JPH066709Y2 - 電磁ポンプ用コイル - Google Patents
電磁ポンプ用コイルInfo
- Publication number
- JPH066709Y2 JPH066709Y2 JP1984138474U JP13847484U JPH066709Y2 JP H066709 Y2 JPH066709 Y2 JP H066709Y2 JP 1984138474 U JP1984138474 U JP 1984138474U JP 13847484 U JP13847484 U JP 13847484U JP H066709 Y2 JPH066709 Y2 JP H066709Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- electromagnetic pump
- layer
- ceramic
- circumferential direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Landscapes
- Windings For Motors And Generators (AREA)
- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、電磁ポンプに使用される磁界発生用のコイル
に係わり、特に、耐熱性の良好な電磁ポンプ用コイルに
関するものである。
に係わり、特に、耐熱性の良好な電磁ポンプ用コイルに
関するものである。
電磁ポンプは、溶融金属用の搬送手段として使用される
もので、溶融金属を流す管路の周囲にコイルを固設し、
このコイルに電流を流して進行磁界を発生させ、溶融金
属自身に推進力を誘起させるようにしたものである。
もので、溶融金属を流す管路の周囲にコイルを固設し、
このコイルに電流を流して進行磁界を発生させ、溶融金
属自身に推進力を誘起させるようにしたものである。
従来、このような電磁ポンプに使用される磁界発生用の
コイルは、通電による発熱に加えて、管路内を流れる溶
融金属からの熱伝達により加熱され、高温状態となり易
いため、例えばコイルを形成する巻線を中空化してその
内部に冷却水を流すことにより、巻線を被覆するエナメ
ル等の絶縁物の劣化、さらには巻線導体の酸化等を防止
するようにしている。
コイルは、通電による発熱に加えて、管路内を流れる溶
融金属からの熱伝達により加熱され、高温状態となり易
いため、例えばコイルを形成する巻線を中空化してその
内部に冷却水を流すことにより、巻線を被覆するエナメ
ル等の絶縁物の劣化、さらには巻線導体の酸化等を防止
するようにしている。
しかしながら、中空状の巻線は、通常の巻線に比べて線
径が増大する傾向にあるため、このような巻線を使用し
たコイルは占積率が悪いという欠点がある。また、この
占積率の悪化に伴なう磁力の低下を補なうためにコイル
に流す電流を増加することが考えられるが、電源装置が
大型化するという不具合が生じる。
径が増大する傾向にあるため、このような巻線を使用し
たコイルは占積率が悪いという欠点がある。また、この
占積率の悪化に伴なう磁力の低下を補なうためにコイル
に流す電流を増加することが考えられるが、電源装置が
大型化するという不具合が生じる。
本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、耐熱性に優
れ、かつ占積率が良好な電磁ポンプ用コイルの提供を目
的とするものである。
れ、かつ占積率が良好な電磁ポンプ用コイルの提供を目
的とするものである。
本考案の電磁ポンプ用コイルは、セラミック絶縁電線を
整列重層してなり、ある層からこの上の層へ該電線が移
行する移行点をコイルの円周方向に順次ずらして円周方
向に均等に分散したものである。
整列重層してなり、ある層からこの上の層へ該電線が移
行する移行点をコイルの円周方向に順次ずらして円周方
向に均等に分散したものである。
第１図は、本考案の電磁ポンプ用コイルの一例を示すも
ので、このコイル１は、セラミック絶縁電線２を整列重
層に巻回してなり、かつ、ある層からこの上の層へ電線
２が移行する移行点Ａ１，Ａ２，…Ａ９がコイルの円周
歩行に約４５°ずつ順次ずらされ、各移行点Ａ１，Ａ２
…Ａ９がコイル１の円周方向に均等に分散された構成と
なっている。ここで移行点Ａ２，Ａ４，Ａ６，Ａ８はコ
イルの反対側の周面で移行が行われるので、鎖線で示し
てある。
ので、このコイル１は、セラミック絶縁電線２を整列重
層に巻回してなり、かつ、ある層からこの上の層へ電線
２が移行する移行点Ａ１，Ａ２，…Ａ９がコイルの円周
歩行に約４５°ずつ順次ずらされ、各移行点Ａ１，Ａ２
…Ａ９がコイル１の円周方向に均等に分散された構成と
なっている。ここで移行点Ａ２，Ａ４，Ａ６，Ａ８はコ
イルの反対側の周面で移行が行われるので、鎖線で示し
てある。
前記セラミック絶縁電線２は、第２図に示すように、ニ
ッケルメッキ銅線等の金属導体３の表面に、金属酸化物
等からなるセラミック絶縁層４を設けたものである。
ッケルメッキ銅線等の金属導体３の表面に、金属酸化物
等からなるセラミック絶縁層４を設けたものである。
このようなコイル１は、例えば次のようにして製造され
る。すなわち、金属導体３上に、セラミック粉末、例え
ばＡｌ２，ＳｉＯ２等の金属酸化物を分散したワニスを
塗布・焼き付けし、この上にエナメル塗料、例えばポリ
エステル，ポリイミド，ポリエステルアミドイミド，ポ
リアミドイミド、あるいはポリイミド等を塗布・焼き付
けして二層構造の絶縁皮膜を有する絶縁電線を形成す
る。しかる後に、この絶縁電線を筒状に巻回し、次いで
加熱することにより前記絶縁皮膜の有機質分を分解して
セラミック絶縁層４とし、前記コイル１を得るものであ
る。ただし、上記製法において、エナメル塗料の層は、
絶縁電線を巻回する際にセラミック粉末−ワニスの層が
剥離しないようにするための保護被覆として作用するも
のであり、セラミック粉末−ワニスの層が金属導体３に
対して充分な付着力を持つ場合は省略してもよい。
る。すなわち、金属導体３上に、セラミック粉末、例え
ばＡｌ２，ＳｉＯ２等の金属酸化物を分散したワニスを
塗布・焼き付けし、この上にエナメル塗料、例えばポリ
エステル，ポリイミド，ポリエステルアミドイミド，ポ
リアミドイミド、あるいはポリイミド等を塗布・焼き付
けして二層構造の絶縁皮膜を有する絶縁電線を形成す
る。しかる後に、この絶縁電線を筒状に巻回し、次いで
加熱することにより前記絶縁皮膜の有機質分を分解して
セラミック絶縁層４とし、前記コイル１を得るものであ
る。ただし、上記製法において、エナメル塗料の層は、
絶縁電線を巻回する際にセラミック粉末−ワニスの層が
剥離しないようにするための保護被覆として作用するも
のであり、セラミック粉末−ワニスの層が金属導体３に
対して充分な付着力を持つ場合は省略してもよい。
なお、前記コイル１には石英ファイバーテープ，セラミ
ックペーパー(KAOWOOL ACE-PAPER)等を巻回し、ついで
シリコーンワニス，常温や低温硬化型のシリコーンゴム
を含浸硬化して電磁ポンプ用コイルが得られる。
ックペーパー(KAOWOOL ACE-PAPER)等を巻回し、ついで
シリコーンワニス，常温や低温硬化型のシリコーンゴム
を含浸硬化して電磁ポンプ用コイルが得られる。
前述したような構成のコイル１は、セラミック絶縁層４
が全て無機質であるため、金属導体３の許容温度の範囲
であれば、特に冷却を行なわずに磁界発生用のコイルと
しての機能を果すことができる。また、このコイル１は
移行点Ａ１〜Ａ９が円周方向に均一に分散されており、
互いに重なり合わないため、巻き乱れが生じたり、形状
がほぼ完全な円筒状となり、かつ幅方向の厚みも均一と
なり占積率が良好となる。従って、コイル１に電流を流
した場合、コイル１のどの部分でも均一な磁界が得られ
るものである。
が全て無機質であるため、金属導体３の許容温度の範囲
であれば、特に冷却を行なわずに磁界発生用のコイルと
しての機能を果すことができる。また、このコイル１は
移行点Ａ１〜Ａ９が円周方向に均一に分散されており、
互いに重なり合わないため、巻き乱れが生じたり、形状
がほぼ完全な円筒状となり、かつ幅方向の厚みも均一と
なり占積率が良好となる。従って、コイル１に電流を流
した場合、コイル１のどの部分でも均一な磁界が得られ
るものである。
次に実験例を示して本考案の作用効果を明確にする。
「実験例」 まず、本実験に使用した電磁ポンプ用コイルの製法を具
体的に説明すれば、平均粒径５ミクロンメートル（μ
ｍ）のアルミナ粉末（Ａｌ２Ｏ３）５０重量部と、メチ
ルフエニルシリコーン樹脂溶液４６重量部（不揮発分２
３％）と、キシレン４重量部とをボールミルで混合して
スラリー状物質を得た後、このスラリー状物質を直径２
５ミリメートル（mm）のニッケルメッキ銅線上に堅型焼
付機を用いて繰り返し６回塗布・焼き付けし（焼付温度
４００℃，線速毎分５ｍ）、さらにこの上にポリエステ
ルイミド樹脂塗料を繰り返し２回塗布焼き付けして各々
２５μｍおよび１０μｍの塗膜厚を有する絶縁電線を得
た。次いで、この絶縁電線を筒状に巻回して第１図に示
すような各移行点が順次円周方向にずらされた、内径１
５０mm，外径２１８mm，幅１７mm，６列，１０層の積層
コイルを形成し、この積層コイルを３８０℃に保った恒
温槽中で２４時間加熱してポリイミド樹脂塗料の層を除
去し、しかる後に恒温層の温度を５００℃に上げて５〜
６時間加熱し（もしくは温度を６００℃に上げて１〜２
時間加熱してもよい。）、絶縁皮膜の層を無機物化し
た。次に、こうして得たコイルの外側に石英ファイバ製
テープ（レフラシールＵＴ１００−１）を横巻きして対
地絶縁し、さらにこれを減圧下（0.1mmＨｇ）に置い
て、シリコーンワニス（ＴＳＢ４３００：１キログラ
ム，ＢＦ５００Ｇ：２キログラム，ＩＰＡ：２キログラ
ム）を含浸し、風乾後１８０℃で１時間、次いで３６０
℃で１時間加熱し、電磁ポンプ用コイルとした。
体的に説明すれば、平均粒径５ミクロンメートル（μ
ｍ）のアルミナ粉末（Ａｌ２Ｏ３）５０重量部と、メチ
ルフエニルシリコーン樹脂溶液４６重量部（不揮発分２
３％）と、キシレン４重量部とをボールミルで混合して
スラリー状物質を得た後、このスラリー状物質を直径２
５ミリメートル（mm）のニッケルメッキ銅線上に堅型焼
付機を用いて繰り返し６回塗布・焼き付けし（焼付温度
４００℃，線速毎分５ｍ）、さらにこの上にポリエステ
ルイミド樹脂塗料を繰り返し２回塗布焼き付けして各々
２５μｍおよび１０μｍの塗膜厚を有する絶縁電線を得
た。次いで、この絶縁電線を筒状に巻回して第１図に示
すような各移行点が順次円周方向にずらされた、内径１
５０mm，外径２１８mm，幅１７mm，６列，１０層の積層
コイルを形成し、この積層コイルを３８０℃に保った恒
温槽中で２４時間加熱してポリイミド樹脂塗料の層を除
去し、しかる後に恒温層の温度を５００℃に上げて５〜
６時間加熱し（もしくは温度を６００℃に上げて１〜２
時間加熱してもよい。）、絶縁皮膜の層を無機物化し
た。次に、こうして得たコイルの外側に石英ファイバ製
テープ（レフラシールＵＴ１００−１）を横巻きして対
地絶縁し、さらにこれを減圧下（0.1mmＨｇ）に置い
て、シリコーンワニス（ＴＳＢ４３００：１キログラ
ム，ＢＦ５００Ｇ：２キログラム，ＩＰＡ：２キログラ
ム）を含浸し、風乾後１８０℃で１時間、次いで３６０
℃で１時間加熱し、電磁ポンプ用コイルとした。
このようにして製造した電磁ポンプ用コイルを４００℃
に保ちながら５０ボルト，３０アンペアで繰り返し通電
を行なった結果、このコイルは冷却を行なうことなく良
好な状態で磁界を発生し続けた。
に保ちながら５０ボルト，３０アンペアで繰り返し通電
を行なった結果、このコイルは冷却を行なうことなく良
好な状態で磁界を発生し続けた。
以上説明したように、本考案の電磁ポンプ用コイルは、
セラミック絶縁電線を巻回してなるものであるため、耐
熱性に優れており冷却の必要がない。また、移行点がコ
イルの周方向に分散されているため、占積率が良好であ
り、コイルのどの部分でも均一な磁界を得ることができ
る。従って、電磁ポンプの磁界発生用コイルとして使用
した場合、電磁ポンプのメンテナンスを容易にし、か
つ、その性能の向上を図ることができる。
セラミック絶縁電線を巻回してなるものであるため、耐
熱性に優れており冷却の必要がない。また、移行点がコ
イルの周方向に分散されているため、占積率が良好であ
り、コイルのどの部分でも均一な磁界を得ることができ
る。従って、電磁ポンプの磁界発生用コイルとして使用
した場合、電磁ポンプのメンテナンスを容易にし、か
つ、その性能の向上を図ることができる。
第１図は、本考案の電磁ポンプ用コイルの一例を示す側
面図、第２図はセラミック絶縁電線の横断面図である。 １……電磁ポンプ用コイル、２……セラミック絶縁電
線、３……金属導体、４……セラミック絶縁層、Ａ１〜
Ａ９……移行点。
面図、第２図はセラミック絶縁電線の横断面図である。 １……電磁ポンプ用コイル、２……セラミック絶縁電
線、３……金属導体、４……セラミック絶縁層、Ａ１〜
Ａ９……移行点。
Claims (1)
- 【請求項１】セラミック絶縁電線を整列重層に巻回して
なり、ある層からこの上の層へ該電線が移行する移行点
をコイルの円周方向に順次ずらして円周方向に均等に分
散したことを特徴とする電磁ポンプ用コイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1984138474U JPH066709Y2 (ja) | 1984-09-12 | 1984-09-12 | 電磁ポンプ用コイル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1984138474U JPH066709Y2 (ja) | 1984-09-12 | 1984-09-12 | 電磁ポンプ用コイル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6155484U JPS6155484U (ja) | 1986-04-14 |
| JPH066709Y2 true JPH066709Y2 (ja) | 1994-02-16 |
Family
ID=30696867
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1984138474U Expired - Lifetime JPH066709Y2 (ja) | 1984-09-12 | 1984-09-12 | 電磁ポンプ用コイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH066709Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56167304A (en) * | 1980-05-28 | 1981-12-23 | Fujikura Ltd | Heat resistance insulating coil |
-
1984
- 1984-09-12 JP JP1984138474U patent/JPH066709Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6155484U (ja) | 1986-04-14 |
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