JPH05300708A - 耐熱絶縁線輪の製造方法 - Google Patents

耐熱絶縁線輪の製造方法

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JPH05300708A
JPH05300708A JP9810292A JP9810292A JPH05300708A JP H05300708 A JPH05300708 A JP H05300708A JP 9810292 A JP9810292 A JP 9810292A JP 9810292 A JP9810292 A JP 9810292A JP H05300708 A JPH05300708 A JP H05300708A
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heat
glass
insulating
inorganic polymer
inorganic
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JP9810292A
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Hisayasu Mitsui
久安 三井
Hiroichi Karasawa
博一 唐沢
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、絶縁作業が容易で、高温で長期間使
用できる耐熱性に優れた絶縁が得られると共に、溶融し
たナトリウム中で使用されるロボット駆動用電動機等の
機器に使用した場合にも、腐食や絶縁上有害なガスが発
生したり、火災・爆発等の起きる恐れをなくすることを
最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、導体上に無機ポリマー皮膜を設けて
なる絶縁電線を、ガラスクロスまたは無機繊維クロスと
マイカを無機ポリマーで接着してなるガラスマイカ絶縁
シートまたは無機繊維クロスシートを介して鉄心に巻回
し、次に、絶縁電線をガラス紐または無機繊維紐で緊縛
した後に、無機ポリマーに浸漬して加熱硬化することに
より、無機ポリマーを半無機化または絶縁物を無機化す
ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温雰囲気で使用され
る耐熱絶縁線輪の製造方法に係り、特に溶融したナトリ
ウム中で使用されるロボット駆動用電動機に使用するの
に最適な耐熱絶縁線輪の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、高温雰囲気で使用される耐熱
絶縁線輪としては、例えばポリイミド等の耐熱皮膜を有
する絶縁電線を巻回し、ポリイミドやシリコーン等の耐
熱性有機物ワニスに浸漬した後、加熱硬化したものが一
般的に知られている。
【0003】しかしながら、このような耐熱絶縁線輪に
おいては、例えばFBR(高速増殖炉)のIn-Service-I
nspection 用として使用されるロボット駆動用電動機の
巻線のように、溶融したナトリウムのような高温媒体に
囲まれた密閉された雰囲気で使用されると、熱劣化によ
って発生する有機物からの分解ガスが金属を腐食した
り、絶縁上有害な作用をする。また、なんらかの異常に
よって、発火したり、爆発の起きる可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
耐熱絶縁線輪においては、特に高信頼性が要求される溶
融したナトリウム中で使用されるロボット駆動用電動機
に使用した場合に、腐食や絶縁上有害なガスが大量に発
生したり、火災・爆発等の起きる恐れがあるという問題
があった。
【0005】本発明の目的は、絶縁作業が容易で、高温
で長期間使用できる耐熱性に優れた絶縁が得られると共
に、溶融したナトリウム中で使用されるロボット駆動用
電動機等の機器に使用した場合にも、腐食や絶縁上有害
なガスが発生したり、火災・爆発等の起きる恐れをなく
することが可能な極めて信頼性の高い耐熱絶縁線輪の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、
【0007】まず、請求項1に記載の発明では、導体上
に無機ポリマー皮膜を設けてなる絶縁電線を、ガラスク
ロスとはがしマイカあるいは集成マイカ等のマイカを無
機ポリマーで接着してなるガラスマイカ絶縁シートを介
して鉄心に巻回し、次に、絶縁電線をガラス紐で緊縛し
た後に、無機ポリマーに浸漬して加熱硬化することによ
り、無機ポリマーを半無機化するようにしている。
【0008】一方、請求項2に記載の発明では、導体上
に無機ポリマー皮膜を設けてなる絶縁電線を、無機繊維
クロスとはがしマイカあるいは集成マイカ等のマイカを
無機ポリマーで接着してなる無機繊維クロスマイカ絶縁
シートを介して鉄心に巻回し、次に、絶縁電線を無機繊
維紐で緊縛した後に、無機ポリマーに浸漬して加熱硬化
することにより、絶縁物を完全に無機化するようにして
いる。ここで、特に上記無機ポリマーとしては、高温で
の接着性、耐熱性、作業性が優れている、ポリボロシロ
キサンを使用している。また、請求項1に記載の発明で
は、特に上記耐熱絶縁線輪が使用される機器の運転温度
よりも高い温度で加熱硬化(350℃で2時間以上)し
ている。さらに、上記無機繊維としては、ガラス繊維、
アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ・ボリア・シリカ
(ネクステル)繊維のうちのいずれかを使用している。
【0009】
【作用】従って、請求項1に記載の発明の耐熱絶縁線輪
の製造方法においては、ガラスやマイカ等の無機物を使
い、また絶縁電線の皮膜、ガラスマイカシートの接着剤
および浸漬処理に使用した無機ポリマーを、350℃以
上の温度で2時間以上加熱硬化することにより、絶縁物
を半無機化してある。
【0010】よって、特に溶融したナトリウム中で使用
されるロボット駆動用電動機のように、硬化温度よりも
低い200〜300℃で運転される機器においては、通
常の運転時ではガスの発生が全くなく、またなんらかの
異常があって仮に巻線が短絡しても、電流の熱によって
大量のガスが発生しないようにしているため、発生ガス
による金属の腐食・火災・爆発の危険がなく、熱安定性
に優れ、高信頼性の耐熱線輪を得ることができる。
【0011】一方、請求項2に記載の発明の耐熱絶縁線
輪の製造方法においては、無機繊維、無機繊維クロスや
はがしマイカまたは集成マイカのようなマイカ等の無機
物を使い、また絶縁電線の皮膜、無機繊維クロスマイカ
絶縁シートの接着剤および浸漬処理に使用した無機ポリ
マーを、400℃の温度で2時間以上加熱硬化すること
により、絶縁物を完全に無機化して、通常の運転時の熱
はもちろん、仮に巻線が短絡しても、電流の熱によって
ガスが発生しないようにしているため、発生ガスによる
金属の腐食・火災・爆発の危険がなく、熱安定性に優
れ、高信頼性の耐熱線輪を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について、図面
を参照して詳細に説明する。図1ないし図3は、本実施
例による耐熱絶縁線輪の製造方法の概要を示す断面図で
ある。本実施例の耐熱絶縁線輪は、次のようにして製造
する。
【0013】すなわち、まず、図1に示すように、直径
が0.5mmの電気銅1の表面に、厚さ3μmのニッケ
ルメッキ2を施して導体3とする。そして、この導体3
の上に、無機ポリマー(例えば、ポリボロシロキサン
(昭和電線電纜株式会社商品名ショウエクセルHC))
4を、450℃で3m/分の線速で塗布して焼き付け
る。
【0014】次に、この上からガラス繊維(JIS R
−3413に規定されたECD450−1/0)5を二
重に横巻する。そして、この上から無機ポリマー(例え
ば、ポリボロシロキサン(昭和電線電纜株式会社商品名
ショウエクセルSMP304))4を、450℃で3m
/分の線速で塗布して焼き付ける。以上のようにして、
厚さ約0.12mmの絶縁被覆6を有する絶縁電線7を
得る。
【0015】一方、図2に示すように、はがしマイカ8
の両側に、厚さ0.04mmの電気絶縁用ガラスクロス
9を、無機ポリマー(例えば、ポリボロシロキサン(昭
和電線電纜株式会社:商品名:ショウエクセルKM−3
2))4により貼り合わせて、厚さ0.15mmの両面
ガラスマイカ絶縁シート10を得る。
【0016】ここで、はがしマイカ8を用いるのは、マ
イカは機器の運転・停止に伴なうヒートサイクルによる
熱応力をマイカ層がずれることで吸収することができ、
特にはがしマイカ8はマイカ薄片の大きさが大きく、各
マイカ薄片の引張強さは40〜60kg/mm2 以上と
強大であるため、熱応力が加わってもマイカ薄片同志が
応力を緩和する効果があると共に、マイカ薄片同志がず
れても、絶縁破壊強度の低下は殆ど生じないという特長
があるからである。
【0017】次に、図3に示すように、鉄心11のスロ
ットに上記絶縁電線7を、相間絶縁シートとして上記両
面ガラスマイカ絶縁シート10、また主絶縁として上記
両面ガラスマイカ絶縁シート10および厚さ0.15m
mの電気絶縁用ガラスクロスシート12を介して巻回す
る。また、鉄心11のスロットの出口には、厚さ0.1
5mmの電気絶縁用ガラスクロスシート12を3枚積み
重ねて、楔として挿入する。さらに、巻線のエンド部
は、電気絶縁用ガラス紐により緊縛し、口出し線には電
気絶縁用ガラススリーブを被覆する。
【0018】次に、このようにして組み上がった巻線を
鉄心ごと、無機ポリマー(例えば、ポリボロシロキサン
(昭和電線電纜株式会社商品名ショウエクセルKM−4
1))に浸漬して含浸する。その後、ポリボロシロキサ
ンワニスから鉄心11を取り出し、風乾した後に、35
0℃で5時間加熱硬化して、電気絶縁線輪を得た。
【0019】本実施例の耐熱絶縁線輪においては、絶縁
電線7として導体3に無機ポリマー皮膜4を設け、相間
絶縁および主絶縁として無機ポリマー4で接着した両面
ガラスマイカ絶縁シート10を使用し、その他の絶縁材
料に無機材料からなる絶縁材料を使用し、350℃で5
時間加熱処理している。
【0020】この加熱処理により、使用した無機ポリマ
ー4が半無機化し、最早有機物が殆ど存在しないことか
ら、例えば液体の高温ナトリウム中で作動するロボット
駆動用電動機の場合のように、硬化温度よりも低い20
0〜300℃で運転される機器では、通常の運転時では
ガスの発生が全くなく、またなんらかの異常があって仮
に巻線が短絡しても、電流の熱によって大量のガスが発
生しないため、発生ガスによる金属の腐食、火災・爆発
の危険がない熱安定性に優れた、高信頼線の耐熱線輪を
得ることができる。
【0021】すなわち、本実施例の耐熱絶縁線輪におい
ては、絶縁電線7の皮膜として、導体3に無機ポリマー
皮膜4を設け、相間絶縁および主絶縁用の両面ガラスマ
イカ絶縁シート10の接着剤として無機ポリマー4を使
用しているため、絶縁電線7および両面ガラスマイカ絶
縁シート10が柔軟性に富み、通常の有機物による絶縁
と同じように容易に絶縁作業ができる。本実施例では、
絶縁電線7にガラス巻線を使用しているため、2重撚線
(ツイストペア)による絶縁破壊電圧は、無機ポリマー
4が完全に無機化した段階で1kV以上あり、電圧が比
較的高い機器の絶縁電線として使用することができる。
【0022】一方、使用した無機ポリマー4が加熱・硬
化により半無機化し、有機物がほとんど存在しないこと
から、液体の高温ナトリウム中で作動するロボット駆動
用電動機の巻線絶縁として使用した場合に、加熱硬化工
程よりも低い温度で巻線が運転される。このため、実際
の運転時には、腐食や絶縁上有害なガスは殆ど発生せ
ず、火災・爆発等の恐れがないという優れた効果を発揮
することができる。
【0023】上述したように、本実施例の耐熱絶縁線輪
によれば、絶縁作業が容易で、また200℃以上の高温
で長期間使用できる耐熱性に優れた絶縁を得ることが可
能となる。
【0024】また、特に、絶縁物に有機物が少量しか含
まれていないことから、特に高信頼性が要求される液体
の高温ナトリウム中で作動するロボット駆動用電動機と
して使用した場合に、腐食や絶縁上有害なガス大量には
発生せず、火災・爆発等の恐れがない等の、極めて優れ
た作用効果が得られるものである。さらに、このような
効果は、実際に巻線が運転される温度よりも、加熱硬化
する温度を高くすることによって、より一層顕著に得る
ことが可能となる。次に、本発明の第2の実施例につい
て、図面を参照して詳細に説明する。図1、図4および
図5は、本実施例による耐熱絶縁線輪の製造方法の概要
を示す断面図である。本実施例の耐熱絶縁線輪は、次の
ようにして製造する。
【0025】すなわち、前記実施例の場合と同様に、ま
ず、図1に示すように、直径が0.5mmの電気銅1の
表面に、厚さ3μmのニッケルメッキ2を施して導体3
とする。そして、この導体3の上に、無機ポリマー(例
えば、ポリボロシロキサン(昭和電線電纜株式会社商品
名ショウエクセルHC))4を、450℃で3m/分の
線速で塗布して焼き付ける。
【0026】次に、この上から無機繊維(例えばアルミ
ナ繊維)5を二重に横巻する。そして、この上から無機
ポリマー(例えば、ポリボロシロキサン(昭和電線電纜
株式会社商品名ショウエクセルSMP304))4を、
450℃で3m/分の線速で塗布して焼き付ける。以上
のようにして、厚さ約0.12mmの絶縁被覆6を有す
る絶縁電線7を得る。
【0027】一方、図4に示すように、はがしマイカ8
の両側に、厚さ0.04mmの電気絶縁用無機繊維クロ
ス(例えば、アルミナ繊維クロス)20を、無機ポリマ
ー(例えば、ポリボロシロキサン(昭和電線電纜株式会
社商品名ショウエクセルKM−32))4により貼り合
わせて、厚さ0.15mmの両面無機繊維クロスマイカ
絶縁シート21を得る。
【0028】次に、図5に示すように、鉄心11のスロ
ットに上記絶縁電線7を、相間絶縁シートとして上記両
面無機繊維クロスマイカ絶縁シート21、また主絶縁と
して上記両面無機繊維クロスマイカ絶縁シート21およ
び厚さ0.15mmの電気絶縁用無機繊維クロスシート
22を介して巻回する。また、鉄心11のスロットの出
口には、厚さ0.15mmの電気絶縁用無機繊維クロス
シート22を3枚積み重ねて、楔として挿入する。さら
に、巻線のエンド部は、電気絶縁用無機繊維紐により緊
縛し、口出し線には電気絶縁用ガラススリーブを被覆す
る。
【0029】次に、このようにして組み上がった巻線を
鉄心ごと、無機ポリマー(例えば、ポリボロシロキサン
(昭和電線電纜株式会社:商品名:ショウエクセルKM
−41))に浸漬して含浸する。その後、ポリボロシロ
キサンワニスから鉄心11を取り出し、風乾した後に、
450℃で3時間加熱硬化して、電気絶縁線輪を得た。
【0030】本実施例の耐熱絶縁線輪においては、絶縁
電線7として導体3に無機ポリマー皮膜4を設け、相間
絶縁および主絶縁として無機ポリマー4で接着した両面
無機繊維クロスマイカ絶縁シート21を使用し、その他
の絶縁材料に無機材料からなる絶縁材料を使用し、45
0℃で3時間加熱処理している。
【0031】この加熱処理により、使用した無機ポリマ
ー4が完全に無機化し、最早有機物が殆ど存在しないこ
とから、例えば液体の高温ナトリウム中で作動するロボ
ット駆動用電動機に使用した場合に、金属の腐食、火災
・爆発の危険がない熱安定性に優れた、高信頼線の耐熱
線輪を得ることができる。
【0032】すなわち、本実施例の耐熱絶縁線輪におい
ては、絶縁電線7の皮膜として、導体3に無機ポリマー
皮膜4を設け、相間絶縁および主絶縁用の両面無機繊維
マイカ絶縁シート21の接着剤として無機ポリマー4を
使用しているため、絶縁電線7および両面無機繊維マイ
カ絶縁シート21が柔軟性に富み、通常の有機物による
絶縁と同じように容易に絶縁作業ができる。本実施例で
は、絶縁電線7にアルミナ繊維巻線を使用しているた
め、2重撚線(ツイストペア)による絶縁破壊電圧は1
kV以上あり、電圧が比較的高い機器の絶縁電線として
使用することができる。
【0033】一方、使用した絶縁材料が加熱・硬化によ
り完全に無機化し、最早有機物が存在しないことから、
液体の高温ナトリウム中で作動するロボット駆動用電動
機の巻線絶縁として使用した場合に、腐食や絶縁上有害
なガスを発生せず、火災・爆発等の恐れがない。
【0034】上述したように、本実施例の耐熱絶縁線輪
によれば、絶縁作業が容易で、また200℃以上の高温
で長期間使用できる耐熱性に優れた絶縁を得ることが可
能となる。
【0035】また、特に、絶縁物に有機物が含まれてい
ないことから、特に高信頼性が要求される液体の高温ナ
トリウム中で作動するロボット駆動用電動機として使用
した場合に、腐食や絶縁上有害なガス大量には発生せ
ず、火災・爆発等の恐れがない等の、極めて優れた作用
効果が得られるものである。
【0036】尚、上記各実施例においては、ガラス巻線
電線を使用した場合について説明したが、これに限らず
例えば図6に示すように、ガラス巻あるいは無機繊維巻
のない無機ポリマー皮膜4だけから成る絶縁電線7を使
用するようにしてもよい。この場合、2重撚線(ツイス
トペア)による絶縁破壊電圧は、無機ポリマーが完全に
無機化した段階で400V以上あり、電圧がより低い機
器の絶縁電線として使用することができる。
【0037】また、上記図4および図5の実施例におい
ては、無機繊維としてアルミナ繊維を使用した場合につ
いて説明したが、これに限らず例えばシリカ繊維、アル
ミナ・ボリア・シリカ(米国3M社:商品名:ネクステ
ル)繊維のうちのいずれかを使用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、導
体上に無機ポリマー皮膜を設けてなる絶縁電線を、ガラ
スクロス(または無機繊維クロス)とマイカを無機ポリ
マーで接着してなるガラスマイカ絶縁シート(または無
機繊維クロスマイカ絶縁シート)を介して鉄心に巻回
し、次に絶縁電線をガラス紐(または無機繊維紐)で緊
縛した後に、無機ポリマーに浸漬して加熱硬化すること
により、無機ポリマーを半無機化(または絶縁物を完全
に無機化)するようにしたので、絶縁作業が容易で、高
温で長期間使用できる耐熱性に優れた絶縁が得られると
共に、溶融したナトリウム中で使用されるロボット駆動
用電動機等の機器に使用した場合にも、腐食や絶縁上有
害なガスが発生したり、火災・爆発等の起きる恐れをな
くすることが可能な極めて信頼性の高い耐熱絶縁線輪の
製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による耐熱絶縁線輪の製造方法における
絶縁電線の構成例を示す断面図。
【図2】本発明による耐熱絶縁線輪の製造方法における
ガラスマイカ絶縁シートの構成例を示す断面図。
【図3】本発明による耐熱絶縁線輪の製造方法における
鉄心スロット内の絶縁構成の一例を示す断面図。
【図4】本発明による耐熱絶縁線輪の製造方法における
無機繊維クロスマイカ絶縁シートの構成例を示す断面
図。
【図5】本発明による耐熱絶縁線輪の製造方法における
鉄心スロット内の絶縁構成の他の例を示す断面図。
【図6】本発明による耐熱絶縁線輪の製造方法における
絶縁電線の他の構成例を示す断面図。
【符号の説明】
1…電気銅、2…ニッケルメッキ、3…導体、4…無機
ポリマー、5…ガラス繊維、6…絶縁被覆、7…絶縁電
線、8…はがしマイカ、9…電気絶縁用ガラスクロス、
10…両面ガラスマイカ絶縁シート、11…鉄心、12
…電気絶縁用ガラスクロスシート、20…電気絶縁用無
機繊維クロス、21…両面無機繊維クロスマイカ絶縁シ
ート、22…電気絶縁用無機繊維クロスシート。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に無機ポリマー皮膜を設けてなる
    絶縁電線を、ガラスクロスとマイカを無機ポリマーで接
    着してなるガラスマイカ絶縁シートを介して鉄心に巻回
    し、 次に、前記絶縁電線をガラス紐で緊縛した後に、無機ポ
    リマーに浸漬して加熱硬化することにより、無機ポリマ
    ーを半無機化したことを特徴とする耐熱絶縁線輪の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 導体上に無機ポリマー皮膜を設けてなる
    絶縁電線を、無機繊維クロスとマイカを無機ポリマーで
    接着してなる無機繊維クロスマイカ絶縁シートを介して
    鉄心に巻回し、 次に、前記絶縁電線を無機繊維紐で緊縛した後に、無機
    ポリマーに浸漬して加熱硬化することにより、絶縁物を
    完全に無機化したことを特徴とする耐熱絶縁線輪の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記無機ポリマーとしては、ポリボロシ
    ロキサンを使用したことを特徴とする請求項1または2
    に記載の耐熱絶縁線輪の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記耐熱絶縁線輪が使用される機器の運
    転温度よりも高い温度で加熱硬化することを特徴とする
    請求項1に記載の耐熱絶縁線輪の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記350℃で2時間以上加熱硬化する
    ことを特徴とする請求項1または4に記載の耐熱絶縁線
    輪の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記無機繊維としては、ガラス繊維、ア
    ルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ・ボリア・シリカ
    (ネクステル)繊維のうちのいずれかを使用したことを
    特徴とする請求項2に記載の耐熱絶縁線輪の製造方法。
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