JPH0665444A - 変性剤組成物およびそれを用いた熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

変性剤組成物およびそれを用いた熱可塑性樹脂組成物

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JPH0665444A
JPH0665444A JP21777992A JP21777992A JPH0665444A JP H0665444 A JPH0665444 A JP H0665444A JP 21777992 A JP21777992 A JP 21777992A JP 21777992 A JP21777992 A JP 21777992A JP H0665444 A JPH0665444 A JP H0665444A
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JP
Japan
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styrene
rubber
weight
thermoplastic resin
composition according
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JP21777992A
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English (en)
Inventor
Kazuhito Wada
一仁 和田
Yasuhiro Mishima
育宏 三島
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (d1)少なくとも1種以上のエチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム25〜70重量%、(d2)少なくと
も1種以上のエチレン−ビニルアセテートコポリマー25
〜70重量%、(d3)少なくとも1種以上の他のゴム状
重合体および(または)オレフィン系重合体0〜25重量
%、(d4)少なくとも1種以上の官能基含有ゴム状重
合体および(または)オレフィン系重合体0〜50重量%
(ただし、(d3)および(d4)がともに0%である
ことはない)からなる変性剤組成物(D)、および該変
性剤組成物を添加した塩化ビニル系および(または)ス
チレン系樹脂とオレフィン系樹脂とからなる熱可塑性樹
脂組成物。 【効果】 上記熱可塑性樹脂組成物は衝撃強度、流動
性、耐表層剥離性がバランスよくすぐれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変性剤組成物および熱可
塑性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、耐衝撃性、
耐表層剥離性、流動性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物を
うるのに使用される変性剤組成物および該変性剤組成物
を配合した熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、異種の特性をもつポリマー同士を
アロイ化して樹脂を改質することが盛んに検討されてい
る。たとえば、オレフィン系樹脂とスチレン系樹脂ある
いは塩化ビニル系樹脂とのアロイ化については、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体によりアロイ化する方法(特公
昭60−36178号公報)、ポリエチレン−EPDM
変性物によりアロイ化する方法(特開昭63−3040
39号公報、特開平1−165640号公報)、ポリプ
ロピレンとスチレン系樹脂のブロック体によりアロイ化
する方法(特開平2−199127号公報、特開平2−
199128号公報、特開平2−199129号公報)
などについて報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の方法でアロ
イ化したばあい、えられる樹脂組成物からの成形品の耐
衝撃性が低下したり、成形時の流動性がわるくなったり
するほか、射出成形などの高剪断下での成形後に、成形
品の表層が成形品と僅かな力で分離する表層剥離現象が
起こり実用に適さないなどの問題がある。
【0004】本発明は前記問題を解決し、耐衝撃性、耐
表層剥離性、流動性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、塩化ビニル系樹脂
および(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂に
対し、少なくとも1種のエチレン−プロピレン−ジエン
ゴム、少なくとも1種のエチレン−ビニルアセテートコ
ポリマー、少なくとも1種の、官能基含有ゴム状重合体
および(または)オレフィン系重合体、少なくとも1種
のゴム状重合体および(または)オレフィン系重合体か
らなり、少なくとも部分的に相互作用をさせた組成物を
使用すると、興味深いことに、耐衝撃性が実質的に低下
せず、かつ、高剪断下での表層剥離が起こりにくくなる
ことを見出した。
【0006】すなわち、本発明は、(d1)少なくとも
1種のエチレン−プロピレン−ジエンゴム25〜70重量
%、(d2)少なくとも1種のエチレン−ビニルアセテ
ートコポリマー25〜70重量%、(d3)少なくとも1種
の他のゴム状重合体および(または)オレフィン系重合
体0〜25重量%、(d4)少なくとも1種の官能基含有
ゴム状重合体および(または)オレフィン系重合体0〜
50重量%からなる変性剤組成物(D)(ただし(d3)
および(d4)がともに0重量%であることはない)に
関する。
【0007】本発明はまた、塩化ビニル系樹脂(A)お
よび(または)スチレン系樹脂(B)1〜99重量部とオ
レフィン系樹脂(C)99〜1重量部とからなる(A)、
(B)、(C)の合計100 重量部に対し、変性剤組成物
(D)0.1 〜50重量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成
物に関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明の変性剤組成物(D)は、
エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−ビニル
アセテートコポリマーと官能基含有ゴム状重合体および
(または)オレフィン系重合体ならびに他のゴム状重合
体および(または)オレフィン系重合体からなる組成物
であり、本発明の熱可塑性樹脂組成物が耐衝撃性、耐表
層剥離性を発揮するためには必須の組成物である。つま
り、本発明の変性剤組成物(D)は、塩化ビニル系樹脂
および(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂と
のように、本来は相溶性をもたない、あるいは相溶性に
乏しい樹脂同士の相溶性を向上させる効果がある。
【0009】本発明の変性剤組成物(D)の(d1)成
分としては、エチレン含有量、ジエン含有量、ジエンの
種類、ゴムのMooney粘度、ゴム中のモノマー分布状態な
どをとくに限定するものではないが、最終の熱可塑性樹
脂組成物の耐衝撃性を向上させるためには、相異なるエ
チレン−プロピレン−ジエンゴムを2種類使用し、少な
くとも1方のゴムが妥当な強度(エチレン含有量60%以
上、ガラス転位温度が−55℃以下で、Mooney粘度ML
1+4 (100 ℃)が75以上)をもっているようにすること
が好ましい。
【0010】前記ゴムの製法は既知であり、バナジウム
型触媒を用い、ジエン含有量を加減することにより不飽
和度を加減することができる。標準値は1000個の炭素原
子当り3〜20の二重結合を有することが好ましい。Moon
ey粘度ML1+4 (100 ℃)は一般的に30〜125 、エチレ
ン含有量は45〜80%(重量%、以下同様)が好ましく、
なかでも60〜80%がとくに好ましい。
【0011】前記のようなエチレン−プロピレン−ジエ
ンゴムの具体例としてはたとえばエチレン70%−プロピ
レン25%−ジシクロペンタジエン5%のゴム、エチレン
60%−プロピレン30%−エチリデンノルボルネン10%の
ゴム、エチレン65%−プロピレン25%−1,4−ヘキサ
ジエン10%のゴムなどがあげられる。
【0012】(d2)成分は、前記変性剤組成物(D)
の中で、(d1)、(d2)、(d4)の混和をよく
し、塩化ビニル系樹脂(A)および(または)スチレン
系樹脂(B)との相溶性を促進する作用を有するもので
あって、ビニルアセテート含有量が25〜35%、とりわけ
28〜32%のエチレン−ビニルアセテートコポリマーが好
ましい。ビニルアセテート含有量が前記範囲外のばあ
い、耐衝撃性、耐表層剥離性が低下する傾向がある。よ
り好ましいエチレン−ビニルアセテートコポリマーは、
メルトフローインデックスが0.5 〜25dg/min (230
℃、2.16kg/cm2 )のものである。
【0013】(d3)成分は、使用することによって本
発明の熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性や流動性を調整す
ることができる。
【0014】前記(d3)で表わされる成分は粒子径が
0.3 〜30μm程度のスチレン−ブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンブロックコポリマー、アクリロニトリル
−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソブチレンゴ
ム、ブチルゴムなど、数平均分子量が500 〜60000 のポ
リオレフィン、たとえば低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体など、またはこれらの2種以上の混合物であるこ
とが好ましく、本発明の熱可塑性樹脂組成物に対して
は、耐衝撃性の点からスチレン−ブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエンブロックコポリマー、ブタジエンゴム
がより好ましい。
【0015】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成
する各樹脂間の相溶性を向上させるためには(d3)成
分が、メチルメタクリル酸エステル、スチレン−アクリ
ロニトリル、スチレン−メチルメタクリル酸エステルな
どをグラフトさせて、塩化ビニル系樹脂および(また
は)スチレン系樹脂と親和性をもたせたスチレン−ブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックコポリマ
ー、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、イソブチレンゴム、ブチルゴム、ポリオレフィンま
たは前記グラフト重合体の2種以上の混合物であること
が好ましい。さらに、耐衝撃性の点からは、メチルメタ
クリレート、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−
メチルメタクリレートなどをグラフトさせた塩化ビニル
系樹脂および(または)スチレン系樹脂と親和性のある
スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロ
ックコポリマー、ブタジエンゴムがより好ましい。
【0016】(d4)成分は、前記(A)、(B)また
は(C)成分と反応または相互作用をする結果、(D)
とこれらとの相溶性を向上させる作用を有するもので、
官能基を含有した変性スチレン−ブタジエンゴム、変性
スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、変性アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、変性ブタジエンゴム、変
性イソブチレンゴム、変性ブチルゴム、変性ポリオレフ
ィンのうちの少なくとも1種からなるものであることが
好ましい。
【0017】官能基としては、たとえばエポキシ基、
1、2、3級のアミノ基、アミド基、カルボキシル基、
酸無水物、ヒドロキシル基などがあげられる。これらの
官能基は単独で含まれていてもよく、また2種以上の組
合せで含まれていてもよい。そのなかでも本発明の樹脂
組成物を構成する樹脂間の相溶性をより向上させるため
には、エポキシ基が好ましい。
【0018】官能基を導入するには、前記ゴムやポリオ
レフィンの原料と官能基をもつ化合物とを共重合させて
もよいし、官能基を含有する化合物を前記ゴムやポリオ
レフィンにグラフト重合させてもよい。
【0019】したがって、(d4)成分として好ましい
ものの例としては、エポキシ基を含有するおよび(また
は)エポキシ基含有化合物をグラフトさせた変性スチレ
ン−ブタジエンゴム、変性スチレン−ブタジエンブロッ
クコポリマー、変性アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、変性ブタジエンゴム、変性イソブチレンゴム、変性
ブチルゴム、変性ポリオレフィンのうちの1種または2
種以上がとくに好ましい。
【0020】前記(d4)成分の官能基の量としては、
官能基を有する単量体として0.01〜50%含まれているも
のが好ましく、0.1 〜10%のものがより好ましい。官能
基の量が少なすぎるときは(A)および(または)
(B)と(C)との相溶性が不充分であり、多すぎると
(A)および(または)(B)と(C)との反応が過剰
となって流動性が低下する。
【0021】官能基を導入するのに用いる単量体として
は、たとえばグリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチル
アミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、メタク
リルアミド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどがあげら
れる。
【0022】変性剤組成物(D)は、1種以上のエチレ
ン−プロピレン−ジエンゴム(d1)25〜70%、1種以
上のエチレン−ビニルアセテートコポリマー(d2)25
〜70%、1種以上の他のゴム状重合体および(また
は)オレフィン系重合体(d3)0〜25%、1種以上
の、前記官能基含有ゴム状重合体および(または)オレ
フィン系重合体(d4)0〜50%からなるもの(ただし
(d3)および(d4)がともに0%であることはな
い)が好ましく、そのなかでも(d1)成分35〜65%、
(d2)成分35〜65%、(d3)成分1〜20%、(d
4)成分1〜30%からなるものが好ましい。とりわけ
(d1)成分35〜65%、(d2)成分35〜65%部、(d
4)成分1〜30%からなるもの、および(d1)成分35
〜65%、(d2)成分35〜65%、(d3)成分1〜20%
からなるものが好ましい。
【0023】(d1)成分と(d2)成分との比は、で
きるだけ1に近くすることが、塩化ビニル系樹脂および
(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂との相溶
性を向上する点から好ましい。
【0024】前記変性剤組成物(D)中の(d1)成分
が25%未満では耐衝撃性が低下し、70%を超えると耐表
層剥離性が悪くなり、(d2)成分が25%未満では耐表
層剥離性が悪化し、70%を超えると耐衝撃性が低下す
る。(d3)成分が25%を超えるか、(d4)成分が50
%を超えると耐表層剥離性が悪化する傾向がある。
【0025】(d3)成分および(d4)成分は必ずし
も両方が含まれている必要はなく、(d3)、(d4)
成分の少なくとも1種が含まれていれば、耐表層剥離性
は改善される。
【0026】変性剤組成物(D)は、(d1)、(d
2)、(d3)および(または)(d4)の各成分の混
合物を押出機で溶融混練したものが好ましく、その手段
操作に格別の制限はないが、300 ℃以下の温度で溶融混
練して一部相互作用をさせたものであることが好まし
い。融解温度の下限は、融点が最も高い成分の融解範囲
によって決定される。本発明の変性剤組成物(D)の融
解範囲は、40〜150 ℃、とくに50〜100 ℃の範囲が好ま
しい。変性剤組成物(D)を製造する際に重要なこと
は、成分を少なくとも部分的に相互作用、すなわち反
応、イオン結合、分子間引力による結合、疑似グラフト
構造、相互侵入網目構造などをさせることである。相互
作用をさせることによって、(d1)、(d2)、(d
3)および(または)(d4)の各成分は均一に混合
し、相溶状態になる。
【0027】前記溶融混練に際して各成分間に相互作用
が起こることはメルトフローインデックスの変化によっ
て知ることができる。すなわちこのメルトフローインデ
ックスは成分間の反応によって左右され、相互作用によ
り分子量が大きくなるか架橋が生じるとメルトフローイ
ンデックスが低下し、反応が進みすぎると分解が生じて
メルトフローインデックスが高くなる。
【0028】本発明の変性剤組成物(D)にあってはメ
ルトフローインデックスは、0.25〜1.5 dg/min (230
℃、2.16kg/cm2 )の間にすることが好ましい。
【0029】さらに、流動性、離型性などを向上させる
ために、1種以上のワックスを変性剤組成物(D)に0.
01〜10%の範囲で加えることができる。ワックスとして
は、ポリオレフィンワックス、とくに、ポリプロピレン
ワックスが好ましい。
【0030】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる
塩化ビニル系樹脂(A)は、塩化ビニル単独重合体、80
%以上が塩化ビニルである共重合体、後塩素化ポリ塩化
ビニルが含まれ、これらの単独または2種以上の組合せ
で用いられる。共重合体には、エチレン、酢酸ビニル、
メチルメタクリレート、ブチルアクリレートなどのモノ
ビニリデン化合物20%以下が含まれていてもよい。
【0031】前記塩化ビニル系樹脂(A)は、平均重合
度が400 〜1500のものが好ましく、さらに450 〜1000の
ものがより好ましい。平均重合度が400 未満になると耐
衝撃性が低下し、1500を超えると流動性が著しく低下す
る傾向がある。
【0032】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる
スチレン系樹脂(B)は、ポリスチレン、アクリロニト
リル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン
−α−メチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−メ
チルメタクリレート−スチレン−α−メチルスチレン共
重合体、ABS樹脂、AS樹脂、MABS(メチルメタ
クリレート−アクリロニトリル−スチレン−ブタジエ
ン)樹脂、MBS樹脂、AAS(アクリロニトリル−ア
クリル酸エステル−スチレン)樹脂、AES(アクリロ
ニトリル−EPDM−スチレン)樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合
体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート−ブタジ
エン−スチレン−α−メチルスチレン共重合体、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共
重合体、スチレン−N−置換マレイミド共重合体、アク
リロニトリル−スチレン−N−置換マレイミド共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−β−イ
ソプロペニルナフタレン共重合体、アクリロニトリル−
メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン−α−メ
チルスチレン−マレイミド共重合体などが例示され、こ
れらの単独または2種以上の組合せで用いられる。耐表
層剥離性を低下させないため、塩化ビニル系樹脂と相溶
性のあるものが好ましい。
【0033】本発明の熱可塑性樹脂組成物が耐衝撃性を
必要とするばあいは、スチレン系樹脂(B)として、ゴ
ム状重合体40〜90%にシアン化ビニル化合物、芳香族ビ
ニル化合物、アルキルメタクリレート化合物の1種以上
およびこれらと共重合可能な単量体の混合物60〜10%を
重合してなるグラフト共重合体を70%以下、なかんづく
5〜50%含有するスチレン系樹脂を用いることが好まし
い。
【0034】前記ゴム状重合体としては、たとえばポリ
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、
ブチルアクリレートゴムなどがあげられる。シアン化ビ
ニル化合物としては、たとえばアクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどがあげられ、芳香族ビニル化合物と
しては、たとえばスチレン、メチルスチレン、クロロス
チレン、α−メチルスチレンなどがあげられ、また、ア
ルキルメタクリレート化合物としては、メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレートなどがあげられる。前記
重合体および化合物は、いずれも単独でも2種以上の組
合せで用いてもよい。
【0035】また、スチレン系樹脂(B)としては、つ
ぎの組成のものが本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐表層
剥離性、流動性さらには耐熱性を満足できるのでとくに
好ましい。すなわち、メチルエチルケトン可溶分が樹脂
の30〜100 %であり、該可溶分のメチルエチルケトン抽
出物が、シアン化ビニル化合物および(または)アルキ
ルメタクリレート化合物を共重合成分として10〜60%、
好ましくは15%以上含有し、還元粘度が0.2 〜0.9 dl/
g(ジメチルホルムアミド溶液、30℃、濃度0.3 g/d
l)、より好ましくは0.25〜0.8 dl/gのものである。
シアン化ビニル化合物および(または)アルキルメタク
リレート化合物が共重合成分として10%未満では耐表層
剥離性が低下し、60%を超えると流動性が低下する傾向
にある。また、還元粘度が0.2 dl/g未満では耐衝撃性
が低下し、0.9 dl/gを超えると流動性が低下し、成形
時の熱安定性が悪くなる傾向にある。また、耐熱性を必
要とするばあいは、メチルエチルケトン可溶分の組成
が、α−メチルスチレン含量30%以上であるスチレン系
樹脂であることが好ましい。
【0036】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる
オレフィン系樹脂(C)は、たとえば高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレ
ンとその他のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピ
レン、プロピレンとその他のα−オレフィンとの共重合
体、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン−1などの
ポリオレフィン類またはオリゴマー類、エチレン−プロ
ピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ブチルゴム、ブタジエンゴ
ム、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−アクリル
酸エステル共重合体などのポリオレフィン系エラストマ
ー類または前記ポリオレフィン類およびオリゴマー類や
ポリオレフィン系エラストマーに官能基を導入した変性
オレフィン系樹脂であってこれらの単独または2種以上
の組み合わせで用いられる。これらの中で、耐衝撃性、
耐熱性の点から、低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、プロピレン系共重合体が好ましく、そのなかでもポ
リプロピレン、プロピレンとその他のα−オレフィンと
の共重合体がとくに好ましい。
【0037】官能基を導入すると、該官能基が(D)の
官能基との相互作用の結果相溶性が向上する。したがっ
て本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐表層剥離性が向上す
る。
【0038】前記オレフィン系樹脂(C)の立体構造に
はとくに制限はないが、耐熱性の点からアイソタクチッ
ク含量が60%以上のものが好ましく、70%以上のものは
より好ましい。また、オレフィン系樹脂(C)の分子量
は、耐衝撃性、流動性の点から重量平均で5千〜100 万
程度が好ましく、1万〜70万がより好ましい。
【0039】オレフィン系樹脂(C)に導入される官能
基としては、エポキシ基、アミノ基、アミド基、カルボ
キシル基、酸無水物、ヒドロキシル基などがあげられ、
これらは単独でも、2種以上を用いてもかまわない。本
発明の熱可塑性樹脂組成物の樹脂間の相溶性をより向上
させるためには、エポキシ基が好ましい。
【0040】より好ましいのは、変性剤組成物(D)の
(d4)成分に導入した官能基と反応性のある官能基で
あって、たとえば変性剤組成物(D)の(d4)成分に
導入した官能基がエポキシ基のばあいにはエポキシ基と
反応性のある官能基、たとえば、アミノ基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基などが最も好ましい組合としてあ
げられる。
【0041】官能基を導入するに用いられる単量体とし
ては、たとえばグリシジルアクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アリルグリシジルエーテル、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチ
ルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどがあ
げられる。
【0042】官能基を導入する方法は共重合でもグラフ
ト重合でもよく、特別の制限はない。たとえば、オレフ
ィン単量体と官能基含有単量体との共重合、ポリオレフ
ィンへの官能基含有単量体の含浸重合、溶融混練による
グラフト共重合などがあげられる。
【0043】官能基の導入量は、官能基をもった単量体
を0.01〜10%使用した重合体であることが好ましく、0.
1 〜5%がより好ましい。
【0044】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、塩化ビニ
ル系樹脂(A)および(または)スチレン系樹脂(B)
1〜99部(重量部、以下同様)とオレフィン系樹脂
(C)99〜1部からなる(A)、(B)、(C)の合計
100 部に対し、変性剤組成物(D)0.1 〜50部をブレン
ドすることによってえられる。(A)および(または)
(B)と(C)との重量比は、10/90〜99/1が好まし
く、10/90〜70/30がより好ましい。(A)、(B)の
比率は、(A)0〜100 %、(B)100 〜0%に亘り適
用可能である。つまり、塩化ビニル系樹脂(A)または
スチレン系樹脂(B)単独とオレフィン系樹脂(C)と
でも耐衝撃性および耐表層剥離性を向上させることがで
きる。
【0045】変性剤組成物(D)は、(A)、(B)、
(C)の合計100 部に対し、0.1 〜50部の範囲が好まし
く1〜25部がとくに好ましい。0.1 部未満では表層剥離
性の改良効果が発揮されず、50部をこえると耐衝撃性、
成形加工性が損なわれる。
【0046】塩化ビニル系樹脂(A)、スチレン系樹脂
(B)、オレフィン系樹脂(C)、変性剤組成物(D)
の成分(d1)エチレン−プロピレン−ジエンゴム、
(d2)エチレン−ビニルアセテートコポリマー、(d
3)ゴム状重合体および(または)オレフィン系重合
体、(d4)官能基含有ゴム状重合体および(または)
オレフィン系重合体の重合については、それぞれ公知の
重合方法を使用することができ、その種類、操作につい
てはとくに制限はない。重合終了後は、既知の方法によ
り目的のパウダーまたはペレットをうる。
【0047】変性剤組成物(D)をうるための(d1)
〜(d4)各成分の混合は、溶融混練が好ましく、その
手段、操作についてはとくに制限はない。
【0048】さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、
それぞれの方法でえられた各パウダーまたはペレットを
既知の方法によりブレンド、混練し、成形物とすること
ができる。
【0049】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、通常よく
知られている酸化防止剤、熱安定剤、滑剤はもとより、
必要に応じて、UV吸収剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤
および難燃助剤などを合わせて使用することができる。
とくに、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂にも用いら
れるフェノール系抗酸化剤、ホスファイト系安定剤、塩
化ビニル系樹脂に配合されるスズ系安定剤および各種脂
肪酸エステル、金属石鹸、ワックス類などの内外滑剤な
どは本発明の熱可塑性樹脂組成物を射出成形用樹脂とし
て、より高性能なものとするために用いることができ
る。
【0050】本発明の熱可塑性樹脂は、すぐれた耐衝撃
性、流動性、耐表層剥離性をバランスよく有するので家
電製品の部品、OA機器の部品、自動車の内外装の部品
などに好ましく用いられる。
【0051】以下、本発明を具体的な実施例によりさら
に詳細に説明するが、これら実施例は本発明を限定する
ものではない。
【0052】参考例1 ブタジエンゴム60%に、メチルメタクリレートレート30
%、スチレン10%をグラフト重合した変性ブタジエンゴ
ム(d3)10部、エチレン含有量70%、ジシクロペンタ
ジエンをジエン成分とするEPDM(d1)45部、ビニ
ルアセテート含有量30%、メルトフローインデックスが
10dg/min であるEVA(d2)45部をヘンシェルミキ
サーでブレンドし、2軸押出機にて、これらの成分を10
0 〜150℃で溶融混練し反応させ、ペレット化して変
性剤組成物(D−1)のペレットをえた。
【0053】参考例2 ブタジエンゴム60%に、メチルメタクリレートレート
29部、グリシジルメタクリレート1%、スチレン10%を
グラフト重合したエポキシ基変性ブタジエンゴム(d
4)10部、エチレン含有量70%、ジシクロペンタジエン
をジエン成分とするEPDM(d1)45部、ビニルアセ
テート含有量30%、メルトフローインデックスが10dg/
min であるEVA(d2)45部をヘンシェルミキサーで
ブレンドし、2軸押出機にて、これらの成分を100 〜15
0 ℃で溶融混練し反応させ、ペレット化して変性剤組成
物(D−2)のペレットをえた。
【0054】参考例3 エチレン含有量10%のエチレン−プロピレンコポリマー
60%に、メチルメタクリレートレート29部、グリシジル
メタクリレート1%、スチレン10%をグラフト重合した
エポキシ基変性エチレン−プロピレンコポリマー(d
4)5部、エチレン含有量70%、ジシクロペンタジエン
をジエン成分とするEPDM(d1)45部、ビニルアセ
テート含有量30%、メルトフローインデックスが10dg/
min であるEVA(d2)45部、低密度ポリエチレン
(LDPE)(d3)5部をヘンシェルミキサーでブレ
ンドし、2軸押出機にて、これらの成分を100 〜150 ℃
で溶融混練し反応させ、ペレット化して変性剤組成物
(D−3)のペレットをえた。
【0055】比較参考例1 エチレン含有量70%、ジシクロペンタジエンをジエン成
分とするEPDM(d1)50部、ビニルアセテート含有
量30%、メルトフローインデックスが10dg/min である
EVA(d2)50部をヘンシェルミキサーでブレンド
し、2軸押出機にて、これらの成分を100 〜150 ℃で溶
融混練し反応させ、ペレット化して組成物(D−4)の
ペレットをえた。
【0056】比較参考例2 エチレン含有量70%、ジシクロペンタジエンをジエン成
分とするEPDM(d1)80部、低密度ポリエチレン
(LDPE)20部をヘンシェルミキサーでブレンドし、
2軸押出機にて、これらの成分を100 〜150 ℃で溶融混
練し反応させ、ペレット化して組成物(D−5)のペレ
ットをえた。
【0057】実施例1〜6、比較例1〜7 公知の懸濁重合法で重合した表1に示す組成の塩化ビニ
ル系樹脂(A−1、A−2)と下記オレフィン系樹脂
(C−1、C−2)および参考例、比較参考例で製造し
た変性剤組成物(D−1〜D−5)および安定剤(ジブ
チルスズマレート)2部を表2に示す組成比でヘンシェ
ルミキサーを用いてブレンドし、2軸押出機にて、これ
らの成分を160 〜210 ℃で溶融混練し、ペレット化して
熱可塑性樹脂組成物のペレットをえた。
【0058】オレフィン系樹脂: (C−1)ポリプロピレン 三井石油化学工業(株)製、商品名 ポリプロハイポー
ルJ−600(メルトフローインデックス7.0 g/10mi
n 、衝撃強度3.0kg ・cm/cm) (C−2)無水マレイン酸変性ポリプロピレン ポリプロピレン(C−1)100 部と無水マレイン酸1部
とを押出機で190 ℃で混練製造
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】実施例7〜9、比較例8〜11 公知の乳化重合法で重合した表3に示すスチレン系樹脂
(B−1〜B−3)と前記オレフィン系樹脂(C−1、
C−2)および参考例、比較参考例で製造した変性剤組
成物(D−1〜D−5)を表4に示す組成比でヘンシェ
ルミキサーを用いてブレンドし、2軸押出機にて、これ
らの成分を200 〜250 ℃で溶融混練し、ペレット化して
熱可塑性樹脂組成物のペレットをえた。
【0062】なお、還元粘度は、以下の方法によって測
定した。
【0063】(還元粘度)スチレン系樹脂をN,N−ジ
メチルホルムアミドに濃度が0.3 g/dlとなるように溶
解して高分子溶液として、JIS−K6721に従っ
て、30℃でウベローデ型粘度計(柴山化学機器製作所
(株)製の毛細管粘度自動計測装置)を用い、通過時間
(t)を測定する。一方、溶媒のN,N−ジメチルホル
ムアミドについて同装置を用い、30℃での通過時間(t
O )を測定し、次式により、還元粘度(ηred )を算出
した。
【0064】ηred =(t/tO −1)/C ただし、式中、Cは高分子溶液の濃度(g/dl)を意味
する。
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】実施例10〜13、比較例12〜15 表1に示した組成の塩化ビニル系樹脂(A−1、A−
2)と表3に示した組成のスチレン系樹脂(B−1〜B
−3)と前記オレフィン系樹脂(C−1、C−2)およ
び参考例、比較参考例で製造した変性剤組成物(D−1
〜D−5)および安定剤(ジブチルスズマレート)2部
を表5に示す組成比でヘンシェルミキサーを用いてブレ
ンドし、2軸押出機にて、これらの成分を170 〜220 ℃
で溶融混練し、ペレット化して熱可塑性樹脂組成物のペ
レットをえた。
【0068】
【表5】
【0069】つぎに、前記実施例1〜13、比較例1〜15
で製造したペレットを用いて、5オンス射出成形機によ
り、ノズル温度を実施例1〜6、10〜13、比較例1
〜7、12〜16では、180 ℃、実施例7〜9、比較例
8〜11では、230 ℃に設定し、下記の試験に必要な試
験片を成形した。
【0070】各試験片から各種物性を以下に示す方法に
従って測定した。その結果を表6に示す。
【0071】成形品の表層剥離性は、厚さ2.5mm の平板
成形品のゲート部からの剥離性を評価した。評価は目視
による5点法とし、最高を5点、最低を1点とした。す
なわち、評価は数字が大きいほど耐表層剥離性にすぐれ
ていることを示す。
【0072】衝撃強度は、ASTM D−256規格に
基づきアイゾット衝撃試験で評価した(23℃、単位kg・
cm/cm2 )。
【0073】流動性は、上述の成形機を使用し、厚さ3
mm×幅10mmの蚊取線香状の金型における流動距離で評価
した(単位mm)。
【0074】なお衝撃強度6以上、流動性800 以上を同
時に満足し、かつ耐表層剥離性にすぐれた本発明の熱可
塑性樹脂は従来この種の樹脂では満足しえなかった、た
とえば射出成形品の薄肉化、大型化などを可能にするこ
とができる。
【0075】
【表6】
【0076】表6に示した結果から、本発明の変性剤組
成物をブレンドした本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐
衝撃性、耐表層剥離性、流動性がバランスよくすぐれて
いることがわかる。
【0077】
【発明の効果】本発明の変性剤組成物をブレンドした本
発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、耐表層剥離
性、流動性がバランスよくすぐれており、射出成形、フ
ィルム成形、シート成形などの加工方法で、家電製品の
部品、OA機器の部品、自動車の内外装部品などに使用
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/02 LLY 7142−4J

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (d1)少なくとも1種のエチレン−プ
    ロピレン−ジエンゴム25〜70重量%、(d2)少なくと
    も1種のエチレン−ビニルアセテートコポリマー25〜70
    重量%、(d3)少なくとも1種の他のゴム状重合体お
    よび(または)オレフィン系重合体0〜25重量%、(d
    4)少なくとも1種の、官能基含有ゴム状重合体および
    (または)オレフィン系重合体0〜50重量%、ただし
    (d3)、(d4)がともに0重量%であることはな
    い、からなる変性剤組成物(D)。
  2. 【請求項2】 (d3)成分が、スチレン−ブタジエン
    ゴム、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、アク
    リロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソ
    ブチレンゴム、ブチルゴム、ポリオレフィンのうちの少
    なくとも1種からなる請求項1項記載の変性剤組成物。
  3. 【請求項3】 (d3)成分が、メチルメタクリレー
    ト、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−メチルメ
    タクリレートをグラフトした塩化ビニル系樹脂および
    (または)スチレン系樹脂と親和性のあるスチレン−ブ
    タジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックコポリマ
    ー、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴ
    ム、イソブチレンゴム、ブチルゴム、ポリオレフィン、
    または前記グラフト重合体の2種以上の混合物である請
    求項1記載の変性剤組成物。
  4. 【請求項4】 (d4)成分が、官能基を含有した変性
    スチレン−ブタジエンゴム、変性スチレン−ブタジエン
    ブロックコポリマー、変性アクリロニトリル−ブタジエ
    ンゴム、変性ブタジエンゴム、変性イソブチレンゴム、
    変性ブチルゴム、変性ポリオレフィンのうちの少なくと
    も1種からなる請求項1記載の変性剤組成物。
  5. 【請求項5】 (d4)成分が、官能基を有するおよび
    (または)官能基を含有した重合体がグラフトした変性
    スチレン−ブタジエンゴム、変性スチレン−ブタジエン
    −ブロックコポリマー、変性アクリロニトリル−ブタジ
    エンゴム、変性ブタジエンゴム、変性イソブチレンゴ
    ム、変性ブチルゴム、変性ポリオレフィンのうちの少な
    くとも1種からなる請求項1記載の変性剤組成物。
  6. 【請求項6】 (d4)成分における官能基が、エポキ
    シ基である請求項1、4または5記載の変性剤組成物。
  7. 【請求項7】 変性剤組成物(D)が、各成分(d
    1)、(d2)、(d3)、(d4)の混合物を押出機
    にて、溶融混練したものである請求項1記載の変性剤組
    成物。
  8. 【請求項8】 塩化ビニル系樹脂(A)および(また
    は)スチレン系樹脂(B)1〜99重量部とオレフィン系
    樹脂(C)99〜1重量部とからなる(A)、(B)、
    (C)の合計100 重量部に対し、請求項1記載の変性剤
    組成物(D)0.1〜50重量部を配合してなる熱可塑性樹
    脂組成物。
  9. 【請求項9】 塩化ビニル系樹脂(A)の平均重合度
    が、400 〜1500である請求項8記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】 スチレン系樹脂(B)が、ゴム状重合
    体40〜90重量%にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル
    化合物、アルキルメタクリレート化合物の1種以上と前
    記化合物と共重合可能な単量体との混合物60〜10重量%
    を重合してなるグラフト共重合体を70重量%以下含有す
    る請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 スチレン系樹脂(B)がメチルエチル
    ケトン可溶分を含み、抽出された該メチルエチルケトン
    可溶分がシアン化ビニル化合物および(または)アルキ
    ルメタクリレート化合物の重合成分を10〜60重量%含有
    し、該抽出物のジメチルホルムアミド溶液の30℃、濃度
    0.3 g/dlにおける還元粘度が0.2 〜0.9 dl/gである
    請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 スチレン系樹脂(B)がメチルエチル
    ケトン可溶分を含み、抽出された該メチルエチルケトン
    可溶分が、α−メチルスチレンを30重量%以上含有する
    請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 オレフィン系樹脂(C)が重量平均分
    子量5000〜1000000である請求項8記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
  14. 【請求項14】 オレフィン系樹脂(C)が、プロピレ
    ン系重合体である請求項8または13記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  15. 【請求項15】 オレフィン系樹脂(C)が、変性剤組
    成物(D)の(d4)成分の官能基と反応性のある官能
    基含有オレフィン系樹脂である請求項8、13または1
    4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 オレフィン系樹脂(C)が、エポキシ
    基と反応性のある官能基含有オレフィン系樹脂である請
    求項8、13、14または15記載の熱可塑性樹脂組成
    物。
  17. 【請求項17】 オレフィン系樹脂(C)が、カルボキ
    シル基含有オレフィン系樹脂である請求項8、13、1
    4または16記載の熱可塑性樹脂組成物。
  18. 【請求項18】 変性剤組成物(D)が、(d1)少な
    くとも1種のエチレン−プロピレン−ジエンゴム25〜70
    重量%、(d2)少なくとも1種のエチレン−ビニルア
    セテートコポリマー25〜70重量%、(d3)少なくとも
    1種の他のゴム状重合体および(または)オレフィン系
    重合体1〜25重量%からなる請求項8記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  19. 【請求項19】 変性剤組成物(D)の(d3)成分
    が、請求項2記載のものである請求項18記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  20. 【請求項20】 変性剤組成物(D)の(d3)成分
    が、請求項3記載のものである請求項18記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  21. 【請求項21】 熱可塑性樹脂組成物が射出成形用樹脂
    組成物である請求項8、9、10、11、12、13、
    14、15、16、17、18、19または20記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6706815B2 (en) 2001-09-06 2004-03-16 Dupont Dow Elastomers L.L.C. Impact resistant rigid PVC compositions using hydrocarbon rubbers and chlorinated polyethylene as impact modifiers
US6849694B2 (en) 2002-01-17 2005-02-01 Dupont Dow Elastomers, Llc Impact modifier compositions for rigid PVC compositions of hydrocarbon rubbers and chlorinated polyethylene
KR100843610B1 (ko) * 2006-03-29 2008-07-03 주식회사 엘지화학 캘린더 가공성이 우수한 올레핀계 열가소성 수지 조성물

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