JP3883030B2 - 無方向性電磁鋼板 - Google Patents
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【従来の技術】
近年、電気機器の省エネルギーの観点より、より鉄損の低い電磁鋼板が求められるようになっている。この鉄損を低減するためにはSi、Al量を増大させることにより固有抵抗を増大させることが効果的である。このため、従来、低鉄損が特に要求される無方向性電磁鋼板においてはSi+Al=4%程度の高級材が用いられてきた。
【0002】
例えば、特開昭53−66816号公報には、Si=1.6〜3.5%、Al=0.2〜2.5%とし、二冷圧により低鉄損の材料を製造する技術が開示されている。
また、特公昭56−22931号公報には、Si:2.5〜3.5%、Al:0.3〜1.0%の鋼においてS:50ppm以下、O:25ppm以下とすることにより鉄損を低下させる技術が開示されている。
【0003】
さらに特開平5−140647号公報には、Si:2.0〜4.0%、Al:0.10〜2.0%の鋼においてS:30ppm以下、Ti、Zr、Nb、Vをそれぞれ50ppm以下とすることにより鉄損を低下させる技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような鋼板は、固溶強化元素であるSi、Al量が多いことから、鋼板が非常に硬く、このため鋼板の打ち抜き時に金型が激しく損耗するという問題点を有する。このため、金型を頻繁に交換せざるを得ず、打ち抜き時の生産性を著しく低下させているのが現状である。
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、仕上焼鈍後の鉄損が低く、かつ打ち抜き性に優れた無方向性電磁鋼板を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の骨子は、鋼板表層部の硬度をビッカース硬度で190以下とすることにより、打ち抜き性に優れた鋼板を得ること、それを実現するためにSiとAlの含有量が制限されて鉄損が高くなるのを防ぐために、鋼中のS含有量とSb、Snの含有量の範囲を適当に定めることにある。
【0009】
前記課題を解決するための第1の手段は、重量%で、C:0.005%以下、Si:4.0%以下、Mn:0.05〜1.0%、P:0.1%以下、N:0.005%以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0%、S:0.0009%以下(0を含む)を含有し、さらにSbとSnの少なくとも一方を、Sb+Sn/2で0.001〜0.005%(但し、 Sb+Sn/2=0.005 %を除く)含有し、残部がFe 又は不可避不純物であって、仕上焼鈍材の鋼板表面から30μm以内の領域の硬度がビッカース硬度で190以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板である。
【0010】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、Si+Alが3.5%以下であることを特徴とするものである。
【0011】
本明細書(表を含む)において、鋼の成分を示す%は、特に断らない限り重量%を示し、ppmも重量ppmを示す。
【0012】
(発明に到る経緯と硬度、主要成分の限定理由)
本発明者らは、鉄損が低く、かつ打ち抜き性に優れた無方向性磁性鋼板を得るために、鋭意研究を行った。
最初に打抜き型の損耗と硬度の関係について調査するため、C:0.0025%、Mn:0.20%、P:0.01%、S:0.002%、N:0.0021%とし、Si+Al量を2〜4.5%程度まで種々に変化させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延後、酸洗を行った。引き続きこの熱延板に75%H2-25%N2雰囲気で830℃×3hrの熱延板焼鈍を施し、その後、板厚0.35mmまで冷間圧延し、10%H2-90%N2雰囲気で950℃×1min間の仕上焼鈍を行った。
【0013】
さらにこの仕上焼鈍板に膜厚0.7μmの半有機皮膜を塗布した。この鋼板を用い内径70mm、外径100mmのリング形状サンプルの打ち抜き試験を行った。この際、クリアランスは10%とした。打ち抜き型が損耗すると打ち抜かれる電磁鋼板のバリ高さが高くなるため、一般的に打ち抜き性の評価は材料のバリ高さが一定値を超えた時点の打ち抜き回数の大小で行われている。そこで、本実験では、打ち抜かれた電磁鋼板のバリの高さが50μmを超えた時点を打ち抜き回数とした。
【0014】
図1に、鋼板表層硬度と打ち抜き回数の関係を示す。ここで、硬度は鋼板表面から30μm以内(本実験では表面から20μmの位置にて測定)の領域のビッカース硬度(荷重5g)で評価した。これは、金型の摩耗が鋼板中央部よりも表層部の組織により強く影響を受けるためである。図1より鋼板表層部の硬度を190以下とした場合に、打ち抜き回数が増大し、型の損耗が大幅に抑制できることがわかる。以上のことより鋼板表層部の硬度をビッカース硬度(HV)で190以下、より望ましくは185以下とする。
【0015】
次に、鋼板硬度に及ぼす成分の影響を調査するため、図1に示す試験で用いたものと同じ鋼板を用いSi+Al量と鋼板表層部の硬度の関係を調査した。結果を図2に示す。これよりSi+Alと硬度には良い相関が認められ、HVを190以下とするためにはSi+Alを3.5%以下とする必要があることがわかる。
【0016】
以上のことよりSi、Al低減によりHV190以下を達成するための一つの手段として、請求項4の発明においては、Si+Al量を3.5%以下に限定する。なお、本発明においては鋼板表層部の硬度がHVで190以下となっていればよく、HVを190以下とするための手法はSi、Alの低減以外の手法でもかまわない。
【0017】
これまでの検討において鋼板表層部の硬度をHV190以下とすることにより打ち抜き性が大幅に改善されることが判明した。しかしHV190以下を達成するためにSi、Alを低減した場合には、鋼板の固有抵抗が低下することとなり、このような成分系で従来の無方向性電磁鋼板を製造した場合、Si+Al=4%程度のJIS最高グレード相当材に比べ鉄損が増大することは避けられない。
【0018】
そこで、Si+Al:3.5%以下の成分系においてSi+Al=4%程度の鉄損レベルを達成する手法について検討した。
鉄損は主に固有抵抗に起因する渦電流損と、組織、不純物等に起因するヒステリシス損に分けられる。Si、Al低減により鋼板表層部の硬度をHV190以下とすると、Si、Alの低減に起因して渦電流損が増大するため、本発明者らは、ヒステリシス損を極限まで低下させることにより全鉄損をJIS最高グレード材レベルまで低減する手法についてについて検討した。
【0019】
最初に、析出物低減の観点から鋼中S量低減について検討した。C:0.0025%、Si:3.00%、Mn:0.20%、P:0.01%、Al:0.35%、N:0.0021%とし、S量をtr.〜15ppmの範囲で変化させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延後、酸洗を行った。引き続きこの熱延板に75%H2-25%N2雰囲気で830℃×3hrの熱延板焼鈍を施し、その後、板厚0.35mmまで冷間圧延し、10%H2-90%N2雰囲気で900℃×1min間の仕上焼鈍を行った。図3に、このようにして得られたサンプルのS量と鉄損W15/50の関係を示す(図中×印)。ここで、磁気測定は25cmエプスタイン法により行った。
【0020】
図3より、Sの低減により大幅な鉄損低減が達成されW15/50=2.4W/kgが達成されることがわかる。これは、S低減により粒成長性が向上したためである。
【0021】
しかし、S量を1〜2ppm程度まで低減しても、鉄損は2.4W/kg程度にしかならない。又、S:10ppm未満の材料の鋼板板面の硬度を測定したところ、HVで192〜195となっていた。図2で示したSi+Alと硬度の関係から考えるとSi+Al=3.35%の本鋼板では硬度は180〜185程度となることが予想されるが、実際にはこれよりも硬くなっていた。
【0022】
本発明者らは、S<10ppmの極低S材において硬度が上昇するのは、何らかの組織変化が生じているのではないかと考え、光学顕微鏡にて組織観察を行った。その結果、S<10ppmの領域で鋼板表層に顕著な窒化層が認められ、Sが低減するに伴って、顕著な窒化領域が鋼板内部まで浸透していることが判明した。これに対し、S≧10ppmの領域では窒化層は軽微となっていた。この窒化層は窒化雰囲気で行った熱延板焼鈍時および仕上焼鈍時に生じたものと考えられる。
【0023】
このS低減に伴う窒化反応促進の原因に関しては次のように考えられる。すなわち、Sは表面および粒界に濃化しやすい元素であることから、S≧10ppmの領域では、Sが鋼板表面へ濃化し、熱延板焼鈍時および仕上焼鈍時の窒素の吸着を抑制しており、一方、S<10ppmの領域ではSによる窒素吸着の抑制効果が低下したためと考えられる。
【0024】
本発明者らは、この極低S材において顕著に生じる窒化層が硬度上昇の原因となっているのではないかと考えた。このような考えの下に、本発明者らは窒素吸着の抑制が可能でかつ極低S材の優れた粒成長性を妨げることのない元素を添加することができれば、極低S材の打ち抜き性は向上し、加えて鉄損も低下するのではないかという着想を抱き、種々の検討を加えた結果、Sbの極微量添加が有効であることを発見した。
【0025】
図3に、前記×印で示したサンプルの成分に40ppmのSbを添加したサンプルについて同一の条件で試験をした結果を○印で示す。Sbの鉄損低減効果に着目すると、S>10ppmの領域では、Sb添加により鉄損は0.02〜0.04W/kg程度しか低下しないが、S≦10ppmの領域では、Sb添加により鉄損は0.20W/kg程度低下しており、S量が少ない場合にSbの鉄損低減効果は顕著に認められる。また、このサンプルではS量によらず窒化層は認められなかった。これはSbが鋼板表層部に濃化し窒素の吸着を抑制したためと考えられる。
また、本鋼種の鋼板表層部の硬度を測定したところHV=185となっており、打ち抜き性の良好な範囲となっていることも判明した。
【0026】
以上のような、Sbの添加により、S<10ppmの領域で鉄損が急激に低下すること、及びHVが低下することは従来知られていなかった新規な知見である。以上のことから、Sbを添加する本発明においては、Sの含有量を、Sb添加との複合的な効果の臨界性が明らかな9ppm以下に限定する。
【0027】
次にSbの最適添加量を調査するため、C:0.0026%、Si:2.90%、Mn:0.20%、P:0.020%、Al:0.30%、S:0.0004%、N:0.0020%としSb量をtr.〜600ppmの範囲で変化させた鋼を実験室にて真空溶解し、熱延後、酸洗を行った。引き続きこの熱延板に75%H2-25%N2雰囲気で830℃×3hrの熱延板焼鈍を施し、その後、板厚0.35mmまで冷間圧延し、10%H2-90%N2雰囲気で950℃×1min間の仕上焼鈍を行った。
【0028】
図4に、Sb量と鉄損W15/50の関係を示す。図4より、Sb添加量が10ppm以上の領域で鉄損が低下し、JIS最高グレード相当のW15/50=2.10W/kgが達成されることがわかる。しかし、Sbをさらに添加し、Sb>50ppmとなった場合には、鉄損は再び増大することもわかる。
【0029】
このSb>50ppmの領域での鉄損増大原因を調査するため、光学顕微鏡による組織観察を行った。その結果、表層細粒組織は認められなかったものの、平均結晶粒径が若干小さくなっていた。この原因は明確ではないが、Sbが粒界に偏析しやすい元素であるため、Sbの粒界ドラッグ効果により粒成長性が低下したものと考えられる。
【0030】
以上のことよりSbは10ppm以上、 50ppm 未満とする。
【0031】
以上の鉄損低減効果はSbと同様な表面偏析型元素であるSnを20ppm以上添加した場合にも認められ、100ppm以上の添加で鉄損が若干増大した。一般に、鉄損低減効果については、SnはSbと同じ作用効果を有し、その効力はSbの1/2であると考えられる。このことよりSnは20ppm以上、 100ppm 未満とする。
【0032】
さらに、SbとSnを複合添加した場合にもSb+Sn/2で10ppm以上添加した場合に鉄損が低下し、Sb+Sn/2で50ppm以上添加した場合に若干の鉄損増大が認められた。このことよりSbとSnを複合添加した場合にはSb+Sn/2で10ppm以上、 50ppm 未満とする。
【0033】
(その他の成分の限定理由)
次に、その他の成分の限定理由について説明する。
C: Cは磁気時効の問題があるため0.005%以下とする。
Si: Siは鋼板の固有抵抗を上げるために有効な元素であるが、4.0%を超えると飽和磁束密度の低下に伴い磁束密度が低下するため上限を4.0%とする。
Mn: Mnは熱間圧延時の赤熱脆性を防止するために、0.05%以上必要であるが、1.0%以上になると磁束密度を低下させるので0.05〜1.0%とする。
【0034】
P: Pは0.1%を超えて添加すると鋼板が脆化するため0.1%以下とし、鋼板の硬度低減の観点からより望ましくは0.03%以下とする。
N: Nは、含有量が多い場合にはAlNの析出量が多くなり、鉄損を増大させるため0.005%以下とする。
Al: AlはSiと同様、固有抵抗を上げるために有効な元素であるが、1.0%を超えると飽和磁束密度の低下に伴い磁束密度が低下するため上限を1.0%とする。また、0.1%未満の場合にはAlNが微細化し粒成長性が低下するため下限を0.1%とする。
【0035】
(製造方法)
本発明においては、S、SbおよびSnをはじめとする所定の成分元素が所定の範囲内であれば、製造方法は通常の無方向性電磁鋼板を製造する方法でかまわない。すなわち、転炉で吹練した溶鋼を脱ガス処理して所定の成分に調整し、引き続き鋳造、熱間圧延を行う。熱間圧延時の仕上焼鈍温度、巻取り温度は特に規定する必要はなく、通常の無方向性電磁鋼板を製造する温度でかまわない。また、熱延後の熱延板焼鈍は行ってもよいが必須ではない。次いで一回の冷間圧延、もしくは中間焼鈍をはさんだ2回以上の冷間圧延により所定の板厚とした後に、最終焼鈍を行う。
【0036】
【実施例】
鋼を転炉で吹練した後に、脱ガス処理を行うことにより表1に示す成分に調整後鋳造し、スラブを1140℃で1hr加熱した後、板厚2.0mmまで熱間圧延を行った。熱延仕上げ温度は800℃とし、巻取り温度は610℃とした。巻取り後、表1に示す条件で熱延板焼鈍を施した。その後、板厚0.35mmまで冷間圧延を行い、表1に示す仕上焼鈍条件で焼鈍を行った。磁気測定は25cmエプスタイン試験片を用いて行った。各鋼板の磁気特性(鉄損W15/50と磁束密度B50)を表1に併せて示す。
【0037】
打ち抜き試験は、仕上焼鈍板に半有機の絶縁皮膜(膜厚0.7μm)を塗布した後、内径70mm、外径100mmのリング形状サンプルの打ち抜き試験を行った。この際、クリアランスは10%とし打ち抜かれた電磁鋼板のバリの高さが50μmを超えた時点を打ち抜き回数とした。
【0038】
硬度の測定はマイクロビッカース試験器を用い、表層より20μmの位置の硬度を測定した。なおこの際の荷重は5gとした。
【0039】
表1において、No.1〜No.13が、鋼板成分及び硬度が本発明の範囲内に入る実施例(本発明鋼)である。これらの鋼板においては、最低でも打ち抜き回数は139万回であり、鉄損W15/50も2.24W/kg以下となっている。又、磁束密度B50も1.68Tと高い。これらと比較鋼を比べると、本発明鋼の場合、打ち抜き回数、鉄損W15/50、磁束密度B50が揃って良好となっていることがわかる。
【0040】
これに対し、No.14の鋼板は、硬度が本発明の範囲を大きく外れているので、打ち抜き回数が50万回と少ない。これは、Si+Alが4.0%と大きいためである。S、Sb+Sn/2も本発明の範囲から外れているが、Si+Alが4.0%あるため、鉄損W15/50は本発明鋼と大差ない。しかし、磁束密度B50は本発明鋼の範囲より低い。
【0041】
No.15、No.16の鋼板は、S、Sb+Sn/2が本発明の範囲を外れているので、鉄損W15/50が高くなっている。
No. 5〜 No. 7、 No.10 、 No.11 、 No.13 、No.17、No.18の鋼板は、Sb+Sn/2が本発明の範囲を外れているので、やはり鉄損W15/50が高くなっている。
【0042】
No.19の鋼板は、硬度が本発明の範囲を大きく外れているので、打ち抜き回数が45万回と少ない。これは、Si+Alが4.4%と大きいためである。又、この鋼板においては、Siが単体で本発明の範囲を外れて高いため、鉄損W15/50は本発明鋼より低いが、磁束密度B50は本発明鋼の範囲より低くなっている。
【0043】
No.20の鋼板は、Alの範囲が本発明の範囲が本発明の範囲を超えているので、鉄損W15/50は本発明鋼と大差ないが、磁束密度B50は本発明鋼の範囲より低い。
No.21の鋼板は、Mnの範囲が本発明の範囲を下回っているので、鉄損W15/50が高くなっている。No.21の鋼板は、Mnの範囲が本発明の範囲を超えているので、鉄損W15/50は本発明鋼と大差ないが、磁束密度B50は本発明鋼の範囲より低い。
【0044】
No.23の鋼板は、Cの範囲が本発明の範囲を超えているので、鉄損W15/50が高いのみならず、磁気時効の問題を有している。
No.24の鋼板は、Nが本発明の範囲を超えているので、鉄損W15/50が高くなっている。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、鋼板表層部の硬度をビッカース硬度で190以下とすることにより、打ち抜き性に優れた鋼板を得、それを実現する目的でSiとAlの含有量を制限すると鉄損が高くなるのを防ぐために、鋼中のS含有量とSb、Snの含有量の範囲を適当に定めているので、鉄損が低く打ち抜き性に優れた鋼板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 硬度と打ち抜き性との関係を示す図である。
【図2】 硬度とSi+Al量との関係を示す図である。
【図3】 S量と仕上焼鈍後の磁気特性との関係を示す図である。
【図4】 Sb量と仕上焼鈍後の磁気特性との関係を示す図である。
Claims (2)
- 重量%で、C:0.005%以下、Si:4.0%以下、Mn:0.05〜1.0%、P:0.1%以下、N:0.005%以下(0を含む)、Al:0.1〜1.0%、S:0.0009%以下(0を含む)を含有し、さらにSbとSnの少なくとも一方を、Sb+Sn/2で0.001〜0.005%(但し、 Sb+Sn/2=0.005 %を除く)含有し、残部がFe 又は不可避不純物であって、仕上焼鈍材の鋼板表面から30μm以内の領域の硬度がビッカース硬度で190以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
- Si+Alが3.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の無方向性電磁鋼板。
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