで切断し、以後前記巻線チ
ャック機構が回転することで前記ドラムコアの巻線溝に
前記ワイヤを巻回する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェライト等の微小ド
ラムコアに対して絶縁被覆線等のワイヤを巻回するため
のドラムコアの巻線方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の巻線装置としては、本出
願人提案になる特公昭59−44767号の装置があ
る。この装置は、巻線チャック機構を回転させること
で、巻線チャック機構で挟持したドラムコアにワイヤを
巻回する機構を有している。また、巻き始め及び巻き終
わりのワイヤの切断は、ドラムコアのフランジのエッヂ
を利用して行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、巻き始め及
び巻き終わりのワイヤの切断を、ドラムコアのフランジ
のエッヂを利用して行う場合、ドラムコアのフランジ外
径からワイヤが突出する不良が発生し易い問題があっ
た。
【0004】本発明は、上記の点に鑑み、巻き始め及び
巻き終わりのワイヤの切断をドラムコアのフランジ外径
より内側で確実に行えるようにしてドラムコアのフラン
ジ外径からワイヤが突出する不良の発生を防止し、ドラ
ムコアに対する巻線作業を円滑に実行可能なドラムコア
の巻線方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のドラムコアの巻線方法は、回転可能な巻線
チャック機構で保持したドラムコアにワイヤを巻線する
方法において、前記巻線チャック機構の開閉爪間の割り
溝にワイヤを通した後に、前記開閉爪にてドラムコアの
フランジを挟持するとともに前記巻線チャック機構内の
第1の押えピン及び該押えピンの周囲の第1のスリーブ
にて前記ドラムコアの端面に前記ワイヤを押さえ付け、
可動カッター部材にて前記ワイヤを前記第1のスリーブ
のエッヂで切断し、以後前記巻線チャック機構が回転す
ることで前記ドラムコアの巻線溝に前記ワイヤを巻回す
るようにしている。
【0006】また、本発明のドラムコアの巻線装置は、
ワイヤを通すことが可能な偶数個の割り溝でドラムコア
を挟持する開閉爪を形成した挟持体と、該開閉爪の外側
に嵌合して当該開閉爪を開閉する開閉用クランプ部材
と、前記開閉爪の中心部に配置されて前記ドラムコアの
一方の端面に圧接する向きに付勢された第1の押えピン
及び該押えピンの周囲の第1のワイヤ切断用エッヂ付き
スリーブとを有する巻線チャック機構を回転自在に備え
た構成である。
【0007】
【作用】本発明によれば、ワイヤをドラムコア端面に押
さえ付ける第1の押さえピンの周囲に第1のワイヤ切断
用エッヂ付きスリーブを配置し、可動カッター部材の動
きによりワイヤを前記第1のワイヤ切断用エッヂ付きス
リーブのワイヤ切断用エッヂで切断することができる。
従って、そのスリーブ外径をドラムコアのフランジ外径
よりも小さく設定しておくことでワイヤをドラムコアの
フランジ外径の内側で確実に切断でき、ワイヤがドラム
コアの外径よりはみ出す不良の発生を防止できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係るドラムコアの巻線方法及
び装置の実施例を図面に従って説明する。
【0009】図1は本発明に係るドラムコアの巻線方法
及び装置の実施例で用いる巻線チャック機構を示し、図
2は実施例の全体構成の概略斜視図である。図2の巻線
ユニット10は、前面にドラムコアを保持する複数個の
巻線チャック機構20を有するもので、装置基台(図示
せず)に対して矢印Yのように前後に移動自在である。
ワイヤガイドバー11のワイヤガイドリング12及びワ
イヤチャック13は各巻線チャック機構20に対応して
それぞれ上下に設けられている。各ガイドリング12に
はワイヤを弛まないように繰り出すことのできるテンシ
ョンユニットからのワイヤ5がそれぞれ挿通されてお
り、ワイヤ端部はワイヤチャック13で挟持されるよう
になっている。これらのガイドリング12及びワイヤチ
ャック13は通常時は対応する巻線チャック機構20に
対して所定の位置関係にある。但し、ワイヤ自動交換時
には前記巻線ユニット10が後退するのに連動してワイ
ヤガイドバー11及びワイヤチャック13は矢印Xのよ
うに横方向に移動自在である。巻線ユニット10の側面
に揺動自在に取り付けられたアーム14には各巻線チャ
ック機構20に共通に用いられる絡げバー15が固定さ
れている。また、各巻線チャック20に共通にトラバー
ス用固定ガイドバー16が装置基台側にて固定支持され
る(但し、巻線ユニット10が前後に動くことで固定ガ
イドバー16と巻線チャック機構20間の相対位置関係
は変化させ得る。)。
【0010】図1に示すように、巻線チャック機構20
は、軸受21及び取付部品46を介し巻線ユニット10
の前面フレーム22に回転自在に支持された外筒体23
と、この内側に挿入された挟持体24と、該挟持体24
の後部円筒部内側に配置された前後軸25と、該前後軸
25に固着された切断用エッヂ付きスリーブ26と、前
記スリーブ26の内側を貫通して前記前後軸25に取り
付けられ、圧縮ばね27で前方に付勢された押さえピン
28とを備えている。ここで、外筒体23には外部より
タイミングベルトを介して回転駆動力を受けるためのタ
イミングプーリー35がナット35Aで固定され、さら
にボルト36で外筒体23に挟持体24を固定し、両者
が一体に回転するようにしている(但し、外筒体23及
び挟持体24は軸受21に対して前後に動くことはな
い。)。前記挟持体24の後部円筒部には前後方向に長
いスリット溝37が形成され、該スリット溝37に前記
前後軸25に固定のピン38が係合している。この結
果、前後軸25は挟持体24と一体的に回転可能であっ
て、スリット溝37の長さ分だけ前後に移動可能であ
る。前記挟持体24の前部は、相互に直交する4個の割
り溝29で4個の開閉爪30が形成されており、開閉爪
30はそれ自体の弾性で常に開く力が与えられている
(但し、挟持体24の前部を横断する向きにワイヤを通
過させ得るように割り溝29が直線配列であれば、割り
溝個数は偶数個であればよい。)。前後軸25の後部に
は前後軸25を後退方向に付勢する復帰用圧縮ばね40
が配設され、前後軸25に対して切断用エッヂ付きスリ
ーブ26は螺子部品41及びピン42で固定され、この
結果、前後軸25とスリーブ26とは一体に動く。前記
押さえピン28は、スリーブ26の内側に摺動自在に嵌
合しており、スリーブ26よりも先端が突出しかつスリ
ーブ26に対して前後に動くことができる。外筒体23
の前部には開閉用クランプ部材43が前後に摺動自在に
嵌合されており、圧縮ばね44により前方に付勢され、
開閉爪30の斜面に当たり、これを閉じる力を与える。
なお、前記開閉爪30のドラムコア挟持面には非磁性超
硬金属チップ45が固着一体化されている。
【0011】図3及び図4等に示すように、フェライト
等の磁性ドラムコア1は両端のフランジ2の間に巻線溝
3を形成したもので、巻線チャック機構20へのドラム
コア1の供給は、スプリング力で把握する供給チャック
50で行うようになっている。供給チャック50はドラ
ムコア1を巻線溝3の部分で挟持する一対の開閉レバー
51を持ち、該開閉レバー51のフランジ内面に接する
面は平坦面52であり、該平坦面52は巻線チャック機
構20の開閉爪30の先端面に当接した状態でドラムコ
ア1の供給動作を実行するようになっている。
【0012】図5、図6、図10乃至図13等に示すよ
うに、ドラムコア1に巻回したワイヤ5の絡げ処理のた
めに、絡げバー15及び絡げガイド60が設けられてい
る。図11の絡げガイド60は、巻線ユニット10の前
面フレームに枢支されたアーム61の先端に固着されて
おり、該絡げガイド60は絡げ動作時にスプリング力で
ドラムコア1のフランジ外周面に押し付けられるように
なっている。
【0013】図6及び図7に示すように、ワイヤ5の巻
き始め部分の切断のために可動カッター部材62が巻線
ユニット側に取り付けられている。可動カッター部材6
2は挟持体24の割り溝29内を動き得る形状である。
同様に、図13及び図14に示すように、ワイヤ5の巻
き終わり部分の切断のために前記可動カッター部材62
が移動できるようになっている(カッター部材62は巻
き始めと巻き終わり部分の切断のために移動できる構成
である。)。
【0014】図9のように、ワイヤ5の巻線時のトラバ
ースのために、トラバース用固定ガイドバー16が装置
基台側にて固定、支持され、巻線ユニット10が基台に
対し前後に動くことにより巻線チャック機構20を前後
(ドラムコア1の軸方向)に動かしてドラムコア1の巻
線溝3の全幅にワイヤ5を順次巻回して行くようにして
いる。このように、巻線のトラバースは、ドラムコア1
の供給、巻線動作後の絡げ処理、ドラムコア1の取り出
し、ワイヤ交換等の際に必要となる巻線ユニット10の
移動機能を利用して行う構成であり、構成の簡略化を図
っている。
【0015】図17乃至図20に示すように、巻線済み
ドラムコア1の排出のために排出用吸着ノズル70が用
いられる。該吸着ノズル70は先端面がV溝72となっ
ており、該V溝72に負圧源に接続される空気吸引穴7
1が形成されている。
【0016】次に上記実施例の動作説明を行う。まず、
巻線ユニット10が備える各巻線チャック機構20に図
3のようにドラムコア1を供給する。すなわち、供給チ
ャック50でドラムコア1の巻線溝部分をスブリング力
で挟持し、図1の開閉爪30が開いた状態において(図
1の開閉用クランプ部材43を後退位置とした状態)ド
ラムコア1のフランジ2を開閉爪間(超硬金属チップ
間)に挿入する。そのとき供給チャック50の平坦面5
2は開閉爪先端面(平坦面)、すなわち挟持体24の先
端面に当接状態となる。その後、後退状態にあった押え
ピン28が矢印Pの如く前進してドラムコア1の巻き始
め側端面を押し(図1の圧縮ばね27のスプリング力に
よる)、フランジ2の内面が供給チャック50の平坦面
52に当接状態となり、この状態で挟持体24の各開閉
爪30は閉じてドラムコア1を挟持する。この結果、ド
ラムコア1はそのフランジ2の内面基準で巻線チャック
機構20に供給され、挟持体24の先端面とフランジ2
の内面とが面一となる。
【0017】なお、ドラムコア1の供給に先立ってテン
ションユニットから引き出されたワイヤ5が図1に示し
た巻線チャック機構20の開閉爪間の割り溝29に上下
方向に通されているので、図5のように、スリーブ26
及び押さえピン28が前進したとき、端部がワイヤチャ
ック13で挟持されたワイヤ5はドラムコア1の端面に
押え付けられる。
【0018】次に、図6及び図7に示すように、可動カ
ッター部材62が矢印Q方向に動き、ワイヤ5をスリー
ブ26の切断用エッヂEで切断する。スリーブ26の外
径は、フランジ2の外径よりも小さく設定してあるか
ら、結局ワイヤ5はフランジ外径の内側位置にて確実に
切断されることになる。なお、図7に示すように、ドラ
ムコア1の両端面にはワイヤ5をはんだ付けで固定する
ための金属層4が予め形成されている。
【0019】巻き始め部分のワイヤ切断後(図6参
照)、巻線チャック機構20を回転駆動してワイヤ5の
ドラムコア1の巻線溝3に対する巻回動作を開始する。
その際、巻線チャック機構側の挟持体24のテーパー面
Tがワイヤ5を巻線溝3に導く。ワイヤ5が巻線溝3に
嵌まった後は、図8及び図9に示す状態にてワイヤ5の
巻線溝3への巻回動作を複数回行う。巻線のトラバース
は、トラバース用固定ガイドバー16に対して巻線チャ
ック機構20全体を矢印R方向に徐々に後退させていく
ことによって実行する。ここで、挟持体24の先端面と
フランジ2の内面とが面一となるようにドラムコア1が
巻線チャック機構20で保持されているため、かつまた
図8の絡げガイド60がチャックしていない側のフラン
ジ2の内面と面一になるように位置しているため、巻線
溝3の全幅にわたりワイヤ5を整列して巻回することが
できる。
【0020】巻線溝3に対するワイヤ5の巻回が終わっ
た後、図10に示すように、巻線チャック機構20の上
方位置にあった絡げバー15が図2のアーム14の回動
に伴い巻線チャック機構20の下方位置にまで動く、こ
の際、図11のように絡げガイド60の先端がドラムコ
ア1のフランジ2の外周面に圧接しており、絡げバー1
5に引っ掛ってフランジ2の外周面に乗り上げたワイヤ
5は絡げガイド60でガイドされる結果、フランジ2を
径方向に横断して下方に向けて引き出される。
【0021】次いで、図12のように、巻線チャック機
構20の外部で、当該巻線チャック機構20に対向する
ように設けられた切断用エッヂ付きスリーブ80及びこ
の内部を貫通して突出方向に付勢された押さえピン81
がドラムコア1の巻き終わり側の端面にワイヤ5を押さ
え付ける。
【0022】図13及び図14の状態において、前記可
動カッター部材62が矢印Sのように動き、ワイヤ5を
スリーブ80の切断用エッヂEで切断する。スリーブ8
0の外径は、フランジ2の外径よりも小さく設定してあ
るから、結局ワイヤ5の巻き終わり部分は図15の如く
フランジ外径の内側位置にて確実に切断されることにな
る。
【0023】本実施例では、ワイヤ5として予め樹脂コ
ーティングしたセメントワイヤを使用しており、巻線済
みドラムコア1を図13のように引き続き巻線チャック
機構20で保持した状態にて熱風をかけることによりワ
イヤ5を所定回数巻回した巻線を硬化させることができ
る。
【0024】巻線硬化処理(セメント処理)後、図16
のようにスリーブ80及び押さえピン81は後退し、代
わりに図17及び図18のように、巻線硬化後のドラム
コア1の下方に排出用吸着ノズル70を移動させ、さら
に図1の開閉爪30によるドラムコア1の挟持を解除し
て押さえピン28を前進させることで図19及び図20
の如く巻線済みドラムコア1を排出用吸着ノズル70上
に送出し、ドラムコア1を受け取った吸着ノズル70は
負圧でドラムコア1を吸着保持しながらドラムコア1を
所定の場所(例えば、巻線済みドラムコア1をリードフ
レーム上に配置するステーション等)に移送する。
【0025】なお、図16のようにワイヤ5の巻き終わ
り部分の切断後は、ワイヤチャック13は次のドラムコ
ア1に対するワイヤ端部を挟持している。
【0026】上記実施例の場合、押えピン28,81及
び該押えピンの周囲のスリーブ26,80にてドラムコ
ア1の端面にワイヤ5を押さえ付け、可動カッター部材
62にて前記ワイヤ5を前記スリーブ26,80のエッ
ヂEで切断でき、スリーブ外径をドラムコア1のフラン
ジ外径よりも小さく設定しておくことにより、常にフラ
ンジ外径よりも内側にてワイヤ5の切断ができ、ワイヤ
5がフランジ外径より外側に突出する不良を防止でき
る。
【0027】また、ドラムコア1の巻線溝3にワイヤ5
を巻回する際のトラバース方法は、トラバース用固定ガ
イドバー16を固定とし、巻線ユニット10、すなわち
巻線チャック機構20が前後方向(保持されたドラムコ
ア1の軸方向)に動くことによって行っているが、この
ようにすることで、以下に述べるような効果を得ること
ができる。
【0028】すなわち、従来はドラムコアに対してテン
ションユニットから引き出されたワイヤの位置をトラバ
ース用ガイドで変化させてドラムコアの巻線溝に整列巻
するようにしていたが、トラバース用ガイドとドラムコ
アとの距離が大きくなると、トラバース用ガイドの移動
による変化が巻かれるものであるドラムコアに伝達する
のに時間がかかるようになり、トラバース用ガイドの移
動とワイヤの横移動とがちぐはぐになり、整列巻するこ
とが困難になる。これに対し、本実施例のトラバース法
は、ワイヤ5の横方向の動きは生じさせずに巻かれるも
のであるドラムコア1をその軸方向に移動するため、図
9の距離d(トラバース用ガイド16とドラムコア1の
距離)によるトラバースの遅れが全く生じず、整列巻を
良好に実行できる。従来のトラバースの場合、その問題
を解決するためにトラバース用ガイドを巻かれるものに
できる限り近付けて(すなわち距離dを最小にして)整
列巻を行わせているが、巻かれるものが小型化し、ワイ
ヤ径も細くなるに従い、トラバース用ガイドを接近させ
て距離dをさらに小さくする必要があるが、チャックや
ガイドの小型化にも限界があり、小型のドラムコアの場
合には整列巻が困難となっていた。具体的には、ワイヤ
径25μmの場合、従来のトラバース法ではd=3mmと
しても整列巻が困難であったものが、本実施例のトラバ
ース法ではd=20mmにおいても整列巻することができ
た。
【0029】さて、図21のように、巻線溝3にワイヤ
5を巻回したドラムコア1のワイヤ絡げ位置Uが下回り
となると、後の工程で図22のように巻線済みドラムコ
ア1をリードフレーム90上に載置してはんだ付けする
場合、下回りのワイヤ絡げ位置Uの部分がはんだ付けの
際に断線する可能性があるため、図17乃至図20のド
ラムコア排出工程の前にドラムコア1の角度補正を行
う。すなわち、図23に示すように、ワイヤ切断及び巻
線硬化処理工程#1の後に角度補正工程#2を実行す
る。この角度補正工程#2は巻線チャック機構20を3
60度以内で回転させて例えば図24の(A)のワイヤ
5の絡げ位置が下回りの状態のドラムコア1を同図
(B)のように絡げ位置を横向きとする。その後、巻線
済みドラムコア取出し工程#3を実行し、リードフレー
ム搭載工程#4を実行すればよい。
【0030】なお、図2の巻線ユニット10が備える各
巻線チャック機構20に供給するワイヤ5を交換する場
合、巻線ユニット10を後退させ、ワイヤガイドバー1
1及びワイヤチャック13を矢印Xのように横方向に移
動させることで、ワイヤ5の迅速な自動交換が可能であ
る。
【0031】図25は巻線チャック機構の変形例であっ
て、切断用エッヂ付きスリーブ及び押えピンの形状を変
更のしたものを示す。この図において、切断用エッヂ付
きスリーブ26Aの先端面は、切断用エッヂEを有する
部分以外はテーパー状に後退した斜面となっている。該
スリーブ26Aが螺子部品41及びピン42で前後軸2
5に固定されること、及び押えピン28Aがスリーブ2
6Aの内側を摺動自在に貫通し、圧縮ばね27で前方に
突出する如く付勢されていること等は前述の図1の場合
と同様である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドラムコ
アの巻線方法及び装置によれば、巻き始め及び巻き終わ
りのワイヤの切断をドラムコアのフランジ外径より内側
で確実に行えるようにしてドラムコアのフランジ外径か
らワイヤが突出する不良の発生を防止可能であり、また
ドラムコアに対する巻線作業を円滑に実行可能な利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドラムコアの巻線方法及び装置の
実施例における巻線チャック機構を示す正断面図であ
る。
【図2】実施例の全体構成を示す概略斜視図である。
【図3】巻線チャック機構に対してドラムコアを供給す
る工程を示す概略側断面図である。
【図4】ドラムコアを挟持した供給チャックを示す正面
図である。
【図5】巻線チャック機構がドラムコアを保持した状態
を示す概略側断面図である。
【図6】ワイヤ巻き始め部分の切断工程を説明する概略
側断面図である。
【図7】ワイヤ巻き始め部分の切断工程を説明する拡大
断面図である。
【図8】ドラムコアの巻線溝に対してワイヤを巻回する
工程を説明する概略側断面図である。
【図9】ドラムコアの巻線溝に対してワイヤを巻回する
場合のトラバース法を説明する概略側断面図である。
【図10】ドラムコアに対するワイヤの絡げ工程を説明
する概略側断面図である。
【図11】絡げガイドの作用を説明する正面図である。
【図12】ワイヤの絡げ部分を押さえピンで押える工程
を説明する概略側断面図である。
【図13】ワイヤ巻き終わり部分の切断工程を説明する
概略側断面図である。
【図14】ワイヤ巻き終わり部分の切断工程を説明する
拡大断面図である。
【図15】ドラムコアの巻き終わり側端面でのワイヤ切
断部分を示す正面図である。
【図16】巻線済みドラムコアの排出時の巻線チャック
機構の状態を示す概略側断面図である。
【図17】ドラムコア排出工程の前段階を説明する概略
側断面図である。
【図18】ドラムコア排出工程の前段階を説明する正面
図である。
【図19】ドラムコア排出工程を説明する概略側断面図
である。
【図20】ドラムコア排出工程を説明する正面図であ
る。
【図21】ワイヤ絡げ部分が下回りとなった巻線済みド
ラムコアの側断面図である。
【図22】ワイヤ絡げ部分が下回りとなった巻線済みド
ラムコアをリードフレームに載置しはんだ固定した場合
の側断面図である。
【図23】角度補正を行う場合の工程図である。
【図24】角度補正を示す説明図である。
【図25】巻線チャック機構の変形例を示す部分断面図
である。
【符号の説明】
1 ドラムコア 2 フランジ 3 巻線溝 10 巻線ユニット 11 ワイヤガイドバー 13 ワイヤチャック 15 絡げバー 16 トラバース用固定ガイドバー 20 巻線チャック機構 24 挟持体 26,26A,80 切断用エッヂ付きスリーブ 28,28A,81 押さえピン 29 割り溝 30 開閉爪 50 供給チャック 60 絡げガイド 62 可動カッター部材 70 排出用吸着ノズル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な巻線チャック機構で保持した
    ドラムコアにワイヤを巻線するドラムコアの巻線方法に
    おいて、前記巻線チャック機構の開閉爪間の割り溝にワ
    イヤを通した後に、前記開閉爪にてドラムコアのフラン
    ジを挟持するとともに前記巻線チャック機構内の第1の
    押えピン及び該押えピンの周囲の第1のスリーブにて前
    記ドラムコアの端面に前記ワイヤを押さえ付け、可動カ
    ッター部材にて前記ワイヤを前記第1のスリーブのエッ
    ヂで切断し、以後前記巻線チャック機構が回転すること
    で前記ドラムコアの巻線溝に前記ワイヤを巻回すること
    を特徴とするドラムコアの巻線方法。
  2. 【請求項2】 前記巻線溝への前記ワイヤの巻回後、前
    記ドラムコアのフランジ外周面に絡げガイドを押し当て
    かつ絡げ用ワイヤガイドを動かすことで前記ワイヤを前
    記フランジに乗り上げさらに前記ドラムコアの端面を横
    断するように引き出すことを特徴とする請求項1記載の
    ドラムコアの巻線方法。
  3. 【請求項3】 前記ドラムコアの端面を横断している前
    記ワイヤを前記巻線チャック機構外の第2の押えピン及
    び該押えピンの周囲の第2のスリーブで前記ドラムコア
    の端面に押さえ付け、可動カッター部材にて前記ワイヤ
    を前記第2のスリーブのエッヂで切断することを特徴と
    する請求項2記載のドラムコアの巻線方法。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤを前記第2のスリーブのエッ
    ヂで切断後、前記巻線チャック機構が角度補正用回転を
    行うことを特徴とする請求項3記載のドラムコアの巻線
    方法。
  5. 【請求項5】 前記ドラムコアのフランジ内面と前記開
    閉爪の先端面とが同一平面上に位置するように前記ドラ
    ムコアを前記開閉爪で挟持することを特徴とする請求項
    1記載のドラムコアの巻線方法。
  6. 【請求項6】 前記ワイヤのトラバース用ガイドを固定
    配置とし、前記ドラムコアを保持した前記巻線チャック
    機構は当該ドラムコアの軸方向に移動しながら回転して
    前記巻線溝にワイヤを巻回することを特徴とする請求項
    1記載のドラムコアの巻線方法。
  7. 【請求項7】 ワイヤを通すことが可能な偶数個の割り
    溝でドラムコアを挟持する開閉爪を形成した挟持体と、
    該開閉爪の外側に嵌合して当該開閉爪を開閉する開閉用
    クランプ部材と、前記開閉爪の中心部に配置されて前記
    ドラムコアの一方の端面に圧接する向きに付勢された第
    1の押えピン及び該押えピンの周囲の第1のワイヤ切断
    用エッヂ付きスリーブとを有する巻線チャック機構を回
    転自在に備えることを特徴とするドラムコアの巻線装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ワイヤ端部を保持するワイヤチャッ
    クと、前記巻線チャック機構の一方の側から他方の側に
    移動自在な絡げ用ワイヤガイドと、前記開閉爪で挟持さ
    れた前記ドラムコアのフランジ外周面に圧接する向きに
    付勢される絡げガイドと、前記ドラムコアの他方の端面
    に圧接する向きに付勢される第2の押えピン及び該押え
    ピンの周囲の第2のワイヤ切断用エッヂ付きスリーブ
    と、前記ワイヤを前記第1及び第2のワイヤ切断用エッ
    ヂ付きスリーブのエッヂでそれぞれ切断する可動カッタ
    ー部材とを備えることを特徴とする請求項7記載のドラ
    ムコアの巻線装置。
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