JPH0665738B2 - 熱間加工性及び打抜き性のすぐれた高透磁率磁性合金 - Google Patents
熱間加工性及び打抜き性のすぐれた高透磁率磁性合金Info
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- JPH0665738B2 JPH0665738B2 JP61071447A JP7144786A JPH0665738B2 JP H0665738 B2 JPH0665738 B2 JP H0665738B2 JP 61071447 A JP61071447 A JP 61071447A JP 7144786 A JP7144786 A JP 7144786A JP H0665738 B2 JPH0665738 B2 JP H0665738B2
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Description
【発明の詳細な説明】 利用産業分野 この発明は、30wt%〜50wt%Ni系パーマロイ合金の改良
に係り、すぐれた磁気特性と共に熱間加工性及び打抜き
性の改善を計った30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁性合金
に関する。
に係り、すぐれた磁気特性と共に熱間加工性及び打抜き
性の改善を計った30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁性合金
に関する。
背景技術 30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁性合金は、直流用継電
器、低周波用,高周波用線輪及び変成器の鉄心として用
いられており、さらに、昨今のエレクトロニクスの発達
に伴ない各種機器の小型高性能化が進み、かかる磁性合
金の特性及び加工性の一層の向上が望まれている。
器、低周波用,高周波用線輪及び変成器の鉄心として用
いられており、さらに、昨今のエレクトロニクスの発達
に伴ない各種機器の小型高性能化が進み、かかる磁性合
金の特性及び加工性の一層の向上が望まれている。
一方かかる高透磁率磁性合金は、結晶粒界にP,S,O等の
不純物の偏析及び炭化物,硫化物,りん化物,酸化物あ
るいは低融点共晶化合物等の生成により、熱間圧延時、
粒界割れを生じて、熱間圧延板の耳割れ、及び表面割れ
疵等を発生し、熱間加工性の劣化による製品歩留の低下
を招来する。また、かかる磁性合金は高Ni含有のため、
材質的に靭性が大きくなるため、打抜き時にばりが出や
すいなどで金型寿命を短くする問題があった。
不純物の偏析及び炭化物,硫化物,りん化物,酸化物あ
るいは低融点共晶化合物等の生成により、熱間圧延時、
粒界割れを生じて、熱間圧延板の耳割れ、及び表面割れ
疵等を発生し、熱間加工性の劣化による製品歩留の低下
を招来する。また、かかる磁性合金は高Ni含有のため、
材質的に靭性が大きくなるため、打抜き時にばりが出や
すいなどで金型寿命を短くする問題があった。
該磁性合金の熱間加工性の改善のため、30wt%〜50wt%
Ni系高透磁率磁性合金内の不純物、特にP,Sの低減化あ
るいはSの固定効果を計り、Mgの添加により粒界偏析を
防止し、熱間加工性の改善を計る手段が提案されてきた
が、逆に、磁気特性の劣化を招来するため、その添加量
に制約があり、磁気特性及び熱間加工性の改善に充分な
効果が得られなかった。
Ni系高透磁率磁性合金内の不純物、特にP,Sの低減化あ
るいはSの固定効果を計り、Mgの添加により粒界偏析を
防止し、熱間加工性の改善を計る手段が提案されてきた
が、逆に、磁気特性の劣化を招来するため、その添加量
に制約があり、磁気特性及び熱間加工性の改善に充分な
効果が得られなかった。
発明の目的 この発明は、すぐれた磁気特性と共にすぐれた熱間加工
性及び打抜き性を有する30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁
性合金を目的としている。
性及び打抜き性を有する30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁
性合金を目的としている。
発明の構成と効果 この発明は、高磁気特性とすぐれた熱間加工性及び打抜
き性の両立を目的に、30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁性
合金の組成を種々検討した結果、特定量のB及びMoを複
合含有させ、かつC,P,S含有量を低減することにより、
高磁性特性とすぐれた熱間加工性及び打抜き性が得られ
ることを知見したものである。
き性の両立を目的に、30wt%〜50wt%Ni系高透磁率磁性
合金の組成を種々検討した結果、特定量のB及びMoを複
合含有させ、かつC,P,S含有量を低減することにより、
高磁性特性とすぐれた熱間加工性及び打抜き性が得られ
ることを知見したものである。
すなわち、この発明は、 Ni30wt%〜50wt%、 Si0.2wt%以下、Mn1.0wt%以下、 Mo 2.0wt%以下、 B 0.0020wt%〜0.015wt%、 C 0.015wt%以下、S 0.001wt%以下、 P 0.015wt%以下を含有し、残部はFe及び不可避的不
純物とからなることを特徴とする熱間加工性及び打抜き
性のすぐれた高透磁率磁性合金である。
純物とからなることを特徴とする熱間加工性及び打抜き
性のすぐれた高透磁率磁性合金である。
上記組成とすることにより、30wt%〜50wt%Ni系高透磁
率磁性合金として、すぐれた磁気特性を示し、かつ熱間
加工性及び打抜き性が改善され、熱間圧延時の耳割れ,
表面割れ疵などを低減できる効果を有する。
率磁性合金として、すぐれた磁気特性を示し、かつ熱間
加工性及び打抜き性が改善され、熱間圧延時の耳割れ,
表面割れ疵などを低減できる効果を有する。
組成の限定理由 この発明において、Niは、30wt%未満では、高透磁率磁
性合金としての所要の磁気特性が得られず、また、50wt
%を越えると、コスト的に不利となるため、30wt%〜50
wt%とする。
性合金としての所要の磁気特性が得られず、また、50wt
%を越えると、コスト的に不利となるため、30wt%〜50
wt%とする。
Siは、0.2wt%を越えると透磁率が低下するため好まし
くなく、0.2wt%以下の含有とする。
くなく、0.2wt%以下の含有とする。
Mnは、1.0wt%を越えると、飽和磁束密度,透磁率を低
下させるため、1.0wt%以下とする。
下させるため、1.0wt%以下とする。
Moは、2.0wt%を越えると、飽和磁束密度及び透磁率が
劣化するため、2.0wt%以下の含有とする。
劣化するため、2.0wt%以下の含有とする。
Bは、この発明において、熱間加工性及び打抜き性改善
のため添加するが、0.0020wt%未満ではかかる効果がな
く、また、0.015wt%を越えると硼化物が生成され、磁
気特性が悪化し好ましくないため、0.0020wt%〜0.015w
t%の添加とする。
のため添加するが、0.0020wt%未満ではかかる効果がな
く、また、0.015wt%を越えると硼化物が生成され、磁
気特性が悪化し好ましくないため、0.0020wt%〜0.015w
t%の添加とする。
Cは、0.015wt%を越えると、熱間加工性,磁気特性を
劣化させ好ましくないため、0.015wt%以下の含有と
し、さらに好ましくは、0.01wt%以下である。
劣化させ好ましくないため、0.015wt%以下の含有と
し、さらに好ましくは、0.01wt%以下である。
Sは、0.01wt%を越えると、粒界に偏析して熱間加工
性,磁気特性を劣化させ好ましくないため、0.01wt%以
下の含有とし、さらに好ましくは、0.005wt%以下であ
る。
性,磁気特性を劣化させ好ましくないため、0.01wt%以
下の含有とし、さらに好ましくは、0.005wt%以下であ
る。
Pは、0.015wt%を越えると、粒界に偏析して熱間加工
性,磁気特性を劣化させ好ましくないため、0.015wt%
以下の含有とし、さらに好ましくは、0.01wt%以下の含
有である。
性,磁気特性を劣化させ好ましくないため、0.015wt%
以下の含有とし、さらに好ましくは、0.01wt%以下の含
有である。
実施例 実施例1 第1表に示す組成に真空溶解により溶製して得られた38
mm厚みの平型鋳塊を、熱間圧延して5mm厚み×幅100mm寸
法の熱延板となし、さらに、冷間圧延して板厚0.6mmの
冷延薄板となした後、外径45mm×33mmのJISリングに打
抜き、試料となした。
mm厚みの平型鋳塊を、熱間圧延して5mm厚み×幅100mm寸
法の熱延板となし、さらに、冷間圧延して板厚0.6mmの
冷延薄板となした後、外径45mm×33mmのJISリングに打
抜き、試料となした。
上記試料を、水素雰囲気中で、1100℃×3時間の熱処理
を施し、600℃まで炉冷したのち、100℃/Hrで冷却した
場合の透磁率を測定し、該熱間圧延後の熱延板の外観状
況,打抜き性とともに、第2表に示す。
を施し、600℃まで炉冷したのち、100℃/Hrで冷却した
場合の透磁率を測定し、該熱間圧延後の熱延板の外観状
況,打抜き性とともに、第2表に示す。
外観状況は、38mm厚みの平型鋳塊を、5mm厚みの熱延板
となした際の耳割れの大きさで評価し、熱延板となった
ときのトップ部、ミドル部、ボトム部の耳割れ深さを測
定し、トップ部、ミドル部、ボトム部の板幅100mmに対
しての耳割れ深さの平均値にて示している。
となした際の耳割れの大きさで評価し、熱延板となった
ときのトップ部、ミドル部、ボトム部の耳割れ深さを測
定し、トップ部、ミドル部、ボトム部の板幅100mmに対
しての耳割れ深さの平均値にて示している。
また、打抜き性は、第1図に示す如く、試料(2)を載
置できる打抜き金型(1)を用いて、ポンチ(3)で打
抜き、その際ポンチ(3)ストローク量を測定し、ポン
チストローク指数にて評価した。すなわち、ポンチスト
ローク量を指数化し、指数が高いものは打抜き性が悪
く、逆に指数の低いものが打抜き性が良好であることを
示している。
置できる打抜き金型(1)を用いて、ポンチ(3)で打
抜き、その際ポンチ(3)ストローク量を測定し、ポン
チストローク指数にて評価した。すなわち、ポンチスト
ローク量を指数化し、指数が高いものは打抜き性が悪
く、逆に指数の低いものが打抜き性が良好であることを
示している。
第1図は実施例における打抜き性試験に用いる打抜き金
型の斜視図である。 1……打抜き金型、2……試料、3……ポンチ。
型の斜視図である。 1……打抜き金型、2……試料、3……ポンチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴島 義幸 大阪府吹田市南吹田2丁目19−1 住友特 殊金属株式会社吹田製作所内 (56)参考文献 特開 昭60−159157(JP,A) 特公 昭51−2896(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】Ni 30wt%〜50wt%、 Si 0.2wt%以下、Mn 1.0wt%以下、 Mo 2.0wt%以下、 B 0.0020wt%〜0.015wt%、 C 0.015wt%以下、S 0.01wt%以下、 P 0.015wt%以下を含有し、残部はFe及び不可避的不
純物とからなることを特徴とする熱間加工性及び打抜き
性のすぐれた高透磁率磁性合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61071447A JPH0665738B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 熱間加工性及び打抜き性のすぐれた高透磁率磁性合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61071447A JPH0665738B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 熱間加工性及び打抜き性のすぐれた高透磁率磁性合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62227065A JPS62227065A (ja) | 1987-10-06 |
JPH0665738B2 true JPH0665738B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=13460814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61071447A Expired - Fee Related JPH0665738B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 熱間加工性及び打抜き性のすぐれた高透磁率磁性合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665738B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2736638B2 (ja) * | 1987-01-09 | 1998-04-02 | 日新製鋼株式会社 | 製造性の良好なFe−Ni合金 |
JPH0759741B2 (ja) * | 1988-04-15 | 1995-06-28 | 日本鋼管株式会社 | Fe−Ni系高透磁率合金およびその製造方法 |
JPH0759742B2 (ja) * | 1988-04-22 | 1995-06-28 | 日本鋼管株式会社 | Fe―Ni系高透磁率磁性合金およびその製造方法 |
JPH03158439A (ja) * | 1989-11-17 | 1991-07-08 | Yamaha Corp | シャドウマスク用Fe―Ni合金 |
JPH03202446A (ja) * | 1989-12-28 | 1991-09-04 | Yamaha Corp | シャドウマスク用Fe―Ni合金およびシャドウマスクの製法 |
JP2646277B2 (ja) * | 1990-03-27 | 1997-08-27 | 日新製鋼株式会社 | 鉄心部材用Ni―Fe―Cr軟質磁性合金 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS512896A (ja) * | 1974-06-25 | 1976-01-10 | Nippon Denso Co | Sharyoyoanchisukitsudoseigyosochi |
JPS60159157A (ja) * | 1984-01-30 | 1985-08-20 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 熱間加工性のすぐれたFe−Νi合金 |
-
1986
- 1986-03-28 JP JP61071447A patent/JPH0665738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62227065A (ja) | 1987-10-06 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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